大野和基のレビュー一覧

  • あなたの知らない「世界の新常識」(インターナショナル新書)

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    すごい。
    全部すごいが、インタビュアーのジャーアナリストとしての矜持が溢れ出てしまっている、最後の短いあとがきかっこよくて、印象に残る。
    最も伝えたい本編の情報が薄まってしまうくらい、最後に美味しいところを持っていってしまった。

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    2026年09月13日
  • 世界のエリートが学んでいる数学的思考法

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    数学っておもしろー!

    当方バリバリの文系、大学受験で数学を失敗したことで第一志望から落ちた程度には数学アレルギーの人間です。
    それでも面白かった!

    タイトルにもある通り『思考法』がメインなのが良かったです。
    特に人間の直感が数学的には相反していること、また不確実な問題でも確実性を高める為に数学が利用できることの2点が印象深く残りました。

    社会人にもなると売上、効率、AIなど数にまつわる事柄に触れる機会が増えます。そこで数学的なモノの見方ができるか否か意外と大きいかも?

    数学に挫折した人ほどおすすめです!

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    2026年08月11日
  • ネオ君主論 民主主義の敗北とテック右派の時代

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    戦後レジーム論を完全に超越している。戦前から現代までの世界情勢の本質を的確にとらえ、すべてを線でつなげる思考のネットワークが尋常じゃない。民主主義の弱点とその凌駕方法も的確にとらえている。ややもするとオカルトと切り捨てられそうな「ネオ」や「テック右派」、さらにその根底にある「暗黒啓蒙」が賢者の言葉に見えてくるから不思議だ。明治維新や満州国建国をスタートアップと表現する比喩力にも斬新さを感じる。余談だが、同時進行で斎藤幸平氏著「人新世の黙示録」と比較読みしたら自分の中に不思議な変化を感じた。あとはご想像で。

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    2026年07月12日
  • 世界のエリートが学んでいる数学的思考法

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    内容が軽いがわかりやすい。

    数学を学び直したいと思える一冊だった。
    会社員として生き残るために、個人の利益の最大化を狙いつつも、コミュニティの一員として協力する姿勢を見せる矛盾はナッシュ均衡であるし、生成AIのアルゴリズムにも深く関わっている。

    時代のテクノロジーの裏には常に数学があり、数学を深く理解する者がビジネス面でも有利になる状況は何百年と前から変わっていないのかもしれない。

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    2026年06月29日
  • あなたの知らない「世界の新常識」(インターナショナル新書)

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    目を覚させられる見識や指摘が多い。
    個人的には、ジェイソン・ヒッケル氏による、資本主義の次に来るべき社会システムについての論述が最も興味深く、まさに少子高齢化の先頭ランナーとして、如何に素晴らしい国にして行くかを考える際、これまでの経済成長至上主義的なアプローチではいけない事を痛感した。

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    2026年06月12日
  • 世界史の針が巻き戻るとき 「新しい実在論」は世界をどう見ているか

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    ネタバレ

    科学の考えというのは、原始的な宗教のようになってしまいました。
    こうなると、もう真正の迷信です。我々はこうした科学主義の

    「科学の進歩が人類を救う」という迷信と闘わなければならない。

    仮にガン撲滅の日が近いとして、それならなぜ我々は未だに飛行機に乗っただけで中耳炎にかかるのか?
    中耳炎が解決できないのにガンはなくせるなんて、どう考えてもおかしいでしょう。

    本書中にある内容だが、まさに同意する。

    ガンとは事故的な物を除いては老化現象、つまり死へ向かうまでの過程である。
    ガンが克服できる、という事はすなわち死を克服できる、ひいては自然現象を人間の力で変える事ができる、と言っているのと同義である。

    このような情報に惑わさらないために学ぶメディアやSNSではなく、書籍で学ぶ姿勢が大事である。

    インターネットが見ず知らずの愚者の推奨情報を流し、それに支配されている、という点も同意できる。

    私たちは見ず知らずの人が作り出したネットの情報を安易に信用し過ぎている。

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    2026年02月24日
  • ウクライナ危機後の世界

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    プーチンがバイデンの弱腰につけこんでいると著者は考えている。

