鈴木涼美のレビュー一覧
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慶応大→東大院卒→日経新聞勤務かつキャバ嬢&AV女優経験あり、というトンデモエリートな著者による30代女目線のオトコぶった切りコラム。男女関係で落ち込んでる時に読んだら元気出そうな内容でした。面白い。女性同士のお喋りに近いリズムの文章が、ダラダラ女友達としょうもない話をしている時間のようなスッキリ感をくれる。
・未知なる女の持ち物事情
・アラサー女の真のスッピン
・間違いだらけのフェミニズム
・女性活躍社会の不都合な真実
が特によかった。
女性活躍を本気で後押ししながら嫁には若くてバカでかわいい女を選ぶ、そんな自分に何の矛盾も感じない男性、とかあるあるですね。 -
Posted by ブクログ
ミクロな視点で風俗嬢たちの現実を見てみると、それはとても平凡な女の子たちのリアルな生き方だった。資本主義のスペクタクルにすっかり覆われた彼女たちの視点は時に非常に驚くが、細かい点を除けば、あとはどこにでもいる女の子。生き方とは、自分の価値や居場所をどこに設定するかであって、その選択権はすべての人々に平等に付与されているもの。体を売って生きるという生き方も世の中にはある。女の体は売れるし、若ければ若いほど、クオリティが高ければ高いほど、高額で取引される。自分の価値(値段)をすごく客観的に眺めている彼女たちはタフだなぁと思う。誰だって、自分にはお金では測れない価値があると思いたいじゃない。というか
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Posted by ブクログ
鈴木涼美さんという著者のことを一切知らずに、ただタイトルでおもしろそうだなーと読んでみた本だったのですがどストライクでした。
慶應卒で東大の修士ってすごいですね。そして日経新聞社勤務の後にAV女優て。どえらい経歴だ。
エッセイ中にはセックスとかホス狂いとかデリヘルとかそんな単語が臆面もなく散らばっているのですが、ちっとも下品だったり馬鹿っぽく感じられたりしないのは、著者の筆力と知性ゆえなんだろう。
地頭がいいと文章のテンポも良くて読みやすくてなにしろとてもおもしろい。
一種独特なんだろうけど、娘に対して依存するでもなく束縛するでもない著者の母親が素敵だ。
否定しながら愛し、愛しながら許さない -
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リレーエッセイ方式で17人の書き手が
『私の身体を生きる』という性をテーマに綴った作品。
想像していた感じと、かなり違っていた。
同じテーマでも書き手によって随分とみえる世界が変わるものだ。編集者から依頼された形で綴っているためか、何となく及び腰に感じる作品も少なくない。
女性しばりでリレーエッセイ集にした意味する所も、問いたいが、赤裸々告白をするものから、トラウマ的な内容を飄々と語ったものまで、多種多様・・・
トップバッターの島本理生さんの作品だけは、眠っていたような共感が呼び起こされる様な感覚があった。
恋愛ものがお得意な作家さんだけに、性の役割にも飄々と鋭い着眼点をお持ちだ。
色 -
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この著者さんの文は、一文が私には長い…
ちょっと理解しにくく、読みやすい内容のはずなのに、頭に入ってこない…
どういう内容だったかなぁと振り返ると、あまり記憶に残っていないのだけれど、
あとがきで、「ただでさえ黒髪黄色肌が圧倒的に多い光景の中、その他者性に気づくほど異質なものにはなかなか出会わない」とあり、
そのあたりから、あ、もしかしてそうかも、と思ったのは、この著者さんは、黒髪黄色肌が多いこの国で、多様性を身近に感じられるのは、一般的な水準以上の人とセックス(あるいはその類のこと)しているからこそ、通常に知れる以上の情報を、一人の人間から得ているからか!と。
(↑必要以上に長文にして -
Posted by ブクログ
初めての鈴木涼美さんの作品。
まずはバイブスがめちゃくちゃ合うというのと、1ページあたりの文字数が多いのと夜の街やら性描写やら、あとはワードセンスとかもそうなんだけど、文中でシニカルな例えのようなもので度々脱線してしまうのその思考の寄り道的な部分での例えとかがとても面白くて解像度がめちゃくちゃ上がるような感じ。
自己正当化しない自己開示であったり被害と加害、純粋と不純、正しいと間違い、そういう二項対立を信用していない感じであったり、清潔であることへの不信のような核みたいな部分が金原ひとみさんととても似ているというか、共通した何かがあるなぁって思いました。
金原ひとみさんにハマっている最中なので -
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【目次】
Better late than never(島本理生)
肉体が観た奇跡(村田沙耶香)
「妊娠」と過ごしてきた(藤野可織)
身体に関する宣言(西加奈子)
汚してみたくて仕方なかった(鈴木涼美)
胸を突き刺すピンクのクローン(金原ひとみ)
私は小さくない(千早茜)
てんでばらばら(朝吹真理子)
両乳房を露出したまま過ごす(エリイ)
敵としての身体(能町みね子)
愛おしき痛み(李琴峰)
肉体の尊厳(山下紘加)
ゲームプレーヤー、かく語りき(鳥飼茜)
私と私の身体のだいたい五十年(柴崎友香)
トイレとハムレット(宇佐美りん)
捨てる部分がない(藤原麻里菜)
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ギフテッド
歌舞伎町で働き暮らす娘と詩人だった死にゆく母。昔母に火傷させられて刺青を入れている。自殺した友人や風呂屋の友人やホストや母の体を買っていた男。特になにか起きる訳でなく感情の起伏もなかった。
解説を読んで、母と娘の身体性の一致、死でのその解放、なのだと理解した。
「(少なくとも私が自分で食べ物を掴めるようになるまで、)私の身体は全て彼女ひとりのものだった」p19〜
「母が焼きたかったのは自分の肌なのだろうか。むしろ、自分の体内で作り出した私の肌は、母の肌でもあったんだろうか。」p75
グレイスレス
祖母との田舎の家での暮らしと、AVメイク師としての仕事。こちらもあまり何も起きずに終 -
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「汚してみたくて仕方なかった」鈴木涼美
売春が無くならないのは、男側の問題の方が大きいけど、自分に値打ちが付くことに依存する女側の問題もあるのかもしれないと思った。女は性処理として利用されてきた時代が長く続いたせいもあり、完全に無くすことは難しいのだと悟った。
「トイレとハムレット」宇佐見りん
面白かった、、!確かに腹痛と苦悩のポーズは似ている。舞台が好きな理由として「シンプルだから」っていうのはすごく腑に落ちた。たった一つの物語、感情を演じているだけだもんな。現実の方が感情ごちゃ混ぜで騒がしいもの。
「私の三分の一なる軛」児玉雨子
生物は毎日ちょっと死んでおかないと生きられないって興味深