あらすじ
俳句と小説の新しい出会い。17音の奥に潜む繊細で彩り豊かな12の物語。
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Posted by ブクログ
小説家って一句からこんなにも想像を広げられるんだなぁと、改めて尊敬してしまう。
どれも短いお話なのに読み応えあって、おもしろかった。
『異国より訪れし婿墓洗う』は、俳句もいいし、ストーリーもいい。
群を抜いて私の好みだった。その情景をイメージしただけで、グッとくるものがある。
『冬晴れの遠出の先の野辺送り』では、野辺送りというお葬式のやり方を初めて知った。
故人の馴染みある場所を歩いて火葬場まで行くなんて、見送る方法としてとてもいい風習に感じる。
(最近の葬儀のあまりの簡素化にショックを受けた私には尚更素晴らしいことに感じてしまったんだと思う)
ただ、ストーリーの中で裕子が小百合さんを恨んで電話しようとしているシーンがあるけれど、小百合さんは何も悪くないんじゃないの??と不思議だった。
だって小百合さんはストーカーの被害者なんだよね。
いくらお兄さんが小百合さんをきっかけに自死したとしても、恨むのは違うんじゃないかな。
それにしても、ダメンズの登場率高いのはなぜ?笑
ダメンズがテーマだったっけ?と帯を確認してしまったほど。
宮部みゆきの書くダメンズ短編、今後も読みたい。
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俳句をもとにした短編集。
題名から、勝手にキレイな優しい話が多いのだろうと思っていた。もちろんそういう話もあったが、全体的に思ったよりも怖かったり、やるせない話が多かった。
宮部みゆきさんの親しい人たちが作った句をもとに膨らませた話とのことで、句の作者たちも嬉しいだろうし、楽しそうでちょっと羨ましい。
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宮部みゆきさん率いる、BBK…ボケ防止句会の俳句から着想を得た短編集。
ちょっと怖くて、でも読後、胸がすっとしたり、怖さを引きずったり、色々で面白かった!
俳句の世界に迷い込んでみたくなる。
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「BBK句会」の人たちみんなの12の俳句と12の短編小説。きっかけが怖い俳句との出会いとあるだけにかわいい表紙やタイトルとは裏腹にちょっとずつ怖い。何が怖いって人が怖い。人の気持ちも行動も善意も優しさも捉え方が違えば恐ろしくもなる。と言うより、もしかしたら裏側は昏く恐ろしいものなのかも知れないと思わせる話たち、だけど引き込まれる面白さがありさすがだなぁと感じる。廃病院の話の思念は人間なんかより余程親切であったかい気持ちになる。怖さの中にも思いやりを感じられる作品たちで楽しかった。次巻も心待ちにしてる。
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俳句から着想を得て紡ぎ出された物語の短編集とのこと。
もし世界が終わる日が来るとして、その世界が終わるときの、人々の走馬灯の様な、人々の記憶の断片が俳句から溢れ出している様な物語たちみたいだなぁと思った。
一つ一つの物語には関連性はない。だけれども、良くも悪くも一人ひとりの記憶の忘れられない1シーン。そんな物語が集まった短編集だった。
鉛筆画の挿し絵と物語から立ち上る香りが絶妙にマッチしていて、独特な温度と影になっていました。
やっぱり宮部みゆきさんはすごい。
本当にどの話も印象深かったのだけれど、私は「異国より訪れし婿墓洗う」と「薔薇落つる丑三つの刻誰ぞいぬ」の話が好きだったかな。
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1つの俳句から物語を創る発想と、その俳句の世界観にぴったり合うお話を創り上げる宮部先生の筆力が素晴らしかった。社会派なお話からSFっぽいお話まで多岐に富んでいたが、鶏頭のお話が1番怖かった
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宮部さんの入っている句会の
お仲間たちがつくった12の俳句を題材に
宮部さんが12の短編小説を書く。
なんという試みでしょう。
小説をこんなふうに楽しむのは初めてかも。
ただ、そこは「おそろし」もので
名を馳せている宮部さんのこと。
どの短編も一筋縄ではいかないものばかり。
まず、章の冒頭の一句でそのストーリーを想像する。
自分なりにこんな感じかなと目星をつけてみるわけです。
で、短編を読んでみる。
まちがいなくドキッとさせられたり、
ゾワーッとさせられたりします。
そして物語の最後にもう一度その一句を読む。
ことごとく自分の予想を大きく上回ったり、
そう来るか…と唸らされたりするものだから
また新たな刺激を求めて
次の新しい一句へと読み進めることになります。
ちなみに12の物語を読んで
強く印象に残った中の一つがこの一句。
「月隔る ついさっきまで 人だった」
あなたならどんなストーリーを想像しますか?
