【感想・ネタバレ】宇喜多の捨て嫁のレビュー

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ネタバレ

宇喜多家には全く詳しくなく、歴史もこの時代はよく知らないのですが作者の書き方が素晴らしいのかとても読みやすかったです。
初めこそ冷血無慈悲な男かと思ってましたが、どんな人にでも過去はありますね。
最後のシーン、待ち続ける母の背中が脳内に浮かんでしまい気づけば泣いていました。
歴史を知りたいと思えるきっかけをありがとうございます。

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2023年05月04日

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突然ですが、宇喜多秀家が大好きです。この話はその父、直家が中心。

知ってることが多いからこそスラスラ読めたけれど、歴史苦手な人には向いてないかも??
でも、大河ドラマっぽくて面白かったです!

戦国時代って大変だったんだなぁ。
抽象的ですか、一番の感想はこれです。
大変で、難しくて、辛いことも多くて、残酷で、美しい。この本からは、残酷さと美しさが伝わって来ました。

やっぱり宇喜多秀家好きとしては、読んでるあいだすっごく充実してました!
次はそんな秀家が中心の「宇喜多の楽土」を読みます!イッテキマスー !! =͟͟͞͞ᐠ(๑ⲺⲻⲺ)‬ᐟ ✧

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2023年03月29日

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ネタバレ

宇喜多直家…謀に秀でた智将。ただ上手なだけに極悪人というレッテルを貼られてしまった。…「だけ」は言い過ぎかな?ただこれを読む限りでは、極悪人とまでは思えず、逆に共感と好感を得られました。主君に恵まれず辛い病も重なり、不幸な人生と読めますが、彼と彼に関わる人達の人生はまさにドラマ。デビュー作とは思えない完成度です。

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2023年02月19日

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ネタバレ

宇喜多直家凄い。業の深さがかなりありました。面白かったです。悪にもそれなりに理由があるとかの次元を超えてる権謀術数でした。
大河ドラマでやってほしい人ランキング私的2位に躍り出た宇喜多直家。お茶の間がザワつく。
木下昌輝作品は「人魚ノ肉」以来なのですが、今作も伏線回収が楽しかったです。あの人物のあの行動の裏にはこんな想いが…を知っても、だからといって寄り添えるかというとそうじゃない。非道で残酷です。
各々キャラ立ちも凄い。天竺の鳥料理??タンドリーチキンではあるまい。。
どんなに非情でも揺れる瞬間はあるというのが皮肉だし哀しい。人はすんなりと鬼にはなれないです。
小鼓の名人の音色は梅の薫りを漂わせるというのは美しいなぁ。

高校生直木賞というものがあるんだと検索してみたら、受賞作品を何作か読んでいました。
「ナイルパーチの女子会」「また、桜の国で」「くちなし」、最近の受賞作は「同志少女よ、敵を撃て」…結構シビアな作品が並んでおりました。国内海外問わず、時代物歴史物が半数でした。
「面白い本ないか」と訊かれてオススメするときに相手が生徒さんや学生さんだったりするとどうしても「これちょっと人物とか描写が殺伐とし過ぎるか」と思ってしまうけど、そんな手加減は無用かもしれないです。何歳でも、読みたいときに読みたい本読めばいいという気持ちをすぐ忘れるけど自分自身だってそうだったなぁと思い出しました。

『軍師官兵衛』で陣内孝則さんがされてた人物か。どおりでなんだか聞き覚えがあるはずです。似合うなぁ。
装画、山本タカトさん。美麗です。

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2023年01月10日

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語り手や主人公が異なる短編が連なって、一人の強くて哀しい戦国武将を描きあげている。
捨て石、捨て駒、などの言葉と同列に使われる『捨て嫁』という呼称が、直家自身への呪詛となって生きながら腐敗させていく。
直家は悪人なのか?どのようにして直家が出来上がってきたのか?伏線を張り巡らせたミステリーを読むような物語の先への期待が、最後まで途切れることなく続く。
いますぐ再読したい気持ちをあえて抑えて、時間をおいてもう一度楽しみたい作品。

