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Posted by ブクログ
学歴、不倫、出身地、等たくさんの切り口で、真逆な選択をした女性達の幸福と不幸が描かれている。著者の鋭い分析力と流れるような文章によって、もはや内容なんてどうでもいいからこの文章を読み続けていたいという気にすらなるが、登場する女性達が多様でありながらも、自分自身に重ね合わせたり、そういう人いるいると知人に重ね合わせることができる。
著者があとがきにも書いているが、女性の人生は抑圧され差別されてきた祖母の時代から、それを一生懸命打ち壊してきた母達の時代を経て、今は差別されながらも多くの選択の自由を与えられている。しかし選択の自由を与えられたからこそ、言い訳ができない苦しさや寂しさがあり、選択の自由を与えられてもなお、女しか子を産むことができず、それも35歳までじゃないと安全じゃなかったり妊娠しづらかったりする。未だに女性であることで縛られる部分や、選択を男性ほど自由に組み立てることができない不自由さがある。そんな苦しさや、あの時にこうしていれば自分はもっと幸せだったんじゃ…と誰しもが考えてしまう隣の芝生を、実際覗いてみたらどの芝生も青くなんかなかったと著者が教えてくれる。
Posted by ブクログ
多様化する女性のライフスタイル。どれを選ぶかの自由は格段に増えたけれど、気づけば同時に選ばなかった方の人生も降り積もっていた。何を得て、何を失ったのか。
「学歴」や「結婚」や「出産」、はたまた「旦那のスペック」や「出身地」などのテーマを掲げ、対照的な人生を歩むA子とB美、2人それぞれの言い分に耳を傾ける一冊。
贅沢な悩み、と言えばそうなのかもしれない。
隣の芝は青いなんて言葉は昔からあるけれど、2019年を生きる女性は確かに昔には存在しなかったわけで。自由だからこその不自由。選べたけど選ばなかったもう一つの人生が羨ましくみえてしまうことは往々にしてある。私に限って言えば、むしろもう一つの人生ばかり夢想して、今の人生を蔑ろにしている感すらある。
この本に出てくる女の子たちは、今の生活に大まかに満足はしているけどちょっと不満がある、という程度だが、まぁそこのところは私とは土俵が違う。
どうせ田舎で生まれたし、離婚した両親には頼れないし高卒だしキャリアもないし非正規雇用だし、若くして出産して遊んだこともないし、旦那は普通のサラリーマンだし賃貸住まいだし、特売のチラシは毎日チェックするし。
美人と言われて得したことなら結構あって、娘たちもよく似てると言われて可愛くて、とりあえずみんな健康だ。
それを差し引いてもどうだろう、ここまでの20何年間、恵まれた人生だったとはちょっと言い難い気がする。
けれど自分で選択してきた結果なんだよな。どうしてこんなに選ばされたみたいな気持ちになってしまうんだろう。
この人生を生きる今の私がA子だとしたら、B美はどんな人生だろう。岐路はどこにあったんだろう。
分からないし、分かることは生涯無いけれど、結局言えることは、すべてを手に入れたってしあわせなわけじゃない。同じなんだ。
Posted by ブクログ
「女だから」と言われて悔しくて手に取った本。
選択に迫られて選んだ方の道を生きるしかないが、選ばなかった道があるからこそ、過去のことでも悩み、時には落ち込み続けてしまう。
子育て、結婚、仕事のタイミングで悩んだり、自分にはできないことをしている人と自分を過度に比べたりしてしまうが、どんな選択をしたところでみんなそれぞれ不幸であり、それぞれの幸福がある。
社会に出て数年は、「女性だから」と言われることもなく仕事に集中してきたが、結婚してから世の中の「女」としての役割を求められることが増えてきて、生きづらさを感じるようになってきた。
出身や学歴など、変えられない過去をのろうこともある。だが、どんな選択をしても、捨ててきた選択肢の中にもそれなりの幸福はあったはずで、自分の選ばなかった選択肢を味わうことはもうできない。
ふと振り返って「こんなことがしたかったのか」と選ばなかった選択肢が恋しくなったり、自分が生まれ持たなかった素質を妬ましく思ったりもするが、他者との比較ではなく幸福を感じられるよう今を生きるしかない。
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