小説作品一覧
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-夢の中では無敵の<帝王ホリウチ>として、やりたい放題。 しかし現実に帰れば、派遣ドライバーの仕事を適当にこなしながら両親と同居する、牛乳大好物のイモくさい男。 やがて、あまりにも夢の世界だけを求めていくうちに、夢うつつの境界がずれていく。 冒頭に引用される荘子『胡蝶の夢』さながら、黒アゲハが随所にあらわれ、堀内の夢と現実の世界を行き来し、両者の境界の危うさを露呈させる……。 精彩に富む故に震撼とさせるホラー描写、サイコ・ミステリー的謎解き、脱力ギャグ、切ない恋物語と、バラエティに富んだエンターテイメント性満載……現実とは?夢とは? 心とは? 他人とは? 社会とは? と哲学させもする異色のハイブリッド・ノベル。 ミュージシャン、画家としても活躍する著者 寺澤 晋吾の『夕焼けとにょろり』『七日目の蝉』『無理矢理な人たち~この素晴らしき世界~』に続く小説第4弾。 表紙絵・寺澤晋吾
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-詩集「半島の地図」(思潮社)で第10回山本健吉文学賞を受賞、最新詩集「Tiger is here.」(思潮社)が第23回萩原朔太郎賞候補になるなど注目される川口晴美。 2014年9月~翌年1月にかけてマイナビブックスブログ「ことばのかたち ~日々が紙から飛びだして~」で連載した「ビタースイートホーム」が電子詩集になりました。頁が進むにつれ、詩の言葉は地上のどこにもない記憶の家へと静かに深く入り込み、読者の記憶をも揺り動かします。全16編を収録。 【目次】 遡行/夕暮れの水/まるい石/ヒミツの話/浮遊する王国/窓の外は晴れている/押入れのなか/旅人算/緑色のコップ/ヤモリの行方/かたい儀式/なんでもないこと/光の開口部/おなじなのに別々の家/裸足のことば/庭には
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-初めて司祭となった日本人の生涯を描く。 「何のために苦しい旅を続けるのか。いつかは捕まり、殺されることも確実なのだ。しかし、いかなる苦渋にみちても肩から人生の十字架を棄ててはならぬ」……。 船を乗り継ぎ、砂漠をよぎって、日本人として初めてエルサレムを訪れ、後にローマに学び司祭となった実在の人物・ペドロ岐部。 この破天荒な訪欧大旅行は、イエズス会亜等の組織の保護なしに、個人の自力で成し遂げた、日本人としても最初の快挙だった。やがて彼はキリシタン弾圧の荒れ狂う日本に立ち戻り、使命に生きたのだが……。 17世紀前半の日本におけるキリスト教弾圧の貴重な通史であり、「沈黙」とともに、作者のキリスト教観の理論的な最高峰に位置する一冊である。一日本人ペトロ岐部の劇的生涯を描く。
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-中上健次、未完の遺作が初単行本化&電子化! 1個3億円のエメラルド3個を携え、ブラジルから来日したオリエントの康の遺児タケオは、新宿で「中本」の一統である“毒味男”や、オリュウノオバの甥っ子である“九階の怪人”と出会う。 “毒味男”の一味は、最初に地上げ屋の斎藤順一郎を焼き殺したが、彼らの周囲をGメンが嗅ぎ回り始めので、一味は共に紀州・新宮へ舞い戻る。そして、次の標的に土地の実力者・佐倉(この時、130歳近い年齢だが)を選ぶのだが……。 新たな抗争の予感を湛える長編。「千年の愉楽」の続編ともいえる未完作。「週刊ポスト」にて連載中に絶筆した。
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-それは、あの「星の王子さま」のお話と、誰も知らないその後の物語。 「秘密をひとつ教えてあげる。大切なことは、目に見えないんだ」 引っ越し先の隣のおじいさんは昔、飛行士だったそうです おじいさんはある日、砂漠で出逢った星の王子さまの話を聞かせてくれました……あの王子さまに会いたい。 飛行士の夢を乗せて、9歳の女の子は旅立つ―― ◎サン=テグジュペリ エステートが始めて認めた『星の王子さま』のその後の物語! ◎この冬一番の感動ファンタジー超大作! 映画『リトルプリンス 星の王子さまと私』オフィシャル小説! ◎王子さまに出会ったあの飛行士がもし生きていたら? 