宮部みゆきのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ三島屋の百物語は、カウンセリングかもしれない。
語って語り捨て、聞いて聞き捨てというのは、心療内科の受診にも通じる気がする。
先代聞き役のおちかは、自分が怪に近しい経験をしていたからか、肝が据わっていて、ためらい言いよどむ語り手を温かく励ます様子がベテランのカウンセラーのようだと思った。
対する二代目聞き役の富次郎の方は繊細で感受性豊かで、語り手の悲しみや苦しみを感じ取っては胸を痛める様子を隠そうとしない。時には語り手より彼の方が先に泣き出してしまう。
最初はなんてだらしないと思ったけれど、今ではその優しさに、語る人が救われているような気がするのである。
今回の話は全部で四話。お勝の過去を -
Posted by ブクログ
読むのを楽しみにしていたシリーズ第二弾。
おもしろかったぁ。
1巻よりもさらに登場人物が増えたし話の内容も面白かった。
この巻を読んだ人はほとんどみんな好きになったであろう、第三話「暗獣」くろすけ。
なんて…なんて可愛いの…。
可愛すぎて読みながら微笑んでいた。
この話では出てくる人物も皆好きだし2,3回流し読みで読み返してしまった。
あわわぁ、おああ。
解説にもあるように、この巻では奇数話がほっこりするような、偶数話が少し怖ろしいような話になっている。
ほっこり話はもちろん、怖ろしい話も楽しかった。
久しぶりに楽しい!と思える読書だった。
続きシリーズも楽しみ! -
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