    ユヴァル・ノア・ハラリ
    富の源泉が金鉱、小麦、油田などの有形資産だったが、今は知識や技術。その結果、他国を征服することで得られるものは、そのコストに見合わなくなっている。
    爆弾で死ぬ人より、今は砂糖で死ぬ人が多い。少し考えれば分かることだが改めて考えるとすごいことだ。
    武力侵攻が成功するという事例を作ってはならない。
    今回の戦争を機に各国の軍事費が増えていることは流れとして理解できるが、本来ならばそこにお金投資して欲しくない。
    憎しみは醜い感情でプーチンはそれを投下してしまった。憎しみは残念ながら後を引く。プーチンは自らの行動で自身が得たいウクライナを遠ざけていることになっていることに気づくべき。
    ハラリ氏は傍観者になるのではなく行動。と唱えている。

    ジャック・アタリ氏
    氏は2016年刊行の著書"2030年ジャック・アタリの未来予測"でロシアのウクライナ侵攻を予測していた。
    一般的に独裁者は民主主義国のリーダーと異なり、有言実行の人。プーチン氏は兼ねてからウクライナはロシアの一部と語っていた。
    ロシアとウクライナの戦争の終結条件
    1.ウクライナの領土の安全を保障する。クリミア侵攻以前の状態にする。
    2.ロシアの戦争犯罪を認め、きちんと法廷で裁くこと。
    3.ウクライナのEU加盟を承認すること。
    ただこれはかなりハードルが高いと思う。
    本当に戦争を終わらせるにはロシアの民主化が重要。

    各種専門家の話が要約されていて、非常に学ぶことができた。
    単なるロシアとウクライナの争いとは捉えず、民主主義国家と独裁国家との対立。民主主義の存亡をかけた戦いであることを知った。
    また裏では各種情報戦が繰り広げられていることを意識すべきであることも知った。

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    2026年01月31日
  • 時間・自己・幻想 東洋哲学と新実在論の出会い

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    著者の新実在論と東洋哲学の接点をインタビュー形式で語っていて、分かりやすい。西洋哲学はアイデンティティに関心を寄せ、東洋はその逆、流転に関心を寄せる、という比較、生物学的には、人間もほかの動物も植物も本質的に変わらない、という考察、日本らしい体制順応性が、かえって内面の自由を確保している側面があるというポジティブな観察は著者ならでは。

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    2025年05月08日
  • アメリカの罠 トランプ2.0の衝撃

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    本書は大統領選挙前に書かれたものだが、概ね予測どうりが恐ろしい。
    トランプ政権の主たる政策の中で「プロジェクト2025」にある「ディープ・ステート」(闇の政府)を崩壊させる事はバイデン政権でも続いた民主党下での腐敗した組織を壊滅し、従来の自由主義を復活させると言う意思がある。だが、司法省内の裁判権含めた法的免責問題などは、悪用される懸念があると言う。元トランプ大統領補佐であるボルトン氏はトランプ氏が独裁者的存在を持つかについて「それほど利口ではない」し「アメリカの憲法も制度も強靭」であるとも言っている事には期待したい。だが、現実多くの大統領令による世界を恐怖・脅威を発進していることが今後どんな悪影響を及ぼすのか心配だ。特にボルトン氏が言うプーチンなどの「トランプはいいカモ」(操れれている)は強烈だ。戦争についてはフランス経済学者ハラリ氏の「日本も戦争に備えよ」と核保有国となるべき時期だと言い、同時に米国経済学者サックス氏の「中国、韓国等の良好な関係を築く時期」とも言っていることだ。日本も日本版「ディープステート」なる「闇金政治家」への対策はまたしても「先延ばし」で期待は薄い。著名達が言う気になる言葉は「トランプは『有言実行』者だ」、「貿易戦争で勝者はいない、保護主義で貿易戦争に勝った国はない」と言うが世の中を悪い方向への動きがないことを期待したい。

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    2025年03月08日
  • 世界史の針が巻き戻るとき 「新しい実在論」は世界をどう見ているか

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    「意味の場」は、最小単位ユニットの数だけ存在する。単一の「人」の数だけでなく、「人ー人」の数だけであると思う。

    ・共通点のないものは敵対しない。
    ・争いの第一戦術は相手の非人間化
    ・ニーチェのいう末人=いかなる代償を払っても苦痛を避けようとする人。
    *これは現代の無痛主義、過剰なまでの対立拒否、ひいては政治への無関心にまで繋がる概念だろう。
    死の運命の否定、そのための煙幕=黙過かも。
    ・自動化によって仕事を失う人々…仕事できない人間が溢れる。*日本産の有人潜水艦を作る技術は既にロストテクノロジー。

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    2024年07月18日
  • つながり過ぎた世界の先に

