宮部みゆきのレビュー一覧

  • 三島屋変調百物語 2

    購入済み

    怒涛

    迷いながら話し出すおちかだが、話が始まれば引き込まれ
    一気に読ませてしまう力強さ。一つ目がオカルトなのに対して
    こちらは人の情念の嫌らしさが。

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    2025年03月05日
  • おそろし 三島屋変調百物語事始

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    再読でござる。新刊が出たもので…。いやー、面白い。常に人の薄暗い想いだけを飲み込んで、だからこそ美しい人喰いの屋敷。生者と亡者が交錯するその場所に、呑み込まれた人々がいる。想いと屋敷を道連れにして去り行く人たちの姿が私にとっては物悲しいものに見えた。

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    2025年03月01日
  • あんじゅう 三島屋変調百物語事続

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    ネタバレ

    三島屋伊兵衛夫婦に世話になっている姪のおちか。おじが与えた百物語の聞き手、その役目を得て過去の自分と向き合う1歩を踏み出せた。そしてまた次の話に向き合う。
    「逃げ水」:金井屋の丁稚平太と彼に付いた神様お旱さんの話。人間とは身勝手だ。必要となれば頼り、無用となれば存在そのものを忘れる。人に必要とされなくなったお旱さんの怒りと悲しみ、彼女に付かれ厄介者扱いされながらお旱さんの気持ちを理解し共感し寄り添う平太。孤独を分かち合う2個1の1人と1柱、金井屋に来て新太と行動を共にするようになってからの無邪気なやり取りが微笑ましい。
    「藪から千本」:三島屋の隣、針物問屋住吉屋一家の話。双子は凶事。これまで平

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    2025年02月24日
  • はじめての

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    ネタバレ

    私だけの所有者「ミスター」
    主人公のナルセに対する呼び方を見て、曲名はここからきてるんだなと思った。
    アンドロイドと人間が混在する世界のは、いつか私たちの世界が人間のようなアンドロイドの開発を突き詰めていったときに到達するかもしれない、もしもの世界たりえるような気がした。
    「きみたちの権利は最低限、保障されている。ただし〜人であると同時にものである、とようにしか言いようがない」は言い得て妙だと思った。確かにロボットと言うには人間味がありすぎるし人間とするには機械的だしはたして生命と言えるのか、と疑問に思う。アンドロイドの権利を保障しようとしたら、結局、モノ扱いとヒト扱いのどっちつかずになるしか

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    2025年02月24日
  • 三島屋変調百物語 4

    ネタバレ 購入済み

    続きも読みたかったー!

    心に傷を負って療養しているおちか、そんな彼女が色んな人の百物語を聞く中で立ち直り、怪異に囚われた人を迎えに行けるまで強くなれて本当に良かった
    他の巻もコミカライズしてほしいよー!

    #切ない #感動する

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    2025年02月15日
  • ブレイブ・ストーリー 下

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    ネタバレ

    亘の旅が無事に終わってよかった。目先の幸運だけを追いかけず、これから起こるいろんな経験を一つずつ乗り越えようとする逞しさに成長を感じた。
    上巻から下巻にわたり、コントローラーを握りしめながらワタルとキ・キーマとミーナと、自分の4人で冒険をしているような感覚で楽しかった。
    下巻の始まり、システィーナ聖堂の石像(ダイモン司教)との闘いは手に汗握ったし、トニ・ファンロンに龍の鱗から笛を作ってジョゾの背中に乗りアンドア台地の頂上まで飛行したことも心が躍った。終盤の幻界滅亡の危機には、もうダメなんじゃないかと諦めそうになり、歯を食いしばり、消えゆく仲間の命に涙が流れた。カッツが最期まで信念を貫き通して闘

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    2025年02月14日
  • 三島屋変調百物語 4

    購入済み

    ええ〜コミカライズはお終い?!

    もっともっと描いて欲しかった!
    特に「あんじゅう」を、この絵で描いて欲しかったー!

    原作ではこの先おちかの物語はまだ続くのですが、松太郎との悲しい出来事はとりあえず収束しました。原作を読んで知っていても、過去に縁あった百物語の人々が出てくると、涙が出そうになりました。

    是非続きが読みたいです!

