木下昌輝のレビュー一覧

  • 宇喜多の捨て嫁

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    ネタバレ

    宇喜多秀家は知っていましたが、宇喜多直家のことは名前すら知らなかった状態で読みました。構成がうまいのか、最初の捨て嫁では、直家は娘に対してさえも非情な行いをするダーティーな戦国武将として描かれていますが、次の短編、次の短編に進むにつれてそうではないんだという見方に変化していきます。一生をかけた壮大な復讐劇と、どんな手を使ってでも領民や臣下たちを大切にする、そのためにあえて非情を選んだ男の話かなと私は思いました。このお話の中の直家は本来こんな下剋上なんて全然興味はない、ただ家族と臣下と領民を守りたい、それだけの人だったろうと思いました。

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    2020年11月08日
  • 決戦!大坂城

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    決戦シリーズを初めて読みました。同じ出来事でも、当然ながら作家さんにより解釈が違うので面白いですね。大阪に移住したので読んでみようと手を伸ばしましたが、より大阪を好きになれた気がします。他の決戦シリーズも読んでみたいです。

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    2018年11月15日
  • 人魚ノ肉

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    作品を知ったのが某ソーシャルゲームのイベントの時期だったので「これは読まねば!」と思い買いました。
    出てくるのは幕末に活躍した坂本龍馬や岡田以蔵、新撰組…といった人々。
    最初の岡田以蔵、坂本龍馬、中岡慎太郎の幼少期は内心テンションMAXで読んでました。血の描写が生々しくて良いです。

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    2018年09月23日
  • 決戦!川中島

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    決戦シリーズも段々と地味になっていくかと思いきや、小説としてはやはり面白い。
    武田・上杉の雌雄を決する川中島の戦いがあった事は知っているが、その仔細については知識不足だった。
    その戦いを知り、それぞれの違う人物から戦いを捉えていく事が出来るこのシリーズは好きだ。

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    2018年08月11日
  • 人魚ノ肉

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    なぜ、沖田総司は、血を吐いたのか。
    なぜ、岡田以蔵は、「人斬り以蔵」になったのか。
    斎藤一と藤田五郎、とは。
    歴史的事実の裏に、実は人魚ノ肉と血があったとしたら……
    ゾワゾワしながら、楽しませていだだきました(*´▽`人)

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    2018年06月27日
  • 決戦!関ヶ原

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    歴史小説は好きでこれは面白いと思って読んだが期待通りであった。7人の上手い書き手による人物ごとの短編である。それぞれが書き込まれているので、短編集にありがちな薄さ物足らなさはなかった。
    書き手の取り上げ方によって史実の見方を変えている所も興味深い。一番は「怪僧恵瓊」だった。
    このシリーズは追っかけたい。

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    2018年05月03日
  • 決戦!関ヶ原

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    関ヶ原の戦いを7人の武将の視点から、7人の小説家が描いたオムニバス短編。一つの事件でも、異なる立場から見たら別々の物語になる。ということを感じさせてくれる。

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    2018年03月11日
  • 決戦!三國志

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    戦国時代アンソロジーと思っていた「決戦!」シリーズですが、三国志でもやってくれました。ただ、三国志全体でくくられちゃっているのが残念かな、と。
    戦国時代に知名度の高低はあれど数々の戦いがあるように、三国志も同様。なので、こちらも一つの戦いをピックアップしてくれればいいのになぁ、と。「官渡」でも「赤壁」でも。ま、ゲームの三国無双みたくなりそうですが。
    とはいえ、「決戦!」シリーズの新しい時代を開く1冊。今後も歴史の横展開を期待します。

    『姦雄遊戯』が好きです。
    見事な伏線回収。曹操の策略と許猪の徹底がいいですね。

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    2018年02月02日
  • 決戦!関ヶ原

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    先に「決戦!関ケ原2」を読んでしまったので、こちらも。
    今回は徳川家康(伊東潤)、可児才蔵(吉川永青)、織田有楽斎(天野純希)、宇喜多秀家(上田秀人)、島津義弘(矢野隆)、小早川秀秋(沖方丁)、石田三成(葉室麟)。

    2を読んだ時も感じたが、この戦いほど様々な思惑が交錯した戦いもないように思える。裏切りや傍観や致したかなく、という気持ちで参戦する者、戦いが終わった途端に保身や論功行賞に走る者、純粋に戦うことを突き詰める者、自分自身でなく自分の国をどう守るかに徹する者…。

    この戦いでの勝者と敗者ははっきりとあるものの、その後の人生や評価、あるいは自分自身が顧みての勝者と敗者はそれぞれで、何が勝

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    2017年12月05日
  • 決戦!関ヶ原

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    ありえないとも言い切れない設定、前提が面白い連作だった。冲方丁目当てで読んだが、どれも読み応え十分だった。

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    2017年09月19日
  • 決戦!関ヶ原

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    それぞれの関ヶ原。勝つものがいれば、当然負けるものもいる。領土への野心のため。天下のため。家を守るため。戦う理由はひとそれぞれ。

    怪僧恵瓊の毛利に対する態度。家康と三成との結託。面白かったけど、人間的に好きになったのは小早川秀秋。徳川と豊臣との間で揺れながら米のことを考える姿がよい。幼少より秀秋のことを考える家臣がいたなら世間の評価はまた変わったものになったかもと思う。

