雨宮処凛のレビュー一覧

  • 死なないノウハウ~独り身の「金欠」から「散骨」まで~

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    本書の趣旨は、社会的に追い詰められる可能性に対して、徹底して福祉など社会支援に繋げるという姿勢にある。長らく社会支援に関わり、教育雑誌などにも書く雨宮処凛らしい視点から、様々な社会支援につながる窓口を紹介している。結果として、本書は生活保護、LGBTQ向けの労働相談など、様々な知見が得られる良い本となっている。

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    2025年10月13日
  • 死なないノウハウ~独り身の「金欠」から「散骨」まで~

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    「現代は、誰もがちょっとしたことで奈落の底に突き落とされ、一度滑り落ちてしまうと這い上がるのは至難の業という無理ゲーの時代だ」

    高度成長期、正社員で終身雇用の夫、専業主婦の妻、子供二人を標準モデルとして作られた社会保障制度が、単身世帯が4割に迫る現代も継続して使われている。「この国のシステムの制度疲労」がこの、一度躓いたら最後、の時代になった元凶とのこと。
    ただ、政府も無為無策でいるわけではなく、方々にセイフティネットを設けてはいる。ただ、どこまでも見つけにくく、わかりにくい状態で、というだけで。そんなセイフティネットの存在を状況別で紹介してくれるのが本書。

    改めて、情報の重要性を痛感。あ

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    2025年04月27日
  • 死なないノウハウ~独り身の「金欠」から「散骨」まで~

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    単身世帯が増えてるだけにいろいろある。フリーランスで癌になったら?自営業では?なども触れている。

    不当解雇や介護や終活や仕事もお金もいろんな公共や民間(有料)の共済サービスがある。それぞれのスペシャリストから死後の包括サービスもある。


    情報は常に得る。役所に行けば至れり尽くせり教えてくれるわけじゃない。
    いわゆる縦割り気質

    選択は自分の目でみて行ってみて判断する。

    実家は墓じまいしようか
    自分は散骨でもいいな

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    2024年10月18日
  • 死なないノウハウ~独り身の「金欠」から「散骨」まで~

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    これは一家に一冊。
    親がいる人は、親の介護が必要とか亡くなったときにためになる。子がいる人にはカタミ?として子に渡しておけばよい。
    日本は貧しく、持たぬものに、冷たい。さまざまな制度を見せない見えにくくすることで、使いづらい、申請しづらい、世間の目とか気にさせるようなさらなる冷たさと、人権や人命や人間性への無知と無恥がある。
    なので、大金持ちで社会的なセーフティネットなんかいらんよという人以外は、とにかくこれは買っておいて、好きなところ気になるところ必要なところから読んだら良い。雨宮処凛さんの、サバサバとテキパキとこのような現場にどんどん入っていく様がよい。

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    2024年06月09日
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ

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    (2022/1/8)
    2020年、まだコロナ第2波くらい、オリンピック延期、という段階で書かれたアンソロジー。

    日本の知性が集結している。多くの方が参加している。

    読み始めたとき、それぞれのお名前の横に簡単な肩書しか書かれておらず、

    もう少し人物紹介すればいいのに、、、と思ったのだが、巻末にまとめて紹介されていた。

    この本は中高生向きなので、それぞれの著者を知らない可能性が高く、人物紹介が長いとかえって予断を持って読み始めてしまうので、避けたのかな、と推察。

    私は彼らの著作を結構読んでいるので、背景を知って読むとより立体的に読めた気がする。

    一つ一つのコラムにコメントをするのは野暮

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    2024年05月21日
  • 死なないノウハウ~独り身の「金欠」から「散骨」まで~

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    困ったとき、相談できる場所を知ってると知らないとでは、こんなにも安心感が違うものなんだなと思いました。
    制度等はそのときの情勢により変化していくと思いますが、知識を得る努力しようと思いました。

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    2024年03月12日
  • 死なないノウハウ~独り身の「金欠」から「散骨」まで~