残された人生で、王子さまの物語を誰かと分かちあいたい、そしてもう一度、王子さまに会いたいと願っているとしたら? 飛行士の前に現れたのは、9歳の女の子。もうひとつの「かけがいのない物語」が、いま始まろうとしている。 ◎『星の王子さま』は1943年の初出版以来、270以上の言語・方言で翻訳され、世界総発行部数1億4500万部以上の世界的ベストセラー! ◎〈あらすじ〉よい学校に入るため、友だちもつくらず勉強漬けの毎日を送る9歳の女の子。名門校の学区内に引っ越してきたが、隣には風変わりなおじいさんが住んでいた。ある日、隣から飛んできた紙飛行機が気になって中をあけると、そこ書かれていたのは、小さな王子の物語。話の続きが知りたくてたまらず、女の子は隣家を訪ねた。王子の話を聞き、一緒に時を過ごすうちに、二人はかけがえのない友だちになっていく。しかし、ある日、おじいさんが病に倒れてしまう。女の子は、もう一度王子に会いたいと言っていた彼のために、プロペラ機に乗って、王子を探す旅に出た――! ◎映画『リトルプリンス星の王子さまと私』2015年11月21日(土)2D/3D 全国ロードショー http://wwws.warnerbros.co.jp/littleprince/
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-都知事にかかってきたテロ予告電話、不法残留中国人の集団脱走、この二つの事件を結ぶ意外な事実とは!? 東京都知事室に「東京を火の海にする…」という脅迫電話がかかってきた。犯人の狙いは何なのか。混乱する都庁。その夜、入国管理局の収容所が襲われ、警備官を殺害、不法残留の中国人が大量脱走した。ふたつの兇悪事件を結ぶ意外な事実に気付いた警視庁捜査四課の実相寺は、怒りに燃えて、一匹の猟犬と化し、陰謀の核心に肉薄していった。長篇ハードサスペンス。 ●龍一京(りゅう・いっきょう) 1941年大分県生まれ。元兵庫県警察、司法警察官として主に公安を担当する。退職後、コンサルタント業等を経て、作家に転身。著者の実体験をふんだんに織り込んだ、リアルな刑事の実態を描く警察小説を得意とする。『偽装捜査』(光文社文庫)、『鬼刑事(デカ)謀殺痕』(祥伝社文庫)など著書多数。
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-自動車会社と運輸省の贈収賄に絡んだ刺殺事件と脅迫事件! 二つを結ぶ点と線を追う刑事の苦悩 安田自動車工業の社長秘書・藤井一恵が自宅で刺殺され、会社の最高幹部三人の元へ脅迫状が届いた。警視庁捜一の瓜生田洋(うりゅうだひろし)は怨恨の線から調べ始め、容疑者の一人として運輸省交通局の課長が浮かび上がるが、彼も刺殺され捜査は難航を極めた。三つの事件を結ぶ点と線を追う瓜生田は、ある証言から、過去に起きた交通事故にすべての事件を解くカギを見つける。そして辿り着いた意外な人物に…。 ●龍一京(りゅう・いっきょう) 1941年大分県生まれ。元兵庫県警察、司法警察官として主に公安を担当する。退職後、コンサルタント業等を経て、作家に転身。著者の実体験をふんだんに織り込んだ、リアルな刑事の実態を描く警察小説を得意とする。『偽装捜査』(光文社文庫)、『鬼刑事(デカ)謀殺痕』(祥伝社文庫)など著書多数。
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-見知らぬ人間の不動産を乗っ取れるか? 美人婦警の泥棒稼業! 新宿派出所は、婦人警官ばかりで、そのソフトな雰囲気は人気があった。だが、派出所につめている英明玖美(はなぶさ・めぐみ)警部補以下、五人の婦警には“裏の顔”があった。ある日、交通事故で知った女性が、見知らぬ男性に自宅のマンションを乗っ取られたと訴えてくる。明玖美たちが裏で調べ始めると、金と欲に汚れた人間関係が見えてきた。美人婦警たちは、その鋭敏な頭脳と美貌で悪人を出し抜けるか…? 不動産をめぐる長編サスペンス。 ●龍一京(りゅう・いっきょう) 1941年大分県生まれ。元兵庫県警察、司法警察官として主に公安を担当する。退職後、コンサルタント業等を経て、作家に転身。著者の実体験をふんだんに織り込んだ、リアルな刑事の実態を描く警察小説を得意とする。『偽装捜査』(光文社文庫)、『鬼刑事(デカ)謀殺痕』(祥伝社文庫)など著書多数。