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俳句から連想した短編集。
どことなく初期の宮部みゆきぽさがあって好き。
今のような「スカッと」が求められる世の中には合わないだろうな。
理不尽でも、何でも、人は生きるし、死ぬ。
因果応報があればいいけど。
ほっこりするものもある。
それが救い。
ゾッとするのは人の行い。やっぱり幽霊より人間が怖いな。
本のタイトルは
ほんわかするタイトルとは裏腹に内容は、見た目は普通の人だけど、何かのきっかけで、心の中の黒い部分が出てきて怖かったです。
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さすが俳句をテーマにした本。
風景や心情の描写がシャープで個性的。
俳句の言葉をキーワードに、
こんな物語が生まれるのかと感心するばかり。
強烈な執着心を持つ人、善悪基準のたがが緩んだ人が目立つように感じた。
それぞれ不気味だけど、どこか腑に落ちる面白い話ばかりだった。
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タイトルからは想像できない短編集で驚いた。心がざわざわして、メンタルが落ちている時に読むときつい話が多い。人の嫌な部分がいろんな角度から顔を出してくる。文章だけは文句なしの☆4つですが。
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このタイトルからは、何かほんわかしたストーリーを連想していたら、すっかり裏をかかれた。
12の俳句から、それぞれ短編が書かれているが、ちょっと怖い話、ゾッとする話…などなど。
この猛暑に読むのにふさわしい一冊だったと言える。
どうやら同じ趣向で、続編も出版されそう。また手に取りたい。
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宮部みゆき流石だなぁって思いました。句会でうまれた俳句をタイトルに短編を書くとは天晴です。この方の本の中の言葉はとても勉強になります。
とりわけ鬼籍に入るを知った次第です。俳句やってみようかな。
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12個の俳句から膨らむ短編小説。「枯れ向日葵呼んで振り向く奴がいる」婚約破棄されたアツコに枯れ向日葵が帰るよと言った情景が浮かび上がってきた。「鋏利し庭の鶏頭刎ね尽くす」亡くなった幼馴染に囚われている夫とその家族に意趣返しをした様がお見事。「散ることは実るためなり桃の花」娘を思う母の気持ちがやるせない。「月隠るついさっきまで人だった」〇〇のくせにという奴は信用しないようにしよう。「山降りる旅駅ごとに花ひらき」母にも疎まれていた春恵に幸あれ。「薔薇落つる丑三つの刻だれぞいぬ」確かに生きてる人間の方が怖い。
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安定の面白さ。事故で亡くなった同級生をいつまでも想い続ける男とその家族の話は気持ち悪くて特に妹が。最後は少しざまあーって感じでスッキリ。
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宮部みゆきさんの仲間の俳句を題材に派生し広がっていく物語。
俳句って知識がないと内容を読み解けない。
こんな風に物語がつくと改めて内容を理解し感じることができて楽しい。
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俳句を種に描いた短編12作。
短編が先でそれを詠んだのかと思うくらいどれも見事にハマっていてかつ面白いのがさすが。
鶏頭、月、薔薇を詠んだ句の話が特に好み。
この先も続きそうで楽しみ。
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最近「新しい花が咲く」という改題で文庫版が出版されてました。可愛らしいタイトルとは裏腹に、気が滅入るようなヤな話が多くてギャップに困惑。表紙のアートワークはよく見ると各話のモチーフが描かれていて楽しい。
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俳句仲間が詠んだ句12編に、宮部さんが物語を紡いでゆく。
最近、浜ちゃんの番組なんかで俳句を扱っているが、実際よくわからない。それがこんな形で物語になるのは面白い。
俳句と恋愛は親和性が高いのだろうか、恋愛に絡む(しかしかなり歪んでいるのだが)ものが多いイメージ。
ほっこり系を期待していたが、多くはない。
誤植なのか、アタル君がミツル君になっていたのはホラーに感じた。その前にも出てきたので。
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各お話の冒頭に俳句が一句紹介されていて、最後にまた同じ句が掲載されています。
最初は何気なく読んだ句が、お話が終わった後に読むとより深く味わえたり、よくわからなかった句がすとんと理解できたりしました。
