木下昌輝のレビュー一覧

  • 天下一の軽口男

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    落語の小咄から始まり、出会い・別れ・笑いに感情のジェットコースターを堪能できる時代小説。緻密に練られた構成。これはヤバい。
    落語の原形を作った実在の天才だから驚く。
    上方演芸の後継者の大阪人だけに独占させるにはもったいない名作。

    本作が関東だけでなく、翻訳されて世界で支持されないかなぁ。村上春樹もいいけど、こういうのもいいと思うんだけどな。

    ・師匠と虎丸との感動的な別れから泣かせる。
    ・主人公が殺されかけた場面は笑いで切り抜けようとしたシーンは秀逸。
    ・そして最後の小咄に、悲しみを笑いに変え、未来を繋ぐという感動。

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    2020年03月13日
  • 天下一の軽口男

    購入済み

    上方落語の祖の米沢彦八を主人公にした物語です。江戸と上方の落語の違いだけではなく、演ずる咄家によっての背景の違いもよく書かれています。話しの持って行き方、文体も読みやすく、引き込まれてしまいます。咄家の立身出世の物語かと思っていましたが、これは人生に負けた男の物語ではないかと、気がつきました。ところがそれなのに、とても精力的な生き方をしたのではないかと、共感を覚えてしまいます。お笑いの世界の裏側をしっかりと見せてもらう物語です。秀吉の時代のお伽衆から始まって、今の漫才師や落語家の多士多彩な芸の幅広さが、元には咄家にあることを知り、古典落語の世界を覗いてみたくなります。失敗談ともいえる人生ながら

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    2020年03月11日
  • 決戦!本能寺

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    いやぁー、面白かった!
    お勧めは伊東潤先生、天野純希先生、木下昌輝先生ですね。
    「麒麟が来る」が更に面白くなる1冊です。

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    2020年02月22日
  • 人魚ノ肉

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    初めましての作家さん。
    史実を上手に利用して、そこに人魚の肉を紛れ込ませ
    表面的には何も変わっていないように見せている。
    これは面白い!というか上手い!
    誰も知らない。気付かない。
    幕末の竜馬や新選組が人魚の肉を口にして・・・
    想像以上に面白かったです。

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    2019年12月18日
  • 戦国 番狂わせ七番勝負

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    歴史上の有名な戦いや、大大名の合戦の話ではないが、英雄の若き日の活躍や小が大を制する小気味好い物語がとても面白い。島津義弘、織田信長、真田昌幸などの想定外、裏話、想像を掻き立てるフィクションなどが、短編なのでさくっと読める。物語の面白さもさることながら、この作者がこんな話を書くのかという楽しみ方もある。ところで、こういういくさ話、単純な勝ち負け(結果)だけでもないし、武士のメンツや矜持を保つこと(外部からの評価)や信頼関係の構築(ネットワーク)など、ケースディスカッションに使えそうだなと。ちょっと作ってみるか。

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    2019年12月05日
  • 天下一の軽口男

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    笑けて、そして切なさも感じる物語であった。
    主人公、米沢彦八が、人を笑わせることに対して誠実に向き合い、ときに人に騙されたりひどい目に逢いながらも、もがいてもがいてもがきぬく姿が描かれる。完全なる成功者の物語ではなく、彼もまた道半ばでこの世を去るのだが、それゆえに、人間味があり、物語が生き生きとしたものとして胸を揺さぶるのである。
    挿入される笑い話も面白い。

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    2019年10月30日
  • 戦国十二刻 終わりのとき

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    ネタバレ

    戦国武将の最後の一日を描くというある意味で野心的な作品。

    この発想はなかったですね。歴史小説はある事件やある人物の側面を描くことだと思ってましたから。

    私が好きなのは意表を突かれた「お拾い様」、父親の愛に胸を打たれた「子よ、剽悍なれ」そして、最後の作品「さいごの一日」

    8月末に出る「戦国十二刻 始まりのとき」もものすごく楽しみです。

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    2019年08月07日
  • 決戦!本能寺

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    本能寺といえば明智光秀。時代小説を読んでいて様々な説に出会ってきましたが更に濃い物語集でした。光秀の後ろからどれだけ沢山の糸が引かれていたのか。千利休黒幕説が面白かったです。信長はあれね、もう少し人の心をね・・・と言っても詮無いことですね。

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    2019年04月25日
  • 人魚ノ肉

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    歴史小説は普段ほぼ読まないのだけれどとても面白くてすらすら読めた。
    史実とフィクションを上手く絡めていてとても好き。
    山田風太郎や刻迷宮を思い出した。
    他の本も読んでみたい。
    大当たりを引けた気分(*´ω`*)

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    2018年10月27日
  • 人魚ノ肉

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    面白かったです。
    単行本で既読なのですが、史実には忠実ですが怪異を上手く絡めてあって、再読でもわくわく読みました。
    血を飲むと不老不死になり、肉を食べると妖に魅入られる。この違いが良いです。
    坂本龍馬の「竜馬ノ夢」、沖田総司の「肉ノ人」、そして斎藤一vs斎藤一の「分身ノ鬼」が好きなのですが、今回は「血ノ祭」がぐっときました。
    倒幕だ、とか、不逞浪士を取り締まる、と言っても、京の一般の人々にとっては、京をめちゃくちゃにするのは同じだよなぁ、とつくづく思いました。時代を変えるのは必要なことですが、犠牲になるのは日々の生活です。どんどん焼きで焼け野原になっても生きていかなくてはならない。切ないお話で

