鈴木涼美のレビュー一覧

  • 娼婦の本棚

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    著者の鈴木涼美は、慶応大学在学中にAV女優としてデビュー。その後、東大大学院に進み、日本経済新聞社に入社して新聞記者となるという異色の経歴を持つ。2016年に亡くなった母は児童文学研究家で翻訳家の灰島かり、父の鈴木晶は翻訳家で法政大学教授、エーリッヒ・フロムの『愛するということ』の訳者でもある。

    「アドレッセンスというものの中を突き進んでいく若いオンナノコたちに向けて書いた」と著者が書くように、若いオンナノコが向き合うことになる性の問題について、身体の商品化の眼差しと意識化という観点を軸として、著者ならではの言葉を重ねている。

    【概要】
    『娼婦の本棚』では、以下の20冊の本が紹介されている

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    2022年08月15日
  • 娼婦の本棚

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    キャバクラ嬢、AV女優、新聞記者など興味深い経歴を持つ作家 鈴木涼美によるブックガイド。本の紹介というよりは、著者の半生が綴られています。様々なポイントで著者のそばにはいつも「本」や「言葉」があり、なにかしらの道しるべになっていたことが分かります。「娼婦の本棚」という刺激的なタイトルを冠していますが、いたって真面目です。個人的には連載時の「夜を生き抜く言葉たち」の方が本作の内容に合っていると感じました。ちょうど本書を読んでいるときに芥川賞の候補として名前が出ていました。

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    2022年08月05日
  • 愛と子宮に花束を ~夜のオネエサンの母娘論~

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    与えられることで奪われるものもあるし、満たされることで、失うものだってある。そう思わせるエッセイだった。キャバクラ嬢やAV女優、ホストなど夜の世界の人間が多く登場するが、彼らにもまた親子関係が存在するのだなと思った。

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    2022年06月12日
  • ニッポンのおじさん

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    私から見るとおじさんと言えるのは、ビートたけし、麻生太郎、村上春樹、石原慎太郎、田中康夫、安倍晋三、堀江貴文、菅義偉だが、それぞれを的確に捉えていたと感じる.文章化するよりしゃべりで聞いた方が良いのではと思った.まえがきの「おじさん」の定義づけが面白かった.

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    2022年05月10日
  • JJとその時代~女のコは雑誌に何を夢見たのか~

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    なぜJJは休刊したのか。
    この問いに対する筆者の回答は説得力があった。

    デジタルで紙が打ちのめされたとは短絡的思考で、
    デジタルで社会が変わり雑誌が求められなくなったとするのが適切か。

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    2022年05月04日
  • JJとその時代~女のコは雑誌に何を夢見たのか~

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    ハマトラ、ニュートラの女性たちを仰ぎ見て、心をときめかししてきた世代としては、昨年の紙のJJがなくなるというニュースはものすごいショックでした。そのJJを中心とした女性誌クロニクル。1975年のJJ創刊から始まる女性誌カンブリア期は、消費文化という観点からの女性の生き方の多様性を提示し、次々と新しいロールモデルを輩出して来た時代です。でも、3年前に大学生に洋服の情報は雑誌じゃなくてインスタから得るの?と知ったかぶりなインタビューをしたら、いやインスタも見ずに、googleの画像検索という答えを聞いて、雑誌時代の終わりはなんとなく予感していました。それでも、きっとこれからも女性と社会の接点は変わ

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    2022年02月20日
  • ニッポンのおじさん

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    新聞記者とAV女優という2つの経歴を持つだけでただ者でない感がある。

    露悪を気取るが、常人以上の教養、地頭の良さと人生経験に裏付けられた批評は強い説得力を持つ。

    系統は違うがブレイディみかこともある種共通するものを感じる。

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    2021年08月07日
  • ニッポンのおじさん

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    独特な文章に慣れるまで時間がかかったけど、これからもスケベ心を内に秘め、人としてまっとうに生きていきたいと思った。

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    2021年05月30日
  • すべてを手に入れたってしあわせなわけじゃない

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    学歴、不倫、出身地、等たくさんの切り口で、真逆な選択をした女性達の幸福と不幸が描かれている。著者の鋭い分析力と流れるような文章によって、もはや内容なんてどうでもいいからこの文章を読み続けていたいという気にすらなるが、登場する女性達が多様でありながらも、自分自身に重ね合わせたり、そういう人いるいると知人に重ね合わせることができる。
    著者があとがきにも書いているが、女性の人生は抑圧され差別されてきた祖母の時代から、それを一生懸命打ち壊してきた母達の時代を経て、今は差別されながらも多くの選択の自由を与えられている。しかし選択の自由を与えられたからこそ、言い訳ができない苦しさや寂しさがあり、選択の自由

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    2020年06月25日
  • 女がそんなことで喜ぶと思うなよ ~愚男愚女愛憎世間今昔絵巻

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    慶応大→東大院卒→日経新聞勤務かつキャバ嬢&AV女優経験あり、というトンデモエリートな著者による30代女目線のオトコぶった切りコラム。男女関係で落ち込んでる時に読んだら元気出そうな内容でした。面白い。女性同士のお喋りに近いリズムの文章が、ダラダラ女友達としょうもない話をしている時間のようなスッキリ感をくれる。
    ・未知なる女の持ち物事情
    ・アラサー女の真のスッピン
    ・間違いだらけのフェミニズム
    ・女性活躍社会の不都合な真実
    が特によかった。
    女性活躍を本気で後押ししながら嫁には若くてバカでかわいい女を選ぶ、そんな自分に何の矛盾も感じない男性、とかあるあるですね。

