中山七里のレビュー一覧
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中山七里版の半沢直樹。
ミステリ要素は少なく、犯人も比較的早い段階で想像はついた。
まず誰もが驚くのが序盤の急展開だ。渉外部の「シャイロック」こと山賀のキャラクターを、中山七里ファンであれば他シリーズの毒島と重ね合わせながら読んでいたのではないか。ところが何と…。(ネタバレなので書きません)
序盤以降は山賀の薫陶を受けた結城が回収マンとして成長し活躍するのだが、その解決方法が意表をついたもので、銀行員としての割り切り方も一種痛快だ。
全編を通して「不良債権は今の銀行の最上階にいる奴らがひたすら先送りしてきたせいだ」という持論を展開していたのも中山七里らしい。
また、債務者の一人として「嗤う -
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ネタバレ売れない舞台役者 慎策が、突然 真垣総理の替え玉として奮闘する事になった話。設定事態が面白く、引き込まれた!
現実とリンクする部分も多くあり、政治の勉強にもなったし少し興味が出た。
自衛隊へのメッセージに涙が…そして何より慎策のスピーチに、心打たれた!こんな政治家がいたら確かに支持率上がりそう。最後のスピーチ、政治家の皆さんにちょっと読んで貰いたい(笑)
個人的に、ラストは 真垣統一郎総理ではなく加納慎策として終わって欲しかったな。そして、風間さんに戻ってきて欲しいし。あと、樽見さん何で居なくなっちゃうの!どうすんのよーこれから!って思った。 -
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ネタバレマスコミがマスゴミたる所以がよく分かる。報道の内外の闇が恐ろしかった。平気で誤報をして責任はろくに取らず。相手の気持ちは考えずにどんどん傷を抉るようなことばかりして、それでいて報道の自由だ、世間に伝える責任がとか言っていて、タチの悪いことこの上なし。報道だけは仕事にできないななんて思った。
父親が犯人で、母親も一枚噛んでるだろうなまでは予想できたが、(そんなつもりではなかったにせよ)母親が黒幕だったのは辛いな〜。ろくな男と結婚できないと大変なことにになるな…
主人公の朝倉さんは、あの歳の女性としてリアルで、共感できる部分もあるのは良かったが、中山作品の登場人物としては少々おつむ弱めな感じが否め -
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ネタバレウイグル自治区出身の留学生カーリさんがリンチを受けたような死体で発見。
「県警のアマゾネス」の異名を持つ高頭冴子さまと部下の郡山さんは事件に中国公安部が絡んでいるっぽいと気づきますが、冴子さまに助けを求めていたカーリさんの職場のレイハンさんも拉致られちゃう。
レイハンさんを助けに、いざ中国へ!な、お話。
冴子さまが...あぁ...おいたわしや...
結構内容キツいです〜((((;゚Д゚)))))))
郡山さんがいなかったら...あぁ...
前作のようなエンタメスッキリ感はありませんでした。
次作があれば、もっと冴子さまの凛々しいお姿をお願いしたい所存でございます(⁎⁍̴̆Ɛ⁍̴̆⁎) -
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ネタバレ放射能被曝で地上で暮らせなくなった人々が地下の廃駅で生活しているという驚きの設定。
調べてみると、福井県の高速増殖炉「もんじゅ」が、過去にナトリウム漏洩事故を起こしてた。
現実では大きな人的被害はなかったらしいが…。
物語内の事故とは異なると思うけど、この事故から着想を得たのかな。
国の施策によって被害を受けたのに、事実の隠蔽のために、何の補償もせず被害そのものをなかったことにする。
今の時代はSNSがあるから被害そのものを隠すことはできないと思うが、国は事故と被害の因果関係を認めようとはしない。
「国がやることは正しく、間違いがあってはならない」という前提があるため、国の責任を認めるこ -
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ネタバレやはり中山七里さんの作品は面白い。戦時が起きると儲けが出る仕組みに目を背けてはいけませんね。製薬会社ってある意味なんでもできてしまうようで、、、怖いです。
自分は刑事ではないけど、槇畑刑事の言葉が刺さりました。
「貴様になら救えたかも知れないのに。貴様にしか救えなかったかも知れないのに。貴様はただ怯えて遠くから眺めていただけではないか。我が身可愛さゆえに。果たすべき責任の重さゆえに。失くしたものは戻らない。やり直すこともできはしない。しかし、同じ過ちを繰り返さないことはできるはずだ。そして、あの日喪失した貴様の正義を取り戻すことも。これが最後のチャンスだ。今一度、立ち上がれ。いや。何度でも立 -
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アマゾネス刑事・高頭冴子シリーズ2
ここ半年で、中国人留学生や就労者の行方不明が頻発に起こっていた最中、リンチの形跡が見受けられる男性の死体が発見された。
被害者は、中国国籍、新疆ウイグル自治区出身者であった。
容疑者は、中国公安部の3人。
高頭冴子は、郡山と2人で、ウイグル自治区まで、容疑者を追って行くが、二人を待ち受けていたのは、ウイグル民族の凄惨な現状だった。
中国共産党による、新疆ウイグルへの弾圧は、最近よく耳にするが、とても、正視できないほどの内容だった。
公明党の反対にあったとはいえ、自民党でさえ、対中非難決議を出すのに、及び腰状態であるのに、
ここまで書いた中山七里氏の