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-巨悪に挑む男の熱い怒り! 大蔵省若手エリート官僚変死事件の裏に潜む陰謀とは… 東京・世田谷の高級マンションの一室で大蔵省主計局の若手エリートと、二人の若い外国人女性が変死体で発見された。女とギャンブルにうつつを抜かす大手出版社の落ちこぼれ社員・真道明彦(しんどうあきひこ)は、美貌の女弁護士・粟津景子の依頼をうけ、事件の鍵を握る元秘書の行方を探しはじめる。調査をすすめる真道は、スキャンダラスな事件の裏に政財界、警察権力をも巻き込んだ巨大な陰謀が蠢いているのを知り、戦いを挑む。長篇ハード・サスペンス第1弾。 ●広山義慶(ひろやま・よしのり) 1935年大阪生まれ。早稲田大学文学部仏文科卒業。児童文学、翻訳、TVドラマの脚本家を経て、1983年『夏回帰線』でデビュー。『女喰い』シリーズ(祥伝社)、『無法戦士・雷神』シリーズ(光文社)などハード・バイオレンスを中心に著書多数。
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-昼と夜、神と悪魔、科学と魔法の逆転した都市“マジカル・シティ”に現れた殺人鬼を倒せ! マジカル・シティ……それは現代の科学技術から隔離され、中世以来魔術が発達した〈もうひとつの世界〉。市民は日常的に魔術や妖術、呪術を使い、夜ともなれば魔神、悪魔、精霊、妖魔達の跋扈する百鬼夜行の世界へとシティは変貌する。あるとき、毒ガスを噴射し無差別に市民を殺害する怪人、マッド・ガッサーが現れた。命を受け、魔術犯罪専門特捜官〈騎士(ナイト)〉である、道術師のベン・スズキと吸血鬼女のエスターがその捜査に乗り出した! 大人気オカルト・ホラー・アクション、その第1弾が電子で復刊! 表紙&口絵イラストは義仲翔子による描き下ろし。 ●朝松 健(あさまつ・けん) 1956年札幌生まれ。東洋大学卒。出版社勤務を経て、1986年『魔教の幻影』でデビュー。ホラー、伝奇など、幅広い執筆活動を続けている。2006年『東山殿御庭』が第58回推理作家協会賞短編部門の候補となる。近年は室町時代に材をとった幻想怪奇小説〈室町ゴシック〉、一休宗純を主人公とした〈一休シリーズ〉、妖怪と人間との心温まる交流をユーモアたっぷりに描いた〈ちゃらぽこ〉ほかの妖怪時代コメディなどを発表している。
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-【あらすじ】 海底世界の公子は、さまざまな海の宝と引き換えに、貧しい漁師の美しい一人娘を妻として迎えることとなった。 案内の女官に海底へと導かれたその美女は、故郷を離れて嘆き悲しむのではないかという公子の懸念をよそに、彼の力と宮殿の壮麗さ、そこに満ち溢れる金銀宝玉を喜び、人間の世界へなど帰りたくはないと言う。 が、いまや自らの身を包むこの栄華、それは措くとしても、自分が海の底で生きていることだけは、どうしても故郷の人々に知らせたく、そのために一度陸へ戻らせて欲しい―と強く請うた。 それに対し、公子は「人は自分自身だけで生を生きなければならない。それに、ここに来た貴女は、もう人間ではない。」と宣告したのだった。 人々の目に、自分が蛇体に見えることを知った美女は悲泣し、どうか殺して欲しいと公子に願うのである。
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-さびれた芝居小屋の淋しい楽屋に、一人の女が座っている……。女の名前は五月洋子。大衆演劇「五月座」の女座長である。やがて客入れの始まる音が聞こえ、いよいよ初日幕開きの時刻が近づいてくる。洋子が舞台化粧を始めたその楽屋に、かつて彼女が捨てた息子だという人物が現れた――。捨てたのではない、ああするより他に仕方なかったのだ。わかっておくれ……。洋子の語る物語に、観客は幻惑されていく。井上ひさし初の一人芝居にして、一人芝居というジャンルの中でも最高峰と讃えられる傑作中の傑作戯曲。併せて松尾芭蕉の生涯を描く、歌仙仕立ての名作『芭蕉通夜舟』も収録。モノローグの至芸を味わえる戯曲集。