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2021年11月24日

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戦国時代の梟雄、宇喜多直家を描いた作品。

一般に梟雄と評価される直家を題材とし、梟雄と生きざるを得なかった直家の苛烈な生き様、悲哀が描かれる。
一冊が六篇で構成されており、それぞれ異なる人物の視点から直家が描かれるため、読みすすめるほど直家の新たな面が見えてくる。
視点人物を含む、直家に関わる人物たちの存在感も大きく、一つの群像劇としても楽しめた。

文章は明快ながらおどろおどろしい、独特の空気感があって個人的には好み。
読んでいて情景が浮かんでくるというのもあるが、場面場面で感じられる「臭い」が印象的。
直家を取り巻く不穏な腐臭や血生臭さ、戦場の泥臭さ、人々の汗の臭い、それから梅の花の香り。
各小篇で紡がれた物語が最終篇で集約され、きれいに終着するのは秀逸。

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2021年11月04日

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宇喜多直家という誰もが悪い意味で知っている人物を取り上げて、時系列的に異なる短編を組み合わせで練り上げていて、素晴らしい。
もともと浦上家まわりの事情にも疎かったが、興味深く読めた。直家の知名度を上手く生かしてる作品なんだろうな。

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2021年01月11日

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戦国武将宇喜多直家の人生を、彼自身と、彼に関係した人々の目を通して描いた、立体パズルのような短編集。

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2020年10月08日

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ネタバレ

宇喜多直家の生涯を様々な視点で描いた作品。
彼は彼なりに必死に家を守ったのだと思うのだけど。
歴史はたくさんの視点から見なくては分からないということが、この作品を読むとよく分かる。

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2020年02月04日

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第一話を読み終え、宇喜多の娘に感情移入してしまい
「もっと読みたかったのに、何だ短編集だったのか・・」
とガックリしたのも遠い昔の記憶。
一連のつながりのあるストーリーだったのですね。
読み進めるにつれて、憎き悪役と思っていた宇喜多直家に対する見方がガラリと変わってしまいました。

◇中国地方の歴史に疎い私は、
「誰それ?聞いたこともない」
と、読みとばしていた人名が伏線であり、
「もしや、これがあの人のことか!」と何度ページを後戻りしたことでしょう。
これがデビュー作とは驚きで、次もまた読みたくなりました。

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2020年01月25日

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面白かった。
各話短編を直家、というより、直家そのものを表す血膿で横串にして、繋ぎ合わせた構成は、良く考えられたものと思う。

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2019年12月22日

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(再読)
本書を読むのは二度目だが、衝撃は薄くならない。
背筋を何かが這い回り、気持ち悪いのだが、ゾクゾクするような快感がある。
これからも、この快感を味わいたくて何回も読み直すだろう。
読み直す価値のある物語だと思う。

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2018年12月04日

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自分にとって戦国武将で宇喜多と言えば「宇喜多秀家」であった。
この小説はその父「宇喜多直家」を中心に書かれている。
妻や娘たちを犠牲にしてのし上がっていく冷血な戦国武将との思いで、読み進めんでいくと致し方なく犠牲にしなければならなかったところが分かってくる。
六章からなる小説であるが、それぞれが時や視点を変えて書かれており何とも言えない面白みを出している。
"腹裂き山姥"のオチはご愛嬌だ。

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2018年11月14日

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これは傑作だ。何といっても章立ての構成が秀逸。最初に「捨て嫁」で一撃の後に、「無想の抜刀術」で生まれついての業の深さを感じさせ、最後の「五逆の鼓」は江見河原が琵琶法師に見える、まさに平家物語。戦国時代が舞台の歴史小説にも関わらず、権謀術数が中心で合戦話が皆無、しかし人物がよく見通せるつくり。圧巻、脱帽。
高村薫や東野圭吾が推したのに直木賞を逃し、非常に残念だが後世に残る作品だと思う。

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2018年10月24日

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高校生直木賞に選ばれたという一作、
けっこうきつめのがっつり時代小説で、驚いた。読みやすい本ではないよなあ。。


短編集で、戦国の三大悪人と呼ばれた宇喜多直家を描く。
一話目こそイメージ通りの話だったけれど、先に進むにつれ、直家に情が湧いてくる。いろんな理由があったんだろうな、と。
いろんな視点が入るのがとてもよかった。

