穂村弘のレビュー一覧
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【収録作品】「男」 角田光代 絵/網中いづる/「ガラスの便器」 石田衣良 絵/松尾たいこ/「さよなら、猫」 島本理生 絵/鯰江光二/「水の恵み」 阿川弘之 絵/木内達朗/「タイムリミット」 辻村深月 絵/吉田尚令/「ヘビ」 西加奈子 絵/西加奈子/「ふたり流れる」 市川拓司 絵/いとう瞳/「ハントヘン」 堀江敏幸 絵/中村純司/「雲の下の街」 柴崎友香 絵/田雜芳一/「衣がえ」 長野まゆみ 絵/望月道陽/「おしっこを夢から出すな」 穂村弘 絵/ささめやゆき/「さらば、ゴヂラ」 高橋源一郎 絵/しりあがり寿
夢だけにシュールな感じを引きずる。続き…はないのかな。 -
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読書備忘録744号。
★★★。
これもエッセー。姉が読み終わった本を渡された。
良く考えてみたら、これって怖いよね。鳥肌だよね。というエッセー。
確かにあるあるの内容。
印象に残ったのは、
「状況が理解できていないのでパニックに陥る。状況が分かったら、な~んだ。」という話。逆に、
「思い込みから本当の状況が分かっていなかったのでなんでもなかった。本当の状況が分かったらこわっ!」
っていう話。
確かにあるあるですね。
ベランダにぶ~んと虫が飛んできた。うわっ!やつだ!と思ったらなんやカナブンや。
ベランダにぶ~んと虫が飛んできた。カナブンかと思ったら奴だった。ぞわっ!
オカルトとか心霊話題もあり楽しめました。 -
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表紙の美しさに一目惚れして購入。短歌をじっくり読むという機会がなかったので楽しめるか不安だったのですが、なかなかどうして、こんな素人でも「いい!」と思える歌がいくつかあり驚きました。
特に心に残ったのは以下。他にもいくつかありますが、恋愛に関するものが特に生々しさを感じられて好みでした。
・体温計加えて窓に額つけ「ゆひら」とさわぐ雪のことかよ
・サバンナの象のうんこよ聞いてくれだるいせつないこわいさみしい
・試合開始のコール忘れて審判は風の匂いにめまいをとじたまま
・「鮫はオルガンの音が好きなの知っていた?」五時間泣いた後におまえは
巻末の解説を読む限り、「あの時代」が閉じ込められているとのこと。ピンとこなかった歌も、「当時を青春として駆け抜けた人が残したタイムカプセル」として読むと感じ方も変わるかもしれないので、見方を変え、時間をおいて手にとってみようと思います。 -
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「本当はちがうんだ日記」に続く、歌人の「穂村弘」さんの、いつものやつで、現実と妄想と彼の願いとが入り混じった日記風の内容は、どれなのか分からない曖昧さが魅力であるのに、巻末の文春文庫の最新刊紹介では、「短歌の鬼才の爆笑偽日記」と書かれていて、はっきり偽と書くなよと思いましたがね(笑)
しかも、全部が全部、偽だとは思えないのに(「推薦本」の平井和正の死霊狩りは、たぶん本当)。
ただ、今回はあまり私のツボにハマらなかったというか、「ふ~ん」って感じでさらっと読めてしまったものが多く、その理由は、長嶋有さんの「偽ょっ記(解説に代えて)」において(名久井直子さんのイラスト可愛い)、『他のエッセイよりも更に俗な気がする』や、『天使というのがまた、俗に対する清らかそうな存在として、なんだか手近すぎやしないか』に肯けるものがあり、穂村さんは独身の頃の方が、実は凄かったのではないかと感じ、初期のエッセイの衝撃的な内容に比べれば、とてもまともになられたんだなと、変な感慨を抱いてしまいました。
しかし、それでも穂村さん独自の繊細な感性に共感できる部分もあり、「クワガタ捕り」の、『子供には、徒労とか無駄とか虚しいとかみじめとかいう感覚がないのだろうか』には、確かに『懐かしさ以上の眩しさを感じる』ことで、子供時代のキラキラした素晴らしさを実感されているし、他にも、「電車の子供」や「真夜中の先生」、「ピアノ」等には、穂村さんの絵本好きの一面が覗えるし、「セイロガン」は、子供心のやり切れない叫びが聞こえそうで、臭いなかにも切ないものを感じさせられました。
また、穂村さんの本好きのエピソードである、「科学クラブ」、「夏期學習帖」、「女性百科宝鑑」には、穂村さんの本に対する向き合い方が垣間見えて、興味深いのですが・・・ただ、全部本当なのか気になって、夏期學習帖の問ひの一つ、「織田信長の功績(てがら)を書きなさい」の答へが、「信長の死」。
