検索結果
検索のヒント
検索のヒント
■キーワードの変更・再検索
記号を含むキーワードや略称は適切に検索できない場合があります。 略称は正式名称の一部など、異なるキーワードで再検索してみてください。
■ひらがな検索がおすすめ!
ひらがなで入力するとより検索結果に表示されやすくなります。
おすすめ例
まどうし
つまずきやすい例
魔導士
「魔導師」や「魔道士」など、異なる漢字で検索すると結果に表示されない場合があります。
■並び順の変更
人気順や新着順で並び替えると、お探しの作品がより前に表示される場合があります。
■絞り込み検索もおすすめ!
発売状況の「新刊(1ヶ月以内)」にチェックを入れて検索してみてください。
-
夫妻集
結婚して三十年、初めて意識した妻との乖離。 仕事に子育て、中年の夢……。 四組の夫婦が相手に向き合い、乗り越える人生の分岐点。 ***** 娘が婚約者を連れてきた。 他人の分の寿司も遠慮なく口にする、だらしのない男。 娘が選んだ人ならば。自分は、心が広く先進的な父親。そう思っていたはずなのに。 神保町にある出版社、景談社で働く佐原滝郎は、娘の結婚に心が揺らぐ。 「娘が結婚すべきではない」と感じた婚約者は、意外にも滝郎の妻には好印象。 妻もあの婚約者のことは気に入らないと思っていたのに、一体なぜ? 積み重ねてきた夫婦生活の中で初めて見えた、自分と妻の間にあるひずみ。 もしかして、妻と自分はーー。 社内の三組の夫婦の姿を見ていくうちに、滝郎はある決意を固める。 転勤、再婚、中年の夢……。 四組の夫婦が直面する、結婚生活の危機。 連れ添ってきた相手と向き合い、それぞれが出した答えとは? -
梅咲く頃にまた会おう
★★★第19回小説現代長編新人賞 選考委員特別賞受賞作★★★ 凪良ゆうさんの大プッシュで選ばれました! 「この物語は“小説は楽しい”ということを伝えられる強さがあり、 最後は気持ちの良い涙に着地する。」 「いつまでこの身体を借りられるのかな」 ある夏の夜。仲間と肝試しをした帰り道に、大学生の若梅は声をかけられる。 「ひさしぶり、梅ちゃん」。それは仲間の身体に乗り移った、死んだはずの初恋の人だった。 アルバイトに夏祭り、そしてデート。失った時間を取り戻すように、若梅は彼女とささやかな願いを一つひとつ叶えていく。いつかは身体を返さなくてはいけない、それでも――。 「もう一度会いたい」。真っ直ぐな願いが起こす奇跡は、一つじゃない。 純度100%のタイムリミット・ラブストーリー!。 -
きみが忘れた世界のおわり
きみはあの事故で、わたしを忘れてしまった。 きみは描こうと決意する。事故で亡くした幼馴染――わたしの姿を。 第16回小説現代長編新人賞奨励賞受賞! いま注目の著者の一番泣けるデビュー作! 芸術を通して死者と向き合うといった普遍的な取り組みに、 死者視点の二人称と、さらにはSF的な趣向を加えた技巧的な意欲作。――宮内悠介 記憶喪失、アップデートされる幻覚、さらに夢を用いながら大切だった人を思い出していくという、とても凝った造りの作品で強く惹きつけられた。――薬丸岳 完成間近の卒業制作を酷評された蒼介は、事故で亡くした幼馴染・明音をテーマに絵を描き直そうと決意する。だが蒼介は、彼女にまつわる記憶を完全に失っていた。明音の情報を集めるうち、蒼介のイメージを投影した幻覚・アカネが現れる。固く蓋をした過去にたどり着くまでの、苦しくも力強い再生の物語。 -
パンダより恋が苦手な私たち
変人に、恋をした! 仕事のやる気ゼロ、歴代彼氏は1人だけ。 編集者・一葉は恋愛コラムを書くはめになり、「専門家」に取材を申し込むが――!? 雑誌編集者・一葉は悩んでいた。 憧れのモデルに恋愛コラムの連載を依頼するも、原稿を代筆する羽目になったのだ。 交際経験が少なく自信がない一葉は、 「恋愛を研究するスペシャリスト」の噂を聞いて大学を訪れる。 だが、そこで出会ったイケメンはとんでもない変人で!? 恋のヒントが詰まったシリーズ第1作! ☆登場人物紹介☆ 柴田一葉:カルチャー雑誌の編集者。ファッション誌志望で、今の仕事にやる気が出ない。 椎堂 司:大学教員。「野生動物の求愛行動」にしか興味がない変わり者。イケメン。 灰沢アリア:伝説のスーパーモデル。女王様気質で、周囲をたびたび振り回す。 -
アフターブルー
選考委員瞠目! 第19回小説現代長編新人賞受賞作 今村翔吾さん「執念の如き力を感じた」 塩田武士さん「朝宮さんの『業』に、私は期待している」 中島京子さん「チャレンジングな作品」 凪良ゆうさん「著者にしか書けない光と闇」 宮内悠介さん「シンプルに心を動かされた」 薬丸岳さん「一番に推した」 5人の納棺師たちは全力を尽くす。遺された人々が、最後に顔を見てお別れを言えるように。 「どんなに考えても、探しても、人が死んだ理由なんて絶対に見つからないんだよ」 納棺師、遺品整理士、生花装飾技能士……葬儀関係のプロ集団「株式会社C・F・C」。 とりわけ損傷の激しい遺体を専門に扱う「二課」は、無残な状態から生前の面影を復元するのがミッション。 事故、事件、自殺ーー二課には毎日のように遺体が運ばれてくる。入学式を明日に控え線路に正座していた少年、ゴミ屋敷で餓死した男性、幼い我が子を残して事故に遭った母親、飛び降りる瞬間を動画配信していた少女ーー 二課の納棺師たちはその手で、失われた生前のおもかげを復元していく。 愛する人が突然この世を去った時、どうすれば立ち上がれるのか。あの人はなぜ命を絶ったのか。遺された者はどう生きればいいのか。 それぞれに「喪失」を抱えた納棺師たちもまた、明日を生きる微かな光を見出していく。 -
奇跡