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    2017年07月26日
  • 秘色の契り 阿波宝暦明和の変 顛末譚

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    ネタバレ

    徳島藩は藍の生産が盛んだったが、大阪商人の支配に苦しめられていた。蜂須賀家の徳島藩は借金が30万両に及び財政破綻の瀬戸際にあることから、新しく領主となった蜂須賀重喜のもとに藩政改革を進めようとする。
    阿波には、秘色に染めた品を友と共有すれば互いの願いが叶う、という特別な言い伝えがある。柏木忠兵衛は、藩主と約束した秘色の手拭いを身に着け支え続ける。時間はかかったが、藍大市を立ち上げ大坂の商人が支配していた阿波の藍の取引を他国の商人に開放した。
    藩政改革で藩を立て直す青年家臣たちの成功物語を期待して読み進めたが、最後の展開があっさりしすぎて物足りない。亡くなった兄と巻き込んだ剣客との確執、片頬に火

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    2025年11月09日
  • 信長、天を堕とす

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    ふつうに、分かりやすく、コンパクトにまとまっていて良い。
    対をなす『信長、天が誅する』とあわせて読むと、より楽しめる。
    (信長視点は、もはや誰が書いても「ふつう」が最高評価だと思う)

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    2025年11月02日
  • プロの小説家が教える 歴史作家のマル秘ネタ帳

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    宇喜多の捨て嫁での私の勝手なイメージとは大違いで、何とも面白い小ネタがたっぷりで、気持ち良く予想が裏切られた。知ったからどうってないトリビアだが愉快だった。

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    2025年07月17日
  • 秘色の契り 阿波宝暦明和の変 顛末譚

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    なんというか、こう話の展開がやけに早いというか。ちょっとした場面展開でさらっと数年が過ぎたりして読んでいて面食らうことも。こういう書き方されるのって大体史実が元になった感じで年表通りに進んでるからってのが多いんだよなあ・・と思ったらホントにそうだった。まあ日本藩だとか人斬りとかはフィクションでしょうけど。
    だからこう、藩政の改革という現代でいう会社小説っぽい感じかと思いきや金蔵みたいな悪党との大立ち回りなんてのまであって・・・話のバリエーションに富んでいるようなどっちつかずなような。

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    2025年07月09日
  • 秘色の契り 阿波宝暦明和の変 顛末譚

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    教科書に載ってないけど、どこの藩もいろいろあったのだろう。
    それぞれの地方では詳しく教えているのかな。

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    2025年05月25日
  • 秘色の契り 阿波宝暦明和の変 顛末譚

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    財政難の徳島藩を救うべく、改革を進める新藩主の重喜。
    途中、家臣の誰が敵か味方か入り乱れてわからなくなってしまったり、重喜が多くの人が反対する政策を打ち出したり…と、なかなか荒れた展開だなと思いながら読んだ。
    でも、史実に基づいた小説だということで調べてみると、内容とほぼ一致している。
    江戸時代って実際にこんな感じだったの?と改めて驚いてしまった。
    急展開に戸惑いつつもテンポよく物語が進んでいくので、どっぷり浸かりながら読んだ。

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    2025年04月19日
  • 秘色の契り 阿波宝暦明和の変 顛末譚

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    ようやく、、
    面白かった。若くて熱いわ。
    個人的に徳島というと、若い頃は毎年何度か遊びにいったりして、
    和歌山と文化やら味付けやら、妙に似ているところもあって、
    勝手に親近感を抱いてます。
    あと、蜂須賀氏というと、鳥屋的には蜂須賀正さんが
    すぐに頭に出てきます、ドードーの研究者。
    藍産業も有名ですよねぇ。
    重喜のころに日本国内の藍をほぼ独占してたとか
    習った記憶があったんだが、
    吉川本とか読んだ記憶が、、
    なんか、田沼意次っぽい重喜だったような、、内容がおぼろげだが。
    ともかく、本作
    大変軽く読みやすく、テンポもいいし
    ほんとのところはともかく、
    重喜像としてはするりとはいってきた。
    まあ、老

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    2025年04月16日
  • 秘色の契り 阿波宝暦明和の変 顛末譚

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    先ず、カバーイラストで損をしているような…、初手から軽く見えてしまっています。「まぁ、古き良き時代のチャンバラ映画のイメージか?」と良い方に捉えて読み始めましたが……。
    ストーリーも色々と詰め込み過ぎに感じ、ボヤけた印象でした

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    2025年03月11日
  • 秘色の契り 阿波宝暦明和の変 顛末譚

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    史実に基づいた時代小説。30万両の借金を抱えた徳島藩。頑迷な5人の家老達と中堅若手4名の若手藩士が藩の運営で対立する。4名の固い約束が「秘色の契り」となり、これが他藩より養子に入った殿様にまで繋がる。この殿様が問題児で賢いのか馬鹿なのか、味方なのか敵なのかハッキリしない。やっと若手と動き始めたら、皆んなが反対する策を唐突に推し進める。
    強引な計略で5人の家老を没落させて、若手を家老にする。ここまでは良いのだが、突然、謎の集団が現れてきたり、また反対された策を推し進めようとする。
    最後は信頼で結ばれた4人にもヒビが入る。改革が実を結ぶのは100年後とか。途中からスッキリしない展開に気が重くなって

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    2025年03月04日