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2023年03月24日

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宇喜多直家という人は、息子の秀家が外連味がない人柄なのに対して、外連味だらけで、人間的には最低だと思うけど、それぐらいでないと戦国時代を生き残れないのかもしれない。結局、直家は宇喜多家を戦国大名に成り上がらせたけど、秀家は潰してしまった訳だから。

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2022年04月11日

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「梟雄」の代表格といっても過言でない宇喜多秀家本人や、その周囲の人々に焦点を当てた短編がまとめられており、同じ出来事に関しても、その背景や違う人物からの視点も描かれており、どんどん話に引き込まれていった。

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2022年03月05日

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岡山市に約2年単身赴任していました。
宇喜多直家に興味があり、ゆかりの地を巡った記憶があります。
直家の悪虐ぶりは有名であるが、彼の境遇が、乱世の中、このような生き方をさせたのだろうと推測できる。宇喜多の捨て嫁は、作者の視点で直家像を作り、生き残った母らしい人物、もう一方の主人公の四女、主君浦上宗景の性癖など、小説ならではの脚色を入れて物語に幅を持たせ、面白くさせている。
岡山にゆかりのある人は読んで頂きたい一冊である。

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2021年11月23日

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戦国の梟雄、宇喜多直家を様々な視点から描く短編小説。人には多面性があり視点が変わるとその人への印象も異なるということを話の中でよく表しており、直家へ最初抱いていた印象も最後の方では変わっていた人も多かったのではと思う。最初に登場した人物が後の章でより説明が加えられた状態で登場することでスムーズに伏線回収ができていたので読みやすく、「会津執権の栄誉」と構成が似てる。

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2021年11月11日

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ネタバレ

非常に良くできた作品だと思います。

意外にも5編からなる短編集でした。

一般的な短編集とは違い、全てが宇喜多直家を中心とした宇喜多家に纒わる物語。

表題である「宇喜多の捨て嫁」とは直家の四女・於葉の事であり、巻頭に収められていますが、本作は直家を中心にその周りの人にフォーカスを当てていきます。

「人」を描いた作品だと強く感じました。

正直、時代物って得意でもないし、好きでもありませんでしたが、冲方丁氏の「天地明察」で時代物の面白さ、楽しさを知りました。

とは言え、まだまだ読解力が未熟な私には本作の構成は時間軸が一方通行ではない事もあり、軽く混乱しながら読み終えましたが、私の地元や学生時代を過ごした地域の歴史に触れる事が出来、個人的には大満足の一冊でした。

本作は高校生直木賞の受賞作でもありますが、正直、高校生達が本作を受賞作に選べる程に読み込んだ事にただただ拍手を贈りたいと思います。



説明
内容紹介
表題作は、権謀術数によって勢力拡大を図った戦国大名・宇喜多直家によって、捨て駒として後藤勝基に嫁がされた四女・於葉の物語。
乱世の梟雄を独自の視点から切り取った鮮やかな短編は時代作家として、高い評価を集めている。本書ではその他に五編の短編を収録。
いずれも戦国時代の備前・備中を舞台に、昨日の敵は味方であり明日の敵、親兄弟でさえ信じられないという過酷な状況でのし上がった、梟雄・宇喜多直家をとりまく物語を、視点とスタイルに工夫をこらしながら描いた力作揃いだ。
直家の幼少時の苦難と、彼でしか持ちえない不幸な才能ゆえの大罪(「無想の抜刀術」)、若く才能あふれる城主として美しい妻を迎え子宝にも恵まれた直家に持ちかけられた試練(「貝あわせ」)、直家の主・浦上宗景の陰謀深慮と直家の対決の行方(「ぐひんの鼻」)、直家の三女の小梅との婚姻が決まった宋景の長男の浦上松之丞の捨て身の一撃(「松之丞の一太刀」)、芸の道に溺れるあまり母親をも見捨てて直家の家臣となった男(「五逆の鼓」)と、いずれも直家のほの暗い輪郭を照らしながら、周囲の人々の様々な情念を浮かび上がらせていく――。
第152回直木賞候補作にして第2回高校生直木賞受賞。
内容(「BOOK」データベースより)
娘の嫁ぎ先を攻め滅ぼすことも厭わず、権謀術数を駆使して戦国時代を駆け抜けた戦国大名・宇喜多直家。裏切りと策謀にまみれた男の真実の姿とは一体…。ピカレスク歴史小説の新旗手ここに誕生!!第92回オール讀物新人賞をはじめ、高校生直木賞など五冠を達成した衝撃のデビュー作。特別収録・高校生直木賞ルポ。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
木下/昌輝
1974年奈良県生まれ。近畿大学理工学部建築学科卒業。ハウスメーカーに勤務後、フリーライターとして関西を中心に活動。2012年「宇喜多の捨て嫁」で第92回オール讀物新人賞を受賞し、14年『宇喜多の捨て嫁』で単行本デビュー。同作は直木賞候補となり、15年高校生直木賞、歴史時代作家クラブ賞新人賞、舟橋聖一文学賞を受賞。同年咲くやこの花賞も受賞した。2作目の『人魚ノ肉』は山田風太郎賞の候補、3作目『天下一の軽口男』が吉川英治文学新人賞候補(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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2021年10月22日