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-2011年5月公開映画の原作小説。 賢は大学で映画研究会に属している。今回は賢が監督で映画を撮ることになった。映画のヒロインには同じく映画研究会に所属する杉崎莉沙が選ばれる。莉沙も実は監督志望、賢が書いた脚本のセリフをめぐって言い争いとなり、賢は莉沙と少し険悪になる。撮影は進むが、莉沙の最後のワンショットを残して、彼女が交通事故に遭い死んでしまい、映画は頓挫する。そんな時、賢は街で莉沙にそっくりな女性を見かける。追いかけて話を聞くと、莉沙の双子の妹の洋子だった。賢は洋子に白羽の矢を立て、彼女を起用して最後のワンショットを撮影し、未完の映画に終止符を打とうとする。大学の映画研究会のメンバーを招集して撮影の再開を告げる賢だったが。集まったメンバーたち、そんな賢の申し出に、何故か戸惑うのだった。「見えないもの。手で触れられないもの。あるってことを証明できないもの。それを信じて欲しいんだ」ひそかに莉沙に思いを寄せていた賢には、深く胸に突き刺さる彼女の言葉だった。2011年5月公開映画の、監督自らが執筆した原作小説。
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-英国に滞在している両親と別れて暮らす早紀は、結婚を考えていた恋人にふられ、新しくできた彼氏とも別れ、姉のように慕っていた若くて美しい叔母の「りいちゃん」を失って以来、日ごとに孤独な思いを募らせていった。仕事に生きがいを感じてはいたが心の中の空虚感は埋められはしない。そんな早紀を「りいちゃん」は早く幸せに気づくように歌声を響かせる。そしてもうひとり、ずっと早紀を見守ってきた人物がいた。同僚の谷崎君だった。やっと彼の思いに気づいて「ごめんね、わたし、谷崎君の気持ちに、一度も応えたことがなかった」という早紀。しかしそのとき、彼は父親の勧める縁談を受け入れる覚悟をしていた。適齢期を迎えた女性の揺れる心を描く著者の初期の作品。
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-俺のハートがNOと言い、彼女の返事もNOと言う。 音大を中退し、才能はあるものの芽が出ず、宙ぶらりんな25歳のバンドマンが2人。 東京を離れ、束の間、東北の地方都市にドサ回り興行に出る。 短いなりに、いちおう、安い下宿を借りての生活だ。 そこへある日、ホステスの女が加わる。 女が1人に男が2人。起こるべくして事が起こり、思いがけない事態になり、男は逃げる、2人とも。 時を経て、再会。女はうらまず、すべてを決めていて、男たちは前に進めない。 いやしかし、何かが変わった、確実に。 その感触を男たちは、オートバイに乗りながら、確かめる。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-バカな男2人を、しかし女は責めてはいない。 学生の夏休み。東京からオートバイでやってきて、あまりの暑さに、シャワー浴びたさに、 分不相応なホテルに部屋を取ってしまう。 部屋があり、スナックがあり、ビールがあり、そこに彼女がやってきて、思いがけないことになった。友人を呼び出したら、また思いがけないことになった。 2つの思いがけないことのあいだに、彼女はいる。 2人の男たちの目の前に、彼女はいる。 彼女は責めてはいない、静かな悲しみが男たちをうちのめす。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-夏の個人教授 片岡義男のこれまでの短編の中で繰り返し出てくるモチーフや場面が、ここでも複数、登場する。 夏。オートバイ。路上の出会い。 年上の女。年下の男。旅。ストリッパー。 そして、片岡作品の王道(?)である「個人教授」がここにも。 これら見慣れたモチーフが組み合わされると、しかしその都度、新しい物語が生まれる。 同じようなシーンを繰り返し描いてきた片岡義男の短編は、なぜいつもあたらしいのか。 留まるのではなく、通過することを描いているからこそ、ほんの一晩、二晩の滞在の輪郭が鮮やかなものになる。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-可愛い方向音痴 可愛い女とは、どんな女か? 方向音痴の女だ、というのがこの小説の答えである。 方向だけではない、なにしろ、自分が乗っていたクルマの色まで忘れてしまう。 そんな女なら、迷惑もかけるだろうし、ムダにも付き合わされるだろう。 しかし中には「かわいい」と思う男もいる。 その「かわいい」と思ってくれる貴重な男は、しかし女の伴侶でもなければ恋人でもない。 