お話の終わりに添えられたイラストも俳句の世界を体現していて一句一句がよりいっそうイメージしやすくなりました。
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イヤな奴がいっぱい出てきます。歪んだ愛情、お金、弱い者いじめ、、
ただ、俳句からストーリーを考えるという趣向は、おもしろいし、すごいと思います。
「冬晴れの遠出の先の野辺送り」が一番好き。
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句会で生まれた俳句をタイトルにした12短編集。枯れ向日葵呼んで振り向く奴がいる。鋏利し庭の鶏頭刎ね尽くす。同じ飯同じ菜を食ふ春日和。
様々な人生の断片、俳句世界との絶妙な関係性。
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雑誌「俳句」に連載。
宮部みゆきの知人(編集者など)が作った俳句をお題にショートストーリーを書く。
宮部みゆきならもっと面白いものを書くのではという期待が外れる前半とやっぱり宮部みゆきと思った後半。
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俳句をタイトルとした短編集。俳句で謳われた世界を物語にするとどうなるか?もともと、作者が怖い俳句という本に出会い、俳句に興味を持ったというだけに、ちょっとホラーじみたお話が多いような気がする。
枯れ向日葵呼んで振り向く奴がいる
婚約破棄されたお話
鋏利し庭の鶏頭刎ね尽くす
死んだ幼なじみを忘れない変な家族の話
プレゼントコートマフラームートンブーツ
幸運のリスにまつわるお話
散ることは実るためなり桃の花
娘婿がヒモで浮気性。気を揉む母の話
異国より訪れし婿墓洗う
万能細胞が発見された後の世界
月隠るついさっきまで人だった
姉の彼氏がとんでもない奴だった
窓際のゴーヤカーテン実は二つ
枯れないゴーヤ
山降りる旅駅ごとに花ひらき
家族に虐げられてきた次女の逆転劇
薄闇や苔むす墓石に蜥蜴の子
トカゲを追いかけて見つけたものは
薔薇落つる丑三つの刻誰ぞいぬ
ピンチを救ってくれた幽霊のようなもの
冬晴れの遠出の先の野辺送り
兄の葬列に混じり込んだ女子中学生
同じ飯同じ菜を食ふ春日和
定期的に訪れる場所の変化と家族
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描く背景は人それぞれ 宮部みゆきさんの「ぼんくら」という時代ものが好きで、俳句との相性もいいのではないかと思い手に取りました。文章は読みやすくストーリーも入りやすいというのが私の宮部みゆきさんに対する印象です。
俳句に限らず、絵、歌、なんでも解釈や思い描く背景は人それぞれです。作品は、自分の手元を離れれば、一人歩きする。そんな言葉も聞いたことがあります。
ただ、私は個人的にもっと明るい背景を描いて欲しかったと感じました。家族には小説ぐらい暗くて悲惨でもいいんじゃない?現実だったらもっと嫌だよね?って言われました。確かに。。。という側面もあります。
・散ることは実るためなり桃の花
この俳句で不倫する弁護士を目指している男性の為に尽くす女性の話を作るのは凄いと思いました。
・月隠るついさっきまで人だった
月が隠れて人が人でなくなった。狼になるのであれば月は隠れずに出るはずだからそうではありませんでした。こんな男と思いつつ自分を見ているようで自分が情けなくなりました。妻が私に怯えないように優しくしたいと思います。
・薄闇や苔むす墓石に蜥蜴の子
家がある側から見て二時の方向、これって家がある側から見て左後ろ?
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久しぶりに手に取った宮部みゆきさんの作品。
お仲間が作った俳句より着想を得た短編集でした。
宮部みゆきさんは「火車」や「模倣犯」「理由」など夢中で読んでいた時期がありました。
今回の短編ひとつひとつもなんだか不穏な空気に
引き込まれて、思わず読み入ってしまう、
ゴーヤーの話なんて、ただゴーヤーが枯れないだけの話なのにとても不気味。
やはりすごい作家さんだなと思ったのだけれど、登場人物の、特に若い女性になんだか違和感を感じて、、、。
なぜだろうと思ったのですが、言い回しなどが、若い人のそれでなく、
昔の人のような、ちょっと古い感じがしたのが違和感の原因かなと思い、ちょっと残念な気持ちになりました。
辛口でごめんなさい。
時代小説だったら気にならないのかもしれないですね。今度は時代小説を読んでみようと思います。
Posted by ブクログ
俳句を元にして彩られた短編小説集。
どれも毒のある話でちょっと怖い。
『山降りる旅駅ごとに花ひらき』は良かった。
『薔薇落つる丑三つ刻誰ぞいぬ』は怖いけどこれも良かった。
Posted by ブクログ
「俳句から短編小説を書く」というアイデアから生まれた、とあとがきに書かれている。
一瞬を切り取る俳句を、長い時間軸を使う小説にする宮部みゆきさんの筆力は、流石だなぁと感心しながら読んだ。
内容もバラエティーに富み、飽きることはなかったが、人間の闇を見せつけられる話が多く、怖かった。