中山七里のレビュー一覧

  • 死にゆく者の祈り(新潮文庫)

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    本の帯に「大どんでん返し」とでかでかとあったので、オチは完全にわかった上で読んだ。
    ちょっと、読む前から期待しすぎてたかも。



    ▼ちょっとネタバレ▼
    父としての責任を果たさず(死刑という形で)逃げようとしてる関根に、何となくモヤっとするし。
    実際真犯人いるわけだし、関根のせいで犯罪者野放しになるところだったし。

    それでも、終盤に向かうにつれてドキドキハラハラして面白かった。

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    2024年09月04日
  • 死にゆく者の祈り(新潮文庫)

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    教誨師をしていたら死刑囚の中に大学時代に命を救ってくれた友人が。
    でも彼は人なんて殺すわけがない!と事件の真相を探っていく話。

    主人公が人間らしさがあってよかった。
    昔どんなに仲がよくても連絡が途絶えることもあるし、生活も全然変わるよなぁと改めて思った。

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    2024年09月03日
  • 越境刑事

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    ネタバレ

    刑事モノを越境しました、ウィグルの悲劇を描く目的
    は十二分に成功したと思う、作品的には冴子が通常の
    刑事モノでは考えられない凌辱を受けたあとも、法的
    に追求する精神力にまいりました

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    2024年09月03日
  • さよならドビュッシー 前奏曲

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    このミス大賞のさよならドビュッシーの、前奏曲。
    あの作品で序盤に亡くなった祖父がメインキャストの推理もの。もともとこの構想があったのか? 珍しい組み立てだと思う。
    短編集で、サクサク読める。
    5作目で岬先生が登場。最後のシーンが切なくて、映像が浮かぶような描写で良い。

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    2024年08月30日
  • ラスプーチンの庭 刑事犬養隼人

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    犬飼隼人シリーズ。
    本シリーズについてはバラバラに読み進めている。

    タイトルにある「ラスプーチン」といえば、帝政ロシアの怪僧。
    色々な逸話があるため、伝説的でなんとも言えぬ悪の魅力がある。
    さて、そんなラスプーチンに例えられたのは…ナチュラリーという民間医療の主宰、織田豊水という男。
    怪しげな根気棒なるもので体を叩くと不治の病、癌が治る!

    …そんなわけあるかい!

    と思うのは、私が健康そのもの(人間ドックが人生の中で一番成績がいい)だからだろう。
    苦しむ人が医療以外に救いを求めることを笑うことなどできようか。
    けれど、おかしいものはおかしいんだ。

    物語は、プロローグがなぜプロローグか、に

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    2024年08月30日
  • 絡新婦の糸―警視庁サイバー犯罪対策課―

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    ネタバレ

    Twitter民なら心臓にナイフを突きつけられたかのような冷や汗をかくのではないか?SNSインフルエンサーの発信が同好のフォロワー群によるエコーチェンバーによって高められ、自分も参加したうえで何かの真実に触れたかの様な高揚感に達する喜び・・・平凡な人生に瞬間ではあるが虹色がさすのである
    良心的で的確な批評で知られた「市民調査室」が恣意的な発信、既に信者と化している十数万人のフォロワーが発信内容の周辺情報を掘り・膨らませ・拡散することで老舗宿は潰れかけ・大企業の株は暴落

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    2024年08月28日
  • アポロンの嘲笑

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    ネタバレ

    この作品がフィクションであることを理解しつつ東日本大震災後の政治家や東電の混乱、それによって起きた日本の危機を思い出しながら読み進めた。あれから十数年が経ったが、東京にいながらもあの時の恐怖や混乱は忘れられない。
    そのため読み進めていく中でも非常に重たい気持ちになりながら、あの時に同じような事が起きないとも限らなかったのだと改めて国にとって重大な危機であったのだと認識した。

    加瀬が人知れず英雄になったことや純一がテロに手を貸してしまった行などややご都合主義な面があった事も否めない。しかし最後に助からないと分かっていても加瀬が幸せになって欲しかった

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    2024年08月25日
  • ヒポクラテスの試練

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    SL 2024.8.23-2024.8.25
    ヒポクラテスシリーズ3作目。
    アメリカのCDCまで巻き込んでスケールの大きな話になったわりに、ご都合主義も垣間見えてやや不満足。

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    2024年08月25日
  • カインの傲慢 刑事犬養隼人

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    ネタバレ

    犬養シリーズらしく社会的な問題を裏に抱えたストーリーであった。1作目の『切り裂きジャックの告白』以来の臓器移植絡みの事件であり、最後に黒幕が犬養を責め立てるシーンがある。犬養はドクターデス事件に続き、ショックを受けてしまう。最後に主人公がかっこよく終わらないのもこのシリーズらしい。
    しかし、日本における臓器移植の問題は多々あれども、黒幕の考えはあまりにも傲慢であり、読んでいて苛立ちを感じたると同時にそう感じさせるストーリー展開は作者の巧さでもあった。

