宮部みゆきのレビュー一覧

  • 青瓜不動 三島屋変調百物語九之続

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    第一話 青瓜不動
    第二話 だんだん人形
    第三話 自在の筆
    第四話 針雨の里
    特別収録 面影鬼

    洒落た一品をそろえる袋物屋<三島屋>の次男坊・富次郎は、いっぷう変わった百物語の聞き手を務めている。「黒白の間」で語られた怪談は、けっして外には漏らされないー。初代聞き手のおちかのお産が迫り、てんやわんやの三島屋を、土の匂いをまとった女が訪れた。「うりんぼ様」と呼ばれる不動明王像を連れ込んで語られたのは、行くあてのない女たちの話だった。短編「面影鬼」を特別収録した宮部みゆき流の怪談怪談!

    第一話 瓜畑で採れたのっぺらぼうの仏像「うりんぼ様」にまつわる話
    第二話 悲劇に見舞われた少女の執念が生んだ、

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    2025年08月05日
  • 青瓜不動 三島屋変調百物語九之続

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    大好きなシリーズ
    今回は怖い話というより
    切ない話でしたね 
    小旦那さんも大活躍!

    付録?のイラストや 今まで語られた話一覧が 嬉しかったです

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    2025年08月04日
  • 青瓜不動 三島屋変調百物語九之続

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    三島屋百物語のvol.9、4作の中編から成る。黒白の間で聞き捨てられる風変わりな百物語を聞くのは、おちかに代わって小旦那の富次郎。江戸の商家の次男坊の性格が程良く描写されてて、それが聞く側の想いに反映されてるのが、さすが宮部氏と感嘆させられる。今回も時代背景や地域性、男女の置かれ方も併せて、人の胸の奥に棲みつく様々な想いを炙り出している。表題の青瓜不動も最高だったが、お勝さんのエピソードも良かった。
    最早、三島屋の面々は私に取って、遠くに住む家族の様な存在。三島屋の店先を覗いてみたい。

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    2025年07月28日
  • 黒武御神火御殿 三島屋変調百物語六之続

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    このシリーズが好きで、一通り読んで手放したけど、文庫版をまた買い直している最中。
    江戸時代の庶民のリアルがそこかしこにある。長屋に住んでいる人たちはほぼその日暮らし。お店に勤めれば主従関係がある。従者は一生上の立場になることはないし、従者を人間扱いしない主人も多く存在していたし、それが合法だった。
    怪異というメインテーマを語るのに、当時の暮らしの様子が垣間見えて、段々とこの時代の庶民の話というジャンル自体が好きになった。

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    2025年07月27日
  • あんじゅう 三島屋変調百物語事続

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    もうこのシリーズを読むと決めたらこれが一番の展開だと思う。
    今風に言ったらファンタジー?もっとおどろおどろしく言ったら怪談?
    おちかの素直で可愛い人となりと叔父さん叔母さんの人間性などキャラクターに癒される

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    2025年07月24日
  • 青瓜不動 三島屋変調百物語九之続

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    ネタバレ

    大好きなシリーズです。

    どの話も不思議な話ばかりですが、読みすすめるにしたがって、自然と心が癒されていきます。

    最後のお勝さんのお話。
    きっと、誰しも鬼が側にいるのかもしれない、いや、私も…と思いながら読みました。

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    2025年07月20日
  • 青瓜不動 三島屋変調百物語九之続

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    黒白の間の主、富次郎もだいぶ板に付いてきて、そしておちかもいよいよ臨月。黒白の間の語りもそれぞれ恐ろしさの中にも温かさを感じました。

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    2025年07月13日
  • 青瓜不動 三島屋変調百物語九之続

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    4つのお話しが入っています。
    青瓜不動
    だんだん人形
    自在の筆
    針雨の里

    一番心に残ったのは 針雨の里 でした。
    捨て子たちを 集めて 山の中に住む
    雨が何故か降らない
    湧き水もあるし 子供たちは 食事もちゃんと与えられる。
    ある時 雨が怖い話しを聞く
    針のように 身体を刺していく
    うーん?
    この人たちが住んでるのは 活火山だった森
    ある日 一人前になった門二郎は 村長が村から出て 山の見回りにいくのについていく。
    そして 村の外に出て 売り買いしている増造が
    もう年なので 門二郎に そのあとをついでくれないか!
    と言われる。
    門二郎は ずっとこの村にいたいと思っていた。
    その話しを聞いて 