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    2019年07月31日
  • オンナの値段

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    ミクロな視点で風俗嬢たちの現実を見てみると、それはとても平凡な女の子たちのリアルな生き方だった。資本主義のスペクタクルにすっかり覆われた彼女たちの視点は時に非常に驚くが、細かい点を除けば、あとはどこにでもいる女の子。生き方とは、自分の価値や居場所をどこに設定するかであって、その選択権はすべての人々に平等に付与されているもの。体を売って生きるという生き方も世の中にはある。女の体は売れるし、若ければ若いほど、クオリティが高ければ高いほど、高額で取引される。自分の価値(値段)をすごく客観的に眺めている彼女たちはタフだなぁと思う。誰だって、自分にはお金では測れない価値があると思いたいじゃない。というか

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    2018年12月26日
  • おじさんメモリアル

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    ときめきメモリアル。。各章のタイトルも映画や漫画をもじったタイトルでツボ。存在は知っているけど詳細は知らない世界が日記調で描写されていて興味深い。若い女体を開発しているつもりだったおじさんに真実が明かされていくくだりの爽快感と言ったら。これからどうなるかわからないけど、とりあえず資本主義世界を生きてきたのだな、とお金のパワフルさを再認識した本でした。

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    2018年01月31日
  • 身体を売ったらサヨウナラ 夜のオネエサンの愛と幸福論

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    元AV女優で日経記者でもある鈴木涼美のエッセイ。
    彼女自身の体験に根差したことを書いているので、ノンフィクションのケータイ小説を読んでるみたいで面白かった。

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    2017年11月19日
  • おじさんメモリアル

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    元AV女優で記者で作家の鈴木涼美による一冊。

    内容はタイトル通り、過去に主に仕事で関わった変なおじさんんついて語ったもの。
    これまでのように社会学的な分析を挟みつつ、基本的には買われる女性と買う男性の性の非対称性を嘲笑ったもの。
    “夢を買う”男性からすると必ずしも幸せではないものの、現実を知るには最適かと。

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    2017年11月11日
  • 愛と子宮に花束を ~夜のオネエサンの母娘論~

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    鈴木涼美さんという著者のことを一切知らずに、ただタイトルでおもしろそうだなーと読んでみた本だったのですがどストライクでした。
    慶應卒で東大の修士ってすごいですね。そして日経新聞社勤務の後にAV女優て。どえらい経歴だ。

    エッセイ中にはセックスとかホス狂いとかデリヘルとかそんな単語が臆面もなく散らばっているのですが、ちっとも下品だったり馬鹿っぽく感じられたりしないのは、著者の筆力と知性ゆえなんだろう。
    地頭がいいと文章のテンポも良くて読みやすくてなにしろとてもおもしろい。
    一種独特なんだろうけど、娘に対して依存するでもなく束縛するでもない著者の母親が素敵だ。
    否定しながら愛し、愛しながら許さない

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    2018年03月05日
  • 愛と子宮に花束を ~夜のオネエサンの母娘論~

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    うまくいかなくても
    利用されても
    嘘をついても
    愛が重くても
    それがその母子

    そんな
    考えさせられる話の間に
    愚かにも思える
    夜の世界の男女模様が
    深く浅く読める 面白かったです

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    2017年07月08日
  • 悪い血

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    著者らしい作品といえばらしい作品である。女性にとって“血”は男性にはない経血がある。生理に関する血は妊娠につながり、そして血統という所謂血のつながりとなる。主人公の女性は血液だけでなく広義の血についても自分のものは悪いと考えているようだ。妊娠時の血液検査で採取された血液を取り戻そうと行動する。こう考えると、タイトルの「悪い血」とはなんとシンプルでストレートなタイトルなのだろうと驚く。作品を面白く感じるかどうかは読む人によるだろうが、読みやすい文章の中に深いつながりが隠れていそうだ。

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    2026年07月28日
  • 悪い血

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    思いがけず妊娠したものの、過去の自分の悪行が脳裏をよぎり、産科でおこなわれた採血の結果に不穏なものを予感する女性の話。
    妊娠中の変化や感情の機微が描かれるものだと思い込んでいたが、病院までの夜道を彷徨いながらの回顧がメインだったのが意外。
    お父さんとの会話のシーンと、かつての悪友が連れ戻しに来てくれたシーンは好きだし、読後感は良かった。

    ただ、この主人公が世界を否定するのだけは違うと思う。身籠ったタイミングで、ほんとはきっとそのようにしか生きさせてくれなかった社会が悪いって言いたくなったのかもしれなくて、それを言わないだけの知性は感じた。
    別に罪も罰もないと思う。ただの愚かな過去があるだけで

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    2026年07月27日
  • 悪い血

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    一文が長めで文体好きだった 罪悪感や過去の過ちへの贖罪、いつかツケは回ってくるという感覚、結局は責められるのが怖いだけなのかもしれないという思考には共感した
    こんなことを言っては元も子もないんだけど性描写が嫌でグググヴヴヴとなりながら読んだ

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    2026年07月12日
  • ギフテッド/グレイスレス

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    キャバ嬢、AV女優、新聞記者を経て作家になったという異色の経歴を持つ著者。心が宿らないような語り口は、読んでいて心地が悪く、感情移入も共感も許されない。併録作と本作、どちらも個々の喪失の物語だが、資本主義社会における女性の身体とその価値、母娘関係、生と性、階級、といったものが通奏低音として流れ、薄い闇に絡め取られるような感覚に陥る。

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    2026年07月07日