大野和基のレビュー一覧
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「テクノロジーに耳を傾ければ未来がわかる」
-ケヴィン・ケリー
そう、うたう通称ビジョナリーのケヴィン・ケリーが次の5000日(13年)で地球規模の巨大プラットフォーム「ミラーワールド」の誕生を予見するコンセプトの一冊。
ケヴィンは、巨大テック企業の勝者総取りや、フリーミアム経済の到来を予見していたらしい。予見者としての実績はバッチリ。
最初にあげた言葉は、要は頭で考えるんじゃなくて、対象の観察からしか本質は取り出せないってことだろうけど、デザイン分野なら佐藤可士和、美術界なら東山魁夷など枚挙にいとまがないほど同じことを言ってるなと。
あとはミラーワールドとか落合陽一の「デジタルネイチャー」のコンセプトにそっくり。本質を観取してるからこそ、いろんなところ/人の発言で同じコンセプトが現れるんだろうな
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大数の法則 サンプル数が多いほど正確
ゴールドスタンダード :20回中19回 真の値なら許容=p値5%
分散 偏りが生じない質問
数学 他の学問と連携してはじめて有用性
素粒子物理学 共用レベル=5標準偏差
モンティ・ホール問題 ゲーム理論
3つのドアの一つが正解で 3つから一つを選んだ(確率1/3)あと
司会者が一つの不正解を教えると 残りの別のドアの確率が(1/2に)上がる
不思議の国のアリス 作者は数学者
枕頭問題=考えながら眠ると 朝、問題が解けている
人間は大きな数字を理解するのが不得意 街で見かける100人が限界
ルーレット:36の数字の他に0,00 確率は1/38だが 賭けられるのは36の数字のみ
長期的には損をする仕組み 宝くじも同じ
人の行動の傾向を読み(隣合う数字よりもランダムなど) その裏に賭ける
バタフライ効果 フラクタル 運
標準偏差とリスク:損失を許容できるか?
→企業・政治・社会のあらゆるデータから 市場のパターンを理解する
線形計画法
データの1/e=38%を調べれば3回に1回は最高のものを選べる
微積分
最適な値に到達する点 人間は小さな数字は方程式を直感的に解いている
知能は多次元的(感情、分析、視覚、言語・・) IQは一面のみの評価 -
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もはや自由民主主義では気候変動とAIの危機に対抗できないので新たな仕組みを作らなければならないと言うスラヴォイ・ジジェク。
神の見えざる手などという嘘に踊らされて完全な自由に任せていては取り返しがつかないことが起こる(実際に起きている)と警鐘を鳴らすジョセフ・E・スティグリッツ。
西洋の白人にとっての移民問題の深刻さを主張し日本も移民に関して受け入れるか否かの問いに真剣に向き合うべきというエリック・カウフマン。
資本主義は民主主義的ではなく、何を作り何を作らないのかを一部の富裕層が勝手に決めているだけで
、社会と環境のために何を作るべきかを人々が決めるようにシステムを変えるべきというジェイソン・ヒッケル。
現在の西洋の台頭は必然でも安定的な状態でもなく、単に一夫一婦制といとこ婚を西方協会が禁じたことによって血縁が薄れ結果として産業革命がうまくいっただけの一時的な状態に過ぎないと看破するジョセフ・ヘンリック。
世界は多極化しており、これから人々は命の経済と死の経済のいずれかを選択しなければならないと説くジャック・アタリ。
量子コンピュータの夢(ガン撲滅、老化撲滅、太陽フレア予測 等)を語るミチオ・カク。
水の惑星においては水のネットワークを意識して維持しなければならないと説くジェレミー・リフキン。
博識の知性たちのインタビューは興奮と気付きがたくさんあった。
星4つ。 -
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マルクス・ガブリエルのインタビューを基にした本で、著作物よりは読みやすい(その分軽い)。世界史の針が巻き戻る、というテーマを中心に、政治、新実在論などの哲学、テクノロジーなどを批判的に語っている。現在多くの人が常識のように思っている科学的世界観などを批判し刺激的ではある。我々はGAFAにただ働きされている、など刺激的な言葉が多い(よく理解できなかったが)。科学を自然主義として、これまで最も多くの人を殺してきたものとして批判し、一方新実在論を役に立つものとして宣伝。具体的にどう役になっているかはよく理解できなかった。
こういう著書を読んでつくづく思うのは、学校で教わるようなことは様々な世界観のうちの1つでしかないということ。学校で教わるのはここでいう自然主義だろう。それが絶対的に正しいというわけではない、と気が付くのは重要だと思う。それは学校では教えてくれないので自分で読書するしかない。そういう意味で、読書って大事だな、と改めて思う。 -