あのベストセラー、待望の文庫化! 「不倫」という言葉を寄せつけないほど二人は正しく高潔であった。 これは、本当にあった「奇跡」の愛の物語。 「真実を語ることは、これまでずっと封印してきました――」 男は世界的な写真家。 女は梨園の妻で、母親だった。 「不倫」という言葉を寄せつけないほど正しく高潔な二人。 これはまさしく「奇跡」なのである。 作家の私は、博子から託された"奇跡の物語"を綴ってゆく。 著者の三十八年ぶり書下ろし小説が文庫化。 〈田原桂一君へ 君が再婚したことには驚かへんけど、まさか君が梨園の妻の博子さんと「出会ってしまった」という運命的な言葉の背後にしか生きられへんと悟ったことが「奇跡」やったんか。(略) 君のあの人懐っこい微笑が、まさか死の悲しみを内包しとったんかということは知るよしもなかった。博子さんは君から生の歓びと同時に死の悲しみを贈られて、君は一人旅立った。因果な歌舞伎の前世物語みたいで、不憫でならない。〉 ――横尾忠則(「朝日新聞」2022年4月9日付) -
オリーブの実るころ
恋のライバルは、白鳥だった!?結婚、終活、離婚、妊娠……。 身に起こりうるライフイベントを、不思議な軽妙さで描く6つの短編集。 「家猫」 ハイスぺ彼氏には化け猫みたいな母がいる。もしほんとうに結婚するなら、あの化け猫を少しずつ弱らせる方法を本気で考えなくちゃならない。 「ローゼンブルクで恋をして」 突然行方をくらませた父。終活のために向かった先は、瀬戸内の選挙事務所。そこには小柄で逞しい女性候補者の姿があった。 「川端康成が死んだ日」 母は、あの日を限りに帰ってこなかった。当時の母の年齢を超えてしまった私に、母から最後の願いが届く。 「ガリップ」 ガリップが想像妊娠したのは、わたしたちが結婚した翌年の夏だった。妻と夫とメス白鳥の三角関係の顛末。 「オリーブの実るころ」 斜向かいに越してきたのは、前科者の老紳士。品のいい佇まいからは想像もつかない大恋愛の行末は? 「春成と冴子とファンさん」 彼の両親のもとへ、なぜか一人で結婚報告に行くことに。離婚した二人は、思い思いの生活をしていて……。 -
サンセット・サンライズ
菅田将暉宮藤官九郎で2025年1月、映画化決定! 東北の楽園の神物件で”試し移住”。たくさん笑って、ホロリと泣ける、地方創生爽快エンターテインメント! 3LDK、家賃8万円、家具家電付きの神物件に一目惚れ! 東京の大企業に勤める晋作は、コロナ禍を機に田舎への移住を考える。三陸で見つけたのが、広い、安い、おまけに家具家電付きの神物件。 早速”お試し移住”を始め、大好きな釣り三昧の日々を過ごすが、地元の人々は東京から来たよそ者の登場に気が気でない。 一癖も二癖もある地元民との交流にとまどいながらも、持ち前のポジティブな性格と行動力でいつしか溶け込んでいく晋作。そんな中、ある新事業を思いつき……。 -
起終点駅
終点はやがて、始まりの場所となる――。人生の終わりに向かう男女が、果ての街で出会い、分かち合ったものは。直木作家の代表作! 愛する女性を失い、己を罰するように生きてきた鷲田完治。国選弁護人として静かに暮らす彼の前に、弁護を担当した椎名敦子が現れる。ある人を捜してほしいという。個人の依頼は受けないはずだったが、寄る辺のない彼女の人生を知り、やがて完治の心は動き始める(表題作「起終点駅」)。北海道に生きる人々の孤独と光を描いた名篇集。 解説は本屋大賞作家・町田そのこ氏! 24年5月から桜木紫乃、4作連続刊行! 第一弾『凍原』、第二弾『氷の轍』に続き、本作『起終点駅 ターミナル』、8月『霧』と続きます。 -
余命一年、男をかう
柴咲コウ、赤楚衛二 W主演で映画化決定! Netflixにて、2026年世界独占配信 『余命10年』岡田惠和・脚本 x 「silent」風間太樹・監督 タッグで本作を映画化。 「いきなりで悪いんだけど、お金持ってない?」この一言からすべてが変わったーー。 楽しくなくても、平気で生きてきたはずなのに。 コスパ重視の独身女性が、年下男に数十万円を渡してはじまる涙と笑いの物語 節約とキルト作りが趣味の40歳独身、片倉唯。健やかでコスパのいい老後を迎えるために頑張っていたが、 無料で受けた検診で子宮がんと告知される。病院のロビーで会計待ちをする唯に、 ピンクの髪の男がお金を貸してほしいと頼んできた。人生はどこまでお金で割り切れるのか。 涙と笑いの第28回島清恋愛文学賞受賞作。 幼いころからお金を貯めることが趣味だった片倉唯、40歳。 ただで受けられるからと受けたがん検診で、かなり進行した子宮がんを宣告される。 医師は早めの手術を勧めるも、唯はどこかほっとしていたーー「これでやっと死ねる」。 趣味とはいえ、節約に節約を重ねる生活をもうしなくてもいい。好きなことをやってやるんだ! と。 病院の会計まちをしていた唯の目の前にピンク頭(ヘア)の、どこからどうみてもホストである男が現れ、 突然話しかけてきた。 「あのさ、おねーさん、いきなりで悪いんだけど、お金持ってない?」。 この日から、唯とこのピンク頭の男との奇妙な関係が始まる。 <期間限定スペシャル表紙> 2026年10月15日までの期間限定表紙です。 2026年10月16日以降は順次、別の表紙に差し替えられます。 -
げんじものがたり
“今”の京都の声でよみがえる、源氏物語! 「紫式部が隣でおしゃべりしているかのように綴られる、 若き日の「光君」の物語に、ぐっと引き込まれました」 ―本上まなみ(俳優・エッセイスト) 「桐壺」帖から「葵」帖までの9帖を原文に忠実に訳した、 作家・いしいしんじによる平安京の大ベストセラー恋愛物語。 光源氏が誕生する「桐壺」帖から、のちに最愛の女性となる紫の上が登場する「若紫」帖を経て、 正妻・葵の上のもののけによる死が描かれる「葵」帖(源氏23歳頃)まで、 9帖を抄訳して収録。光(ひかる)君(くん)の若き日の成長譚と、さまざまな姫君たちとの華麗な恋愛絵巻が描かれます。 源氏物語に詳しい人はもちろん、読むことを敬遠してきた人へ。 令和に蘇る平安の宮中恋愛劇を、ゆるりとお楽しみください。 -