ただ隣にいて、時々、「そっちじゃない」と教えてくれるのだ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-「格好いい」と「くやしい」で生きている 1組の夫婦がいる。2人は「肉体」派だ。 片岡義男の小説がいつもそうあるように、2人の関係の齟齬をそれぞれが所持して1人でわだかまる、というようなことは一切ない。 男は妻を何十回も「美人だ」とほめちぎる。 女にも悩みはない。いささかの浪費癖があるが、だらしなさではない。 ところがある時、道が2本になった。1人に1本になった。 その唐突さの前に女が感じるのは「くやしさ」だ。 すぐれた肉体の持ち主である彼女は悲しむ前にエクササイズを自らに課し、 そして新たに再出発する。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-春から春へ。事件無き彼女の肖像。 1人の女性がいる。 この小説は、彼女の輪郭と所作だけを丁寧に追ったものだ。 彼女がどんな部屋に住み、どうやってコーヒーを飲み、クーペを運転し、どのように眠り、バルコニーにいる時の様子や風を受けた時の表情などが、積み重ねられていく。 彼女には雨と月の光がよく似合う。 小説とは、ドラマや事件、葛藤とその克服、といった起伏が必要だ、 という思い込みを、この作品はワイパーできれいに払拭する。 それも、長篇と読んで差し支えない長さを擁して。 1点、注意を。「あとがき」は絶対に先に読まないこと。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-赤いクーペと2台の750 3人いる。女が1人と男が2人。 この組み合わせによる男女3人のストーリーは、片岡義男の小説においては普遍的なものだ。 男と女だから然るべき出来事があり、 そこから三角関係に落ちていかない、という成り行きも、片岡義男が愛する普遍的な何事かである。 そしてこの小説には時間の経過がある。10年ののちの再会という、厳粛な美しさがある。 注意。この小説においても、「あとがき」を絶対に先に読まないこと。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-3月になれば、彼女は 28歳、女性。独身。テレビ番組の制作助手。 彼女の仕事ぶりは完璧だ。 番組制作上、重要な取材の段取りを付け、 自分はけっして目立たず、しかし同行し、サポートに徹する。 多忙と集中の中に、常に彼女はある。 しかしその忙しい日々の流れを自分の意志で止め、 「過去」に向き合うのもまた彼女の流儀だ。 そこにあるのはかつての夫の姿であり、そして雛祭りの音楽だ。 だいじょうぶ。3月になれば彼女は、そのことを思い出す。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-友情の寝正月 2人の女性がいる。 2人とも自立していて、仕事が忙しく、いつも多忙だ。 そんな彼女たちにとって、正月は拍子抜けするようなエアポケットで、久々に2人はゆっくりとコーヒーを飲み、会話を交わす。 しかしそこで、ちょっとした異変が起こる。 でもその小さな苦しみは、すぐに解決するはずだ。 彼女たちの準備とボーイフレンドと友情のために。 佳き1年の始まりが、ここにある。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-ご法度、マイ・ダーリン! 社会、というものを動かしているのが主に大人であるなら、そこにあるルールもまた、大人が決めたものだろう。 18歳は大人の入口で不安定な年齢だ。 クラブのホステスと従業員。 その場にフィットしなければ、はじき出されることもある。 でも、心配ない。2人にはのしかかる過去もなく、プレッシャーとなるむやみな夢もなく、 しかしふとした行きがかりの縁と、18歳でも買えるマスタングとハンバーガーがある。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-貼らない写真と送らない手紙 2人には、大切な機器がある。 少女は、カメラだ。日々、関心のおもむくままにスナップを撮り、日記帳に貼り付けていく。 少年は、オートバイ。親も知らないうちに入手して、それに乗って旅に出ようとしている。 少年が少女にオートバイを見せたのは、旅立ちの日=別れの日、だった。 その写真は、まだ貼られていない。まだ彼には送られていない。 宙ぶらりんな時間の中に、2人の未来はある。