木下昌輝のレビュー一覧

  • 人魚ノ肉

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    伝奇だからホラー的な怖さというよりも何とも不思議な作品だった。歴史上の人物を登場させて様々な伝説を絡めていく手法がとても面白く、ひたすらに読んだ。一篇ごとに様々なアプローチがあるが、どれも一筋縄ではいかない。なかなかに楽しめる作品だった。

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    2025年02月09日
  • 孤剣の涯て

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    場面転換が早くてついて行くのに必死だったけれど、どんでん返しの連続で、一気に読み終えてしまった。読み終わった直後は胸が熱くなって、しばらく放心状態に。

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    2025年01月24日
  • 秘色の契り 阿波宝暦明和の変 顛末譚

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    徳島藩の末期養子となった蜂須賀重喜と家来の忠兵永衛をはじめとする若手が、藩政改革と藍産業にまつわる制度改革を進めようとするのだが…。

    序盤から登場人物が殺害されたり死罪になったり、かなら殺伐とした話かと読み進めたが、中盤からは愚昧かと見えた重喜が才気を見せるのが爽快になる。
    分かりやすく強い悪役もあり、四面楚歌な状況をどの様に解決するのか、等など。
    面白く読まさせてもらいました。

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    2025年01月17日
  • 秘色の契り 阿波宝暦明和の変 顛末譚

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    ネタバレ

    歴史小説は苦手なのですが、こちらの小説は前のめりで読みました。
    登場人物の描き方がストレートだからかもしれません。

    正しい人間は最後まで正しく。
    悪い人間は最後まで悪く。

    人の立場があっちに行ったり、こっちに行ったり、と変わらないからかもしれません。

    それにしても、旧体制を新体制に変えるのは、本当に難しいですね。

    旧体制で得をしていた人間がそれなりの地位についている事が多いので、そう簡単には変わらないんですよね。

    そんな旧体制に立ち向かうためには、カリスマ性のあるリーダーとその部下たちが一丸となる必要があります。

    私は、この本を読んで、リーダーに必要な要素を学びました。

    ・人を信

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    2025年01月14日
  • 秘色の契り 阿波宝暦明和の変 顛末譚

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    江戸中期の徳島を舞台に、巨額の借財を抱えた藩の財政改革に臨む藩主と取り巻き達をめぐる物語。
    本人が望んだわけでもないのに半ば強引に藩主に据えられた男の、周囲に対しての空気の読まなさっぷりが面白く、破れかぶれじゃないんだろうけど、軋轢をも恐れぬやり方で改革を進めていく破天荒な姿が物語に勢いを与えていると思う。
    徳島藩の状況は利害関係者にがんじがらめにされて何もできない現代の政治状況にも通じており、このあたりはこれまでの著者の作品の、良く言えば豪快で、悪く言えば荒っぽい作風とは一味違った印象を受けた。
    もちろん著者の得意技である残酷な描写も、元盗賊である大坂の悪徳商人にまつわる陰謀部分で存分に描か

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    2025年01月13日
  • 決戦!三國志

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    三国志の決戦!シリーズ。
    どの作品も読み応えがあったが、特に木下昌輝「奸雄遊戯」、天野純希「天を分かつ川」が良かった。

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    2025年01月13日
  • 愚道一休

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    一休さんの生涯。とんちはほとんど出てこない。こんな破天荒な人だったんだ。日日是好日など、禅の考え方は素晴らしいと思えるものがたくさんあった。

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    2024年12月23日
  • 秘色の契り 阿波宝暦明和の変 顛末譚

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    第172回直木賞候補。

    借財に悩む阿波の国で末期養子で藩主となった蜂須賀重喜と彼を支える若い(身分の低い)藩士たちの奮闘を描いた時代小説です。

    藩政を憂う主人公たちは、既得権益を守ろうとする家老たちと対立し、新たな「名君」を求めて重喜を藩主として迎え入れます。
    藩内の反発を受けながら、少しずつ改革を進めてゆく様子や、藩内外の反対勢力に一つずつ打ち勝ってゆく過程は見ごたえがありますし、韓国ドラマを見ているようなワクワク感もあります。
    お互いに策をぶつけ合う頭脳戦や経済をめぐる対立は「半沢直樹」シリーズを彷彿とさせるでしょうか。

    「誰の味方か」という旧来の武士らしい考え方から離れて、藩主と家

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    2024年12月18日
  • 秘色の契り 阿波宝暦明和の変 顛末譚