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     Audibleにて。
     陰謀説が流行るのも、ステレオタイプ思考が表に出てくるのも根は同じなのかもしれないな。未知のもの=予測がつかないものは不安だから。同じ人間がやってる=「悪意」と解釈すれば、まだ想定の範囲内。その方が相対的な不安感は下がるのだろう。
     人の脳は予測とその結果のズレによって自己に含まれるか、そして安全な環境かを判断している。同類の人間が抱いた悪意なら、パンデミックも世界の終焉も腹は立つけど仕方がいない…ということかな。反射による恐怖の処理だ。それくらいには追い込まれているからそうなる。

    一方で、パンデミックはチャンスだったのかもしれない。「怖いのは分かる。でもだからこそ反射的な判断をするな。もう一度、人間とはどうあるべきかを対話によって考え直せ」というメッセージが投げかけられた…それ故に。

    人間全体にとって良いことをしましょうというのが倫理。それに基づいた倫理資本主義の提唱。繰り返されるゼロサムゲームでは、結局のところ貧しく、破綻に向かっていくしかない。あらゆる判断、活動を倫理を軸にというのは納得の主張だ。ブリザードの中、螺旋を描くことで生き残る北極だか南極のペンギンたちに思いを馳せる。

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    2024年05月08日
  • つながり過ぎた世界の先に

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    先だって読んだ本「人生百年の教養」に著者の亀山郁夫先生がこの本から「幸せになれるゾーン」が人間にはあると引用していたのでマルクス・ガブリエルの「つながり過ぎた世界の先に」を読んでみた。
     最終章に「人には幸せになれるゾーンがある。ゾーンは人によって違う。このゾーンをみつけられたら、それは自分の運命。そしてその運命が幸せをもたらす。」と書いてありました。
     パンデミックはじめの頃書かれた本ですが、トランプ大統領の政策 コロナ対策、外交、経済など間違ってなかったと論じてます。コロナがなければ選挙に勝っていたろうと言ってます。マスコミが彼を悪役にしたてたと。ガブリエルはメルケル首相は世界最高の指導者だとも礼賛して、倫理資本主義が広まることを行動している哲学者です。

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    2024年01月16日
  • お金の流れで読む 日本と世界の未来 世界的投資家は予見する

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    朝鮮半島の今後の動向を注視。
    ETFが多すぎるので、組み込まれていない時価総額の低い銘柄に注力するのもありか。

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    2023年11月25日
  • 私の半分はどこから来たのか AID[非配偶者間人工授精]で生まれた子の苦悩

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    20年前は、結婚したら子供を産むのが普通という圧力がかなり強く平気で口に出す時代だった。そんな中での不妊、さらに男性不妊は言い出しにくく、日本では告知という発想にはいたらず、秘匿する方向に行きがちであり、法整備も遅れにもつながったのではないか。

    告知は小さい頃の方がより柔軟に受け入れられるということを初めて知った。
    今は多様性が尊重されるようになり、昔よりもスティグマがなくなってきた。だからこそ、生殖医療を秘匿の世界とせず、告知の大切さ法律で何をどのように保護すれば良いのかしっかり議論する必要がある。

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    2023年09月01日
  • 近代の終わり 秩序なき世界の現実

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    本書でインタビューされてる人たちの著書を是非読んでみたいと思いました。

    プロローグー人類の未来は明るいかー
    いまこそ現実を直視せよ
    我々はいま「近代の終わり」という歴史的結節点を迎えているのではないかという思いにとらわれた。近代を一貫して特徴をづけてきたグローバリゼーション、その元になっていた理性、認識、秩序といったものへの信頼が大きく揺らいでいる。これこそ現在の我々が感じる漠然とした不安の正体なのかもしれない。
    その先にある人類の未来は明るいのか、あるいは暗いのか……。読者の皆さんが識者の意見に賛同する しないは別として、きっと新しい視点をこの対話から学べると思う。その学びを共有することができたら望外の喜びである。

    ブライアンレヴィン
    ソーシャルメディアで拡散されるステレオタイプ
    予防の観点が抜けていた

    カートアンダーソン
    「ファンタジーランド」と化すアメリカ
    「真実」や「現実」を創作できるという信条
    個人主義が間違った方向に加速した
    人々の不安が陰謀論を生み出す