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学生時代は数学が苦手というより、数字に苦手意識があった。数学大好きな父親からなぜ私が生まれたのか疑問で、小学生は6年間算盤も習っていたから暗算は早い。中学あたりから徐々に苦手意識が芽生え、気付けば高校大学は完全に文系。母親の超読書家の血が目覚めたのかもしれない。その様な数学大嫌いの私が本書を手に取った理由は、そろそろ苦手と言わず触れてみようという(今更の)興味本位と、表紙に小さく書かれていた「数式は一切なし!」に惹かれたのは間違いない。
ページを捲ると、確かに数式で解くのではない、数学的思考の在り方や、日常的な利用できるシーンのヒントに溢れている。例示が特に分かりやすく(日本語訳がわかりやすいからか)、すぐに数学的思考の世界に入り込み、(勘違いにしても)まるで自分が数学的思考をしているかの如く心地よさまで出てくる。
筆者マーカス・デュ・ソートイとは一風変わった名前に聞こえるが、イギリスの数学者、数学啓蒙家であり、かの一流大学オックスフォードの数学研究所教授という、これまた(よくわからないが)超一流な人物だ。表紙裏の筆者の経緯だけで、内容の期待感が膨らむが、期待を裏切らない一冊となっている。中身は選挙速報を題材にした統計学、ネットオークションの勝ち方指南にもなるゲーム理論など、その手法自体は誰もが耳にしたことがありながら、いざ説明を求められたら、正しく答えられないようなものを分かりやすく解説している。確率論に出てくる「モンティ・ホール問題」などは何度も繰り返し読み返しては頭の疑問を整理している自分に気づく。そのまま、リスク分析や論理的推論などは日常生活で迷ったり悩んだ際に応用できることを理解する。気づけばあっという間に最終ページになっていて、こんなに数学が楽しかったのかと、今までの長かった学生時代、特に長く感じた数学の時間が今更ながら勿体なかったと感じさせてくれる。勿論これまで教えをこうた先生方への申し訳なさもあるが、こんな授業なら私もついていけたのではないかと感じさせる。社会人になって随分年月を重ねてしまったが、今からでも遅くない。早速今この瞬間から使っていきたい内容であった。数学は面白い。 -
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定期的に読みたくなる種類の新書。最新状況の確認というか、自分の認識のアップデートとしてのルーティンみたいなもの。世界の知性と言われ、リーダーたちのメンターとしても一目置かれている方々。哲学、経済学、人口学、物理学などの各分野から、社会や政治、技術がどうなっているかを解説してくれている。共通しているのは、「現代」が将来から見たときに、分岐点だったと言われる時代ではないかということ。民主主義、資本主義、宗教などの変化や、AIの台頭などで、過去100年より驚異的なスピードで格差が広がっているということ。もう一つは、フラット化しつつあるにもかかわらず多くの国々が独自の価値観をより重視し、配慮なく振る舞う傾向が強まっていること。ある点では手を握るが、別の点では激しく対立する、などが表面化している。日本の外交は、良くも悪くも曖昧戦略と言われるが、このようなご時世、案外これは生存戦略としては効いてくるのかもしれない。
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AID(非配偶者間人工授精)で生まれた子どものインタビューと、遺伝上の親を知る権利の現状について書かれた本。
そういう話は聞いたことがあったが、実際のインタビューを読んで、例え、育ての親にどんなに愛されて育っても、埋められない苦悩があること、そして子どもの視点で権利を行使することが当たり前になることの難しさをを痛感した。
不妊治療費用の助成が増え体外受精を利用しやすくなったのと、ドナーの心理的ハードルが上がったことで、AIDのニーズは減ってきているのかもしれないが、精子バンクを利用するハードルも下がっている。提供側、受ける側、そして生まれた子どもにもきちんと説明・理解ができる体制を作ることは大切だと思う。 -
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知の好奇心を煽られた。
でもなかなか理解できないこともあり。
著者が語る新実在論。
脳が受信機であれば、同じ受信機ではない。
だから人それぞれ、少しずつ見ている番組が違う。
そして放送されている番組(=現実)は単一の番組ではない。つまり世界は存在しない。
「私たちは現実をあるがままに知ることはできるが、現実は一つではない。よって世界は存在しない。
その現実とは、さまざまな断片の集まりだから。
※つまり世界とは、ひとつに繋がっている物語でないといけないのに、断片的であるから、存在しない、ということ?
※確かに東洋哲学だと 断片 を重視している。つまり、過去と現在と未来につながりはない、と。
で、あればやはりニーチェの指摘のとおり、「仏教はニヒリズム」であり、そのニヒリズムからの脱却は難しいのでは?(それこそ超人以外は)
そして「世界は存在しない」のなら、なぜ著者は「もはやGDPを擁護する人はいない」といった経済学や「ウクライナへの戦争は、政治の問題ではなく宗教問題」などの国際情勢に首突っ込んで語るのか?
存在しえない世界を語っても、仕方ない、のでは?
でも一冊しか読んでいないし、私がよくわかっていないのだと思う。