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-待つ女のままで、いてなるものか。 男はロード・ライダー。 夏のあいだ、あちこちの小さな町を気ままに走り抜けている。 一緒に海へ行くはずだった、と言うのは女。 男は毎日公衆電話から電話をかけ、必ず女は自宅にいる。 秋風が吹いたら東京へ帰る、と男が言う言葉は、はたして本当か? 待つことしかできないのか? そうではないだろう。 ラスト、家にいてもできる「待つこと」以外の生き方を、彼女はようやく見つける。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-夫婦なのに外で会う、絵になる2人。 女は大阪、男は東京。 夫婦の別居といえば誰しもネガティブな関係を想像するが、情熱を傾けた仕事のために、納得して別々にいる2人はめずらしい。 男性視点と女性視点の章が交互に現れ、 2人は本当に夫婦? どこかでクロスするの? と思わせる構成も見事である。 離れて暮らし、3週間もの時間を開けて外で落ち合う2人は、 そのままタイトル・バックに収まる鮮度に満ちている。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-私はいつも幸せ 片岡義男の小説においては、不美人が登場しないのと同じように、嫉妬が登場しない。 いや、登場人物たちはその感情を宿してはいるはずなのだが、その痕跡は見事に消されている、 あるいは次なるアクションによってどこかへ飛んでしまう。 女と男は、それぞれの時間、確実に1対1の関係にひたりながら、その外側に別の1対1を持つ。そのことを隠しもせずに。 結婚も恋愛も出産も、陰りを持つことはない。 そこにはいつも風が吹いている。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-飛び出す女、残される男。 かつての同級生で年齢も同じ2人の女が、再会する。 飛び出してきた1人の女を、もう1人の女が迎える。 迎えた家には男もいて、しかしそれはさして問題にならない。 ところがしばし時間が経って、女はまた出て行く。 今度は違う方の女だ。迎えたほうの女が今度は出て行く。 トラブルが起きたわけでもないのに。 女と男の組み合わせが変わる? 感情はどうなる? しかし少なくともこれは三角関係とは違う。 古い何かが終わって、新しい何かが今から始まるのだ。 エンド・マークから出発だ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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-福井に生きた幕末の歌人、橘曙覧が「たのしみは~とき」の形で詠んだ「独楽吟」。福井市では、貧しさの中にあっても心豊かに生きていた郷土の歌人、橘曙覧の世界に学び、生活の中で感じた身近な楽しみを詠んだ歌を「平成独楽吟」として募集しています。また、「万葉集や実朝以来の歌人」と正岡子規に絶賛された曙覧にちなみ、一般短歌もあわせて募集しています。 この作品集は、平成26年度(第20回)の入賞作品と、審査員長による評を掲載。入賞者の日常に訪れた「たのしみ」について触れることができる内容となっています。 曙覧の「独楽吟」に註・歌意・解説を付けた解説本『全訳註 独楽吟』や過去の平成独楽吟も配信中です。【※本作品はブラウザビューアで閲覧すると表組みのレイアウトが崩れて表示されることがあります。予めご了承下さい。】
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-福井に生きた幕末の歌人、橘曙覧が「たのしみは~とき」の形で詠んだ「独楽吟」。福井市では、貧しさの中にあっても心豊かに生きていた郷土の歌人、橘曙覧の世界に学び、生活の中で感じた身近な楽しみを詠んだ歌を「平成独楽吟」として募集しています。また、「万葉集や実朝以来の歌人」と正岡子規に絶賛された曙覧にちなみ、一般短歌もあわせて募集しています。 この作品集は、平成16年度(第10回)の入賞作品と審査員長による総評を掲載。表彰式で行われた白川静氏(立命館大学名誉教授)の講演詳細も紹介しています。 【※本作品はブラウザビューアで閲覧すると表組みのレイアウトが崩れて表示されることがあります。予めご了承下さい。】