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この地方だと、毛利元就、長宗我部元親、黒田官兵衛とかは読んだことがありましたが、宇喜多直家!驚きました。でも、面白い。これを高校生直木賞に選んだ高校生たちは偉い。。

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2021年03月24日

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戦国時代の話はどうも取っ付きにくい。
幼少の頃からの名前が変わったり、諱という本名以外に呼び名があったり、寝返ったり裏で手を結んだり。歴史に疎いわたしは、目まぐるしく変化する状況についていけない。
でもこの本は巻頭に『主な登場人物』というページがあり、宇喜多家の家系図も城の地図も載っている。とても親切だと思う。とはいえ、昔の言い回しや嫡男なんていう古い言葉のせいで、小難しい印象は消えたわけではない。それでも何かに惹かれて読み進める。

6つの短編からなるこの本は、主人公は違うがすべてひとりの人物で繋がっている。本のタイトルにもなっている一番最初の『宇喜多の捨て嫁』は、この物語の主役である宇喜多直家の四女の話だ。
この本は最後の『五逆の鼓』まで読んでこそ、本当の良さが分かる。
五逆とは5種の重罪のことで、
1 父親を殺すこと
2 母親を殺すこと
3 聖者を殺すこと
4 仏の身体を傷つけて、出血させること
5 教団の和合一致を破壊し、分裂を図ること
であり、それを犯すと無限地獄に落ちるらしい。
鼓の名人の息子、江見河原源五郎の鼓は直家に梅の花の香りをもたらす。小鼓の名人は極めると、その音に梅の薫りが匂うそうだ。常識的に考えて楽器をどんなに素晴らしく演奏したとて、実際に香りが漂うことはありえない。でも分かる。頭では否定しても、わたしの心がそれを受け入れている。
この作者の本は以前『人魚ノ肉』というのを読んだ。そのときも感じたのだが、五感の表現がとても巧いのだ。目で文字を追いながら、わたしの意識はその世界の中にいて、その出来事を目の当たりにしているような、そんな気持ちになってしまう。

戦国時代に生まれた男も女もみんな不幸だなと、今の時代に生きるわたしは思う。一番偉い人以外の命は何かのために容易く使われ、大切な人も宝物もすべて奪われてしまう。
戦に勝ったとしてもそこに約束された平和があるわけではない。いったい何のために戦い続けたのだろう。そんな時代を誰が喜び、どんな得をしたのか。
まさかと思って天を仰ぐが、空が答えてくれるわけはない。

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2020年11月07日

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面白かった。
根っからの悪人ではなかった直家が、悪人にならざるをえなかったあたりの見せ方がとても上手い。この話だと、悪人らしいのは浦上宗景の方だったし。

続きの楽土も読んでみたい。

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2020年04月28日

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誰が忠義で誰が不忠か分からぬ謀略の数々、人の心の裏の読み合う宇喜多直家と娘の於葉。短編の中にゾクリと感じさせるものがあった。「宇喜多の捨て嫁」