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    2025年07月11日
  • あんじゅう 三島屋変調百物語事続

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    ネタバレ

    序 変わり百物語
    第一話 逃げ水
    第二話 藪から千本
    第三話 暗獣
    第四話 吼える仏
    変調百物語事続

    1冊目より好みだった。全体的に「悪」要素が減って心温まる要素が増えたように思う。
    「逃げ水」のお旱さまも、「暗獣」のくろすけも可愛くて可愛くて仕方なかった。
    くろすけについては切なさが同居していて泣いてしまったが、なんというか、捨てられた老猫が今際の際に優しい飼い主と巡り会って往生したというような、そんな印象を受けた。
    1巻では、おちかと清太郎が縁付くのかな、と思ったりしたけど、ここに来て若先生、青野利一郎が「暗獣」で登場し、なんだかおちかと良い雰囲気になっている。はたして続編でくっつくのか

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    2025年07月05日
  • あんじゅう 三島屋変調百物語事続

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    三島屋百物語第二段 
    逃げ水のお旱さん、藪から千本のお花とお梅、暗獣のくろすけ、吠える仏の4部作。
    お勝と利一郎らが三島屋の新レギュラーに加わりより賑やかさを感じた。
    そしてくろすけに泣いた。星5
    人を恋うが共に暮らせない悲しい生まれのくろすけに出逢い、人嫌いな自分の傲慢さに気づき人と関わり生きると心変化した師匠。とても感動するし、序盤の師匠の気持ち、わかるな〜と思っていたが後の改心は見習いたいし自分に言われてるような気分になった。良本。

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    2025年06月19日
  • ぼんぼん彩句

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    俳句をもとにした短編集。
    題名から、勝手にキレイな優しい話が多いのだろうと思っていた。もちろんそういう話もあったが、全体的に思ったよりも怖かったり、やるせない話が多かった。
    宮部みゆきさんの親しい人たちが作った句をもとに膨らませた話とのことで、句の作者たちも嬉しいだろうし、楽しそうでちょっと羨ましい。

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    2025年05月19日
  • 黒武御神火御殿 三島屋変調百物語六之続

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    やっぱり面白い。
    人の気持ちをここまで描けるのかと。『姑の墓』は恐ろしかったなぁ。あそこまで嫁をいびれるもんなん。
    『同行二人』は切ないけれど、ほっこりしました。
    『黒武御神火御殿』は摩訶不思議な話ではあるけれど、人の怨念や恨みを描いていた。キリスト教、江戸時代ではヤソ教と呼ばれて御法度。そのヤソ教がベースになっていてめちゃ恐ろしい。キリスト教が嫌いなんかなと思ってしまった。笑

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    2025年05月14日
  • あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続

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    第一話 開けずの間
    第二話 だんまり姫
    第三話 面の家
    第四話 あやかし草紙
    第五話 金目の猫

    三島屋の主人伊兵衛は、傷ついた姪の心を癒やすため、語り捨ての変わり百物語を始めた。悲しみを乗り越えたおちかが迎える新たな語り手は、なじみの貸本屋「瓢箪古堂」の若旦那勘一。彼が語ったのは読む者の寿命を教える不思議な冊子と、それに翻弄された浪人の物語だった。勘一の話を引き金に、おちかは自身の運命を変える重大な決断を下すが・・・。
    怖いけれども癖になる三島屋シリーズ第五弾にして、第一期の完結編!

