宮部みゆきのレビュー一覧
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皆さん大好き「三島屋変調百物語事始」。
袋物屋の親戚・三島屋に身を寄せることになったおちかに、江戸の人々が語っていく百物語。
第一話「曼珠沙華」
第二話「凶宅」
第三話「邪恋」
第四話「魔鏡」
第五話「家鳴り」
曼珠沙華、凶宅、魔鏡といった、古くから使われてきた恐怖のモチーフを用いながら、そこに宮部さんらしい人情や哀しみが重ねられていく。
一話完結でありながら、語り手であるおちか自身の物語も静かに進行していく連作構成がお見事です。
なかでも第三話「邪恋」は印象深い。
おちか自身の、語られなかった辛い恋と事件の記憶が、怪談の中の人々の心情と重なり合います。
ただ「おそろしい」だけでは終わり -
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ネタバレいやーすぐ読み終わってしまった。
なんというかなんでこんなタイトルなんだろう?と思っていたYOASOBIのある四曲がスッキリした気がする。
一個目は「ミスター」の原作。アンドロイドが大量に生産されて、それでいて生活を助けるあるアンドロイドが持ち主の命令を聞いて、最後の命令を聞いてアンドロイドだけ逃げ出すっていう。どうやらそのアンドロイドとある研究者とで文通をしてるんだけど、そのある研究者が驚きの正体。
二個目は「夜のまにまに」の原作。自殺するために遠くの街まで片道分しか切符を買わずに電車に乗ったけど、夜の海に惹かれて切符の最終地点まで行かずに降りちゃう。そこで出会った女の子に自殺を止められて、 -
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安定の4作目、良い意味で落ち着いて、かつワクワクして読み進められる。決して難しい言葉遣いはしていないのに、江戸の空気が感じられる文章表現が毎度見事。
◆迷いの旅籠
やや冗長な感はあったし、全体的にちょっと強引なこじつけがあったようにも思えるが、人間ドラマを含んだ味わい深い話だった。最後も悪くない。あちら側から戸を閉める…閉めた人はその後どうなるのか。「先の光景」を想像してしまう。
小屋全体が灯籠となる景色や、あの世の人々が光となってふわふわゆらゆら歩いてくる場面など、嗚呼、実際に見てみたいなと思わせられる刹那が随所にあった。
◆食客ひだる神
可愛くてほっこりする話。挿話としてこういうのもい -
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三島屋百物語も第9巻目に入りました。江戸の神田にある袋物屋の三島屋を舞台としたこのシリーズも百物語の聞き手が「おちか」から代替わりした富次郎がすっかり板に付いてきた。背景となる江戸の風物も落ち着きを見せている。
おちかも嫁いで赤子を授かるようになり、富次郎は自身の聞き手としての身の振り方に想いを巡らすようになってきた。
第1巻の「事始」から20年近くの時を経ています。中心的な登場人物や彼らを取り巻く生活環境が、年を経てすこしずつ変化してきている。宮部さんが語り手に語らせる様々な話の内容もより濃くなり複雑化しているように思える。何より読んでいる自分自身が20年の歳を取ってしまった。
江戸時 -
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豪華な4人のアンソロジー
色んな「はじめて」を詰め合わせた素敵な作品集でした。
島本理生 私だけの所有者
はじめて人を好きになった時に読む物語。
誰かへの初恋のお話かと思いきや、アンドロイドとそれを所有する人間のお話。
辻村深月 ユーレイ
はじめて家出した時に読む物語。
学校でいじめを受けた女の子が死ぬことを意識して家出するお話。
宮部みゆき 色違いのトランプ
はじめて容疑者になった時に読む物語。
鏡のように自分と全く同じ顔の人間がいる世界があり、そのもう一つの世界で自分の娘が捕まってしまったら…?という話。
森絵都 ヒカリノタネ
はじめて告白した時に読む物語。
三度も告白して玉砕して -
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小説とYOASOBIの曲、MVと…合わせて楽しむことでそれぞれの魅力が何倍にもなる、すごい組み合わせ。まさに「はじめての」読書体験だった
アンドロイドと所有者の話を描いた島本理生の「私だけの所有者」、鏡写しのような同じ見た目だけど全く状況・中身が違う世界を描いた宮部みゆきの「色違いのトランプ」は、ちょっと切なく、悲しくもあり、愛もありと心動かされた。
そこにYOASOBIの「ミスター」「セブンティーン」という楽曲があり、歌詞全体はもちろん、細部の言葉遣いやMVのアニメーションも原作をしっかり解像度高く表現していて、感動がそのまま音楽でも忠実にあって、何回も聴いてしまう。
森絵都の過去3回同 -