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    2024年08月18日
  • 夜がどれほど暗くても

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    さすがに中山作品だけあって、読者をひっぱる力、ページを閉じさせない力は強い。主人公(加害者の父)と被害者遺族の関係については、物語だから当然かもしれないが、ちょっと出来過ぎの感もある。犯罪の関係者は被害者加害者問わず中傷して良いという社会現象は本当に醜い。この描写もある程度事実らしいので恐怖だ。下世話な仕事をしていると自覚のある主人公のヒーローっぷりもおもしろくて、共感できる人もいるだろう。主人公と少女の関係性がこの物語の主軸なので、ラストのどたばた種明かしは読みなれてるし、まあ納得。

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    2024年08月08日
  • ヒポクラテスの試練

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    浦和医大の法医学研究室の真琴は、ある日急に発症した肝臓がんの患者を解剖し、エキノコックスが突然変異した虫原因によるものだと突き止める。

    新たな感染症の原因を探るべくニューヨークへ。

    そこで野良犬の肉を提供する売春宿にたどり着く。

    読みやすかった。

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    2024年08月07日
  • 騒がしい楽園

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    ネタバレ

    闘う君の唄をの続編の位置づけみたいだけど、神尾舞子は岬洋介シリーズのおやすみラフマニノフの印象のが強い。
    あのキャラがなぜに幼稚園の先生か?ってのもあるけど、幼稚園にこういう先生が居てもむしろいいかなとも思えた。
    残酷な事件が続くストーリーに引き込まれ、ハラハラしながらもその犯人にはアタリは付けてたけど、真犯人の動機にはちょっとガッカリ。
    でも、舞子と池波のコンビはいいね。
    これ以上この幼稚園で事件は起きて欲しくないけど、この2人のコンビで続編あるなら読みたい。

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    2024年08月03日
  • おわかれはモーツァルト

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    彼が登場するのを今か今かと待ってしまう。
    もう完全にファンだわ。
    今作では盲目のピアニスト榊場の背景や彼を想う人達の心情に焦点をあてており、ミステリーというよりも人間ドラマのようだった。
    モーツァルトの曲もあまり知らなかったので早速聴いてみよう。
    音楽の神に選ばれた榊場の弾くモーツァルトを一度聴いてみたいと思った。

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    2024年08月02日
  • 境界線

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    こちらも震災で変わってしまった友人の話。笘篠刑事が事件解決に奮闘する理由が、なんとも切ない。タイトルの境界線は、様々な意味を含んでいるが、あの311の前と後では、明らかに多くのものが変わってしまったという意味だろう。スピーディーな展開というよりは、被災した方々に寄り添うような心情の描写が多くある話だった。

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    2024年08月01日
  • 七色の毒 刑事犬養隼人

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    ネタバレ

    犬養刑事の短編集。
    1番最初の「赤い水」と最後の「紫の供花」が繋がっていた!
    確かに人間の悪意をえぐり出した話ばかりだった。

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    2024年07月28日
  • 禁断の罠

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    斜線堂さんは現代の病理を描くのが上手いなぁ。本人ですら本当の自分の姿を知り得ないこともある。米澤さんの作品はミステリーとしても読み応えがあり、淡々と続く語り口なのに人情にあふれ、感嘆。とても好きだった。

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    2024年07月28日
  • 帝都地下迷宮

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    どんでん返しの帝王、中山七里さんの作品。
    地下で生活する謎の集団、エクスプローラー。
    捜査一課や公安を巻き込み、事件は意外な方向へ。
    いつもの中山七里さんの作品のトーンとは、また違う様な?

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    2024年07月28日
  • 死にゆく者の祈り(新潮文庫)

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    教誨師として刑務所への慰問を行う主人公。ある日、刑務所での集会で見つけたのは、学生時代のサークル仲間の大切な友人であった。殺人犯として収監されている彼と学生時代のイメージがまるで繋がらないことから、友人との連絡が途絶えてから今までに何があったのか真相を追うことに。
    教誨師という変わった立場から、事件の真相を追いかけるミステリー。事件を紐解くとともに、主人公が宗教の道に進んだ背景や、教誨師と友人の立場の違いや使命に対する悩みなど、色々なテーマが複雑に絡み合っていく。そのいずれもがラストにはきれいに収まり、とても読後感がスッキリとした。

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    2024年07月24日
  • 絡新婦の糸―警視庁サイバー犯罪対策課―

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    SNSに限らずネットに勝手にこういう思考、嗜好だよねだからこれ興味あるよね、と表示されるのにはウンザリする。本の内容は最近本当によくSNSで見かける感じだなと。犯人は違う人が良かったな。

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    2024年07月23日
  • アポロンの嘲笑

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    フィクションではあるけれど、政府の対応や東電の対応などは、当たらずとも遠からずなのではないかと感じた。
    今の文明で人類は本当に原子力を使いこなせていると言えるのか…

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    2024年07月20日