    ジョージフリードマン
    いまのアメリカにはテクノクラシーや金融に携わる支配階級と、経済的もしくは文化的に負け組になった衰退階級による分裂が生じています。

    専門家には物事を狭い範囲でしか見られないという弱点があります。小さな点では特化しているものの、他へ影響まで注意がゆきわたらない。

    日本は安全保障上の戦略を示すべき
    北朝鮮の核攻撃に一番弱い国は日本だ
    日本が経済規模に相当する軍事的立場を有していないのは明らかです。そのアンバランスは今すぐにでも修正する必要があります。
    海上交通路を確保できる軍事力を持つことです。大きな問題は、原材料のほとんどを輸入に頼っていること。国益の基本は国の存続に不可欠である原材料へのアクセスの維持です。
    軍事的に弱く豊かな国というのは非常に危険な立場にある。
    そこで戦略に基づき軍事力を築いていくことになりますが 、日本の場合、自衛隊という形はあっても、その戦略が見えてきません。もし戦略があるのであれば表に出すべきです。
    北大西洋地域、マラッカ海域における海上交通路を確保することが大切だ。それを事実として認識している。ならばどうしたらいいのか、それを外に向かって表明していないことには、我々にはその戦略が伝わりませんし、具体的にどう武装したらいいか 話し合うこともできません。
    日本には第二次世界大戦で敗北した トラウマがいまだにあり、それゆえに権威を持ってアメリカと話ができない立場にあります。また今や中国の方が強力な軍事力を有しているため、中国に対しても強く主張することには躊躇がちです。南北朝鮮に対して さえ強く出られないでいる。

    北朝鮮は自分たちが生き延びることに最も関心を持っています。そのためには核保有が必要不可欠な策であると考えている。
    もしも北朝鮮が他国への攻撃を目論んだ場合には、核ミサイルの射程内でなおかつ軍事的に脆弱な国はどこであるか、日本は自分たちが置かれている現実を直視しなければなりません。

    イワンクラステフ
    アメリカ軍のアフガンからの屈辱的な撤退
    政府軍の士気喪失は決定的に重要な要素でした。 状況の把握において最も難しいのは当事者の動機であることを我々はまざまざと再認識させられました。

    今後10年で起こることが予想されるのは、自国だけで地政学的なプレイヤーになるこりとはできない、トルコ、ロシア、インド、日本、EUといった ミドルパワー 国家の活動の活発化です。
    今後大きな変化が見られるのは国家同士の関係よりむしろ、身近な社会の中でしょう。我々の社会の中で起きている変化に注目が集まるのです。今後は 地域の現状に即した 調整が進むため、世界秩序よりも地域秩序が大きく変化し、多元的な世界が訪れるでしょう。

    日本は米中対立の狭間で、今後想定される 舞台はアジアであり、日本があらゆる場面で自前で対処できるよう政策面で軍事化しても私は驚きません。 今や戦争も定義が以前と相当変わっています。現在のサイバー戦争や経済戦争の観点から見れば昔の戦争観にとられていてはいけないでしょう。
    また日本は少子高齢化という大問題に直面しています。

    アダムトゥーズ
    分断に向かう欧州とアメリカ
    ヨーロッパ経済の回復はスピード感にかける
    世界が変わりつつある事実を認識しなければならない
    経済の未来を担う人物、学者たち
    ジェロームパウエル、イザベルシュナーベル、クリスティーヌラガルド、ギータゴピナート、ジョシュメイソン、ダニエラガボール

    ヴァレリーハンセン
    グロ−バリゼ−ションの起源を大航海時代とするのは遅すぎる
    ヨ−ロッパの歴史家は以前より、西暦一〇〇〇年に大きな関心を持っていた
    西暦1000年頃に中国と中央アジアの歴史、バイキングスカンジナビア人がカナダに上陸したこと、中国からインド アラビア半島 アフリカに至るまで海上交易でつながったこと、西暦1000年頃に世界でなにかがおきている。
    内藤湖南は宋朝を近代のはじまりと見ていた。
    欧州中心主義ではなく、西暦1000年頃から始まる 宋朝こそが近代史の起源。
    バイキングが1000年頃までにアメリカ大陸北東部だけでなく、ユカタン半島にまで到達していた証拠が出てきている。
    「戦士の神殿」の壁画に描かれている捕虜は、ブロンドで目の色が明るく、肌の色は白い。

    ジョージエストライク
    健常者優位主義を乗り越えられるか

    デイビィッドファリアー
    「人新世」に生きる人類の避けられない未来
    我々のほとんどはどれほど先のことを考えてもせいぜい数年後、「将来の夢」という場合は十数年先のことまでは想像するだろうが、それでも10万年後の地球となると思いをはせる人は皆無といえる。
    「いま」は未来からみれば「過去」である。「人間がやることで影響のないものなどなく。すべては繋がっている」「ディープタイム」という地質学的スケールから我々の「いま」の行動を顧みる重要性がわかる。