畏れ入谷の彼女の柘榴
そうだ。 不思議が起こるべきなのだ。 光る息子の指。人語を話す猿。人の形をした心残り。 不条理な世界で「俺」は、優しさを発揮しなければならない。 唯一無二の“奇譚”語り。舞城ワールド最新作! 「ママの体に光入った」幼い息子がそう告げたあと、半年以上触れていなかった妻の妊娠が発覚。一体何が!? 表題作「畏れ入谷の彼女の柘榴」に加え、人語を話す猿に導かれ行方不明者を捜す「裏山の凄い猿」、特別な家で育ったきょ うだいの気付きを描く「うちの玄関に座るため息」の全三篇を収めた奇譚小説集。 『私はあなたの瞳の林檎』『されど私の可愛い檸檬』に連なる、シリーズ最新短篇集がついに文庫化! -
どうしようもなく辛かったよ
第17回小説現代長編新人賞受賞作 受賞時高校三年生。現在大学一回生。 選考委員絶賛! 一つずつの感情を丁寧に掬い上げて、かつ容赦なく紡いである。 ――朝井まかて 最後の場面に、時を超えて自分の中学生時代を思い出しました。 ――中島京子 若さの身勝手さ、残酷さ、幼さゆえの気取りまでをストレートに描ききっている。 ――凪良ゆう 思想があると感じさせられる。 ――宮内悠介 この物語には、心に突き刺さる得難いセンスがある。 ――薬丸岳 青春の輝きとそこにのびる影、苦み 「特別になりたい」「ルールを破りたい」少女たちの卒業までの日々が、始まった。 あらすじ 「特別になりたい」と願う中学生の若菜は、日々、バレー部での練習に明け暮れていた。しかし三年生になると、顧問の異動によってチームは大きく動揺してしまう。若菜の「ある提案」によって落ち着きを取り戻したチームは、最後の大会へ向かうのだが――。 夏から、少女たちは「それぞれの最終学年」に直面することになった。学業優秀な真希、学校を休み続ける愛美、裏と表をうまく使い分ける桜、ルールから逸脱することができないくるみ。部活というつながりを失った少女たちが隠してきた本心、我慢してきた関係性。少女たちの卒業までの日々が、始まった。 -
私は女になりたい
一人の男を好きになった。 自分にとって最後の恋になるだろう、という強い予感があった。 人として、女として、生きるために。 直木賞作家が描く「最後」の恋。本当の、恋愛小説。 「素直な感動に満たされた。窪さんがこんな小説を書くなんて」ーーー唯川恵「解説」より 赤澤奈美は四十七歳、美容皮膚科医。 夫と別れ、一人息子を育て、老母の面倒をみながら、仕事一筋に生きてきた。 ふとしたことから、元患者で十四歳年下の業平公平と嵐に遭ったかのように恋に落ちる。 頑なに一人で生きてみせようとしてきた奈美の世界が、色鮮やかに変わってゆく。 直木賞作家、渾身の恋愛小説。 -
あなたと共に
雑誌「婦人倶楽部」に連載された著者初めての長編小説。岸恵子主演により映画化もされた。主人公の美容師・小泉菊子は母と姉との三人暮らし。ある日、かつて従兄に紹介された上山有二と遭遇する。有二には恋人がいたが、菊子に強く惹かれていくのだった……。菊子めぐる恋愛模様が微細かつ丁寧に描かれてゆく。 -
熱愛者
音楽評論家で大学の講師でもある「私」が、主我的で嫉妬深い歌劇団のプリマドンナ・千坂牧子との生活に疲れ、小悪魔的な室内装飾家・津島頼子に心をひかれ、結婚して家庭生活に耽溺する。しかし、やがてその生活に破綻をきたし、頼子は別の男の許に走り去る。……心憎い程に女性心理を透視する著者が、男の異常なまでに純粋な熱愛がかえって女の愛を動揺させていくという物語を、物やわらかいムードの中に描いた力作。 -
開かれたとびら 小説現代特集アンソロジー
*本作品は、「小説現代」二〇二二年五・六月合併号に掲載された「BL出身作家が描く新しい物語 特殊 開かれたとびら」を電子書籍化したものです。 愛とはなに? 幸せはどこに? 私たちは、なぜ、行きづらさを感じるのだろう。 切なさがある限り、物語は生まれ続ける、永遠に。 魂の叫びと、寂しさの根源を書き続けてきたBLジャンル出身の作家たちが描く、新しい文芸小説。 凪良ゆう「汝、星のごとく」(前編) 華藤えれな「アディオス・ノニーノ」 木原音瀬「考察」 砂原糖子「ある世界」 丸木文華「あやか」 ひらりさ 評論BL論「そこはただの温室ではない」 -
未知の界へ
複雑な家族の末子として生まれた桂。兄の友人で新聞社勤めの安彦を家庭教師として大学進学を目指すが、社長令息の透との縁談が持ち込まれる。子を産んだあと赤線に売られていった幼な友達、同じ年頃の温泉芸者との触れ合い、東大受験、そして透と安彦の狭間で、桂は次々と未知の世界を覗いてゆく。病と闘い、離婚を乗り越えて書き続けた北畠八穂の人生観が表れた長編小説。 -
赤い椿の花
椿の名所、菅多峠の観光路線は、急勾配の隘路続きで事故が絶えないため、トンネル工事の完成が待たれていた。麓の漁港、佐土浜にあるS交通バスの三崎義実は、運転手仲間も舌をまくほどの腕達者だが、黙々とハンドルを握る孤児の彼には、暗い過去の影がつきまとう。忘れ得ぬ女、市枝の面影を空しく追い求める彼の心に再生の灯をともしたのは、若い車掌、加江子の純愛だった。が、港祭りの日に市枝の姿を見かけたときから、彼の運転はすさんでいった。…… 田宮文学独自の冴えた抒情のうちに、生きることの真意を求めて描く長編力作。 -
火口湖
