鈴木涼美のレビュー一覧

  • 危機の時代に読み解く『風の谷のナウシカ』

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    何年も前に読んだナウシカをまた読みたくなったきっかけだった。
    こんなに深い視点がいっぱい詰まった作品だったとは思わなかった。当時読んだ時は20代前半でまだ世の中の現実や厳しさなどほとんど知らない世界で過ごしていたためか、ほとんど心に残っていなかった。というよりも理解できていなかったのだと思う。
    もう一度ナウシカを読み始めて、同時にこの本も読んでたくさんの人の考察を見ると、全然見える世界が変わった。
    本書の誰かも書かれていたけれど、過去に読んだ時と別にもう一度読み直すと見える世界が違う。まさに自分もそうだった。

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    2023年06月06日
  • 娼婦の本棚

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    普段よりもう一歩深い読書体験ができたと思っています。
    この人の言葉には艶があり、私たちがなかなか言葉にできない感覚や思いを
    いとも涼しくさらりと述べています。

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    2023年03月30日
  • 8cmヒールのニュースショー

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    「そう!私の好きな鈴木涼美はコレ!」と言わせてくれる一冊。
    彼女のシニカルながらもどこか温かみのある視線は、時として抉られた心にそっと寄り添ってくれるように感じる。

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    2023年02月12日
  • 娼婦の本棚

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    何とも独自の経歴。大学生からキャバクラ、AVなど。傍らには本。

    書評本は数多くあれど、自分の肉体と精神の乖離をここまでうまく表現する作家はそうはいない。

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    2023年02月05日
  • 愛と子宮に花束を ~夜のオネエサンの母娘論~

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    慶應と東大出て、日経の記者でAV女優もやってたっていう涼美さんの経歴が大好きです。やりたいこと、全部やって生きている感じ。

    けっこう下ネタや夜の世界のことが書かれているけれど、
    氏の筆力で論壇チックでしたよ。

    お母さまとのコンプレックスの章が、やっぱりわたしには
    かさぶた剥がすような痛みがあって、それでも向き合いたくて、
    結果とてもおもしろかったです。

    表紙、ご本人です。美人さんですね。

    【本文より】
    ・それでも私たちは、自分が新しい世界に出会う度に、誰かに複雑な思いをさせていることには自覚的であるべきだ。

    ・「大学出てオトナになったらさ、理不尽なものに頭下げたり、礼儀としてダサい恰

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    2022年10月26日
  • 娼婦の本棚

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    ※まだ読み途中

    圧倒的に強いジャケットに惹かれて読んでみる。
    中央公論.jpで約1年間連載された内容の総集編。改題前は『夜を生き抜く言葉たち』、書籍化にあたりタイトルが攻めたものに変わっていることがわかる。これはおそらく正解だと感じる。

    元AV女優という生き方が色濃く反映された内容ではあるが、慶應大学や東京大学大学院、その後に日経新聞に勤めるという素養の良さと文章に長けた能力の持ち主であることもわかる。

    タイトルの通り、幼き頃から読書を通して育った著者の、その時々で思い入れのある本を紹介する内容である。前述したかなり変わった経歴、嗜好により、かなりの珍しい(?)作品が多く取り扱われていた

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    2022年04月26日
  • ニッポンのおじさん

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    「ニッポンのおじさん 鈴木涼美 角川書店 2021年」ジョソラジで紹介していて購入。ミスチルの歌詞の中の男のエゴ満載の価値観は激しく同意。ビートたけしの女性観は面白い。麻生、安倍、菅へのコメントも秀逸だが、安倍と菅は他のおじさんと併記してありインパクトが薄なっている気がする。

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    2021年08月11日
  • ニッポンのおじさん

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    参考文献を見ると自分の読んでない本がたくさんあった。この人の勉強方法を知りたくなった。映画「ビリギャル」の主人公のように勉強していたのかなと想像した。映画「娼婦ベロニカ」も思い出した。

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    2021年06月05日
  • すべてを手に入れたってしあわせなわけじゃない

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    男では知り得ない、たくさんの女性の人生を垣間見れる。
    経験出来ない他人の人生を、擬似体験出来るという本の魅力を存分に発揮した一冊です。

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    2020年08月11日
  • すべてを手に入れたってしあわせなわけじゃない

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    鈴木涼美さんの小気味のいい語り口というか、書き方が好きだ。
    彼女の周りの女性たちはそれなりに派手だし、かなりモテる部類だろうし、自分には関係のない話だと思って読まないのはもったいない。
    対岸の火事というか、そっち側の様子を覗くのはそれなりに楽しい。
    色々な土俵(結婚、子供、地方、夫のスペック、学歴など)の上で繰り広げられるA子とB美の話は直接対決することはない。
    それぞれが憤っているのは確かで、みんな必死。

