中山七里のレビュー一覧

  • 境界線

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    東日本大震災の被害者でもある刑事を中心としてある事件を解決していく物語です。物語の中で、生々しい震災の被害の状況を表す表現や、そこに対する人々の思い、そして復興に向けた地区の進まぬ復興の状況などを詳細に書いてあり、時折胸に苦しみを抱える場面もありました。特に最後事件が解決した後の主人公の気持ちを考えたときに、目頭が熱くなるものもありました。とても勉強になる本でした。ありがとうございました。

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    2025年05月28日
  • いつまでもショパン

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    これまでのシリーズと同様、音楽が好きな人間としては音楽の話としても楽しめるし、ミステリー的な、続きが気になる感じもあって楽しく読んだ。一方で、やっぱりこれまでと同様、動機とやってることのスケール感が微妙に合わない感じは否めなかった。

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    2025年05月28日
  • ふたたび嗤う淑女

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    ネタバレ

    蒲生美智留の入れ替わりトリックにまたも騙されてしまった。あかり、どっから出てきた?と謎多き人物だっただけに、見破れなかったのが悔しい。

    嗜虐心ってなんだろう?と調べてみたら、他者に対して苦痛を与えることに喜びを感じる心理状態のこと。嗜虐心には、他者の苦痛を見ることで自己の優越感を満たすという側面があると書かれていました。

    おぉ、これはまさに美智留にぴったりな心の状態ではないか。美しさも、1/fゆらぎのある声も、相手のこころを思いのままに操る話術も総動員して、他人を陥れていく。陥れることで、自分の優越感を満たしているということなのでしょう。

    相手を思いのままに行動させてしまうのは、ふたたび

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    2025年05月27日
  • 月光のスティグマ(新潮文庫)

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    政治とカネというある意味タブー視されている問題を予想外の角度から切り込む作風は読んでいて面白かったです。
    ただ、内容が急発進気味に感じました。

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    2025年05月27日
  • 境界線

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    宮城県警シリーズ2作目。東日本大震災で行方不明となった人々の戸籍が流用される話。あの場にいなかったからこそ無知ではいられない苦味を覚え、境界線、というタイトルが重くのしかかる。被災した2人を分け隔てた境界線は、何処にあったのだろうか。風化させてはいけないと感じた

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    2025年05月26日
  • 銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2

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    相変わらずの傍若無人っぷりが際立つ玄太郎じいちゃん。
    読んでいる分には爽快だが、実際にいたら鬱陶しいことこの上ないだろうな…(こんな言葉じゃ足りないくらいの非道っぷり)。

    後半は事件同士が繋がっていて、黒幕も意外性はそこまでないけどすっきり納得できる。

    玄太郎じいちゃんの最期を知っているから、ラストはなんだか哀愁が漂っているように感じる。

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    2025年05月26日
  • 夜がどれほど暗くても

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    報道してた主人公が、ある出来事から報道される対象になる話。社会派小説に分類されるのかな?
    被害者遺族と加害者遺族の関わりがリアルに描かれてゾクゾクした。
    展開はなんとなく読めたので、星3つ

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    2025年05月25日
  • ヒポクラテスの誓い

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    生きた人は噓をつくけど、死体は嘘をつかない。
    ゴリゴリの合理主義者の老教授は司法解剖で事件を鮮やかに解決していく。
    キャラが個性的で、物語の展開も早く、読みやすい。

    他のシリーズの登場人物が出てきたり、なるほどあの事件の死体検案はこの人だったのかと、一つの小説に限定されない繋がりが見えて世界に厚みができていく。
    そこもまた面白い。

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    2025年05月25日
  • 祝祭のハングマン

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    中堅ゼネコンの社員3人が続けて不審死をとげた。3人目は警視庁捜査一課の女刑事・春原瑠衣の父親だった。警察の捜査は進まない。私刑執行人が動きだす。まだキャラ立ちしてないのはあるが、中山氐の作品にしてはイマイチ物足りなかった。

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    2025年05月25日
  • 毒島刑事最後の事件

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    シリーズ2巻目にして、毒島刑事が退職に至った理由となった事件を扱う前日譚。

    ドラマ化が想像できるような、小さな事件を解決しながらもっと大きな黒幕が潜んでいる構成。次々と読んでしまうよね〜〜

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    2025年05月25日
  • 祝祭のハングマン

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    中山七里『祝祭のハングマン』文春文庫。

    世の中には悪事を働きながらも警察にも捕まらず、のうのうと暮らしている奴らが多数居る。政治家の連中からして、国民の生活を蔑ろにし、裏金や賄賂を集め、税金で夜な夜な美食を堪能しているのだから腹立たしい限りだ。