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-福井に生きた幕末の歌人、橘曙覧が「たのしみは~とき」の形で詠んだ「独楽吟」。福井市では、貧しさの中にあっても心豊かに生きていた郷土の歌人、橘曙覧の世界に学び、生活の中で感じた身近な楽しみを詠んだ歌を「平成独楽吟」として募集しています。また、「万葉集や実朝以来の歌人」と正岡子規に絶賛された曙覧にちなみ、一般短歌もあわせて募集しています。 この作品集は、平成15年度(第9回)の入賞作品と審査委員長による総評を掲載。表彰式で行われた銅版画家の山本容子氏の講演詳細も紹介しています。 【※本作品はブラウザビューアで閲覧すると表組みのレイアウトが崩れて表示されることがあります。予めご了承下さい。】
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-福井に生きた幕末の歌人、橘曙覧が「たのしみは~とき」の形で詠んだ「独楽吟」。福井市では、貧しさの中にあっても心豊かに生きていた郷土の歌人、橘曙覧の世界に学び、生活の中で感じた身近な楽しみを詠んだ歌を「平成独楽吟」として募集しています。また、「万葉集や実朝以来の歌人」と正岡子規に絶賛された曙覧にちなみ、一般短歌もあわせて募集しています。 この作品集は、平成14年度(第8回)の入賞作品と審査委員長による総評を掲載。表彰式で行われた作家の立松和平氏の講演の詳細も紹介しています。 【※本作品はブラウザビューアで閲覧すると表組みのレイアウトが崩れて表示されることがあります。予めご了承下さい。】
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-福井に生きた幕末の歌人、橘曙覧が「たのしみは~とき」の形で詠んだ「独楽吟」。福井市では、貧しさの中にあっても心豊かに生きていた郷土の歌人、橘曙覧の世界に学び、生活の中で感じた身近な楽しみを詠んだ歌を「平成独楽吟」として募集しています。また、「万葉集や実朝以来の歌人」と正岡子規に絶賛された曙覧にちなみ、一般短歌もあわせて募集しています。 この作品集は、平成12年度(第6回)の入賞作品と選考公開審査の様子などを掲載しています。 曙覧の「独楽吟」に註・歌意・解説を付けた解説本『全訳註 独楽吟』や過去の平成独楽吟も配信中です。【※本作品はブラウザビューアで閲覧すると表組みのレイアウトが崩れて表示されることがあります。予めご了承下さい。】
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-ハドリバーグは誠実で高潔な町。その立派な評判はこれまで一度として汚されたことがなく、親子三代近くにもわたって続いていた。町の住人はそのことを誇りに思い、他に持っているどんな宝ものよりも自慢していた。しかし、一人の男の怨みをかってしまったために、この町始まって以来の危機が訪れる。男は周到に準備し、町中一人残らず丸呑みにし無傷ではおかないような計画を練った。その恐るべき狡猾な計画とは、そして、清廉潔白な町ハドリバーグの運命は……?! サスペンスタッチで人間の表と裏の顔を描き出す、マーク・トウェインの真骨頂。入手困難な作品が、大久保博の名訳で蘇る! 他では読めないKADOKAWA電子書籍版トウェイン完訳コレクションならではのとっておきの一作。本書は訳し下ろしです。
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-眼鏡型の携帯通信端末「サイグラス」が人々のあいだに普及したある日、見習い寿司職人・和泉淳がアイドルになった恋人の笹村灯里とデートすべく渋谷に向かっていると、謎の電話が入る。「渋谷へは絶対行くな」という警告を無視した淳を待っていたのは、殺人未遂犯としての緊急逮捕だった。まったくの冤罪だったにもかかわらず、なぜかネット上には犯行声明が事前に流れており、さらにハチ公前のスクランブル交差点で逮捕された際の映像がネットで拡散すると、淳のプライバシーは晒され、執拗な個人攻撃が牙をむく。次々と罠にはまっていく淳を助けようと集まってくる人々もいるが、いずれもどこか怪しげで、ますます窮地に立たされていくなかで、恋人のアイドル笹村灯里は淳の味方だった。ところが、見えない圧力が……。いったい誰が、何のために淳を陥れようとしているのか? 淳と灯里は窮地を脱することができるのか? 近未来ネット社会の闇と恐怖をリアルに描くサスペンス!
