木下昌輝のレビュー一覧

  • 決戦!賤ヶ岳

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    木下昌輝さんが好きで読みましたが、他の方の小説の雰囲気が分かって、読みたい作品を開拓出来たところが1番良かった。
    敵陣の登場人物がまぁまぁ一緒なので、自分の担当する武将に花を持たせるために寄せて書いてるのが、歴史小説はフィクションとはいえ、続けて読むと寄せてる感が出るのだけが複雑な気分になった。それぞれ短編としては面白いものが多くて好きです。

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    2022年05月31日
  • 炯眼に候

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    鉄砲をどう運用すべきか?天候を予測するこたは可能か?織田信長による戦の勝利の裏側には信じられないほどの合理的思考があった。天下統一までの道のりにちりばめられた七つの謎を解き明かす。作家独自の着眼で誰も見たことのない信長像に迫る傑作歴史小説。

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    2022年05月17日
  • 宇喜多の捨て嫁

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    宇喜多直家という人は、息子の秀家が外連味がない人柄なのに対して、外連味だらけで、人間的には最低だと思うけど、それぐらいでないと戦国時代を生き残れないのかもしれない。結局、直家は宇喜多家を戦国大名に成り上がらせたけど、秀家は潰してしまった訳だから。

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    2022年04月11日
  • 宇喜多の捨て嫁

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    「梟雄」の代表格といっても過言でない宇喜多秀家本人や、その周囲の人々に焦点を当てた短編がまとめられており、同じ出来事に関しても、その背景や違う人物からの視点も描かれており、どんどん話に引き込まれていった。

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    2022年03月05日
  • 宇喜多の楽土

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    大好きな作家の一人木下さんの作品。今回の主人公は、豊臣五大老の一人宇喜多秀家。今までほとんど知らない武将でしたが、楽しく読めました。あまり普通の歴史小説では多くは触れられない秀次や豪姫などが実にが魅力的に描かれており、そういうところにスポットを当てる勘所が好きです。最後の豪姫からのメッセージ、正直どういう意味か分からなかったので、ネタバレのネットを読んであぁそういうことか、と気づきました。もっと、ちゃんと分かりやすく書いてほしかったなあと、正直思いました。もっと豪姫について読みたい!と思いました。

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    2022年02月20日
  • 足利の血脈 書き下ろし歴史アンソロジー

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    戦国史を足利一族の視点から描くアンソロジー。
    古河公方発足から、喜連川藩誕生までの200年余りが物語の舞台となっています。

    室町から戦国にかけて関東一円の戦乱の原因は、鎌倉公方・管領の足利一族のいざこざのせいだと思っています。なんというか、関東だけに限らず、足利は血族の争いが多い気がする。尊氏と直義から始まってることですし。それでも、240年近く幕府として続いたことは珍しいことでしょうね。

    時代を下りながらのアンソロジー7話。一つの流れとして、関東公方家に仕えた忍びの「さくら一族」の存在があります。「足利の血脈」というタイトルですが、「さくら一族」伝でもあります。
    『嘉吉の狐』『螺旋の龍』

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    2022年01月30日
  • 宇喜多の捨て嫁

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    戦国大名 宇喜多直家を描いた短編小説集。それぞれの短編が、何らかの形で彼に関係する人の視点で描かれていて、各短編は独立した話なのに、全て読み終わると宇喜多直家の生きざま、人物像が浮かび上がってくる。一見すると、情け容赦ない冷徹な人物と思える振る舞いにも、そうせざるを得なかった理由が見えてくる。そして、一番辛いのは本人だったのだと気づく。歴史上の人物の評価は、一面的で感情的なものになりがちだけれど、人は誰でも多面的で複雑。この小説を読んで、それがミステリーのように解き明かされたように感じた。

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    2021年12月31日
  • 宇喜多の捨て嫁

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    岡山市に約2年単身赴任していました。
    宇喜多直家に興味があり、ゆかりの地を巡った記憶があります。
    直家の悪虐ぶりは有名であるが、彼の境遇が、乱世の中、このような生き方をさせたのだろうと推測できる。宇喜多の捨て嫁は、作者の視点で直家像を作り、生き残った母らしい人物、もう一方の主人公の四女、主君浦上宗景の性癖など、小説ならではの脚色を入れて物語に幅を持たせ、面白くさせている。
    岡山にゆかりのある人は読んで頂きたい一冊である。

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    2021年11月23日
  • 宇喜多の捨て嫁

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    戦国の梟雄、宇喜多直家を様々な視点から描く短編小説。人には多面性があり視点が変わるとその人への印象も異なるということを話の中でよく表しており、直家へ最初抱いていた印象も最後の方では変わっていた人も多かったのではと思う。最初に登場した人物が後の章でより説明が加えられた状態で登場することでスムーズに伏線回収ができていたので読みやすく、「会津執権の栄誉」と構成が似てる。