    #切ない #エモい

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    2025年02月12日
  • よって件のごとし 三島屋変調百物語八之続

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    ネタバレ

    三島屋変調百物語も8冊目、35~27話目を収録。

    「賽子と虻」に「土鍋女房」はどちらもこの国に八百万の神さまがおられるからこその怪異譚。人間は神さまの気まぐれに翻弄されつつしたたかに生きる。一神教にはない土着信仰の味わいが十分に生かされていて、怖くて悲しいけど昔話的に良い物語だった。

    そして表題作「よって件のごとし」はまさかのゾンビ譚かつマルチバースもの。アクションが冴えわたる活劇だったことにもびっくり。そういえば宮部みゆきはキングの信奉者でもあったねぇ。

    まだ1/3過ぎたとこやのに、三島屋の流れにもなんとなく不穏な空気が立ち込めだした本作。百話まで読みたいねんけどなぁ…(次回作はとりあ

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    2025年02月03日
  • はじめての

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    ネタバレ

    コンセプトからしてワクワク。

    読んで、楽曲を聴いて、読み返して。
    そんな楽しみ方ができる本は初めてで、面白かった。

    どの短編も印象深く、雰囲気は違うけど、「はじめて」をテーマにしたお話。

    どの話にも、感じたことのない感情が起こるときの、切なさ、苦しさ、ときには救われる感じ。抽象的だけど、そんな印象で読んだ。



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    2025年02月02日
  • よって件のごとし 三島屋変調百物語八之続

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    安定に面白い!
    千と千尋の神隠しを思わせるような話もあったが、そこは宮部みゆき、一捻りも二捻りもあって面白かった!

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    2025年01月03日
  • 黒武御神火御殿 三島屋変調百物語六之続

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    主人の姪“おちか”から次男“富次郎”に聞き手が引き継がれたシリーズ6冊目。
    表題作を含め4篇収録。
    「泣きぼくろ」「姑の墓」はしっかり怪談。「同行二人」で少しだけほっこりして「黒武御神火御殿」で畳み掛ける怪談集。→

    「姑の墓」が怖かった。このシリーズはどうしようもない怖いことが普通に描かれるんだけど(時代的にそういうものなんだろうな)この話、マジでどうしようもない悪が描かれていてめちゃくちゃ怖い。防ぎようがないんよ。
    「黒武御神火御殿」は、短編というよりしっかりとした中編。→

    おちかちゃんが一巻で巻き込まれた事件とはまた違うんだけど、これも不思議。この展開を読ませる宮部みゆき氏の筆力はすご

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    2024年12月16日
  • あんじゅう 三島屋変調百物語事続

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    時代物は避けてきたけど、殆ど全ページに味のある挿絵があるおかげで読む気になった。
    そして読んでみたら、さすが宮部みゆき!やっぱり面白い!!
    三島屋のおちかが、怪談を聞く。白子様と、あんじゅうと、行念坊のお話。どれも良かった。2011/4/15

    これを読んだのはもう13年も前になるけど、いまだにふとした時にあんじゅうのイメージがふとした時に頭に浮かんでくる。

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    2024年12月15日
  • 黒武御神火御殿 三島屋変調百物語六之続

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    良き。
    聞き手が変わったのでどうかな?と思って読んだが、そんな気持ちが吹っ飛ぶ内容の濃さだった。
    今回は、大作の黒武御神火御殿他三作もけっこう恐怖系で、ほっこりした話はなかったのは残念。
    泣きぼくろもお姑の墓もなかなかに容赦ない展開だったけど、御殿はさらに逃げ場がなく、いつ誰が裏切るかとハラハラしながら読んだ。最後は何となくすっきりしない後読感だったが、変調物語だからこその後読感だと思えばそれもしっくりくる。