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    2020年02月05日
  • 不倫論

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    不倫には、未来がないと同時に終わりがない。
    将来を共にするわけでも親や親族を巻き込んだ付き合いに発展するわけでもない関係で、意見の違いが決定的になることもなく、責任がない分お互いが相手を責めて喧嘩になることもほとんどない。
    彼の面倒なところを引き受けるのは彼の姉さん女房であって、愛人は彼の靴下すら洗うことはない。

    →膝パーカッションです。

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    2025年11月05日
  • 私の身体を生きる

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    いろんな視点、テイストがあって面白かった。『てんでばらばら』がお気に入り。
    しかし性被害者の多さよ。加害者が多すぎるし許されすぎてる。やめてくれマジで。『女であることを喜びながらも、女であることによる気持ちの悪い経験を排除していきたい』。マジそれな。

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    2025年10月28日
  • 私の身体を生きる

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    女性作家の自身の身体にまつわるエッセイ集。特に30,40代の今人気の作家さんたちだけを集めたというのが面白い。自身の身長について書かれている方もいたが、自ずと性にまつわる話が多かった。

    個人的に感動したのは村田沙耶香さんと能町みね子さん。こちらの感想で、女性なのに自慰について書かれている方が多くて引いた、という感想が少なくないのは正直ちょっと残念だなと思った。村田沙耶香さんは幼少期から行っていた自慰について、いやらしいものという周囲との認識の差に未だに慣れない、ということを書かれていたのだが、子供の頃の自分の王国という表現でその感覚について本当に美しい描写をされており、涙が出そうなほど感動し

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    2025年10月20日
  • 8cmヒールのニュースショー

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    出てくる話題がどれも懐かしくて、そんなこともあったなって感じる。
    特にコロナ禍では何故だったんだろうと不思議なニュースが多かった。

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    2025年09月26日
  • 私の身体を生きる

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    ラジオでも話題になっていて手に取る。著者たちの年齢がほぼ年下であるということに気づく。語ることのタブーがいろいろと無くなったけれど、文筆業である以上、読み手を引き付けるプロ意識が見え隠れしていて面白い。

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    2025年09月16日
  • 私の身体を生きる

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    赤裸々に語られる身体についてのエッセイ。
    それぞれに身体の事情を抱えて生きているのだなあ。女性の場合は嫌な目に遭う機会も多くて。

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    2025年09月05日
  • 私の身体を生きる

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    女性たちによる性のエッセイ集と聞き、女性あるあるやフェミニズム的な問題提起を想像したが予想外だった。
    冒頭の西加奈子はフェミニズムへのお誘いに近いニュアンスを感じたが、続く村田沙耶香で一気に個人の話となる。
    その後も個人的なテーマを書く人が多く女性同士だけど違うのは当然、そもそも理解不能だったりする。
    でも不思議だなと思いながら読む理解不能の中に、少しだけ自分の面影があると仲間を発見したような安心がある。
    私だけの大切な話を自分も整理して書いてみたくなったり、男性バージョンも読んでみたくなった。

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    2025年08月27日
  • 私の身体を生きる

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    出産入院中に読むか〜と購入。
    スカート履くのが嫌で泣いてた自分が出産か〜、、、という気持ちにマッチするエッセイがいくつか。

    自意識についてがテーマなので当然っちゃ当然なんだが、「こういう私、どう?」が何気ない振りして3日目の経血くらい滲んでる文章も結構あったなかで、(そのヤンキーという修飾語いるか?みたいな)藤原麻里奈、すごすぎる。
    女を捨ててるのに"女なのに"のリングの中で評価されることに気持ちよさを感じる、ってところ、こんな素直に自分の欲求捉えられるのすごすぎる。(2回目)
    自分も自分しか見ないような日記ですらすぐ滲ませちゃうので、ああいう文章を書けるようになりたい。

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    2025年08月20日
  • 私の身体を生きる

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    このくらい、身体とは何かを強く感じ、自分自身の身体を感じる本が私にはひつようだった

    リレー形式ならでは、最後の方、「私の身体を生きる」ってなんやねんって議論が進展していくのが最高だった

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    2025年08月19日
  • 私の身体を生きる

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    ネタバレ

    面白かった…!
    身体について言語化することは難しいと思いながら、言語化欲求もあって、そこをストレートに表現してくれている言葉は、ポジティブなのかネガティブなのかは分からないが震動を伝えてくるようで、ちびちび読み進めました。
    わかる、わかるよ…となるところもあれば、こんな身体感覚を持つ人もいるんだ〜と知るところもあって、何かしらそれが身体にフィードバックされて、終始不思議。

    島本理生「Better late than never」
    …直後よりも、むしろ二、三日目から、不安定さを伴った執着心はピークを迎えて、その最中には激しい恋をしているようにも感じていたが、その後、十日間かけて緩やかに下降した

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    2025年08月04日