ウィリアム・シェイクスピアのレビュー一覧

  • お気に召すまま

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    タッチストーン こちとらも同じだ、忘れもしない、ある女に惚れて夢中になり、剣を石に叩きつけてへし折って、やい、恋敵め、今夜俺のジェーン・スマイルの所へ忍び込んで来やがったら、これ、このとおり、と怒鳴ったものだ、それから、その娘の使う砧にも、皹の入ったかわいらしい手で絞った牛の乳首にも接吻したものだ、まだある、畠の豌豆をその娘に見立てて口説いた事があったっけ、その蔓から莢を二つ捥ぎ取って、それを女に、いや、蔓に返し、泣きの涙で「これを俺だと思って肌身離さず」と搔きくどいたものさ……まことの恋をする者は呆れた狂態を演じて恥じないが、この世の在りとあらゆるものはあすをも知れぬ定め、同様、恋の定めはあすををも知れぬ狂気にありという訳だ。
    2013/05/17-05/23

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    2013年06月07日
  • お気に召すまま

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    ロザリンド 本当にね、さすがの「自然」もとても適わない、「運命」ときたら、「自然」の造った阿呆をよこして、「自然」の造った智慧の邪魔をするのですもの。

    シーリア もしかしたら、これも「運命」の企みではなくて「自然」の仕業かも知れない、「自然」から授かった私たちの鈍い智慧では、こんな女神論など戦わせる柄ではないと見て取って、そういう私たちの智慧を磨く砥石にと、「自然」がこの阿呆を送ってよこしたのに違いない、阿呆の愚かしさというのはいつでも智慧の砥石になってくれるのですもの……ところで、お利口さん!何をうろうろしているの?

    タッチストーン お嬢様、お父様の所へおいでを。

    シーリア お前は間者になったのかい?

    タッチストーン いえ、とんでもない、吾が名誉にかけて申します、お嬢様を呼んで来いと仰せつかっただけの事でして。

    ロザリンド そんな誓言をどこで習ったの、お馬鹿さん?

    タッチストーン さる騎士から教わりました、奴さん、吾が名誉にかけてこれは旨いパン・ケーキである、吾が名誉にかけてこの芥子はなっていない、などと誓言しておりました、が、それがしに言わせれば、断じてあのパン・ケーキはなっておらず、芥子の方が上出来だったと申し上げたい、さりとて、その騎士の誓言があながち偽誓だったという訳でもございませんが。

    シーリア それをどう証明できるの、お前は大した物知りだというけれど?

    ロザリンド 本当に、さあ、お前の智慧の見せどころよ。

    タッチストーン お二人共、ちょっと前へ、それから顎をさすって、あなた方の髯にかけてそれがしは悪党なりと断言なさい。

    シーリア 私たちの髯にかけて(私たちにそれがあればの話だけれど)お前は悪党です。

    タッチストーン それがしの悪にかけて(吾輩にそれがあればの話だが)それなら、それがしはいかにも悪党、さて、そこです、お二人共、在りもしないものにかけて誓言なさいました、それならその誓言は決して偽りとは言えませぬ、例の騎士にしても同じ事、在りもしない奴さんの名誉にかけて誓った事だ、一向偽誓にはなりませぬ、かりに昔は名誉とやらを持っていたにしろ、「吾が名誉にかけて」を乱発し、問題のパン・ケーキと芥子にお目にかかるずっと前に、すっかり誓い果してしまったという訳ですな。



    シーリア まあ、どうしたの、ロザリンド……キューピッド、どうぞお手柔らかに!一言も口をきかない気?

    ロザリンド 「犬を相手に語る口なし」よ。

    シーリア 解っているわ、あなたの言葉は野良犬に投げてやるには勿体な過ぎるもの、でも私には少しくらい投げてくれても良い筈よ、さあ、はっきり訳を言って、吠える私を黙らせて頂戴。

    ロザリンド そうしたら、万事休す、おたがいにこのまま身動き出来なくなってしまう、一人は訳を聞かされて啞になり、一人は訳の解らぬ気違いになってしまうもの。



    公爵 最も悪どく醜い罪がある、人の罪を責めるという、そもそもお前自身、昔は肉欲そのもののように官能の楽しみに耽る放蕩者だった、そのお前が、勝手気儘な放蕩で腫れ上がった傷や膿の病毒を、今度は広い世間に向かってことごとく吐き散らそうというに過ぎぬ。