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    2018年08月21日
  • 決戦!関ヶ原

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     怪僧恵瓊(木下昌輝著)は文庫版でのみ参戦。対するは毛利元就や、毛利の両川に比べて智謀に劣る毛利隆元が率いる毛利本家を案ずる、吉川広家。徳川家康に弓引かないことで、本領安堵を狙ったが…。敗戦後囚われても何故か余裕を見せる恵瓊。この一作も快作、買って損無し!

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    2017年07月25日
  • 豊臣家の包丁人

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    長かった! が、何代にも渡って続いていく想いを、包丁人が見事に繋ぎ、紡いでいく様が痛快でした。
    「食」は人を作る。

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    2026年08月06日
  • 決戦!関ヶ原

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    勝利のため、生き残るため、戦うため
    それぞれの思いで描かれる関ヶ原の戦い
    教科書では一言で終わる戦いの裏に、人々の交錯する思いがあることを感じさせられた

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    2026年08月02日
  • 風林火山のむすめ

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    木下作品の中でも最もキャラクター性、エンタメ性に振り切った作品。各登場人物の設定が盛りに盛られており、その随所に顕れる外連味は山田風太郎或いは漫画(特に松姫と敵役の長岌はほんと漫画から抜け出てきたようなキャラだ。余談ながらコミカライズもいけるんじゃないかと思う)
    最初に見た時の奇妙な章立て(数字の章と風林火山の章が入り混ざっている)の意味は読み始めるとすぐにわかる。数字のほうは松姫がいる作中現在の時間軸(だいたい長篠〜天目山)で風林火山の各章は武田信玄の人生をなぞる過去回想。
    その回想章では非常に面白い信玄像(とその対極となる武田家の因習)が見られる。
    この信玄の先進的な思想がラスト手前によう

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    2026年07月06日
  • 戦国十二刻 女人阿修羅

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    ネタバレ

    あまり詳細に語られることのない、戦国期を生きた女性たちの話で、とても興味深かった。

    彼女たちなりの覚悟を感じられる作品や、狂気じみたものを感じる作品もあり、どの作品を読み進めやすかった。

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    2026年05月31日
  • 豊臣家の包丁人

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    感想
    今、大河ドラマで豊臣兄弟をやってるからタイムリーなネタとしての発刊か?

    書き手によって人物の書き方が変わるのが面白い。小一郎や秀吉の家族などが面白い。

    歴史の要所要所で料理が関わっているとは面白い視点。

    けど、ほぼほぼ小一郎の物語。


    あらすじ
    家康から蟄居を命じられている天野は、大阪の陣で手柄を立てるため、豊臣方の料理人だった大角与左衛門を捕らえる。大角は家康に合わせろという。その経緯について語り始める。

    信長が美濃攻めをしようとする頃、藤吉郎は清洲で台所奉行をしており、ある日、与左を連れてくる。藤吉郎と小一郎は、家の行末に対する意見の違いで仲違いしていたが、与左の計らいで仲

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    2026年04月25日
  • 豊臣家の包丁人

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    包丁人というタイトルだったが、永禄4年の秀吉が於久地砦攻めに参加した頃からの、秀吉と縁者のヒューマンドラマだった。主に弟の小一郎から見た木下家が語られる。話を深くする切り口が食事なのが、時代小説音痴としては読みやすかった。家族目線で語られるので、家康や信長の孤独も良く浮かび上がっていたように感じた。
    包丁人は大角与左衛門(与左)というが、彼は天才でありながら鷹木という包丁人の家の事情に巻き込まれている。包丁人という仕事があることを知らなかったので、それも面白かった。
    物語の終盤、小一郎が秀長となり、病に倒れた後は語り手が2人変わる。その辺はもう豊臣の終わりとリンクしていき、グイグイ読ませてくれ

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    2026年03月27日
  • 炯眼に候

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    この本のタイトルは、信長を指してのこと。タイトル通り、まさに信長の考えの炯眼さが光る短編集です。明らかにフィクションなのですが、史実と絡めながらの構成はお見事です!偽首は、桶狭間で今川義元を討ったとされる毛利新介を巡る話で、本当に毛利が手柄を上げたのか?という疑念に絡めた作品。ほかにも信長公記を書いた太田牛一にまつわる話など、秀作揃いの短編集でした。

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    2026年03月22日
  • 豊臣家の包丁人

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    それぞれが抱える思いやすれ違いが丁寧に描写されており、世界観に重厚感がありつつも読みやすいテンポ感で面白かった。

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    2026年03月13日
  • 愚道一休

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    愚かで ひたすらに美しい
    禅 公案を透過する
    一休宗純 こんなに激しい人を 一休さんと親しみを込めて人々に呼ばれている。
    一休さん どんな表情をするんだろう 色々と想像してしまいます

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    2026年03月07日