    何千世代にもわたって、あらゆるものの中に人類の痕跡が残り続ける。

    近所の現象から書き始めることは、自分が住む場所の未来の化石を見ることにつながります。

    マルコポーロがクビライ・カーンとの最後の謁見の際に述べた言葉「あらゆる形がそれぞれ自分の都市を見いだすまでは、新しい都市が生まれつづけることだろう。そして、あらゆる案が出尽くし、形が崩れるとき、都市の終末が始まる。」
    都市は人類がつくり出したとてつもない 産物です。100年前には想像もつかなかった都市の姿が今目の前にある。そしてこの先も都市が築かれていくことに希望を感じさせてくれるのがこの言葉なのです。

    生物多様性は危機に瀕しており、人類は生物の管理人ではありますが 王様ではありません。いかに生物絶滅を阻止する方向に舵を切れるか。未来の化石記録には我々が絶滅の危機をどこまで放置したかがしっかりと残るのです。

    いま見られる 進化のほとんどは、人為的な変更が加わられた結果だと、さまざまな研究の中で言われています。
    私たち人類が他の種の分布域やその行動、場合によってはその外見に変更を加え、生態系を変えてしまったせいなのです。
    本来であれば長い時間をかけて起こる変化が人の一生のうちに起こってもおかしくない。そう思うと不安を覚えずにはいられませんが、 一方で、我々がすぐに変化を起こせるという点には希望を持っていいと思います。

    インターネットは目に見えない空気のようなものです。世界中至るところで利用でき、そのデータはクラウド化していると言いながら実際には実体を持った巨大なデータセンターの中で保管されている。これらのセンターは世界各地にある。
    人間がやることで 影響の出ないものなどなくすべては繋がっている。この深いところでのつながりをまず理解することが変化への第一歩です。

    大事なのは、我々がいまやっていることの影響がどれだけ長く残るか忘れてはならないということです。自分の身の回りにあるものの行為でもその影響は10万年後まで残るかもしれない。

    我々が時代のレガシーを残すという事実を思い起こさせてくれるものに囲まれているのは幸運だと思います。未来の化石になる可能性がある物質に囲まれているからこそ、それをきっかけに未来にどのような化石を残したいかを考えることができるし、考えなくてはという気になれるのです。あなたが行うことの帰結として未来を生きる子孫の生活が変わってしまう。その視点から考察を続けることはとても価値があるのです。

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    2023年06月10日
  • つながり過ぎた世界の先に

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    マルクス・ガブリエルは注目している知識人の1人なので、本書も手に取りましたが、とても満足しています。この手のインタビュー本ですと、内容がかなり薄くがっかりすることも多々あるのですが、さすが哲学者ガブリエルです、インタビュー用にわかりやすい言葉を使いつつ、かなり深いことも多数盛り込んでいました。ガブリエルは本書の中で「倫理資本主義」こそ我々が今後目指すべき道だと主張します。そしてこれは名称にもあるように資本主義と両立する、つまり今の資本主義の方向を修正すれば可能だというわけです。

    倫理資本主義に向かうかどうかのカギを握っているのは「危機」です。実はガブリエルは、危機が生み出す全く異なる2つの推進力について本書で語っています。1つ目は、危機が人々を倫理的、道徳的にする力。しかし同時に、危機が恐怖を生み出すとしたら、それは非倫理的な行動を引き起こすわけです。ガブリエルは非倫理的な行動の背後には恐怖があると述べていますが、確かにパニックになると他人のことはどうでもよくなる、自分の生存だけに頭が向かうわけです。つまり「危機」は諸刃の剣であって、これをチャンスによりよい「倫理資本主義」に向かうこともできるし、ホッブズなどがいう「自然状態」になってしまう恐れもあるということでしょうか。まさに不安定な社会になっているわけです。

