大野和基のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
最近気になる「若き天才」マルクス・ガブリエル。ドイツの哲学者で彼の主張する「新実在論」が今世界中で脚光を浴びている。本書では、大きく変貌する現代社会が直面する5つの危機(価値、民主主義、資本主義、テクノロジー、表象)の提示とその本質の解説と、特に日本に対して「優しい独裁国」と評し、解決方法を提案している。「インターネットは非民主的」「人工知能など存在しない」「GAFAにただ働きさせられている」など、一旦立ち止まって思考することで見えくる本質の大切さに気付かされる。本書の主たるテーマとは異なるが、なるほどと思ったのは、よりよく生きるための思考法ともいうべき「哲学」を、なぜ小学校から教えないのかと
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3.6 (32)
Posted by ブクログ
<目次>
はじめに
第1章独裁国家はパンデミックに強いのか
第2章AIで人類はレジリエントになれる
第3章ロックダウンで生まれた新しい働き方
第4章認知バイアスが感染症対策を遅らせた
第5章新型コロナで強力になったGAFA
第6章景気回はスウオシュ型になる
あとがき
P147FBとグーグルのアルゴリズムはつながりを検知
する~よい記事と判断~多くの人の目にふれるように
~ランキング上昇
反論の多い記事は上昇する⇒フェイクへ
P192ロックダウンを早期にしても経済を止めることに
変わりはないので、失業率は同じ
知の巨人へのインタビュー本 -
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ネタバレ哲学者である著者が提唱する「新しい実在論」について、インタビューをもとに書き起こした本である。
本書では、「新しい実在論」を解説した後に、現代を5つの側面(価値、民主主義、資本主義、テクノロジー、表象)からの危機を論じている。
内容的には新書であるため、どうしても表面的なものとなってしまい、著者の哲学自体を理解するには内容が乏しく(自分の理解力の問題か?)、本質をもっと理解するためには他の著書を読み込む必要があるが、内容としては興味深いものであった。
本書で著者が主張していることは、自分ももだ未消化で文章としてうまく表現できないのが残念であるが、確かに現在の様々な問題に対する新たなアプローチを -
大野和基 / ジャレド・ダイアモンド / ユヴァル・ノア・ハラリ / リンダ・グラットン / ニック・ボストロム / ダニエル・コーエン / ウィリアム・J・ペリー / ジョーン・C・ウィリアムズ / ネル・アーヴィン・ペインター3.9 (30)
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3.6 (32)
Posted by ブクログ
「ライフシフト」や「銃・病原菌・鉄」など世界的ベストセラーとなった本の著書たちが、コロナをどう捉えているのかを理解することができた。
コロナはネガティブな要素もあるけれど、必ずしもそれだけではなく、全員が口を揃えていたのが、「深く考えるきっかけになった」と。
たしかに、世の中ずっと安定しているわけがないし、いつ不安定になってもおかしくない変化し続ける社会。とはいえ、人は簡単には変われない生き物だから、こうしたきっかけがなければ、今までの常識や当たり前に思っていたことを見直す機会をなかなか取れないのだろう。
そういう意味でも識者たちの深い思考に触れる良い本だった。
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3.6 (32)
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コロナ禍の今、自分にできること、すべきこと。
第一歩は、考えること。ふかく考えること。
この書籍で面白いと思ったところは、世界に名だたる知識人6人の中でも、日本の経済に対する評価やその捉え方に差異があることだ。もちろん、立場もまるっきり違う人達だから、当然といえば当然だけれども、何より大切なのは自分達の知識と経験から答えを出していることだと思う。
誰かの受け売りじゃなく、自身の持てるあらゆるデータを吟味して、私はこう思う、という意見を表明することの大事さ。
スティーブン•ピンカーさんのインタビューが中でも唸らされた。
非常事態の今、強力なリーダーシップを発揮する言葉、現行を破壊せよという -
3.6 (32)
