中山七里のレビュー一覧

  • 翼がなくても

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    結果を出すためにこんな無理をするなんて、やはり一流のアスリートは、勝利への執念が人の何倍も何十倍もなければ成功しないんだな、と終始感じながら読書。
    ただ目標を見失うことで、足元が崩れ落ちる恐怖は理解できる。とはいえ、五体満足な自分にはその痛みを完全には想像はできないが。
    自分だけでなく他の人の想いを背負っていたからこその無茶だったのかと、ラストに泣いた。

    0
    2024年10月04日
  • おわかれはモーツァルト

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    文庫の真ん中過ぎに、やっと登場の岬洋介!待ってました!

    今回も岬洋介の暖かい思いが、心に沁みます。


    0
    2024年10月02日
  • 中山七転八倒

    Posted by ブクログ

    著者ご本人の思想信条的に、感想を述べていいものか少し迷いつつ……。
    ①語彙★★★★☆
    中山七里先生ならではの豊富な語彙で紡がれる日記は、読み応え抜群。こんな言葉があるのか、こんな使い方があるのかと勉強になることが多い。
    ②登場人物数★☆☆☆☆
    日記という性質上、語り手は1人。同業の方々や出版社の人など色んな人物は出てくるが、読み進める上で覚える必要はほぼない。でも、知ってる作家さんの名前が出たりすると少し気分が高揚する。
    ③1文感想
    こんな感想を読む時間があれば、実際に本書をとって中山七里先生の破天荒な人生をなぞろう。

    0
    2024年09月29日
  • 禁断の罠

    Posted by ブクログ

    名だたる作家さんたちの短編集。読みやすい。サクッとサラッと。斜線堂有紀の短編(所謂バカッターの話)が今まで読んだ著者の長編と雰囲気がずいぶん違い皮肉が効いててとっても良かった。

    0
    2024年09月29日
  • 越境刑事

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    タイトルと内容の乖離がエグくて驚いた。

    タイトルからの予想
    アメリカとメキシコの国境線で薬物殺人のあれやこれや

    実際
    千葉県警の女刑事がノープランで中国に飛び込んで捕まってめちゃくちゃ拷問される

    0
    2024年09月27日
  • アポロンの嘲笑

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    東日本大震災直後に起きた殺人事件。容疑者の加瀬は被害者の家族と親しかった。逮捕後、護送される途中で余震があり、その隙に加瀬が逃亡。何処へ向かったのか ―― 。

    阪神淡路大震災時に両親に守られ奇跡的に助かった加瀬でしたが、その後はけして幸せではありませんでした。唯一の肉親の叔父には労働力を搾取され、学校ではいじめで暴力を受けていました。高校を卒業して就職すれば会社が倒産して職を失い…という、何のために助かったのか、助けられたのかと思うような人生だと思います。

    被害者の純一もまたついてない男でした。交際していた女性の元彼が性質の良くない男で、純一はつきまとわれ金を巻き上げられ散々でした。そしてお酒を呑んだ時、その男を殺してしまったのです。

    加瀬が前科者になった純一を助けて以来家族のように親しくしてきたのに、どうして?

    逃亡した加瀬の目的が明らかになりますが、何故彼がその役を負わなければならなかったのか、とてもつらかったです。

    0
    2024年09月26日
  • ワルツを踊ろう

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    題名からは程遠い、救いようのない展開。
    主人公:了衛も竜川地区の住民たちも社会性が欠如しており嫌な面が強調されている。住民達が了衛の一挙手一投足を否定していく描写は中々の嫌らしさであった。
    一方で了衛も住民達に認めてもらうために考える方策がややずれており、これじゃあ信頼されないよなって感じ

    それとなく黒幕は予想がつき、どんでん返しはそれ程衝撃のあるものでは無かった。
    最終章で了衛が住民たちへの復讐をする描写は中山作品らしいエグさであったがちょっと長かったかな。

