穂村弘のレビュー一覧
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人生は何が起こるか分からないね。
まさか自分に好きな歌人ができるとは。
お気に入りのうたは、
「ほんとうにおれのもんかよ 冷蔵庫の卵置き場に落ちる涙は」
リズムもわかりやすいし、いろいろ想像できるところもいい。
冷蔵庫のたまご置き場に涙を落とせるなんてずいぶん背が高い人なんだなぁと無邪気に思っていたけれど、そうかこの人の前にあるのは一人用とかの小さい冷蔵庫かもしれない、と唐突に気づいた。
1人用の小さい冷蔵庫、泣いている状況、泣いていることを認められない自分。
この組み合わせがなんとも切なく、詳しい状況は全然分からないのに胸が締め付けられます。
前半の部分がひらがなで曖昧でふわふわした心 -
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一般公募した短歌を、3人の歌人がテーマ別に批評していく一冊。対談形式で書かれているから読みやすい。詩や短歌の面白さがわからなかったが、多少なりとも触れてみることで、制限があることではじめて得られる視点があると気づけた。
<第二の教訓は、限定や限界の必要ということです。いいえ、別に難しい話ではありません。相撲の技術は、狭い土俵というものが あるから生まれたのだということです。もし直径100mというような土俵であったら、相撲は、到底、あの美しい緊張の瞬間を生み出すことは出来ないでしょう。大自然を写すためにキャンパスを無限に大きくして行ったら、迫力のある絵を描けるでしょうか。そう考えると、何を -
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新潮社のPR誌「波」の連載。
お友達からお題を募って、ふたりで題詠したもの(本来すべてがいいわけではないので、玉石混淆はやむなし)を、エッセイ風に自作解説した上で、二度にわたって対談で褒めそやす。
なんという企画。
でも本来歌界や句会ってそんなもんだろうし、作品性の違いというか世界の捉え方の違いみたいなものが見えて、結構面白い。
穂村さんはファンタジーや架空の夏を設定。
堀本さんは自身の体験や季語から発展。
もちろんそれぞれ幅はあるけど。
短歌と俳句の違い、それぞれにフィットした味方なんだろうな、とも。
出題者ー作者ーもうひとりの作者ー読者という関係の中で生まれる・立ち上がる場。
おおっと思っ -
Posted by ブクログ
短歌について知るための入門書のようだけれど、ずいぶんボリュームがあって難解だった。
構造図の章では、著名な短歌の読み解き方を事細かく解説してくれているが、『〈実存的な読み〉の可能性を探る』という形而上学みたいな話で、ほとんど何を言っているのかちんぷんかんぷんだった……。
でもそれこそ今すぐ歌人になりたい人にとってはスペシャルに親切な文章なのやもしれない。私は歌人にはなれぬ……。
でも心に残る表現はたくさんみつかった。
ふわふわしたことばっかり言っているほむほむさんが好きだけど、こういう真面目な話をしているほむほむさんもすてきです。
「世界を覆す呪文を求めて」の終章は、穂村弘さんがどのように短 -
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「これ知ってる。」息子は突然私が読んでいた本を横取りして読み出した。
あのさ、母さんまだ途中だけど。
「なんて知ってるの?」
「この間お父さんといったマルジナリア書店に置いてあった。」
「へえ〜あそこ狭いなのにね。」
「にょにょっ記もにょにょにょっ記もあったよ。」
そう言いながらゲラゲラと笑いながら持って自分の部屋に帰っていった。
おいおい、だから母さんはまだ途中だって!
穂村弘の一冊めは食に纏わるエッセイだったですが、今作も相変わらず鋭い観察力と突拍子のない発想に笑撃を受けました。なんだろう。大人になるとなかなかこんな目線で物事を見れなくなるが、大人になった穂村さんはまるで大きい子供