穂村弘のレビュー一覧
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皆さんご存知の雑誌「ダ・ヴィンチ」の読者投稿企画「短歌ください」。穂村弘さんが選んで講評するこの企画は、2008年から始まり現在も続いており、書籍化も第5弾になっているとのこと。本書は、その記念すべき第1弾です。
私は、これから本格的に短歌を‥などと、入門書的に高尚な発想をしたのではなく、一般の方々の感性に触れ、選者であるプロがそれにどうコメントするか、に興味がありました。
意外にも(?)、20代・30代の方の投稿が多い印象ですね。うんうん、おぉ、へーっ、そーきたか、いいねぇ、私の琴線に触れるもの、ちょっと意味不明でも講評(穂村さんは常に温かい!)の妙に感心するもの等々、興味深く読み進 -
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ネタバレ帰省したついでに自室から拾ってきました。再読。
解説が秀逸でした。初読だと「ほむほむって面白い」だけで終わっちゃうんですが、解説を踏まえると穂村さんのストイックさに戦慄することになる。この人は常に何が正しいのかを問い質しながら生きてるのか…求道者か…?
―どんなキャラクターであっても、この世のどこかには居場所がある。電車のなかで見かける説教好きなセクハラ酔っぱらいおじさんも、ちゃんとネクタイを締めて結婚指輪をしているではないか。でも、内気だけは駄目。伝わらない心を抱えて世界の周囲をくるくる回るだけ。そう気づいていながら、どうすることもできない。時間だけがどんどん過ぎる。だからこそ内気なのだ。 -
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作品紹介・あらすじ
【誰かの夢はときに美しく、ときに恐ろしく、どこか優しさに満ちている――】
5分で読めて心が癒やされる!
文:角田光代、石田衣良、島本理生、阿川弘之、辻村深月、西 加奈子、市川拓司、堀江敏幸、柴崎友香、長野まゆみ、穂村弘、高橋源一郎
絵:網中いづる、松尾たいこ、鯰江光二、木内達朗、吉田尚令、いとう 瞳、中村純司、田雜芳一、望月通陽、ささめやゆき、しりあがり寿
豪華作家陣が文章と絵で綴るショート・ショートアンソロジー!
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本の帯には「5分で読めて、暖かな気持ちに」とあるように、1作品は5分前後で読めてしまう。また「寝る前のひと時にぴったりなショートショートアンソ -
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Posted by ブクログ
人生は何が起こるか分からないね。
まさか自分に好きな歌人ができるとは。
お気に入りのうたは、
「ほんとうにおれのもんかよ 冷蔵庫の卵置き場に落ちる涙は」
リズムもわかりやすいし、いろいろ想像できるところもいい。
冷蔵庫のたまご置き場に涙を落とせるなんてずいぶん背が高い人なんだなぁと無邪気に思っていたけれど、そうかこの人の前にあるのは一人用とかの小さい冷蔵庫かもしれない、と唐突に気づいた。
1人用の小さい冷蔵庫、泣いている状況、泣いていることを認められない自分。
この組み合わせがなんとも切なく、詳しい状況は全然分からないのに胸が締め付けられます。
前半の部分がひらがなで曖昧でふわふわした心