    0
    2024年09月23日
  • ヒポクラテスの悔恨

    Posted by ブクログ

    SL 2024.9.21-2024.9.23
    シリーズ4作目。
    連作短篇集のような構成でとても読みやすい。
    真琴と古手川も頑張っているけど、やっぱり光崎教授や渡瀬が登場すると場面が引き締まる。

    0
    2024年09月23日
  • テロリストの家

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    テロリストに志願するか大麻所持かの違いはあるけれど、主人公が警察官、奥さんと娘、息子の4人家族、息子の犯した犯罪によって主人公が窮地に陥る、という類似点で、今野敏の隠蔽捜査シリーズ『果断』を思い出した。
    家族の再生もテーマの一つだから仕方がないのかもしれないけれど、竜崎家に比べて、とにかく幣原家には家族間に信頼関係がない。窮地に陥った家族の命運を分けるのは、日頃からの信頼関係の構築なのだな、と。
    とにかく何もかも父親のせい、と、ヒステリックに泣きわめく母娘に、怒声と暴力で答える主人公…。終盤、父親と大喧嘩した息子を母親が諫める場面があったけれど、普段からそういうことを子供にきちんと伝えていれば、こんな事件は起こらずに済んだのではないかと思わずにはいられない。
    テロリストへの志願については、なんと荒唐無稽な!と思いきや、過去に実際に日本で同じことがあったらしくびっくり。

    0
    2024年09月17日
  • 毒島刑事最後の事件

    Posted by ブクログ

    短編を最後に繋いだような作品。つながってはいるものの、とても読みやすい。結果が出ないが故に膨らみ続ける承認欲求、歪んだ選民思想、目の前にある現実。
    読み終わった後、自分は背伸びしていないかなぁ、人からの評価を気にしてばかりいないかなぁ、卑屈になっていないかなぁなんて考えてしまいました。

    0
    2024年09月15日
  • テロリストの家

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    妹の罪をかぶる兄。夫婦間と親子間のトラブル。あり得ない話だけど、異国の戦士としてって考えの人はいるんだろうな。

    0
    2024年09月15日
  • 帝都地下迷宮

    Posted by ブクログ

    中山さんにしては珍しいファンタジーな内容。廃駅オタクの公務員が廃駅に非合法に潜り込んだら、地下の廃駅に100人の謎の集団が生活していた。延々とオタク話しと謎すぎる集団の話しが続く。原子力事故と生活保護の行政に対する問題の深掘りで、一気に政治的様相となってくる。
    殺人事件が起きるのは半分を過ぎた頃。やっと本来の推理小説に戻って、ドンデン返しかと思うと、何か分からない解決に。公安警察も絡んで来ると、やはりスッキリ感が無くなってしまう。正しく迷宮入りになってしまった。

    0
    2024年09月11日
  • テロリストの家

    Posted by ブクログ

    正直、大きなどんでん返しがある訳でもなかったが、先が気になりスグに読むことができた。
    我が子がテロリストに志願した事で、自分の環境が一変し、家族の事を何も知らないことを知るだけだなく、公安という仕事の意義を考え直す。犯人探しだけでなく、主人公の意識が変わっていく過程を描いていたのが印象的でした。

    0
    2024年09月08日
  • 越境刑事

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    刑事モノを越境しました、ウィグルの悲劇を描く目的
    は十二分に成功したと思う、作品的には冴子が通常の
    刑事モノでは考えられない凌辱を受けたあとも、法的
    に追求する精神力にまいりました

    0
    2024年09月03日
  • さよならドビュッシー 前奏曲

    Posted by ブクログ

    このミス大賞のさよならドビュッシーの、前奏曲。
    あの作品で序盤に亡くなった祖父がメインキャストの推理もの。もともとこの構想があったのか? 珍しい組み立てだと思う。
    短編集で、サクサク読める。
    5作目で岬先生が登場。最後のシーンが切なくて、映像が浮かぶような描写で良い。

    0
    2024年08月30日
  • ラスプーチンの庭 刑事犬養隼人

    Posted by ブクログ

    犬飼隼人シリーズ。
    本シリーズについてはバラバラに読み進めている。

    タイトルにある「ラスプーチン」といえば、帝政ロシアの怪僧。
    色々な逸話があるため、伝説的でなんとも言えぬ悪の魅力がある。
    さて、そんなラスプーチンに例えられたのは…ナチュラリーという民間医療の主宰、織田豊水という男。
    怪しげな根気棒なるもので体を叩くと不治の病、癌が治る!