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    前作の「学校では教えてくれない生活保護」と比べてより広範囲に社会資源を知ることができた。
    知識は身を助ける。そして正しい場所へつながることで明日への活路を見い出すことができる。

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    2024年03月06日
  • この社会の歪みと希望

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    雨宮さんの姿勢に力をもらえる一冊だと思う。
    権力者におもねることなく、必要な時に必要なことを引き出す事が大事というスタンスは、力をもらえると思う。
    立場の違いが対立を生み出すのではなく、より良い状態をつくる方向を生むという対談の姿勢は読み応えがある。

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    2023年12月23日
  • 相模原事件・裁判傍聴記 「役に立ちたい」と「障害者ヘイト」のあいだ

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    障害者福祉に携わる人は、ぜひ読んだ方がいいと思う。特に、最後の対談と後書きは読み応えがある。
    犯行を犯した被告が、なぜそういうところに行き着いてしまったか、真相はわからないけれどもかなり近い所まで描いているのではないかと思う。
    頑張らないと、しっかり考えないと、簡単に虐待につながる環境に傾いてしまいやすい現場が福祉のあちこちであると思う…。自戒をこめて、たくさんの人に手に取ってもらいたい本だと感じた。

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    2023年11月18日
  • 「女子」という呪い

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    いつ読むか、ということが響く内容で、最近DVや性虐待のことを色々読んでいるから、ひときわ刺さった内容だった。
    後半部分が、特によかった。

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    2023年11月14日
  • 「生きづらさ」について~貧困、アイデンティティ、ナショナリズム~

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    萱野  完全に居場所がないという状態だったんですね。で、その後、右翼団体にいくわけですね? 雨宮  はい。こういう言い方は変かもしれませんが、右翼はすごく居心地がよかったですね。ある意味、いまかかわっている労働組合と似た感じがあります。労働組合に入ってくる人たちも、ここではじめて人間に対する信頼感を取り戻せたというんです。「この人を蹴落とさなきゃ」とか「競争しなきゃ」とかいう感情ぬきで、はじめて人と話すことができた、と。私にとっては、そういう体験をしたのは右翼団体がはじめてだったん



    右翼にいったのは、いまから分析すると、「誰にもどこにも必要とされてない」という心情とすごく関係が

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    2023年07月06日
  • 世代の痛み 団塊ジュニアから団塊への質問状

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    『私だけの問題だと思っていたら、
    世代共通の問題だったのか!』
    と驚愕した団塊ジュニアの私です。

    私自身の問題であると捉える自己責任の考え方自体が団塊ジュニア世代の特徴であるという
    二重の納得まで得てしまった。

    「人に迷惑かけるな」と呪いのように言われて育った世代ですから
    と団塊ジュニアのことを雨宮さんが言っていて、

    『え!うちの母親だけじゃなかったのか!』と驚愕し、

    「生きてると迷惑かけるから死にます」と言って自殺していった雨宮さんの友人たちの話にもすごく共感してしまった。

    私も鬱状態になったとき、自分の存在自体が迷惑だから死にたいと母に言って母を泣かせたりした。

    一時期母を責め

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    2023年06月05日
  • 「女子」という呪い

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    社会に蔓延している「女子」という呪いに、私はこれまで苦しんできて、モヤモヤしていたんだなとこの本を読んで分かった。
    特に九州男児が父の家庭で育った私にとっては「妻は従うもの」だったし、でも父は私に対して息子的な役割を求めていたなとも思う。そして父がそのへんに置いていたアダルトビデオやエロ本で、私の姓への認識は確かに狂っていた。
    自分には何もないから、せめて性的魅力をアピールしなければ相手をがっかりさせてしまうと思っていた。浮気を許す女はかっこいいと思っていた。
    そういう、苦しいのに「女」という呪いを社会からかけられ、自分自身にもかけて生きてきた。

    地震で被災した女性達から生理用ナプキンがほし

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    2023年05月16日
  • 非正規・単身・アラフォー女性~「失われた世代」の絶望と希望~