甲州に葡萄園と葡萄酒工場をもつ千倉家には、二人の美しい娘がいた。東京の直売所、千倉洋酒店を切り盛りしている姉の一枝と、近郷の雑貨屋に嫁いだ妹のしげ実である。一枝は薬剤師の西竜一と愛し合っていたが、勝気な彼女と消極的な西との間は、一向に進まない。詐欺事件の後始末に大阪へ出向いた一枝は、叔父の自動車販売会社に働く妻子持ちのセールスマン、染谷の行動的な性格に魅かれていく。一方、封建的な婚家を逃げ出したしげ実は、姉の店で暮らすうち西と知り合い……。 あかね色の夕映えに輝く葡萄園、そこに育った姉妹の人生行路を描き感動をよぶ長篇恋愛小説。 -
小雪―続・絶唱
最愛の妻・小雪を失って、孤独感と追憶の感情にとらわれている園田順吉だったが、皮肉なことに、彼の小説が映画化され、まわりは華やいだ。小雪の父親・正造は、そんな順吉をみて、もう小雪の残像を捨てて、早く後妻をめとってくれ、と頼む。事実、後妻を彼に、という周囲の努力があったし、娘たちから順吉に接近するというケースもあった。しかし、小雪への思慕は、はるかに大きくて強いのだ。そんな折、順吉は、ユキという女性に出会った。容貌も、そして名もそっくりではないか。順吉はときめく。亡妻・小雪との愛の残光をふり払うため、順吉は、ユキとの新しい愛に生きようとする。小雪に瓜二つのユキだったが、彼女のなかには、小雪と対照的な「女」があった。話題の名作「絶唱」の姉妹篇にあたる書き下ろし長編小説。 -
狸小路の花嫁
国産車を愛するタクシー運転手の庄太は、友人の天才エンジニアー・キイスケ君の妹がマダムを務める新橋駅前・狸小路の中のバー「腹つづみ」の常連である。深夜、酔い潰れた老人を乗せたら、それは常連仲間の通称「閣下」であった。閣下の正体は、自動車会社の元社長で、キイスケ君につくらせるため、新型車の設計図を持っていたが……。誇りをかけて始まった日本縦走ロードレースと、並走してゆく恋のレース。その勝利の行方は? ユーモアとペーソスあふれる傑作長編。 -
祈る人
父の死後、暁子は母の勧めで見合いを重ねた。行きずりの旅人に似て、暁子の前にあらわれては去る男たち。その儚く淡い触れ合いだけが、思い出の淵に澱んでいく。暁子の育った家庭には、疎開先の叔父夫妻や友人の新婚生活に見られる、強い愛の絆がなかった。学者だった冷たい父と美しい母との間をへだてる厚い壁。異性と愛し合うことへの違和感を自覚した暁子の心は、千々に乱れる。そうした彼女の耳に、忌わしい出生の秘密を告げる男の声が聞こえてくるのだった。生きる証しを求めてさまよう若い女性の心理と新しい愛のモラルを、清冽な筆に描く傑作長編。 -
娘の縁談
祖母に縁談をおしつけられ、18の時、九州から東京へ飛び出してきたおてんばの千栄子さん。それから4年、おっとりとした友人の友子さんと同居しながら、速記者として働きつつ、女優のタマゴとして頑張っている。そして、そろそろ恋愛や結婚のことを真剣に考えるようになり……。映画化もドラマ化もされた傑作。 -
息子の縁談
銀座の老舗ブティックの主人は婿養子で、頑迷なるカミさんには頭が上がらない。その一人息子に、財界巨頭のトンデモ三女、整形美女の外科医、新橋の売れっ妓芸者、横浜商社の社長秘書など、自薦他薦の縁談・艶談が舞い込む騒動のうちに、元戦友の清純な縫い子の妹との結婚に到るまでの、明るく軽快な物語。 -
影ふかき人
心ならずも神宮球場のスーパースターの妻となった冴子は、新婚旅行の途次、新郎・信三とともに事故に遭ってしまう。そして、新婚初夜にも関わらず、冴子は建築家の城田と結ばれ、子を孕んでしまうのだった。それでも、意識の定まらない状態になった信三を愛せるようになった冴子だが、奇跡的に元に戻った信三の暴君振りに、今度は家を出てしまう。そこには、独身となった城田に想いをかける3人の女たち。だが、ついに冴子は城田と……。 -
青空乙女
戦後日本の空に民間航空路が広がるなか、真木三枝子は時代の華となった客室乗務員として、家族を支えながら懸命に働いていた。機内で美しく立ち振る舞う三枝子を、息子の結婚相手として見初めたのは、建設会社社長の藤川。しかし、息子の重雄の意中の人も、かつて機中で見かけた三枝子その人だった。磁石の両極のように惹かれ合う二人だったが、その恋路と両家の前には、国際的な詐欺集団による事件の数々が立ちふさがる。新しい風景となった空の旅と猥雑な地上の世相が交錯し、戦後のエネルギッシュな息吹を伝える長編青春小説。 -
背徳の夏
夫を寝取られた妻の惨めさを、智子は、光子によって味わされた。その光子は、智子の親友だった。ダンスホールで知り合った住田という男と、官能をくすぐり合うゲームのような逢引きを繰返しているうちに、智子の心の中に、光子への殺意が高まっていった。その殺意は、夫への愛の証しでもあったのだが、やっかいなことに、光子を消す計画に、殺し屋の役を引き受けたのは、住田であった。……愛とセックスのメカニズムを、心理的なスリラー・ドラマのかたちで描き出し、孤独な現代人の荒涼たる心の風景をのぞきこんだ、ユニークな長篇小説である。 -
金曜日の誘惑
ユダヤ人の老貿易商であるミスター・ウィリアムから、世にも不思議な「悪魔の印鑑」を預かった公認会計士の本田俊一郎は、この10年、妻以外の女性とは交渉を持ったことのない生真面目な男であった。しかし、女性の体に押しつけると巨大な悪魔のセックスと化す象牙製の印鑑を手にしてから、本田の夜の生活は一変した。外人相手のコール・ガールを手始めに、喪服の似合う未亡人、美貌のダンス教師、女優の卵、沖縄海洋博外国館の女、と実験を重ねていくうちに、すっかりその魔力の虜となってしまったのだ。ついには、姪の奈奈子や妻の紀美子までをも渦中に巻込んでの女遍歴の果てに……。 -
女神出奔