短編集でありながら、宇喜多直家の生涯を主君浦上宗景との謀略数々を中心に描かれている。

短編の時系列が直家晩年の「宇喜多の捨て嫁」から始まる。宇喜多直家の人となりは謀略に長けた戦国大名の印象であったが、幼少期からの直家が成長するにつれ、止むに止まれず謀略を使わずには生きられず、その謀略の業を自らの病「尻はす」として背負っていることを伝えたかったのではないだろうか。

ちょっと、アクが強い作品。
馴染みのなかった戦国大名宇喜多直家に少し興味を持った。

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2020年01月11日

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戦国時代。下剋上の世の中で、宇喜多直家は自身の舅を暗殺したり、自分の娘たちを嫁がせた後、片っぱしから暗殺や謀殺を繰り返していくなど、悪名高き武将だった様です。
表題作の宇喜多の捨て嫁は、直家の四女の視点で描かれていますが、この本の冒頭の話なので、そして私自身が宇喜多直家をほとんど知らずに読んだので、衝撃的でした。いくら戦国時代だからって、酷すぎる…と思い読んでいました。
しかし、読み進めるにつれて、直家を中心にして、様々な人たちの視点で続きものの短編集の様な形で描かれていますが、時代やそうせざるを得なかった背景、葛藤、苦悩なども描かれていて、「この時代を生きる・生き抜く」ことの壮絶さを感じずにはいれませんでした。
もちろん、物語なので、本当のところは分かりませんが、裏切らなければ、どうしたらいいのか、妻や子どもたちが拷問の末殺されるのを策を講じず見ているのか、主は何て、非情の極みみたいなことをするのか…と何とも言えない気持ちで読み終えました。直家は、死の間際、何を思ったのだろう。
様々な人たちの思惑や時代の流れ、才覚や運など、たくさんの要素が重なっていて、本当に大作でした。その中で、やっぱり、人の心はある。そこにかなり救われた様な気持ちになった作品でした。
ずっと、直家が患っていたとされる「尻はす」という濃い血膿の霧が漂っている様な作品でした。

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2018年12月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

宇喜多秀家は知っていましたが、宇喜多直家のことは名前すら知らなかった状態で読みました。構成がうまいのか、最初の捨て嫁では、直家は娘に対してさえも非情な行いをするダーティーな戦国武将として描かれていますが、次の短編、次の短編に進むにつれてそうではないんだという見方に変化していきます。一生をかけた壮大な復讐劇と、どんな手を使ってでも領民や臣下たちを大切にする、そのためにあえて非情を選んだ男の話かなと私は思いました。このお話の中の直家は本来こんな下剋上なんて全然興味はない、ただ家族と臣下と領民を守りたい、それだけの人だったろうと思いました。

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2020年11月08日

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「楽土」の前作だが、完成度が全然違う。

作者独自の設定はこちらにもいろいろ入っているが、それぞれに説得力があり、なるほどと思わされる。

登場人物はどれも一筋縄ではいかないが、特に直家の造形は、その境遇も含めて、唸るよりない。

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2018年11月22日

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2023/08/11完了
時代が前後する。難しい読ませ方。慣れるまでにイヤにならなければ読みきれるかな。
宇喜多直家を前面に出している訳では無いが取り巻く環境はよく分かる。
おどろおどろしいときもあるがまあよし。

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2023年08月11日

Posted by ブクログ

面白かった。宇喜多直家のイメージがあまりなかったので新鮮だった。宇喜多秀家が正義感が強いイメージなので、そのギャップも面白い。浦上氏も初めて知った。あとちょっとで星四つだったが

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2022年02月19日

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高校生直木賞他受賞との事で読んでみたが、裏切りと策謀で名を馳せた宇喜多家の内容であり凄まじい残虐な話しが多い。構成も年代が行ったり来たりで分かりづらいのに、女子高生が多い中での受賞は不思議な気がした。解説で受賞理由を見ると何度か読み直すことで内容の深みが分かるそう。非道・残虐すぎて再読は暫く先になりそう。

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2021年06月26日

「歴史・時代」ランキング