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-とおいそらを見上げている/せせらぎに身をまかせて/ひんやりとした水の流れが/僕をはこんでくれる/響きわたる静けさ/鳥のこえ、水のおと/それだけの空間に僕は/ただ木片のように在るー「流れるひと」より。 その時、その瞬間の心象を切り取って紙の上に焼き付ける。空想でありながら、ひとつの虚構もない…。詩はうたでありたいと願い、WEBを中心に活動を続ける著者による漂泊の第一詩集。
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-「モンスターU子の嘘」作者の悪女小説。 「演じること。それがわたくしのすべてです。女優・清宮朝子も藝の神様が与えて下さった役だと思い、一生懸命演じております。わたくしに素顔なぞいりません――」 誰もが目を奪われ、憧憬の眼差しを向ける銀幕のスタア・清宮朝子は、数々の名作を残すも、突如、姿を消してしまう。 それから、月日の流れた平成二十五年春。ある保険会社のテレビCMを機に再燃した清宮朝子ブームを背景に、彼女を大伯母にもつ女優・清宮凜子、そして彼女の母で元女優の清宮祥子は、某テレビ局の開局六十周年期年のドキュメンタリードラマ「清宮朝子を探して」の製作記者発表会見に臨んでいた。伝説の女優を係累に持つ凜子が、再現ドラマで朝子を演じるという話題性で、多くの報道陣が詰めかけていたのだ。半世紀を経て、謎の失踪を遂げた朝子の狂気の第二幕が今、上がる。
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-「極道乱れ恋唄~仁義なき恋愛抗争~」護崎龍牙編のゲームノベライズ シリーズ3 護崎の「女」になった千鶴。その後、しばらくして護崎は組長を始めとする組幹部たちの前で千鶴を紹介し、晴れて関係が認められるようになります。ところが、幸せを感じていたのも束の間、広目組に突然、家宅捜索が入ります。慌てる千鶴に「どうも警察と関西の暴力団が繋がっているらしい」と言う護崎。バタバタする日は続きます。 そんなある日、千鶴は広目組と対立する関西の暴力団の手の者によって病院から連れ去られてしまいます。 間一発、駆けつけた護崎らに助けられる千鶴。関東と関西の暴力団の抗争も未然に防がれ、落ち着きを取り戻す二人。 人望を集めていた護崎は先代に代わり、組長となることに。その襲名式が終わった直後、護崎は千鶴にプロポーズをし、千鶴は正式に「組長の妻」になることを決意するのでした。
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-何を読めばいいのか、信じるに値する本はどこにあるのか――格差の拡大する“しのぎの時代”を読書でサバイバルするニュータイプ人生論! 生き方に悩む30代、人生を振り返る40代、残り時間を考える50代必携の新しい「批評的啓発書」です。 誰もが知る古典から無名の名著、ベストセラー啓発書まで、厳しい時代を生き抜くために読むべき120冊以上を「インタビュー千人」作家&書評家・佐山一郎がピックアップ。書評と解説、そして新しい生き方の提案を交えて縦横無尽に紹介します。
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-人気ゲーム『ぷよぷよ』監督のゲーム作家、米光一成が2005年から2006年の2年間にわたって「本の雑誌」に連載した書評集の2005年版です。森達也『いのちの食べ方』や角川春樹『わが闘争』、佐藤幹生『自閉症裁判』、みうらじゅん『正しい保健体育』など新旧、硬軟取り混ぜた“ごった煮書評集”。うねる文体のグルーブ感、ドライブする本へ愛をお楽しみください。
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