あまり人のいかないハイキング・コースの途中で病気になった楠田は、一軒の草深い古別荘に犬と住む由緒ありげな女に、一夜介抱された。その妖しい魅力にひかれ再び訪ねた楠田と、女は「お茶でものむように」交わる。一方、楠田の恋人・順子は、片貝助教授を知り、その家柄や名声に酔わされる。片貝を取り巻く女性は多い。彼は、財界に名の通った湯浅社長の娘・治子を選び、結婚式を挙げるが、新婚初夜を待たずに、治子は伊豆の別荘から恋人・昭夫と脱走する。そのとき、片貝がそこで幽霊のように見たのは、教え子の楠田に付添われて立つ古別荘の女であった。俗物への諷刺をこめて、愛と真実を追求する長編小説。 -
ぜったい多数
暁子は、手術直後の苦痛に歪む秋山の唇に、しずかに自分の唇を重ねた。秋山の胃ガンが絶望的な状態になっていることを知った彼女は、そうすることだけが、友だちとしての祈りであり、励ましであると信じたからだ。彼女自身も、郷里の家の束縛を逃れた東京での彷徨によって、心に深い傷を負っていたのだが……。暁子の冒険にみちた経験をカメラ・アイとして青麦のように、あざやかな色とむんむんする匂いを持つ、折れやすい若者たちの愛と真実を捉えたこの作品は、人生の地層を流れる清冽なものを、多彩な手法で探った、青春文学の名篇である。 -
不貞な貞女
加奈子が地方の素封家に縁づいて、もう5年。夫・浩介は、長い病床にふせったままだ。看病に明け暮れる加奈子も、いつか貞女の幻を心にえがいていた。が、そんな妻に、夫は画廊勤めを勧める。《きみのからだの外のにおいが、僕には爽かな刺激になる……》ーー勤めに出た加奈子は、青年建築家・植木との恋におちた。女心の飢えをみたす、背徳の愛に、加奈子はおののく。が、夫はすべてを知っていたのだ。やがて、臨終の枕もとに妻をよんで、心の葛藤を告げる浩介。美貌の妻に、くらい喪の季節が訪れた……。という表題作など、全10編。 -
女優
この女! きらい! パパをいじめて、きらい……。死の床に横たわった父の身体の下に隠された、美しい女の写真は、幼ない未来子に、生まれて初めて人を憎む気持を教えた。あれから、何年の歳月が、流れたことだろうか。あの女、演劇界の女王といわれる鳳しのぶの一人娘として、映画界入りした未来子は、たちまちスターの座についたのだった……。華やかな日々、肉体を通りすぎた何人もの男たち……。いつしか母と似た道を歩むようになった未来子の心は、だが、いつもひえびえと孤独だった。硝子細工のような繊細華麗な女体に、妖しく燃える炎を秘める、ひとりの女優の愛と性を描く。 -
砂糖菓子が壊れるとき
映画スター・千坂京子は、無名だった頃、お金のためにヌードを撮らせたことがあった。教育のない彼女は、人一倍知的なものに憧れたのに、世間はその1枚のヌード写真のために、彼女に肉体女優の烙印を押した。京子は、あるときは烙印の痛みから逃がれるために、あるときは自分が高められると信じて、つぎつぎに、男の胸の中に顔をうずめた。男たちは、それぞれに、彼女の中に光を放っている純粋さを知っていた。しかし、京子の魂は、どの男によっても、安らぐことができなかった。……幸福を空しく追い求める美貌の女の短い生涯を、乾いた叙情で歌いあげた名作! -
火山列島
大学の医学部教授・仁王慶一郎は、主治医として、国光家に行くことが多かった。彼は、国光夫人・安芸子の、憂いに耐えた姿に、惹かれることがあった。ある日、仁王は、その秘密に、かかわりを持つ。主治医としての立場に、とどまることができなかった彼が、その秘密の糸をたどって行くうちに、戦争の前後に起こった、幾つかの悲しいできごとが甦ってきた。しかも、それらは、彼自身の家庭とも、関係があった。八丈島、熱海、九州・飫肥という3つの火山地帯を結ぶ、愛と憎しみの歴史を描きながら、現代に失われた心の問題を、執拗にさぐった、清冽な美しいロマン! -
キャンパス110番
芳土女子大学の学生である佐藤ノミエの綽名は、キャンパス110番という。キャンパスは、校庭の意味。事ある所には、彼女がいつもパトロール・カーのように現れて、あざやかに事件を解決していくからだ。粋で、おしゃれで、冒険好き、行きずりの男の子とのキッスなんかへいちゃらで、適当に正義派で人情家で、気はやさしくて合気道の達人というノミエが、東北出の重タンクを思わせる松子と組んで、手当たり次第に演じるボーイ・ハントのアバンチュール、笑いと涙のタッグ・マッチとは……。青春の息吹にむせる、生きのいい現代娘のスカっと胸のすくような無責任行状記。 -
中年女
小ぎれいで素人くさく、何となく御しやすい感じを男に与えるトキは、39歳の未亡人である。村の男たちは、トキの女を意識して蝟集する。彼女の噂は消えることがないが、噂の実体を掴んだものはいない。村人は、未亡人という名に拘束を与えることに、満足があるようだった。しかし、トキは、女であることを十二分に生かして生き泳いでゆく。愛欲のむなしい絆を描いた、巨匠の珠玉長編小説。 -
染められた感情
熱海の温泉旅館に勤める聖子を自活させようとする勝又の愛と、勝又にすがる聖子の愛。相克を繰り返す愛、巨匠円熟の筆。傑作恋愛小説。 -
情熱の市
清純で穢れを知らぬ娘・マリ子は、母の友人の一人息子で、現在は家を飛び出して麻薬密売業者の手先になっている青年・多賀一郎に会って、深い愛着を覚え、彼に自首をすすめて、更生の道へ導こうとするが、ふとした行き違いから、麻薬をもっていたマリ子だけが疑われて、留置されてしまい、一郎は逆に、密売業者の手で大阪へつれさられる。警察を出たマリ子は、家に戻らず、ストリッパーになってまで一郎を救おうとするが、麻薬業者たちの泥沼は、いよいよ深く一郎を引きこんでいく....…。清純な愛で愛する男を救わんとする乙女を襲う、激しい運命の起伏を描く、炎のロマン。 -
女拓物語
