宮部みゆきのレビュー一覧
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序
第一話 開けずの間
第二話 だんまり姫
第三話 面の家
第四話 あやかし草紙
第五話 金目の猫
三島屋の主人伊兵衛は、傷ついた姪の心を癒やすため、語り捨ての変わり百物語を始めた。悲しみを乗り越えたおちかが迎える新たな語り手は、なじみの貸本屋「瓢箪古堂」の若旦那勘一。彼が語ったのは読む者の寿命を教える不思議な冊子と、それに翻弄された浪人の物語だった。勘一の話を引き金に、おちかは自身の運命を変える重大な決断を下すが・・・。
怖いけれども癖になる三島屋シリーズ第五弾にして、第一期の完結編!
第一話 行き逢い神に魅入られ、語り手の生家が絶えてしまった話。
第二話 口のきけないお姫様に仕えた話。 -
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神田の袋物屋、三島屋で語られるのは誰にも話せない不思議な物語たち。
賽子の神様が出てくる「賽子と虻」、土鍋に潜む何かと対面する「土鍋女房」、江戸版吸血鬼「よって件のごとし」の三話を収録。シリーズ八作目。
一話目の「賽子と虻」が一番好き。冒頭の語り手の様子からは想像もできないぐらい、とても勇気が出るお話。宮部さんが描く子供は本当に良い。餅太郎とキリ次郎のコンビがとにかく楽しい。弥生と官兵衛も。好きすぎる。
「土鍋女房」は、オンナのお話、なんだろうな。三島屋シリーズでは→
割とよく扱われている気がする。時代背景との兼ね合いなのかな。江戸時代だしな。
「よって件のごとし」はいわゆる“妖怪話”で、 -
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ネタバレ稲生物怪録の世界を宮部みゆきは生み出そうとしているのか?心を閉ざした「おちか」が江戸に住む叔父・三島屋の下に身を寄せるなか、心療療法なのか金を出し怪談話を集めて姪に聞かせていく日々、凶宅の謎の男が怪異に関わる、おそらく男がこの物語のラスボスで今回の凶宅は企みの手駒であり、他の人同様「おちか」は餌の一つだったが、おちかに芽生えた共感力が怪異の中から寄り添い力を貸す物の怪にめぐり合わせて、謎の男に対峙する存在になったのだろう
1巻時点では、謎の男が後の巻で似たような怪異の存在を手駒にまた出てくる気がする
おちかが「餌」として狙われたのは、彼女の心の傷が関係してる可能性が高い。凶宅の怪異は、弱って -
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聞き手が三島屋の次男、富次郎になってから2作目。絵心のある富次郎は聞いた話を白墨で絵にして「あやかし草紙」と名付けた箱に封じ込め聞き捨てる。
「火焔太鼓」「一途の念」「魂手形」の三篇収録、シリーズ7作目。→
今回はどの話も「不思議感」が増していて怖いというよりしんみりする感じ。「あやかし」側の気持ちになるとよりしんみり。
魂手形が特に良かった。水面、好きだなぁ。お竹も好き。宮部さんが描く大人と子供の交流が大好物なんで、ほんとほっこりしながらじーんとなった。→
そしてラストにはおちかの時からのアレ。これ、次巻はまたもは波瀾万丈では?読むのが楽しみすぎる!!
新刊も出たし、まだまだ楽しめると -
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ネタバレ三島屋伊兵衛夫婦に世話になっている姪のおちか。おじが与えた百物語の聞き手、その役目を得て過去の自分と向き合う1歩を踏み出せた。そしてまた次の話に向き合う。
「逃げ水」:金井屋の丁稚平太と彼に付いた神様お旱さんの話。人間とは身勝手だ。必要となれば頼り、無用となれば存在そのものを忘れる。人に必要とされなくなったお旱さんの怒りと悲しみ、彼女に付かれ厄介者扱いされながらお旱さんの気持ちを理解し共感し寄り添う平太。孤独を分かち合う2個1の1人と1柱、金井屋に来て新太と行動を共にするようになってからの無邪気なやり取りが微笑ましい。
「藪から千本」:三島屋の隣、針物問屋住吉屋一家の話。双子は凶事。これまで平 -
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ネタバレ私だけの所有者「ミスター」
主人公のナルセに対する呼び方を見て、曲名はここからきてるんだなと思った。
アンドロイドと人間が混在する世界のは、いつか私たちの世界が人間のようなアンドロイドの開発を突き詰めていったときに到達するかもしれない、もしもの世界たりえるような気がした。
「きみたちの権利は最低限、保障されている。ただし〜人であると同時にものである、とようにしか言いようがない」は言い得て妙だと思った。確かにロボットと言うには人間味がありすぎるし人間とするには機械的だしはたして生命と言えるのか、と疑問に思う。アンドロイドの権利を保障しようとしたら、結局、モノ扱いとヒト扱いのどっちつかずになるしか -
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ネタバレ亘の旅が無事に終わってよかった。目先の幸運だけを追いかけず、これから起こるいろんな経験を一つずつ乗り越えようとする逞しさに成長を感じた。
上巻から下巻にわたり、コントローラーを握りしめながらワタルとキ・キーマとミーナと、自分の4人で冒険をしているような感覚で楽しかった。
下巻の始まり、システィーナ聖堂の石像(ダイモン司教)との闘いは手に汗握ったし、トニ・ファンロンに龍の鱗から笛を作ってジョゾの背中に乗りアンドア台地の頂上まで飛行したことも心が躍った。終盤の幻界滅亡の危機には、もうダメなんじゃないかと諦めそうになり、歯を食いしばり、消えゆく仲間の命に涙が流れた。カッツが最期まで信念を貫き通して闘 -
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ネタバレ三島屋変調百物語も8冊目、35~27話目を収録。
「賽子と虻」に「土鍋女房」はどちらもこの国に八百万の神さまがおられるからこその怪異譚。人間は神さまの気まぐれに翻弄されつつしたたかに生きる。一神教にはない土着信仰の味わいが十分に生かされていて、怖くて悲しいけど昔話的に良い物語だった。
そして表題作「よって件のごとし」はまさかのゾンビ譚かつマルチバースもの。アクションが冴えわたる活劇だったことにもびっくり。そういえば宮部みゆきはキングの信奉者でもあったねぇ。
まだ1/3過ぎたとこやのに、三島屋の流れにもなんとなく不穏な空気が立ち込めだした本作。百話まで読みたいねんけどなぁ…(次回作はとりあ -
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主人の姪“おちか”から次男“富次郎”に聞き手が引き継がれたシリーズ6冊目。
表題作を含め4篇収録。
「泣きぼくろ」「姑の墓」はしっかり怪談。「同行二人」で少しだけほっこりして「黒武御神火御殿」で畳み掛ける怪談集。→
「姑の墓」が怖かった。このシリーズはどうしようもない怖いことが普通に描かれるんだけど(時代的にそういうものなんだろうな)この話、マジでどうしようもない悪が描かれていてめちゃくちゃ怖い。防ぎようがないんよ。
「黒武御神火御殿」は、短編というよりしっかりとした中編。→
おちかちゃんが一巻で巻き込まれた事件とはまた違うんだけど、これも不思議。この展開を読ませる宮部みゆき氏の筆力はすご