雨宮処凛のレビュー一覧
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ネタバレ私のおぼろげな記憶をたどると、筆者は右翼っぽい印象が頭の片隅にありました。いつも通りwikipediaで調べてみますと、右翼から左翼に転向?し、以降は貧困問題・新自由主義反対等に取り組むライター・ジャーナリスト的な活動をしているような方とお見受けしました。
因みに右翼という印象ですが『新しい神様』(1999)というドキュメンタリ映画に右翼バンドのボーカリストとしてに出演しており、その時の印象だと思われます。
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なお内容としては、「公開情報ではあるものの、能動的にアプローチしないとアクセスできない情報」とでも言ったところ。
お金、健康、親の介護、健康、トラブル、死、の六章からなる「お -
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思ってたのと違った。
「死なない」ことについて、著者の持論考察があれこれ書いてあるのかと思ったら、なんのことはない、生きていくのに困らないよう(もしくは困った時)どんなときどんなところに相談すると助けてもらえるかの情報集だった。
なんなら一覧表にしてしまえそうだけど、細かな状況によって、これはどうなるこんな時はどうしたら、みたいなことでも、文章で説明してくれているのでたどり着ける。ただし、一覧表みたいに眺めているだけではわかりにくいので、ちゃんと読まないといけない。
でも、いろいろ困ってたり先々が心配だけど、そもそも誰に相談していいかもわからない独り身の人、人付き合いの少ない人にはとっても役立 -
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ネタバレ最近よく目にする「下流」。いまや老人ではなく中年も入る。
私はいわゆる就職氷河期世代なのだが、当時は友達もなんだかんだと就職していて(地方の公立大学、文系)、実感としてそんなに氷河期だった覚えはないのだが、当時就職した人たちはだいたい5年の間に職を変えている。派遣で就職してうから試験受けて公務員に移行した子もいた。みんな留学したりと方向性を変えて、25年経った今、みんなそれなりに生活はしているが、50歳ともなると子供がいたら学費、独り身なら仕事できなくなったらどうしようなどという不安が重くのしかかってくるのである。自分の子供たちが成功できるように地ならしをしてあげるような余力は私にあるんだろう -
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お金、健康、トラブルの章は参考になった。
がん保険、入っておいたほうがいいかなあ…。保険の見直しが必要かも。
お金に困ったら介護施設にも入れるかわからないので(生活保護でも入れる施設もあるとは書いてあったが)、不安は募る。
生活保護は困ったら積極的に利用しましょうということなのだろう。どの章を読んでいても登場する。
柔軟な働き方ができたらいいなと私も思う。
世の中週5、8時間労働が基本だが、短い時間だったら働ける、時間帯が違ったら働ける、という人もいると思う。なんとかならないものか。
親が亡くなった際に口座が凍結してしまった。という案件に載っていた、取引のある金融機関のリストを作ってお -
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フリーランスで将来が不安なアラフィフが専門家に取材。
困難な人生の中で死なないために社会保障や困りごとの相談先などが書かれた本。
・生活保護申請に行くタイミングは、東京で一人暮らしの場合だいたい 6万円以下になったら行くといい
・解雇は受けられないという人が解雇予告手当を請求すると受け入れたことになってしまうので 注意
・労災になったら 労災指定病院に行く。窓口負担なし。
・職場の組合に入っているけれどもなかなか動いてくれない・頼りにならないという場合、個人加盟の組合に入るという手もある
・料金が高い施設が手厚い介護を提供しているかというと、介護の質、内容は関係なく、あくまで値段の違いは 立 -
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独り身、金欠、老後の不安に押しつぶされそうな人々に届けたい一冊。身近におられませんか、そんな方が。
身近に相談相手を持てず孤立感の中で助けを求める声が広がる。そんな社会の隙間に光を当てる、術と知恵。