堂堀不動産の独身社長・堂堀進六は、男盛りの36歳。生まれは群馬県の貧農の六男坊だが、中学卒後、すぐ上京。兜町の証券会社の小僧をふりだしに、たちまち株で2億円のボロ儲けをして独立した。金には強いが滅法女にヨワイ進六は、自ら「風俗研究科」と称して、女の拓本蒐集を男子一生の悲願とする。東名高速をぶっとばす車の中でのホステスとのカーセックス、全共斗女子大生との同志的「結合」、さては、ガラスの床に座って用をたす女を見上げる猟奇的女研究など……。一盗二卑に徹することを色道修行の信条として、進六は今日も変った女めざして夜の街に出陣する……。 -
朱乙家の人々
夫の面前で何人もの男を転々とする妻、それでも平然と微笑する夫、そんな異常な環境の中で幸福をつかむ妹……。異色の愛欲文学。 -
黒の魅惑
裕福な家庭の子女が多く通う、一貫校の名門大学の中にあって、田辺信男は、大学から入った上京組だった。大原陽子は、学内でも有名な才色兼備の人だが、彼女が付き合い始めた有坂淳は、どこか陰のあるプレーボーイでよくない噂がある。ある日、陽子の落としたイアリングを信男が拾ったところから、3人の愛が絡みはじめる……。日本が高度成長期に入る時代の、ハイソサエティーな学生生活を活写した傑作。 -
午後の微笑
神保羊子は、雑誌の編集の仕事をしている。取材で知り合った作曲家・郷雪生の、芸術家ぶらないナイーヴであたたかな人柄に魅かれ、病気で寝込んだ郷を放っておけずに、徹夜で看病する。その夜以来、郷の胸のなかにも、羊子の姿が強く灼きついて、お互いに愛しあうようになる。そして、結婚の約束をしたふたりの前に、郷が貧乏な留学生であった昔の恋人の密石麗華が、今は実業家の国分夫人となって出現する……。虚偽を許さない若い娘の心に写った「傷ついた世代」の苦悩を通じて、つねに裏切り合いながら救いを求めている、人間の魂の深部とさまざまな愛の想いを、鮮やかに、綿密画のように描きあげた長編小説。 -
海の蝶
柿本精器の社長夫人・羊子は生来、その美貌に加え、奔放な性格の女性だった。結婚前からすでに男関係があり、結婚後もやまなかった。夫の礼介はこれを知ると激怒し、以来、妻に復讐するかのように隠れて放蕩する。そして、10余年が過ぎた。だが、羊子の乱行はやまなかった。息子の章は、自然にうとんじられた。章にとって心の結びつきは、家庭教師である22歳の青年だけになる。青年と秘かに愛し合っていた女中の喜久乃が、主人の欲望によって犯され、動顛し泣き喚く姿を、少年の章は不安そうに眺めていた……。愛欲の中に潜む人間の業を捉えた、力作長編。 -
炎の氷河
高校の仲良し3人の女性がたどる、それぞれの波乱の人生と恋と、そして株をめぐる復讐の物語。なにか重苦しい情念に突き動かされる! -
愛と悲しみの時
期待とおそれに充ちた新婚の宿で、千江子は夫の庄一郎から、彼が戦傷のため男性の機能を喪失していることを打ちあけられた。しかし千江子は、肉体の結びつきよりも精神の交流にこそ真の愛があると信じ、結婚生活をつづけることを誓う。だが、庄一郎の肉体の欠陥は、精神の歪みをも招いていて、夫のいわれのない嫉妬に彼女は苦しめられる。そして、みたされない不自然な夫婦生活の渇きから、千江子は、彼女に言い寄る夫の下僚のプレイボーイ・石川に次第にひかれてゆく……。結婚生活における肉体の占める意味を抉り、奔放な現代愛欲図を描いた長編小説。 -
泉はかれず
一代で堀江酒造株式会社を築き、大阪の財界でも女傑でとおっている堀江ギンは、孫娘の晴子に早くも結婚の相手をみつけるのに、夢中だった。当の晴子は、まだ学生だから、将来の夢と考えている。しかし、堀江家は、代々、女が家を継いで発展してきたから、晴子にもいい養子を、というギンの持論で、ともかく、晴子は見合いをした。相手は、汽船会社の重役のぼんぼん。奇妙なことに、その青年よりも、ちょっと変わっていて口の悪い脇村のほうが、晴子には好ましく印象づけられた。そして、だましうちの見合いよりも、晴子に瓜二つの美しい弓子の登場が、彼女の心を強くゆさぶった……。 -
女人の館
禁男の館に集った世代の違う女性たちが、封建社会に抗して奔放に生き、様々の人生劇を展開する、現代恋愛白書。読売新聞に連載され、三國連太郎・北原三枝で映画化もされた傑作長編。 -
禁猟区
情痴と愛欲の渦の中に、絢爛と咲き誇るあだ花にも似た女性の姿を、心憎いばかりに描破した、巨匠快心の力作長編――美貌で男を狂わせる女・虹子は一代で成り上がった醜い顔形の実業家・百武達郎の世話になりながら、菓子会社の宣伝マン・薬王寺温と交際、温の二度目の妻を追い出して,憧れの結婚にまで持ち込み、子まで成すが、まったく妻としてのことができず、薬王寺家では浮いた存在になる。浮き上がった虹子は、旧知の小村雪が経営する銀座の「クラブ雪」で働き出し……。普通の価値観で生きることができない魔性の女と、その周辺で悪戦苦闘する男たちを描く。<上下巻> -
やどかりの詩
人工授精に使用する精子を提供するアルバイトをする神立晋の精子で、性交なしに妊娠する、看護師のレン。自分の産んだ子が神立晋の子と分かった、名門家庭の妻・三鈴。そして、レンを愛するようになる晋の友人で路上でヤドカリを売る佐治、三鈴の夫・加瀬、医師・四宮……。彼ら彼女らが織りなす愛憎のドラマと、それを横目で見ている小説家・信夫倫太郎は……。力作感あふれる長篇小説。 -
流旅の花
片山津から京へ出て、バー「きぬがさ」に勤める和江に、じわじわと押し寄せる黒い影……。由緒ある禅寺・燈全寺の老師・碩堂、老師の妾でバーのマダム・歌子、謎の男・竹橋勝弘、彼を追う刑事たち……。疑うことを知らぬ和江の眼にも、次々と腑に落ちない出来事が見えてくる。そして突然、仏像偽造事件や贈賄事件が明るみに出され、雲水の承学に捧げた和江の純愛も、2人の支えとなるはずの天徳院の千手観音像も、虚しいものになってしまう。古都の裏側に繰り展げられる色と欲の澱んだ関係、その渦中に翻弄されながらも強く生きようとする女を、スリラー風に描き上げた力作長篇。 -