    第一話 行き逢い神に魅入られ、語り手の生家が絶えてしまった話。
    第二話 口のきけないお姫様に仕えた話。

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    2025年05月12日
  • よって件のごとし 三島屋変調百物語八之続

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    神田の袋物屋、三島屋で語られるのは誰にも話せない不思議な物語たち。
    賽子の神様が出てくる「賽子と虻」、土鍋に潜む何かと対面する「土鍋女房」、江戸版吸血鬼「よって件のごとし」の三話を収録。シリーズ八作目。

    一話目の「賽子と虻」が一番好き。冒頭の語り手の様子からは想像もできないぐらい、とても勇気が出るお話。宮部さんが描く子供は本当に良い。餅太郎とキリ次郎のコンビがとにかく楽しい。弥生と官兵衛も。好きすぎる。
    「土鍋女房」は、オンナのお話、なんだろうな。三島屋シリーズでは→

    割とよく扱われている気がする。時代背景との兼ね合いなのかな。江戸時代だしな。
    「よって件のごとし」はいわゆる“妖怪話”で、

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    2025年04月28日
  • あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続

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    オーディブルにて
    ナレーターの池乃りんさんが凄く良いです。お話しがより面白く怖く聞けました。
    三島屋のおちかが晴れて祝言をあげてのお役御免の章です。
    『だんまり姫』はほっこり可愛いお話しかと思うも何とも切なく悲しかったです。
    『金目の猫』も人の心の切なさを感じました。
    各話全部良かったのは間違いなく、三島屋シリーズ大好きです(^^)

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    2025年04月25日
  • おそろし 三島屋変調百物語事始

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    ネタバレ

    稲生物怪録の世界を宮部みゆきは生み出そうとしているのか?心を閉ざした「おちか」が江戸に住む叔父・三島屋の下に身を寄せるなか、心療療法なのか金を出し怪談話を集めて姪に聞かせていく日々、凶宅の謎の男が怪異に関わる、おそらく男がこの物語のラスボスで今回の凶宅は企みの手駒であり、他の人同様「おちか」は餌の一つだったが、おちかに芽生えた共感力が怪異の中から寄り添い力を貸す物の怪にめぐり合わせて、謎の男に対峙する存在になったのだろう

    1巻時点では、謎の男が後の巻で似たような怪異の存在を手駒にまた出てくる気がする
    おちかが「餌」として狙われたのは、彼女の心の傷が関係してる可能性が高い。凶宅の怪異は、弱って

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    2025年04月24日
  • 堕ちる 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    SNSで話題に上がっていたのをたまたま覚えていて書店の棚で目に入って購入。
    執筆陣が限られた枠の中に物語を詰め込んだ作品集。枠の中にピッタリと収まった物語の心地よさと怖さが良かった。

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    2025年04月09日
  • ぼんぼん彩句

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    宮部みゆきさん率いる、BBK…ボケ防止句会の俳句から着想を得た短編集。
    ちょっと怖くて、でも読後、胸がすっとしたり、怖さを引きずったり、色々で面白かった!
    俳句の世界に迷い込んでみたくなる。

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    2025年03月23日
  • ブレイブ・ストーリー 下

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    やはり長編小説は読み切るだけの価値がある。
    運命ではなく、ワタル自身が変わっていくストーリーに心を打たれた。
    この本を読んだことで、自分にとっての現世を、
    もう少し前向きに生きてみようと思えた。

    ★印象に残ったフレーズ
    ・変えるべきなのは僕の運命じゃなくて、
     ー僕自身なんだ。

    ・思い出してみれば、喜びも悲しみも、みんな仲間たちと過ごした時のなかにある。

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    2025年03月12日
  • 魂手形 三島屋変調百物語七之続

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    聞き手が三島屋の次男、富次郎になってから2作目。絵心のある富次郎は聞いた話を白墨で絵にして「あやかし草紙」と名付けた箱に封じ込め聞き捨てる。
    「火焔太鼓」「一途の念」「魂手形」の三篇収録、シリーズ7作目。→

    今回はどの話も「不思議感」が増していて怖いというよりしんみりする感じ。「あやかし」側の気持ちになるとよりしんみり。
    魂手形が特に良かった。水面、好きだなぁ。お竹も好き。宮部さんが描く大人と子供の交流が大好物なんで、ほんとほっこりしながらじーんとなった。→

    そしてラストにはおちかの時からのアレ。これ、次巻はまたもは波瀾万丈では?読むのが楽しみすぎる!!

    新刊も出たし、まだまだ楽しめると

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    2025年03月11日