派遣切り捨てのあなたに、住宅ローンももう限界、光熱費さえ無理、老後難民そのもの。そうなる前に何をすべきか、困ったときに相談できる「誰か」を見つける術を具体的に示す本書は誰もが抱える不安に寄り添い具体的な行動を後押しする内容です。
孤立や絶望の中でも解決の糸口はあり、知恵を手にすることで未来を切り開ける。ひとりで悩む人々にとってこの一冊は知恵と希望を与える伴侶となる。誰かと繋がり困難を共有す -
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生活に困ったとき、日本には様々な制度があるんだ、と感心してしまった。
しかし、知らない制度がいっぱい、情報弱者だ、私は。
以前同世代の同じような環境の仲間との会話の中でも色々な行政サービスの話が出た。私は知らないことが多く、みんなの情報量の多さにびっくりしたものだ。
行政サービスは自分からアクションを起こさなくては行政からは教えてくれない。待っているだけでは何も無いのと同じだ。この本を読んで改めて納得した。
そしてスマホが人々の生活に深く深く入り込んでいることも改めて思い知らされた。スマホが無くては生活が成り立たなくなっているようだ。何はなくてもスマホ、って感じか。
差し迫った老後と、自分の人 -
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2020年、COVID-19が席巻した世界では次々と社会の歪みが露呈した。そのコロナ期とポストコロナ期に、次世代の若者たちがどう生きるべきかを内田樹をはじめとした様々な年代の言論人たちが語る。
内田さんが声をかけて集まった様々な分野の今をときめく著名人たちがコロナとコロナ後の世界をテーマに執筆しました。内田さんのセレクトだけあってみんなけっこう尖っていて(偏っていて)どれも読み応えのある内容でした。中学生向きということで平易な文章で一編が短いのも読みやすくていいと思います。そしてみんな分野が違うので、コロナ期というものを違う角度から見ているのも面白い。また、分野が違っても結局、多くの著者が今 -
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斎藤幸平さんの名前があったので読んでみた。
一番心に残ったのは平川克美さんの文章だろうか。会社勤めするようになって当たり前のように見聞きしてきた経済合理性。原価を絞り、無駄を排除して、より低価格の製品を提供する。お客様の要望に応え、お客様が期待する以上の価値を生み出すこと。製造業をはじめ、経済はそのようにして成長するものだと思っていた。
しかし、現在は総供給が総需要を上回っている状態。必要ないものを売るための広告やマーケティングなど、ブルシットジョブ(この本で言及してる人の多いこと!)が蔓延し、限られた利潤を確保するために「集中と選択」という言葉に現れるように、偏った資源配分をし、競争優位性の -
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VUCA感がめちゃ高まっている現在
今、そしてこれからの世界をどのように生きていけばよいのか。
それを自分のために、そして若い人達のために知りたい。
そのような気持ちで本書を読みました。
執筆者は、内田樹先生セレクトというバイアスはあるので、ものすごい多種多様な意見という感じではないですが、それでも幅広い年代と専門分野にわたっています。
そしてみなさん暗くなりがちな話題にも関わらず、暖かで柔らかい前向きな文章を書かれており、こちらも穏やかな気持ちでページをめくり続けることが出来ました。
全体を通してある程度共通だと感じたメッセージは
•現在や過去(大人、制度、システム)を信じすぎないでね
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ネタバレ第一次ベビーブームで団塊世代が形成され、第二次
に団塊ジュニアが生まれたのにも関わらず、第三次が未遂となったという興味深い問題。女性高学歴、晩婚、貧困問題などで単純に説明がつくことでないと論考する上野はさすがに学者です。
「負けたって思いましたよ。だって右翼の集会に行くと髪の毛が黒いけどフェミニズムや左翼の集会に行ったら白髪だらけ。日本会議は世代交代に成功し、わたしたちは失敗したかも」と上野が述懐するほどに、目前の闘争に終始し将来構想に欠けている後者の救いのなさ。刊行当時(2017年)話題作りになったSEALDsも今は?地方政治が世の中を変える、という期待も右寄りの維新の会が叶えている。 -