都会の白鳥
病院勤めの若い外科医・梅原と、彼の友人でドンファン型の演出家・五十嵐。その二人をめぐって展開する愛の葛藤。恋と野望にゆがむ青春を描く、長編大ロマン。 -
誰かが呼んでいる
仲のいい二人の若い女性が、赤い糸で結ばれていたそれぞれの伴侶、つまり赤い糸で結ばれている「誰か」を見つけるまでを描いた、傑作恋愛小説。 -
新樹の丘
六甲山上の別荘地で静かに暮らす堀田夫婦の家に、久しぶりに訪れた若い友人・能登。偶然にもその日は、長患いで没した隣家主人の初七日であり、能登こそ、かつては病人を抱えて苦労する隣家の妻・郁代を気に掛け、手助けしていた、この地の巡査だった。その日から郁代へのひそやかな能登の思いと、郁代の妹の女子高校生・しのぶたちの恋愛がからんだ、恋と事件のめまぐるしい連鎖が始まる。進駐軍の闊歩する戦後間もない神戸を舞台に、中間小説の名手が熱気に溢れた世相を生き生きと描く。 -
飢える魂
一代で身上を築いた暴君・芝直吉が50歳の時に嫁いできた27歳の令子が、猟色家の立花烈と関係を持つという物語と、病妻を持つ下妻雅治と関係を持つ未亡人の小河内まゆみという、2つの不倫の物語。大人の感覚を持つ登場人物たちの肉体と精神の揺れを、堂々たる筆致で描いた力作。小林旭がデビュー作となった映画の原作。 -
閉店時間
華やかな都会の夢をはらむ、白亜の殿堂・東京デパート。そこに働く松野紀美子、藤田節子、牧サユリの3人は、高校のクラスメートで、いまでも仲がいい。だが4年の歳月は、彼女たちをかなり違った色合いに染めあげていた。意地っぱりの紀美子、古風な節子、派手好きなサユリという性格の延長だけでなく、4階の高級呉服売場、地階の食料品売場、エレベーター係といった職場の影響にもよるらしい。そこから三人三様の恋が、そして当然、将来がひらけていくのだった。現代の花形企業であるデパートの内幕と、3人の女店員の恋愛模様を、清新な筆致で描いた長篇。 -
転落の歌
あまりにも醜い母のおこないを、真砂子は見た。少女の胸に汚点となった或る夜のこと。母は次々と男をかえ、生活はすさんだ。そして真砂子までも、母の男の餌食にされていく。家出、住み込み女中、そして場末のバー……。真砂子の汚濁にまみれた生活。それは、母から享けた淫らな血のせいだったかも知れない。やがて、銀座にでた真砂子は、ガイドをよそおうコールガール組織に巻きこまれる。麻薬の足かせでしばられ、肉を削りながら、ネオンの海にただよう少女・真砂子。混濁する意識のなかで、彼女は罪深い母をのろい、血をうらんだ……という表題作など、全10編。 -
朝な朝な
女流評論家の高輪薫が海外旅行中、ローマに留学している一青年から故国の一女性への贈物を預ってきたことから、幸福をもとめるその女性の運命がひらけて行く――華道創美流の機関誌「創美」の編集部につとめる仙波雅子は、母のつよい希望で掛川昇と見合するが、初恋の人・松尾三郎の愛情を確めたことから、周囲の人びと、とくに副編集長・石井志奈子などの鞭撻で、幸福をつかみとる……。華麗なフランス情艶絵画をくりひろげるような愛欲を描いてベテランの作者が、仙波雅子の愛と行動のうちに現代娘の一典型を、ヨーロッパ帰りの女流評論家・高輪薫の眼をとおして描く大作。 -
誰も知らない
女たらしで有名な大会社の御曹司・英太郎と、その親友の清司。そして、英太郎の妹、清司との結婚に踏み切れない幾代、清純な娘・麻子、英太郎との肉体関係で結ばれた柳子たちの、それぞれの愛の行方は……。そして、脳溢血で倒れた父親のロボットとして会社運営に携わる英太郎は麻子と結ばれ、清司は幾代と、柳子は知らぬ顔して別の男と結婚して……。 -
川向うの白い道
女子学園の先生を今は嘱託でしている老男性教師の、六甲山麓の家に下宿する卒業生2人のところに、同級生たちが集まってくる。そこに出入りする男たちとの出会い、そして様々な恋愛……。それぞれの成長と恋愛の物語。 -
青春の言葉
風見京子、鳥羽ヤス子ら、3人の女子高生は、瀬戸内の島のお寺に勉強合宿へ。そこで、浜でキャンプをしていた医大生の汐見、寺田、矢部と知り合うことになる。京子は汐見に恋心を抱くのだが、父親が怪我をしたとの連絡が入り、しぶしぶ戻ることに……。若い男女の嫉妬うずまく中、大人たちの事情も絡んでいき……。新藤恵美の主演により映画化されている作品。 -
女の旅路
30代なかばの荘一は、7年間連れ添った妻を病気で亡くしてしまった。そして荘一は、なんとか切り替えようと旅に出た先で、美しい人妻・藤堂萌子に出会う。だが、妻の妹の美也子は、姉より「自分が死んだら荘一と結婚してくれ」という旨の遺書を受け取っていたのだ。荘一は藤堂萌子に惹かれていくのだが……。愛憎、まさに絡まる物語! -
朱よりも赤く
長野・小諸の高原をスピードにのって走る車では、都会のおしゃれな5人の男女の若者が大騒ぎしている……。それぞれの青春と恋愛を明るく描いた、恋愛小説の傑作長編。 -
わが愛と命の記録
将来の伴侶と決めた同僚の教師・中村謙一に伴われ、彼の実家をたずねた中川タミ子は、この結婚に反対する彼の両親から、ひどい侮辱を受けて席を立った。よく晴れた夜空にまたたく何千、何万の星、その孤独な光は人間の孤独に似てはいるが、人間には星にない愛情がある。家を捨ててきた中村とその夜タミ子は近くの温泉に一泊し、進んで契りを結ぶ。昔気質の人格者だが、女癖の悪い彼女の父、二号さんが公認されている中村の家、そんな生活だけは、と笑い合った二人だが……。一時代前の女の赤裸々な記録を通して、現代の若い男女に愛と結婚のモラルを訴える力作長編。 -
マギの恋
