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Posted by ブクログ
ー 不倫は愚かだが、実際には不倫を恐れ糾弾し、あるいは恨むということも、実は同じくらいに愚かなことであるということは、知るに値すると思っている。
不倫に対して無条件に顔を顰める人は多いと思う。
なんせ「人倫にあらず」と書くのだ。
しかし、この本は、結婚という制度に窒息したり、苦しめられたりしている人たちへ感じ入る気分・シンパシーと愛情がたっぷり詰まっている。
つまり泥棒猫の女側に寄り添った本なので、不倫に顔を顰める人たち向きの本ではない。
少なくとも不倫を糾す論ではない。
著者の鈴木涼美さんは、元セクシー女優で、元日経記者で、芥川賞候補作家。
若い頃は、既婚男性ともお付き合いをしたと言う。
だからこそなのか、この本には婚姻について、愛について、家族と恋愛について非常に深い考察がインテリジェンスに、これでもかと言うくらいに展開されている。
非常にかっこいい不倫論で、まあ面白かった。
読んで救われる人も、実は多いのではないか、と思う。
そして、不倫をしてみたいという願望を持つ夫たちも必ず読んでおくことを薦める。
男は女以前に自分のことが好きすぎて、浮気をする資格がある者は極めて超少数なのだそうです。
わかる笑
Posted by ブクログ
はだかの王さまという童話がありますが、鈴木涼美はまさにあの少年で、特に夜の欲望渦巻く世界を語らせれば「王さまは裸だ!」と痛快に叫ぶのです
本作でも、不倫を取り巻く男女の偽善や欺瞞を容赦なく剥がし取る切れ味と、その根底に流れる人間の弱さや哀しさへの優しい眼差しは健在です
『結婚をはじめとする無理のある制度に窒息しそうな人たちに空気が届くことを願うと同時に、不倫に苦しめられている人たちの痛みが和らぐように祈る気持ちも全くの噓ではなくそこにある。』
P.S.
昔、小学館本社で開かれた涼美さんと中村うさぎさんの公開対談に行ったとき、一緒に写真撮ってもらいました笑
There is a fairy tale called "The Emperor’s New Clothes," and Suzumi Suzuki is just like that little boy—especially when she talks about the swirling world of nighttime desires, she boldly declares, “The emperor has no clothes!”
Even in this work, her sharpness in mercilessly stripping away the hypocrisy and deceit surrounding men and women involved in affairs remains undiminished, as does her gentle gaze at the underlying weakness and sadness of human nature.
“I sincerely hope that fresh air will reach those who feel suffocated by unreasonable systems like marriage, and it is no lie that I also truly wish for the pain of those suffering from infidelity to be eased.”
P.S.
Once, when I attended a public talk between Suzumi-san and Usagi Nakamura at the Shogakukan headquarters, I even got a photo with her—haha.
Posted by ブクログ
鈴木涼美さんだからこその見解というか、不倫を断罪も美化もしないスタンスがかっこいい。
現実であったさまざまな不倫ゴシップから、読み継がれてきた不倫の名著、話題になったドラマや映画も振り返りつつの「不倫とはなんたるか」について、そうしたトピックやコンテンツにやや下世話ながらも興味が湧いたし、色々と思うところもあった。
目が覚めるような新たな発見や学びは少なかったけれど、不倫について深く多面的に考える機会はなかなか意義があることですね。窒息するような生活と、息継ぎとしての不倫。
そしてあとがきに書かれていた通り、鈴木涼美さんが出版までの間にご結婚されたとのことで、こりゃシンプルにめでたいです。結婚はシンプルにめでたいんよな。
人妻になった彼女の、結婚や不倫への眼差しがこれからどのように変化していくのか、あるいは変化しないのか、その点でもまた新作を読むのが楽しみ。
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