    お勝さん、もっと活躍してほしいなぁ。

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    2024年12月13日
  • 堕ちる 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    ホラーアンソロジー。これもまた最強の布陣ですよねえ。
    やはり一番怖いのは三津田信三「湯の中の顔」。タイトルから連想した通り田中貢太郎「竈の中の顔」がモチーフなのですが、私としてはこっちの方が怖い! 下がっていく生首が想像するだけでぞぞっとしました。
    宮部みゆき「あなたを連れてゆく」、良いなあ。これ、この後の物語もぜひとも読みたいと思います。
    小池真理子「オンリー・ユー」、これは怖いというよりも切なくて、だけど素敵な物語だと感じました。孤独な主人公が幸せな家庭に惹かれるところが「夜顔」と似ているな、と思ったけど。「夜顔」ほど怖くなく、そして寂しく切ない結末です。
    内藤了「函」、芦花公園「月は空洞

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    2024年11月21日
  • 泣き童子 三島屋変調百物語参之続

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     本書の題名にもなっている「泣き童子」がゾッとしました。
     6つ話があり子どもが中心に書かれているような印象を受けました。まっすぐに悪いことをせず生きるのが一番だと思います。

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    2024年11月15日
  • 黒武御神火御殿 三島屋変調百物語六之続

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    ネタバレ

    どの話もゾワゾワと恐ろしいのに黒武御神火殿の恐ろしさが際立ちすぎて、前の2話が霞んでしまう。
    最初の亥之助の死に方が優しいと思うくらいにどんどん追い詰められ、死に方が残酷になっていく。
    おしげの終わり方なんてイナゴに食われて死ぬんだよ?
    怖すぎる。
    堀口様みたいに振る舞えるの凄すぎる。
    精神力がとんでもない。
    甚三郎もお秋も凄いよ…。
    生き残れたの凄いよ。

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    2024年11月01日
  • ぼんぼん彩句

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    「BBK句会」の人たちみんなの12の俳句と12の短編小説。きっかけが怖い俳句との出会いとあるだけにかわいい表紙やタイトルとは裏腹にちょっとずつ怖い。何が怖いって人が怖い。人の気持ちも行動も善意も優しさも捉え方が違えば恐ろしくもなる。と言うより、もしかしたら裏側は昏く恐ろしいものなのかも知れないと思わせる話たち、だけど引き込まれる面白さがありさすがだなぁと感じる。廃病院の話の思念は人間なんかより余程親切であったかい気持ちになる。怖さの中にも思いやりを感じられる作品たちで楽しかった。次巻も心待ちにしてる。

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    2024年10月29日
  • あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続

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    ネタバレ

    どの話も読み始めたら引き込まれた。
    さすがストーリーテラー!!
    「開かずの間」は最後良かったぁー。やっぱりすごい怨念だったのね。
    「だんまり姫」はもんも声の女性の控えめな活躍が良き。
    「金目の猫」、聞き手が交代するとの事でまだあまり馴染みが三島屋の息子達がぐっと身近に感じられて良かった。
    まさか、おちかが逆プロポーズするとは…。瓢箪古堂さんとの今後も頻繁に話題にしてほしい。

    どのお話も語り手の生い立ちから語られることによって話に深みが出て世界観が広がる。読者も感情移入しやすく一気に語り手の話に引き込まれてしまう。

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    2024年10月25日
  • よって件のごとし 三島屋変調百物語八之続

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    ネタバレ

    再読。これで37話を聞き終わったことになるそうだ。百物語まで続くのか、続けられるのか、シリーズ全体の行方も気になるし、1話1話のバリエーションとクオリティも気になる。ここまではいろんな話が聞けるという楽しさを存分に味わっている。どこが終着点かはわからないけれど、最後まで続いてほしいな。

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    2024年10月09日
  • ブレイブ・ストーリー 下

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    ネタバレ

    宮部みゆきさんのファンタジー、王道にしてとても精密に設定、世界観作りが施されていて終始楽しんで読んだ。彼女がゲーマーでRPGにも精通していることがよく分かり、丁寧で優しい宮部作品の中に遊び心があった。
    元々幼い頃映画で見て好きな話だったのだが、小説と全然違った。嘆きの沼やリリスは出てこないし、ジョゾは最初から2mくらいあって喋るし、カッツが亡くなるし、ロンメル隊長もハルネラも出てこない。物語を省かれ過ぎていて、改めて映画を観ると小説の世界観を省いて描いていることに少し憤りを感じた。でも、原作を読んだことで大好きなブレイブストーリーへの理解が深まり、より作品を好きになることかできた。

    二つ目の

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    2024年10月09日