    本作は、そんな警察に捕まらずに悪事を働く奴らに正義の鉄槌を下す私刑執行人、ハングマンを描いているのだが、どうにも爽快感に欠ける。

    一つには私刑執行人が超人的な能力を持っている訳でもなく、私刑執行も大胆さに欠ける点がスッキリしない。

    二つ目には私刑の対象となる悪人がごくごく普通に居そうな奴らである点が、共感出来ないのだ。

    三つ目は3人もの同じ会

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    2025年05月24日
  • 復讐の協奏曲

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    御子柴シリーズは面白すぎる。
    今回は御子柴の過去を掘り起こす内容。追い込まれても負けない御子柴先生。

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    2025年05月23日
  • ドクター・デスの再臨

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    オーディブルにて。

    今回は収監中のドクターデスの襲来、模倣犯。
    私にしては珍しく最後の展開が読めてしまった。

    とりあえず犬養刑事シリーズ読破。

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    2025年05月22日
  • テロリストの家

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    公安のエリート刑事の息子がイスラム国のテロリスト募集に志願した、という作品の舞台設定は異色ですし目を引きます。

    せっかく「公安警察」というあまり表舞台に出てくることがないキャラクターだったので、もう少し普通のミステリ作品と違う展開を期待していたのですが、少し物足りない印象もありました。

    作中では、数年前に日本人がイスラム国に殺害されたという経緯もあって、志願者の息子だけでなく家族までもが「非国民」と国民全員から(それこそテレビや新聞、SNSで)バッシングを受ける様子は昨今のネット炎上を正しく描いているように思いますが、読んでいて楽しい場面ではありませんでした。主人公は職場でも自宅でも居場所

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    2025年05月21日
  • おやすみラフマニノフ

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    ネタバレ

    前作に引き続いて、音楽をめぐる話としても、ミステリーとしてもとても面白く、岬先生がかっこいい。でも、これもまた前作と同様だが、ちょっと動機と事件の大きさが噛み合わない感じが個人的には気になった。ネタバラシでものすごくスッキリするかというと微妙なラインなのが、自分の好みとは少しズレてるんだろうなと思う。とはいえ、ちゃんと面白いのでシリーズとして読み続けたいとは思う。

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    2025年05月21日
  • 人面島

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    中山作品は「さよならドビュッシー」ともう一作以降追ってなかったので、10年ぶりに手に取りました。面白くないわけじゃなかったのに、何となく追わなくなっちゃう作家さんってミステリに限らず時々いるよね。まあ単純に私のアンテナの問題なんだけど…。

    だけど今作は!
    久しぶりの想定外の装丁買いです!(嬉

    というのも、YouTubeで「ほんタメ」っていう「本のエンタメ」に特化したチャンネルに出会って、久しぶりに読書熱が高まったんですよね。MCの1人であるたくみさんがめちゃくちゃミステリ推してて、よっしゃ久しぶりに読みたくなったぞ〜!って思わせてくれて、もう本当に感謝。動画もいいけどさ、やっぱ本はいいね…

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    2025年05月21日
  • 追憶の夜想曲

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    裁判の中での弁護士と検察官やりとりが、わかりやすい言葉で、テンポが良く書かれていて惹きつけられました。作中の岬検事は「さよならドビュッシー」のピアノの先生のお父さんだし、この作品の第一部「贖罪の前奏曲」にはや「カエル男」に出てくる刑事さんコンビも出てくるそうで、中山七里さんの壮大な構想力に驚きます。

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    2025年05月19日
  • ネメシスの使者

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    純粋にミステリ小説としても面白かったが、一方で日本の死刑制度や裁判制度の社会問題にも触れ、勉強になった。自分自身もいつ何時、被害者と同じ境遇になる可能性が全くないわけではない。また、ニーチェ の言葉「復讐の知能、人間が今までに一番頭を働かしたのは、この部分である。」を思い出した。実際の世の中でも復讐のために人生捧げる人はいる。簡単に他人事で済ませられないな、と。

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    2025年05月19日
  • ヒポクラテスの誓い

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    ネタバレ

    『ヒポクラテスの誓い』は、法医学の専門性を活かしつつ、入念な医学知識満載の推理と解剖という深刻かつ究極の人間ドラマ作品
    傍若無人の光埼教授の神がかったな解剖シーンと真相究明の意外性が最大の魅力、個性強いキャラクターへの共感度には自信がないがミステリー愛好者や医療テーマに興味のある読者におすすめ
    そして短編でここに成立していたハズの物語の奥には・・・

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    2025年05月19日
  • ヒポクラテスの悔恨

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    ネタバレ

    このシリーズを読むと毎回思うんだけど、世の中色んなところにお金足りなさすぎません?
    殺人だけじゃなく、場合によっては死因も違う場合があるわけじゃないですか。お金が理由で解剖がされず、本当のことを知れぬままお別れするのは…悲しいですよね。なんだか。

    解剖に至るまで毎回とても大変すぎて、真琴先生頑張れ。と思いながら読んでました。

    久々の津久場教授もお元気そうでよかった。
    次はどうなるやら。

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    2025年05月18日