穂村弘のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2006年~2007年に、いくつかの媒体に書かれたエッセイを収録。著者の穂村弘が自分について語っている部分はいつも通りだが、本書で特徴的なのは本や言葉についての言及が多いこと。これらは概ね「本の雑誌」に書かれたものだが、とりわけ3回にわたって連載された「共感と驚異」は注目に値する。穂村によれば、読者は本(ここでは小説や詩、短歌といった創作)に「驚異」よりも「共感」を求める傾向が強まっているというのだ。たしかに穂村の指摘する通りだろう。昨今のベストセラーばかりか、純文学にも(とりわけ読者の側において)そうした傾向が顕著に現れている。今こそダダが必要か。
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Posted by ブクログ
だが、私は思う。日本女性の美への進化もまだ完 璧ではない。例えば、踵。あの踵たちもやがては克 服され、「おばさんパーマ」のように絶滅してゆく のだろうか。かっこ悪い髪型からの脱出を試み、大 学デビューを阻む山伏に戦く。完璧な自分、完璧な 世界を強く求めながら、平凡な日常の暴走に振り切 られる生ぬるき魂の記録。人気歌人の頭からあふれ 出す、思索のかけらを集めたエッセイ。(「BOOK」データベースより)
カップヌードルを食べるときもエレガントな人に憧れる
著者の感じる日常の中にある段差みたいなものを書いている。いくつかわかると思えるものがあって嬉しかった。ほむほむってすごく繊細なひとだとおもう -
Posted by ブクログ
獣もヒトも求愛するときの瞳は、特別な光を放つ。見えますか、僕の瞳。ふたりで海に行っても、もんじゃ焼きを食べても、眠っても、深く深く共鳴することができる、心のシンクロ率の高い僕たち。だから、いっしょにレートーコに入ろう。歌人にしてエッセイの名手、穂村弘が贈る、甘美で危険な純愛凍結詩集。(「BOOK」データベースより)
あした世界が終る日に一緒に過ごす人がいない
このフレーズたしかに残ります。本のまくらフェアで1位になったのも分かる気がする。私はホームレスバターが一番好き。冷蔵庫の中に目覚まし時計がある光景が目に浮かぶのと、場所をとられて寂しそうなバターがせつない。
恋愛の進む順に詩が並んでる