大野和基のレビュー一覧
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新しい実在論で世界を視るという本。
若さのせいか良く言うと「ハッキリものを言う人」、悪く言うと「口が悪い」という印象。
ただ言っている内容は納得のいくものも多く、良い学びになった。
【補講 新しい実在論が我々にもたらすもの】は自分には難しかった。
p.103 【民主的思考と非民主的思考の違いとは】
民主的な制度の機能は、意見の相違に直面したときに暴力沙汰が起きる確率を減らすことです。二人の当事者が異なる意見を持っているとき、民主的な機関の機能は双方の利益の間の妥協点を見つけ出すことです。
p.114【民主主義と多様性のパラドックスを哲学する】
(哲学者バートランド・ラッセルの -
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マルクスガブリエルさんの考えはとても面白い。今まで読んできた哲学者の本と違って、自身の考え、現時点での答えを明確に述べていることが違う気がした。どの哲学書を読んでいても、答えは結局わからないといった感じになるのだが、ガブリエルさんの本では一つの道標が表されていて、とりあえずそれを信じてみたくなるし、そうすることで自分自身の生きる意味を見出せる気がするからだ。
この本ではパンデミックによってあぶり出された様々な繋がりについて解説されていた。
国と国、SNSなど。
特にSNSは自分が元々持っていなかったはずのアイデンティティを押し付けてくる。そして、押し付けられた誤った自己概念に基づいて行動する -
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新実在論の話を聞いてから、たしかにそうだなぁと思うことが多くなった。
今回下の5つのテーマについてガブリエルさんの考察が書かれていた。
価値の危機
民主主義の危機
資本主義の危機
テクノロジーの危機
表象の危機
それぞれ面白い視点があったのだけれど、個人的には、多様性を否定する人を受け入れることが多様性なのかというパラドックスについての解説がとても納得した。
ラッセルのパラドックスから考えても、受け入れる必要はないという結論だった。
と言うよりも、受け入れてしまうと矛盾が生じるので、受け入れてはないないということだった。
個人としては多様性を否定する人も受け入れることが多様性なのだとは -
大野和基 / ジャレド・ダイアモンド / ユヴァル・ノア・ハラリ / リンダ・グラットン / ニック・ボストロム / ダニエル・コーエン / ウィリアム・J・ペリー / ジョーン・C・ウィリアムズ / ネル・アーヴィン・ペインター3.9 (30)
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ネタバレコロナを経て状況が変わっている部分もあると思うが、新鮮な視点が面白い。
日本の未来に対して悲観的である理由の一つとして、歴史から見て移民を受け入れない国は衰退する(例ビルマ、ガーナ、エチオピア)ことを挙げている。
日本の農業に対しては可能性を感じており、移民を受け入れて低コストな運営を目指すこと(ただし、歴史的に品質を落とした会社は長続きしないので、高品質なものを提供しつづけること)を示唆。
最近話題の気候変動について多くを触れているわけではないが、中国の現状を踏まえて環境ビジネスは伸びるといった示唆もある。
10年後も覚えておきたいフレーズとしては、「人は歳を重ねるごとに、変化に順応するの -
3.6 (32)
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Posted by ブクログ
ネタバレ「世界3大投資家」の一人、ジム・ロジャーズが、歴史から大きな「お金の流れ」をつかみ、日本と世界の未来を予測した本。
「私がもし10歳の日本人なら、ただちに日本を去るだろう」とジム・ロジャーズは言います。現在の日本は世界的な投資家の視点で見ると、衰退の一途をたどっているようです。なぜ日本が衰退しているのか。日本が再び輝くためにやるべきことは何かが、本書で提示されています。
ジム・ロジャーズは本書をはじめとしたさまざまな著書で「歴史に学ぶ」ことの重要性を説いています。そして、多くの本を読んで異なる視点で眺めるクセをつけることの大切さも語っています。 -
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3.6 (32)
Posted by ブクログ
コロナの情報としては古い(2021年5月現在。2020年7月の新書なのでやむを得ない)けど、それ以外はとても興味深く読めた。
違う見解もありつつ、海外の知識人たちが日本に対してほぼ同じように感じているんだなーと思ったのが、結婚後の女性の負担が多いところと定年退職が不要では?という話。
海外から見ても異様なんだね、日本の結婚後の夫婦間の家事育児分担(笑)
たしかに、双方が仕事を持つのになぜ育児も家事も女性がするんだろう。私も思う。
定年退職については詳しくないからわからないんだけど、働きたくても辞めざるを得ないのはたしかにおかしい。気力体力的に辛いならリタイアは全然ありだけど60代はたしかに -
3.6 (32)