宮部みゆきのレビュー一覧
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時は江戸時代。
半年前に起きた事件をきっかけに自分の中に塞ぎこむようになった17歳のおちか。
腫物を触るように気を遣われるのも、周囲に気兼ねして生きるのにも疲れたおちかは三島屋という商店で商いをする叔父夫婦に働かせてくれと頼みこむ。
初めは女中見習いとして働いていたおちかだが、叔父の計らいで新たな仕事を申し付けられる。
それが様々な人々の奇怪な話を聞いて、現代版の百物語を創り上げる事。
こうして三島屋にて不思議な語り場が出来上がった。
という感じに奇妙な話のアンソロジー。
どれも怖すぎなくていい。
2話目の蔵の話はオチも含めて結構、怖かった。 -
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百物語が四つ
楽しみに待ってました♪
第三十八話「青瓜不動」
瓜畑から現れたのっぺらぼうの仏像「うりんぼ様」
うりんぼ様の御導きにより、おちかの安産の為に
富次郎が走る走る走る!
ちょっと笑えてほっこりする話
第三十九話「だんだん人形」
ある商家に伝わるだんだん様と呼ばれる人形
遠い昔悲しい運命の少女が作った人形だんだん様
が何代にもわたって商家の危機を救う!
第四十話「自在の筆」
その筆を手にした者は描きたいものを自在に描く
事ができる不思議な筆…骨董屋に封印された筆だ
ったのだが…人の欲望とは恐ろしい
第四十一話「針雨の里」
山の奥深いところにある楽園のような -
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三島屋百物語第4段。
迷いの旅籠では、あの世とこの世を繋ぎハリボテの死人を甦らせ亡くなった大切な人を受け止められなく前に進めない人の心情が描かれ、ひだる神では、餓鬼に憑かれ食糧の代わりに商売繁盛のきっかけをつくる神との和やかな日々を見る。三鬼は山奥の村で植林を行う2つの地域で起こる働けない物が死んでゆくその事実にゾッとし、殺しを行う人の業が鬼になることを感じる。おくらさまは香物を営む店で起こる災いから守ってくれると引き換えにその店の娘がおくら様となり命が失われる。
次男富次郎登場。飄々としてて良いキャラ
そして切ない恋の進展。
おちかも大人になったなと感じるし青野先生と結ばれるものだと思ってた -
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江戸の袋物屋三島屋は、今の神田駅から北東に歩いて直ぐ神田東松下町に位置する、当時三島町という商人の町に御座いました。北に行けば神田川が流れ、西に歩けばお殿様のお城があります。今も昔も人々がひしめき合って暮らしておりました。三島屋主人が思い立って始めた変わり百物語は、語って語り捨て、聞いて聞き捨て、語り手は語って思い出の荷を下ろし、聞き手は、受け取った荷を黒白の間の限りに収めて二度と口にしないというもので御座います。身共(みども)は、ひょんなことから、その一部始終を見聴きする者の一人で御座いますが、その感想を更にこの小さな文に納めて仕舞うのも一興かと思う次第で御座います。
今回は第三十八話から -
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ネタバレ三島屋の百物語は、カウンセリングかもしれない。
語って語り捨て、聞いて聞き捨てというのは、心療内科の受診にも通じる気がする。
先代聞き役のおちかは、自分が怪に近しい経験をしていたからか、肝が据わっていて、ためらい言いよどむ語り手を温かく励ます様子がベテランのカウンセラーのようだと思った。
対する二代目聞き役の富次郎の方は繊細で感受性豊かで、語り手の悲しみや苦しみを感じ取っては胸を痛める様子を隠そうとしない。時には語り手より彼の方が先に泣き出してしまう。
最初はなんてだらしないと思ったけれど、今ではその優しさに、語る人が救われているような気がするのである。
今回の話は全部で四話。お勝の過去を