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    直木賞候補作。

    徳島藩の藩主と側近たちが藩政を立て直すため戦う熱い物語。

    展開がはやいので読みやすい。

    側近たちの熱量と行動にはいまいちピンと来ないところもあった。私が歴史小説をあまり読んでこなかったからかもしれない。また、登場人物が多い分、それぞれの背景についてあまり言及されていないのも影響していると思う。
    ただ、藩主、蜂須賀重喜のキャラクターがとても魅力的だったことを加味して☆4。
    痺れました。素敵。

    徳島の藍染を体験しに行こうと思う。
    読んで良かった。

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    2024年12月17日
  • 決戦!大坂城

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    舞台は、冬の陣、夏の陣の大坂城。7人の作家が7人の武将を描くシリーズ。同じ人物でも書き手によって、まるで異なる人物のように感じるのも小説の面白さだ。太閤さんこと秀吉贔屓の関西人だからか冲方丁氏の「黄金児」は、家康をも翻弄させ対等に渡り合った秀頼が魅力的に描かれていてよかった。伊藤潤氏の「男が立たぬ」も、男が立たぬと筋を通した男たち、特に福島正則の弟・正守のカッコ良さが際立った作品だった。

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    2024年12月08日
  • 宇喜多の捨て嫁

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    読み進めるうちに、宇喜多の人々に愛着が湧きてきました。
    信長の少し前の時代に関心があります。
    高校生直木賞ってはじめてしりました。


    関ヶ原から落ち延び、八丈島で天寿を全うされる秀家さんのお父さんにまつわるお話。

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    2024年11月12日
  • 愚道一休

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    一休さんの幼少期からの生涯を著わした長編ものであった。沢山の仏教用語が出て来て難解の部分があった。当時の世は南北朝あい荒そう時代で仏教界は苦難だったろう。我が家の宗派は臨済宗なので小生も座禅の経験もある。結跏趺坐とはどんな座り方かはわかるな。

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    2024年07月13日
  • つわもの

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    一貫して描かれる謀略に、武士の正々堂々のイメージとはまたちょっと違った感じを得ると共にそこにリアリティを感じさせるテクニック。
    細川さんと加藤さんのお話がよかった。

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    2024年06月09日
  • 戦国十二刻 始まりのとき

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    短編集だけあってどれも淡々とした描写で粛々と進んでいくなぁなんて読んでいたら、最後に終わりのときに繋がって因果!!ってなった。木下さん流石すぎる。

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    2024年06月02日
  • 足利の血脈 書き下ろし歴史アンソロジー

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    古河公方 足利家と、忍び さくら一族を描いた歴史小説 アンソロジー、連作短編集

    史実の裏側では、こういった暗躍もあったかも知れない。時代に想いを馳せました。
    巻末の系図が有難いです。

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    2024年02月18日
  • 決戦!三國志

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    面白かったです!ついに日本を超えて海外を舞台に!この本を読んで三國志に興味を持ちました。決戦!三國志TOP3は①木下昌輝の「姦雄遊戯」②吉川永青の「応報の士」③天野純希の「天を分かつ川」です。

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    2024年02月15日
  • まむし三代記

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    序盤 なかなか面白い
    中盤 ギリギリ面白い
    終盤 なんとか面白く終えた!

    暗めな作風ですが、楽しめました。

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    2024年02月06日
  • まむし三代記

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    私にとって時代小説は、人物名や地名、時代背景、難読漢字など、前提知識がないとつまづくことが多いジャンルという認識だが、本著は更に時系列が複雑であるために、構成含めて読みにくい小説となっている。
    さらには「国盗り物語」の内容と沿わない部分もあり、前提知識が覆されたりもした。

    フィクションについての意図はあとがきにて著者により記されており、史実とフィクションの判別はきっちりしておく必要がある。

    ストーリーとしては、「国滅ぼし」という核をベースに斎藤家が3代に渡り国を盗る様を主人公の源太が共にするというもの。
    国主になるための謀略だけでなく、親子や仲間たちとの人間ドラマ、垣間見える人間の欲望など

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    2023年12月30日
  • 宇喜多の楽土

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    宇喜多の捨て嫁を読んで、木下作品のファンになった。その続編とも言われる宇喜多の楽土は、前作の主人公である父直家を早く亡くし、豊臣秀吉に預けられながら、大大名に出世して行く秀家が主人公である。
    豊臣家の興亡、宇喜多家の興亡、関ヶ原の戦いを経て、八丈島で余生を過ごすストーリーは、流転の生涯である。
    戦国時代に生まれてしまった秀家の楽土はどこにあったのか考えさせられる。

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    2023年08月14日
  • 戦国十二刻 終わりのとき

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    ネタバレ

    それぞれの人物の最後の1日を、作者独自の解釈で描かれており、もしかしたらこのような想いを抱いていたのかなと思わされた。
    また、同じ作者の「始まりのとき」を読むと、より面白さが増すだろうなと感じた。

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    2023年08月12日