うーん、上手すぎる気もして、穂村さんの答えかもと迷ったり、その後の問ひの答へが「バナナ」なのは、ほぼ確実に嘘だと思えそうですが、大正十五年ならあり得るかもしれないとか思ったり、こうした推測のさせ方に、穂村さんの、人間に対する多様な見方や、一筋縄ではいかない面白さを感じさせられて好きです。
人間の面白さといえば、名久井さんのヒートテックもそうですし(あの名久井さんがというよりは、これぞ人間だと思える)、彼女の表紙の数字のデザインには密やかな喜びが滲んでおり、また、フジモトマサルさんのイラストの「ヤブイヌ」について、実は穂村さんの、あるイメージを表しているそうで、実際にネットで見てみると、つぶらな瞳が可愛らしくて、足が短いのはあまり気にならず、寧ろ、愛嬌のある個性に感じられました。
しかし、本書のヤブイヌは、もう少し酸いも甘いもかみ分けてきた、大人の熟練さを感じさせられて、独特の雰囲気を醸し出しているのが印象的でした。それでも汗をかいてる姿は、そのまま穂村さんのようで、面白かったですけどね。 -
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皆さんご存知の雑誌「ダ・ヴィンチ」の読者投稿企画「短歌ください」。穂村弘さんが選んで講評するこの企画は、2008年から始まり現在も続いており、書籍化も第5弾になっているとのこと。本書は、その記念すべき第1弾です。
私は、これから本格的に短歌を‥などと、入門書的に高尚な発想をしたのではなく、一般の方々の感性に触れ、選者であるプロがそれにどうコメントするか、に興味がありました。
意外にも(?)、20代・30代の方の投稿が多い印象ですね。うんうん、おぉ、へーっ、そーきたか、いいねぇ、私の琴線に触れるもの、ちょっと意味不明でも講評(穂村さんは常に温かい!)の妙に感心するもの等々、興味深く読み進められました。
自分の歌を採り上げてほしい、穂村さんに講評してほしいなど、15年も続いている関心の高さが伝わってきます。
じゃあ私も! と触発されたかというと、一歩を踏み出せないんですよ。面倒くさがりやなのと、やっぱり言葉を扱うプロのいいものを鑑賞する側でありたい‥、と立派な言い訳で「忍法お茶濁し」。
例えば、解説の俵万智さん。昔からのファンですが、最も好きな歌の一つ(穂村さんには失礼)
「散るという 飛翔のかたち
花びらは ふと微笑んで 枝を離れる」
こんな美しい短歌を詠まれると、「参りました!」としか言えないんです‥。
終わりではなく再生の歌、花弁を擬人化し、自ら旅立つイメージは、3月の卒業シーズンにぴったりで、中高生への贐として最高級の言葉の贈り物と思いますが、どうでしょう? -
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ネタバレ帰省したついでに自室から拾ってきました。再読。
解説が秀逸でした。初読だと「ほむほむって面白い」だけで終わっちゃうんですが、解説を踏まえると穂村さんのストイックさに戦慄することになる。この人は常に何が正しいのかを問い質しながら生きてるのか…求道者か…?
―どんなキャラクターであっても、この世のどこかには居場所がある。電車のなかで見かける説教好きなセクハラ酔っぱらいおじさんも、ちゃんとネクタイを締めて結婚指輪をしているではないか。でも、内気だけは駄目。伝わらない心を抱えて世界の周囲をくるくる回るだけ。そう気づいていながら、どうすることもできない。時間だけがどんどん過ぎる。だからこそ内気なのだ。(「内気だけが罪」30P)
いちばんガツーンときた話。これは本当にそう。ウウッつらい…。 -
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作品紹介・あらすじ
【誰かの夢はときに美しく、ときに恐ろしく、どこか優しさに満ちている――】
5分で読めて心が癒やされる!
文:角田光代、石田衣良、島本理生、阿川弘之、辻村深月、西 加奈子、市川拓司、堀江敏幸、柴崎友香、長野まゆみ、穂村弘、高橋源一郎
絵:網中いづる、松尾たいこ、鯰江光二、木内達朗、吉田尚令、いとう 瞳、中村純司、田雜芳一、望月通陽、ささめやゆき、しりあがり寿
豪華作家陣が文章と絵で綴るショート・ショートアンソロジー!
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本の帯には「5分で読めて、暖かな気持ちに」とあるように、1作品は5分前後で読めてしまう。また「寝る前のひと時にぴったりなショートショートアンソロジー」とあるように、「面白過ぎて興奮して眠れなくなる」ような作品もなければ「退屈すぎて1作品読み終わる前に寝落ちしてしまう」ような作品もない。なんて書くと、ひどく皮肉っぽいけれど(汗)。
僕が最も面白いと思ったのは長野まゆみさんの「衣替え」、それから西加奈子さんの「ヘビ」、堀江敏幸さんの「ハントヘン」の3篇。特に「衣替え」は摩訶不思議でちょっとホラーなテイストが良かった。