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    タイトルからさぞ絶望的な内容と思いきや、意外とそうでもなかった。様々な事例を通して、ふんわり地に足のついた自立心が芽生えてくるというか、「ぐだぐだ言っても来るときは来るんだな。でも自分も独りじゃないし、なんとかなるか!」と思えてくる。一周まわった楽観主義になれる本。割と好きでした。

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    2023年01月04日
  • バンギャル ア ゴーゴー(2)

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    9/10.
    世渡りは難しい。楽しい事を追いかけても、社会に反抗しても、どうしても周りの認めがないと虚しい気持ちが湧いてくる。その矛盾には解決がないかもしれない。

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    2022年12月28日
  • 生き地獄天国 ――雨宮処凛自伝

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    こわれ者の祭典の会長でありワーキングプアの問題に取り組む雨宮処凛さんの自伝。
    アトピー性皮膚炎が原因のいじめに苦しんで楽になりたくて足掻いた日々親に言わないことでかろうじて自分を保っていた。
    ビジュアル系バンドの音楽に救われ音楽雑誌の読者投稿欄を通じてビジュアル系バンドのファンと繋がり自分の居場所を見つけビジュアル系バンドの追っかけにはまっていく日々。
    追っかけをやっていても出口が見えない中でリストカットや家庭内暴力に走り、天野可淡という人形作家の写真集に触発され人形作家を目指すもアトピーで挫折。
    地下鉄サリン事件をきっかけに右翼バンド結成、自分の中の漠然とした自分や世の中に対する怒りや違和感

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    2022年12月17日
  • 生きさせろ! 難民化する若者たち

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    自己責任の名のもとに私たちを使い捨てる社会に、企業に、反撃を開始する!この国の生きづらさの根源を「働くこと」から解き明かす宣戦布告の書。 フリーター、パート、派遣、請負・・・・不安定化する若者たちの労働現場。そのナマの姿を、自身も長年フリーターとしてサバイブしてきた著者が取材した渾身のルポルタージュ。この国の生きづらさの根源を「働くこと」から解き明かす宣戦布告の書!! 闘いのテーマは、ただたんに「生存」である。生きさせろ、ということである。生きていけるだけの金をよこせ。メシを食わせろ。人を馬鹿にした働かせ方をするな。俺は人間だ。スローガンはたったこれだけだ。生存権を二一世紀になってから求めなく

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    2022年12月17日
  • 暴力恋愛

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    元キャバ嬢でリストカッターの女性みかは、リストカッターたちが出入りする自傷系のホームページをいびつな居場所にしながら生きていたが、ドキュメンタリー監督の達也に取材させて欲しいと言われドキュメンタリーの被写体になり、ドキュメンタリー監督と同棲するようになり、束縛しあいDVそして気を引くためのリストカット、オーバードース。執着を捨てるために宗教にもハマる。
    好きになるほど追い詰めてしまう。誰かの愛情の大小でしか、自らの存在を確かめられない浮遊する個人。
    自分が自分でいるだけで生きられる方法を探す女性の話。雨宮処凛さんの私小説的な内容です。
    人は、どれくらいの重さで他人に寄りかかれるのか、重すぎては

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    2022年12月17日
  • 僕にもできた! 国会議員

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    山本太郎、れいわ新選組の考え方、何をやってきたか、これからなにをしたいのかがわかりやすく書いてあります。
    声を上げることが難しい人々をどうにかしたいという思いがあふれていて、読んでいただければ共感できると思うのですがいかがでしょうか?
    勝ち組負け組という考え方とは程遠い思い、共感できます。
    全部興味深く読めましたが特に、
    なかなか山本太郎について語ることが少ない小沢一郎さんの章と、
    私の推しでもある憲法学者木村草太さんと憲法を語る章がよかったです。

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    2022年11月15日
  • 生きさせろ! 難民化する若者たち

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    約10年前の本。
    10年前の人物たちは皆2~30代だった(命を絶たされた人もいるが)。今はどうしているんだろう。大企業と派遣会社、そして政府の壮絶な貧困生産事業に読むのが辛くなり、これがノンフィクションの日本であることに暗くなった。彼らのような世代の人々が今40、50代になる。

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    2022年10月31日