    …そんなわけあるかい!

    と思うのは、私が健康そのもの(人間ドックが人生の中で一番成績がいい)だからだろう。
    苦しむ人が医療以外に救いを求めることを笑うことなどできようか。
    けれど、おかしいものはおかしいんだ。

    物語は、プロローグがなぜプロローグか、に気付けばミステリーとしてはさほど難しくない。
    ただ、物語の本質はそこではなく、宗教や医療、親子の関係まで考えざるを得ない点にある。

    「救い」とはなんだろう?
    解説ではカルトについて言及がなされている。
    もちろんそれも含みつつ、私のなかでは、織田の母親のエピソードが記憶に残った。
    子供が手を伸ばした時に私は子供の手を振り払ってはいまいか、と。
    信頼を作る時期に私は適切に関われているか?
    全てが子供の頃に決まるわけではないとしても、それが始まりと言われかねない点であることに、背筋が伸びつつ同時に背筋が凍るのだ。

    0
    2024年08月30日
  • 絡新婦の糸―警視庁サイバー犯罪対策課―

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    Twitter民なら心臓にナイフを突きつけられたかのような冷や汗をかくのではないか?SNSインフルエンサーの発信が同好のフォロワー群によるエコーチェンバーによって高められ、自分も参加したうえで何かの真実に触れたかの様な高揚感に達する喜び・・・平凡な人生に瞬間ではあるが虹色がさすのである
    良心的で的確な批評で知られた「市民調査室」が恣意的な発信、既に信者と化している十数万人のフォロワーが発信内容の周辺情報を掘り・膨らませ・拡散することで老舗宿は潰れかけ・大企業の株は暴落

    0
    2024年08月28日
  • アポロンの嘲笑

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    この作品がフィクションであることを理解しつつ東日本大震災後の政治家や東電の混乱、それによって起きた日本の危機を思い出しながら読み進めた。あれから十数年が経ったが、東京にいながらもあの時の恐怖や混乱は忘れられない。
    そのため読み進めていく中でも非常に重たい気持ちになりながら、あの時に同じような事が起きないとも限らなかったのだと改めて国にとって重大な危機であったのだと認識した。

    加瀬が人知れず英雄になったことや純一がテロに手を貸してしまった行などややご都合主義な面があった事も否めない。しかし最後に助からないと分かっていても加瀬が幸せになって欲しかった

    0
    2024年08月25日
  • ヒポクラテスの試練

    Posted by ブクログ

    SL 2024.8.23-2024.8.25
    ヒポクラテスシリーズ3作目。
    アメリカのCDCまで巻き込んでスケールの大きな話になったわりに、ご都合主義も垣間見えてやや不満足。

    0
    2024年08月25日
  • カインの傲慢 刑事犬養隼人

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    犬養シリーズらしく社会的な問題を裏に抱えたストーリーであった。1作目の『切り裂きジャックの告白』以来の臓器移植絡みの事件であり、最後に黒幕が犬養を責め立てるシーンがある。犬養はドクターデス事件に続き、ショックを受けてしまう。最後に主人公がかっこよく終わらないのもこのシリーズらしい。
    しかし、日本における臓器移植の問題は多々あれども、黒幕の考えはあまりにも傲慢であり、読んでいて苛立ちを感じたると同時にそう感じさせるストーリー展開は作者の巧さでもあった。

    0
    2024年08月18日