平吉は「夢見る男」だった。この人生に、小説と詩を書くこと以外に、真剣になることはない、と思い込んでいた。マギと呼ばれる小屋の2階で、彼は隣りの娘・トシ子と愛を誓い合った。トシ子は美人ではないが、純粋な心の持ち主だと、平吉は自分にいいきかせていた。しかし、結婚してやがて子供が生まれようとする頃、彼の描いていたトシ子の像が、風化された土人形のように崩れてしまう日がやってきた……。津軽地方の土の香りを漂わせつつ、人生への暖かい眼と鋭い諷刺を識り込んだ、巨匠の名作である。他に、若い愛をテーマにした好短篇11篇を収録。 -
恋侍 ―中目黒世直し編―
真実の恋を手に入れるのは、この僕だ。 恋侍・落合正泰の前に現れたのは、美人双子と外資系キャリアウーマン。 中目黒・歌舞伎町で繰り広げられる恋愛試合。今宵の勝敗はいかに―― イヤーコンテンツ配信サイト「NUMA」より『恋侍』待望の書籍化! ――口説かずに後悔するより、口説いてから後悔しろ。 僕が双子と出会ったのは、いまから二時間前、小洒落た中目黒の小洒落た立ち飲み居酒屋だった。 立ち飲み居酒屋がいかに素晴らしい場所かは以前から巨匠に教えてもらっていた。 恋愛示現流・免許皆伝の恋侍 落合正泰。鍛え上げた知性を武器に、いざ、参る! 『三軒茶屋星座館』シリーズの著者による、等身大ラブコメディ! 巻末には、柴崎竜人×現代アーティスト・杉田陽平 特別対談も収録! -
身がわりの夜
それは少女だけに許された、幻のような記憶かも知れない。下宿人だった画学生の杉浦が、正子の裸体を熱っぽくデッサンし、鮮紅色の乳房に、ふと触れた日の感傷は……。正子は、いま新宿・元青線のバー勤め。マダムの弥生は画家の未亡人で、かつて杉浦を愛した過去をもつ女だ。「杉浦はパリの安宿で病いに臥せている」と耳にした正子は、パリ行きを決意した。彼女は幻影を追って稼ぐ。ある夜、正子がとった男は甘美な肉体の香に酔いながら、奇妙な述懐を始めた……。女の感傷の傷跡を描く表題作ほか、全10篇。 -
情事の配当
結婚7年め、子宝に恵まれぬのは、夫の体質が原因だと診断されたとき、絹子はむなしい虚脱感を味わった。頼りきっていた12歳年長の夫の姿が、ひどく老化してみえる。豊かな肉体をもてあましつつ、「ゴルフウィドウ」に甘んじなければならぬ絹子……情事への誘惑が心をゆさぶる。相手は、証券セールスの時岡という青年だ。夫の出張の夜、ついに彼女は甘美な悦楽にはしった――。「この情事の配当がほしいわ」絹子の胸に悪魔がささやく。彼女は夫に迫った「ね、私、人工授精をうけようかしら」。が、事態は一変した。時岡が事故死したのだ――という表題作ほか全10篇。 -
女館
生まれながらに霊感を与えられた美少女・妙子と、女ざかりの独身女、妙子に仕えて上品な物腰の、女の魅力を持ち続ける老女――「女館」に棲む3人の女と、影の如くつきまとう奇怪な風体の髭の男をめぐって、さまざまな事件が展開する。妙子の霊感で、動かなかった機械が動くようになり、新しい流行色のファッションが作られるようになり、政治家や実業家が、「女館」に日参するようになる頃、妙子は初めての恋に、女として目覚めてゆく。現代の愛と欲望のゆくえを、流麗な筆で捉えた異色長篇小説。 -
純愛の砂
考古学で名を知られた大学教授を父に持ち、母親がいない20歳過ぎの千也子と、やんちゃな妹で高校三年生のルミ子。二人の恋愛の行方はいかに? -
沙羅の門
琵琶湖畔の古刹・昌福寺の一人娘・千賀子は、父・承海が、後妻として八千代を迎え入れたあくる日に、初潮を見た。正式な妻帯が許されない寺の中での、父と継母のなまぐさい営みが、女として目覚めた千賀子の心と体を、かなしい渦巻きに突き落とす。やがて京都の大学に進んだ千賀子は、ボーイフレンドと愛の過ちをおかし、そのことを八千代に告白するが、姉妹のような継母と娘の間に、父の承海もたちいることのできない、ふしぎな愛情が育っていた。……偽りと煩悩にいろどられた寺の生活を背景に、せつない女の愛と宿命を、美しい叙情で描きつくした、香り高い名作。 -
紅い水着の女
剛直で声が大きいけれど、めっぽう正義感と腕っ節が強い天川剛太郎は、都心の紡績会社で頑張る若手。湘南の海で出会った深紅の水着の女・涼子にひとめで心を奪われ、急速に距離が縮まるものの、さっぱり行動が読めない涼子嬢との一進一退の関係にほんろうされる。そんな二人の前に、腹にイチモツ抱えた面々が現れて、剛太郎は熱情とトラブルの渦に巻き込まれていく。長く波高い日々と純情がつむぐ、一途な恋の物語。 -
温暖前線
九州の南西海上から本土にむけて放たれた無数の風船。それは化粧品会社が、東京への招待客をきめる「幸運の風船」だった。その中の2つ、赤と青の風船が、四国土佐と新潟の山中に落ちた。小松大五郎と柳田千穂は、この奇抜な宣伝アイデアによって出あったカップルだが、小松は新婚旅行の夜、室戸岬の宿で花嫁に逃げられた心の痛手をもち、また千穂も雪溪のみえる谷間で遭難、同行していた二人のボーイフレンドに置き去りにされた悲しい経験をもっていた。著者独自の素材で幻想的にくりひろげる、現代若人の恋と真実。 -
ある告白
夫の父である人との結婚を決意した野口ふじ子は、少女時代からの自分の性の歴史をふりかえった。小学校の男の子との幼いペッティング、女学校のクラスメートとの同性愛……。彼女のまわりには、母を犯した孝行息子もいたし、純朴な青年に肉の果実を饗して死んでいった女教師もいた。体験や見聞を通して、ふじ子は、セックスがさまざまな人間たちの中に、原始の祭典のように生きていることを知った。明るく悲しいことだった……。現実に目をそむけることなくセックスを描くことで、作者は観照の深い人間論を展開する。石坂文学のエキスをすべてとかしこんだ長編!
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。