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大野和基 / ジャレド・ダイアモンド / ユヴァル・ノア・ハラリ / リンダ・グラットン / ニック・ボストロム / ダニエル・コーエン / ウィリアム・J・ペリー / ジョーン・C・ウィリアムズ / ネル・アーヴィン・ペインター3.9 (30)
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Memo:
インターネットはジャンクというガブリエルさんのお話なのだが、手軽に超すぐ読めて面白く、インターネットのコンテンツのようだった。
(P69) 深い文化的異質があるとするストーリーは、戦争をあおり、他者を攻撃する口実になる。こうやって「他者」の存在を作り上げる。
(P72) 人間性というのはきわめて普遍的。文化相対主義の機能は非民主的なインターネットを正当化するためのもの。
(P82) 人から人間性を奪うには。1:相手を悪だと思うこと 2:相手を善だと思うこと 本来、善悪などないただの人間。
(P104) 民主主義の本質:戦うことは合理的じゃない。もっと前向きなことに集中しよう。
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Posted by ブクログ
ネタバレなかなか手ごわい。それに、いっぺんでどうにかする相手じゃなさそう。
意味を測定のルールとする、という定義。対話している相手を特定のアイデンティティの代表者としない。社会のゴールは、企業のルールも含めて人間性の向上とすべき。下層にいる人の数がこれほど多くなったことはかってなかった。平均的人生がどのようなものになるかが研究されて人生のどの移行期も利用することがエコにつながる贅沢な消費という満足を与える定期サービスのオファーを受ける。資本主義。環境問題への抜本的な解決になる>ほんとかな。自然科学は価値判断しない。ので原始的な宗教みたいに。労働を機会に任せて末人になる。情報検索をすることが検索とネット -
大野和基 / ジャレド・ダイアモンド / ユヴァル・ノア・ハラリ / リンダ・グラットン / ニック・ボストロム / ダニエル・コーエン / ウィリアム・J・ペリー / ジョーン・C・ウィリアムズ / ネル・アーヴィン・ペインター3.9 (30)
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ネタバレ各学術界の著名人と著者である大野氏とのオムニバス形式の対談記事を1冊にまとめた当著。
歴史学者であるハラリ氏が述べた「役立たず階級」というワードが大変印象的で、他の登壇者が述べたようにAIの台頭によって私達の仕事・生活・生き方が大きく様変わりするだろうという警鐘が伝わってきました。
ダニエルコーエン氏が述べているように「ただ一生懸命に働けばよい」というのは単なる幻想で、リンダ・グラットン氏が提唱する「人生の目的」と「人生の意味」を組み合わせた、「積極的な選択」を自らしていくことが、これからの混迷を極める時代において重要となってくるのだと思いました。
これは即ち、「生きたいように生きることが許さ -
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ネタバレ投資を勉強する上で、世界一投資家のジム・ロジャーズの考え方を知りたいと思って、この本を購読した。
わたし自身、日本経済はこれ以上、よくならないと思っており、40代には海外へ飛ぼうと、少しずつ計画している。
この本を読んでみても、その気持ちは只、強まるばかりであったが、具体的になぜそう考えるのか、その理由や日本でも良いところはまだ残っている等、一縷の希望などが書かれていたので、今の日本に対して絶望的だったのが、ほんの少しだけ緩和されたような気がした。
しかし、ジム・ロジャーズの分析力はとても素晴らしいと思った。著者の本を読んだのは、これが初めてだが、他にも「中国経済の本」や、「世界中を旅す -
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Posted by ブクログ
●最近本屋でよく顔を見るこのひとの本、初めて読んだ。
難しいとこも多いけど面白かった。内田樹の本読んでる感覚に似てた。
第4章:民主主義
民主主義では何でも自由に言えると誤解されている。文化的多様性は事実で、minorityを排除しようとする人を民主主義は排除すべき。でも他人の尊厳を減らす人は自分自身の尊厳も減らしていると考えよ。つまり尊厳がゼロになれば人間でなくなるのだから死刑はダメ
第5章:資本主義
グローバル経済が、グローバル国民国家の存在なしで機能することはない。インターネット上の危機と似ている。法律上の制限がないグローバル経済は明らかに問題。ここにトランプは気づいた。世界国家のな