中山七里のレビュー一覧
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「能面検事」というタイトルだが、主人公は新人事務官の惣領美晴。
彼女の視点で感情をまったく表に出さない不破俊太郎という検事の活躍を描いている。
テレビのドラマがスタートする前後で読み始めたので、違いを見つけたりキャストについて家族とあれこれ言ったりしている。楽しい。
狂言回しという言葉があるが、主役の惣領美晴はこれである。ただ、狂言回しになって会話を進める相手の不破が「能面」というより「壁」なので、彼女は狂言ではなく壁打ちをやっているテニス部の補欠みたいになっている。これも、とても楽しい。
相変わらず法に携わる人間は私情を挟むべからずという信条が打ち出されていて、読んでいて安心できる。続刊も読みます。 -
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ネタバレ【収録作品】
〔掌編から短編ほぼ全部〕
オシフィエンチム駅へ
ふたり、いつまでも
『馬および他の動物』の冒険
二十八年目のマレット
被告人R365
最後の容疑者
ZQN再生
4/19その日、山崎岳海は
平和と希望と
死ぬか太るか
盆帰り
二百十日の風
リトルインディアの祝祭
好奇心の強いチェルシー
誰にも言えない犯罪の物語
アンゲリカのクリスマスローズ
屋上の戦場
残されたセンリツ
我が愛しきマンチカン
〔エッセイ・日常〕
ポセイドンの罰
時限爆弾から遺産へ
そうだすずさんに会いにいこう
私とクラシック
老メディアは死なず、ただ消え去るのみ
転売ヤーよ、どこへいく
そのブームは本物か
言葉の重量
〔エッセイ・仕事〕
ムチャぶり光文社
能面と体面
ムチャぶり光文社ふたたび
赤面『人面島』
右も左も上も下も
自作解説は恥ずかしい
新人さん、いらっしゃい
シリーズ怖い
胡散臭いぞ、エクスキューズ
才能は悪魔の証明
AIなんて知るか、と作者は言った
原作とドラマの間には深くて暗い川がある続
大阪は日本語の通じる外国
誤字は赤、誤植は青
〔解説〕
ナナオ・アルジェントの世界
現代版『東海道中膝栗毛』
魔術師から法王へ
佐藤青南は戦略的である
赤川スクリューボール・サスペンス
憂鬱の下には希望が埋まっている。 -
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誰もいなくなった部屋にこそ、住んでいた者の嘘のない生きざまが現れる──。特殊清掃業者〈エンドクリーナー〉には、日々、様々な依頼が押し寄せる。彼らの仕事をとおして、死者が抱えていた様々な事情が浮かび上がる。『護られなかった者たちへ』の著者が贈るヒューマン・ミステリー。
少し前に 『超孤独死社会 特殊清掃の現場をたどる』を読んだばかりでしたが こちらは小説とは言え 孤独死した人の部屋の説明が生々しく 頭の中が想像した部屋の映像で汚染されていく様な気分になった。
以前読んだ『鑑定人 氏家京太郎』の主人公も少しだけだけど登場した。
3年前に読み終えていたけど うっすらとしか覚えていない…
特殊清掃業者がここまで立ち入ることは 実際にはないと思うけど 目のつけどころが面白い。
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孤独死などの部屋を専門に掃除をする特殊清掃の会社を舞台にした連作短編集。
特殊清掃の会社・ラストクリーナーには社長の五百旗頭、白井、最近転職した秋廣の3人の従業員がおり、各章ごとに視点が変わる。
近年の猛暑による熱中症の孤独死なども身近になり、一部のレビューではグロテスクとの評価もあったが、自分は人間死んだら、短時間でそんなになってしまうものなんだと勉強になった。
特殊清掃の実態自体の表記は各章3分の1程度。それ以外はご遺体の謎に迫る構成になってるので、なかなか面白かった。
グロテスクと言えば、グロテクスだけど、昆虫法医学シリーズを読んでる人ならば、多分お馴染みの光景。 -
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“絡新婦”って読めます?というか、京極さんの長編小説にもあるんで、そちらを読まれている方はわかるんでしょうけど、私は読めなかったんです…。“ジョロウグモ”って読むんですね!!
ストーリーは、サーバー犯罪対策課の延藤慧司が、「市民調査室」と名乗るインフルエンサーに立ち向かうものとなっています。閑古鳥の鳴くラーメン店、薬物中毒の俳優、悪評の絶えない大学理事長に留まらず、熱海の老舗旅館や大手製紙会社も「市民調査室」のターゲットになっていく…。老舗旅館の経営者夫婦は風評被害により自殺に追い込まれてしまう。また、「市民調査室」を追う延藤をもターゲットにされてしまうのだが…。
SNSって怖い…。というか、インフルエンサーの影響力って絶大なものなんだと改めて感じました。それでも、やっぱその情報だけを鵜呑みにするのはとっても危険なことなんですよね…。私はSNSあんまり使ってないし、インストールだけしてあとは放置してる感じで全く使いこなせてないんです!まぁ、それはさておき、エンディングにちょっと拍子抜けしてしまった感が否めなかったのが正直な感想です。でも、この作品もシリーズ化されるならぜひ読みたいです。 -
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敏腕だけれども高額報酬を要求することで知られる「悪徳」弁護士、御子柴礼司を主人公とした法廷ミステリシリーズ3作目。
本作では御子柴が少年犯罪で収容されていた少年院時代に御子柴を矯正した指導教官・稲見が被告となる。入居する老人ホームで殺人を犯し、周囲の証言も、稲見の自白もあるという中でまたしても無罪を主張する御子柴。
恩師に対する情から過去作以上に見切り発車的に着手するも、公判準備の過程で独自に捜査を続ける中で隠蔽された事実が明らかになり…という展開はこれまでと同じ。さすがに3作目ともなれば展開が読めてしまうし、作者はフェアに伏線をちりばめてくれているので真相の大枠は浮かんできてしまう。周囲の証言もあり、被告が自白もしている状況をいかにしてひっくり返すかというか、そのような状況が起こる妥当性を担保できる真相を導くための設定、構成の妙味に舌を巻く。