    本書は「つながり」をキーワードにしていますが、著者が最後に神聖性についての見解を述べているのは秀逸だと思いました。つまり究極の「つながり」とは、言葉では表せない宇宙(全体)とつながっているというような感覚であって、人々はそれを得たときに神聖性を感じる、という主張です。仏教的な世界観もまさにそれを述べているわけです。そして芸術がそれを促進する、という主張もまさにその通りだと思います。個人的な話ですが、私はクラシック音楽のなかでもバッハとシューマンの楽曲を聞くと心が震えます。なぜかというと、彼らの楽曲を聴いていると、何か宇宙の真理がかなでる音、大乗仏教的にいうなら、大日如来がかなでている音楽はこういうものではないか、と感じるからです。ミヒャエル・エンデの小説「モモ」のなかに、主人公のモモが「時間のみなもと」を訪れるシーンがありますが、そこでは数えきれない種類の音がたえまなく新しいハーモニーを作り出している、という記述があります。そこではまさに、「私」を意識する人間という生命体が、宇宙(全体)とのつながりを実感しているのだと思います。

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    2023年05月06日
  • 私の半分はどこから来たのか AID[非配偶者間人工授精]で生まれた子の苦悩

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    全ての大人は全ての子どもの親になり、全ての子どもは全ての大人の子になる、ってどこかでみた言葉を思い出す。本当に、そんな世の中になりつつあって、過渡期をわたしたちは生きていると思う。

    「子どもがほしい」と切実に願った先のAID (非配偶者間人工授精)の利用なら、生まれた子どもへの説明はどんなあり方が理想的なのか、とくに本書ではその考えたかを得る。例えば、オーストラリア、ヴィクトリア州の病院で不妊治療を行ってきたアンドリュー・スピアーズ医師によると「幼少期の子どもがどれほど精神的な受容力を持っているか」が語られ、10代になってからの子どもへの告知では遅すぎることや、アイデンティティが形成される前に告知することの重要性など、記されている。

    自分がAIDで生まれたことを知ってかき乱された人「アイデンティティの半分が空白状態」になった人たちの言葉もたくさんあり、本書を読むことで苦悩を知ることにもなる。

    自分や自分たちのあり方に自信をもって生きていれば、その子どもも、どんな生まれかたであっても自信を持って生きることができるのだろうか。

    子どもってすごいな‥とそんなため息と感嘆が漏れて、きっと新しい家族やコミュニティの形が生まれるのだろうという希望をもつ。わたしもまだ、完全にそう思うことは難しいのだけど、自分が存在することが奇跡で、喜ばしいことだと誰もが思う世界になるといいなぁ。

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    2023年04月29日
  • 英語の品格(インターナショナル新書)

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    英語を使い始めたタイミングで読むととても、参考になる。英語は思ってるほど単純ではなく、奥深い言語であり、話し方や内容、言葉のチョイスでその人の品格が表れることもよくわかった

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    2023年04月08日
  • 未完の資本主義 テクノロジーが変える経済の形と未来

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    最悪のシステムの中の最善のシステムである、資本主義について、情報技術によってますます加速し、変容をしていく先に何が待っているのか。2019年の断面で7名の経済学者が未来を予測した書

    キーワードは以下です。

    米中の対立
    資本主義の修正と変容
    富の再配分
    人工知能の発達と普及、そして雇用への影響

    目次

    プロローグ 「未完」のその先を求めて

    Chapter1 ポール・クルグマン 我々は大きな分岐点の前に立っている
    Chapter2 トーマス・フリードマン 雇用の完新世が終わり、人新世がはじまる
    Chapter3 デヴィッド・グレーバー 職業の半分がなくなり、どうでもいい仕事が急増する
    Chapter4 トーマス・セドラチェク 成長を追い求める経済学が世界を破壊する
    Chapter5 タイラー・コーエン テクノロジーは働く人の格差をますます広げていく
    Chapter6 ルトガー・ブレグマン ベーシックインカムと1日3時間労働が社会を救う
    Chapter7 ビクターマイヤー=ショーンベルガー データ資本主義が激変させる未来

    エピローグ 加速する世界の中で

    ISBN:9784569843728
    出版社:PHP研究所
    判型:新書
    ページ数:204ページ
    定価:900円(本体)
    発売日:2019年09月27日

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    2023年01月26日
  • 「常識」が通じない世界で日本人はどう生きるか

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    ネタバレ

    イノベーションを促する為には考え形の異種混淆が必用らしいです。

    日本人は年配者へ敬意を持つ道徳を持ちつつ高い均質性を持った民族であり、既存のパラダイムへ批判をしないが故にイノベーションが起きにくいようです。

    解決案としては、多様性のある環境下での若者の教育を実施すべきとの事です。

    私自身、海外への留学経験も無く同調圧力が働く会社で働いてますので、先ずは私自身が社内の若者へ少しでも意見や改善案を発せられる環境作りを目指していきたいと思いました。

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    2023年01月09日