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    2021年11月11日
  • 宇喜多の捨て嫁

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    ネタバレ

    非常に良くできた作品だと思います。

    意外にも5編からなる短編集でした。

    一般的な短編集とは違い、全てが宇喜多直家を中心とした宇喜多家に纒わる物語。

    表題である「宇喜多の捨て嫁」とは直家の四女・於葉の事であり、巻頭に収められていますが、本作は直家を中心にその周りの人にフォーカスを当てていきます。

    「人」を描いた作品だと強く感じました。

    正直、時代物って得意でもないし、好きでもありませんでしたが、冲方丁氏の「天地明察」で時代物の面白さ、楽しさを知りました。

    とは言え、まだまだ読解力が未熟な私には本作の構成は時間軸が一方通行ではない事もあり、軽く混乱しながら読み終えましたが、私の地元や学

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    2021年10月22日
  • 天下一の軽口男

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    木下作品は3作目。気軽に購入したのでそこまで期待はしていなかったが、非常にテンポが良く、期待以上の面白さだった。

    話は単純で、子供時代の彦八が天下一の御伽衆を目指し、江戸へ行って栄光の兆しと挫折、大阪での生涯の居場所を見つけ、晩年は後世代にどう残すかを自問する展開。これに二代目安楽庵策伝のエピソードが冒頭に加わる。

    子供の頃の彦八を知っていると、大阪生魂神社で人々を笑わせることを使命と気づくシーンはジーンとくるものがあった。最後の後進のためにという部分は少し尻切れ蜻蛉な感じがするが、史実に基づくとすると仕方ない気はするし、彦八らしいとも思う。

    笑いで金を稼ぐことすら考えられなかった時代が

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    2021年10月04日
  • 宇喜多の楽土

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    これは宇喜多の捨て嫁を再読してから読んだ方が面白みが更にあったやつ〜!と後悔して楽土を読んでから捨て嫁を再読しています。

    秀吉の養子たちのあたたかな繋がりと崩壊への苦しみ、そして宇喜多秀家の宇喜多の当主としての葛藤とお坊ちゃん感…最高でした。

    私は木下さんの文体の底に漂う妖しさが大好きなのですが、そんなの無くても面白いんだなぁ、と感じました。

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    2021年09月26日
  • 秀吉の活

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    秀吉を「〇〇活」から描いた作品。
    なんだかんだ言っても、活動は疲れるね。意志や意識もいるし、精神的にも疲れるとこがある。

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    2021年09月23日
  • 足利の血脈 書き下ろし歴史アンソロジー

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    室町時代、なかでも鎌倉公方〜喜連川藩の流れは歴史の中で自分が一番興味がある部分です。さくらの里という元ネタバレバレのはじまり方ですが、アンソロジーでそれが貫かれているのがまたいい。「足利の血脈」というからには、いっそのこと足利義兼あたりまで遡ってもよかった。

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    2021年09月08日
  • 信長、天を堕とす

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    ネタバレ

    様々な場面における信長の心中が描かれているが、これまで描かれがちだった、ただただ唯我独尊な姿ではなく、時代を変え得る人物ゆえの苦悩が描かれており、一風変わった信長像のように感じた。
    同日発売の天野純樹著の「信長、天が誅する」と合わせて読むと、より面白さがます作品だった。

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    2021年08月30日
  • 絵金、闇を塗る

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    木下昌輝の迫力ある筆致が存分に出ている。絵金という存在を知らなかったので、興味深いお話でした。土佐勤王党の面々をインスパイアする設定は面白かった。新たな幕末ものを読んだ気分です。

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    2021年07月29日
  • 絵金、闇を塗る

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    ネタバレ

    凄い作品を読ませてもらった感が(・_・;

    絵師の小説は谷津矢車先生を中心にして、読んでますが、幕末にこんな凄まじい絵師がいたことを知ることができてありがたや。

    河鍋暁斎の師匠でもあったというのも納得です。

    彼の生き様が土佐の志士に重なるというのは、相応しくもあり……。

    時代が求めた人物だったのかもしれませんね。

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    2021年07月02日
  • 宇喜多の楽土

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    あまり知られてなく史料も少ない、宇喜多秀家の生涯を上手く掘り下げた作品。
    八丈島へ行った時、ここにいたらそれはそれで楽しいなと思えたから、秀家もそれなりに50年の余生を楽しめたのではないだろうか。

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    2021年06月19日
  • 戀童夢幻

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    2021.5.18完了。
    寵童小説が連チャンになり読み進めるが、森乱が少々イメージと違った。従順な小姓というイメージから這い上がるための一部姑息さを併せ持つ。業の章から面白くなってきた。こんなに絡み合うとは思ってもみなかった。
    全編通して余計な背景をガッツリすっ飛ばしているあたり読みやすい。
    なかなか面白い進め方だった。

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    2021年05月18日
  • 戦国 番狂わせ七番勝負

    購入済み

    色々な味わい

    7人の作者による7本の短編集。いずれも不利な情勢から逆転した戦い、しかもそれほど有名でない戦い という共通点を持たせている。どの作者もそれなりに良い味を出しているが、私はいくらか滑稽味を帯びた岩井三四二の作品が一番のお気に入りである。

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    2021年04月04日