    ジェイキス しかし、たとえ世間一般の奢りを責めたからといって、特定の個人を攻撃した事にはなりますまい?奢りの風潮は、大海のように腫れ上がり、やがては奢れる者の財力が潮のように引き始める、そういうことが無いと誰に言えましょう?また私が都会の女は身分不相応にも王女の着るような高価な衣装を身に附けていると言ったとする、が、私が都会に住むどの女を特に名指しているのか、それは誰にも解りますまい?一体、どの女が名乗りを挙げてそれは私の事だと申出て来ましょうか、その女のすぐ隣の家にも同じような女が住んでいるのに?あるいは身分の賤しい男が、てっきり自分の事を言われたのだと早合点して、「俺の一張羅はお前に買ってもらった訳ではない」などと言い出すかもしれません、が、それこそ反ってこちらの言葉に乗って自分の愚かしさを暴露してしまう事ではありませんか?そこです!――これは結局どういう事になるのか?結論はどうなるか?さて、一体どの点で私の言葉が相手の名誉を傷附けたか、一つ考えてみましょう、もし私の言った事が先様の身に憶えのあるものなら、これは即ち身から出た錆、悪いのは御当人です、逆に、全く身に憶えのない事なら、何の事は無い、手前の非難は宙に舞う雁の如し、どこの誰にも当たり障りがないという事になります……誰だ、そこへ来たのは?



    オーランド この世に生を享けているものは、たとえ虫けらでも責めようとは思いません、私自身を除いて。自分の事となれば、確かに間違いだらけの人間ですから。

    ジェイキス その間違いの最大なるものは、恋をしているという事だ。

    オーランド その間違いだけは、あなたの最高の美徳とでも取換えたくはない……あなたの相手はもうたくさんです。



    タッチストーン せっかく書いた詩が人に解ってもらえなかったり、気のきいた頓智が理解力があるおませな子供に受けとめられなかったり、これほど応える事は無いね、小部屋を宛がわれて法外な宿銭を請求されるより恐ろしいよ……つくづく思うね、神々がお前さんを詩的な人間に仕立てておいて下されば良かったのにとな。



    ウィリアム はい、ちょっとした才は持ち合わせております。

    タッチストーン なるほど、旨い事を言う……それで憶い出したが、こんな諺がある、「愚者は己れを賢と思い、賢者は己れの愚者なるを知る」とね……(ウィリアム、唖然として大口を開けている)さる異端の哲学者は、葡萄が食いたくなると、まず口を開けてから葡萄をそこに持っていったそうだ、つまり、葡萄は食うべき物、口は開けるべき物という訳だ……この娘に気があるのかね?



    ジェイキス その虚偽の七つの段階をもう一度順序立てて言えるかね?

    タッチストーン そりゃあもう、手前共の口論は版で押したように正確無比――本に書いてあるとおりに行われます、その点、皆様の礼儀作法と御同様でして……さて、その段階を
    逐一列挙して御覧に入れましょう。第一「慇懃なる口返答」、第二「穏健なる毒舌」、第三「乱暴な逆ねじ」、第四「勇敢なる非難」、第五「攻撃的反論」、第六「間接的虚偽」、第七「直接的虚偽」……以上、すべての場合、決闘は避けられます、もっとも、「直接的虚偽」の場合は例外、いや、それすら逃げられる、即ち、「仮に」という一言を附け加えておきさえすればよろしい。かつて裁判官が七人掛りでも話が附かなかった揉め事がございましたが、いよいよ当人同士が顔を合わせる段階になりまして、その一方が計らずも「仮に」という一語に想い到りましたと思し召せ、たとえば「仮に、あなたがかくかくしかじかと言うとする、それなら吾輩はかくかくしかじかと答える」という調子で、ついに二人は手を握り合い、兄弟の契りを結ぶに至ったという事でございます。「仮に」こそ唯一無比の仲裁役、その徳、広大無辺なるはこの「仮に」の一語。

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    2013年05月05日
  • シェイクスピア全集 ヘンリー四世 第二部

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    面白すぎる!!
    小田島先生の翻訳は、ほんとに感服いたします。

    もともと1部と2部が別々の上映ならば、2部だけでも十分楽しすぎるので、2部のみで2時間の舞台が見たいなぁとか思う。

    1部以上に登場人物が魅力的。
    ハル最高!フォールスタッフも最高!

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    2013年05月02日
  • シェイクスピア全集 ヘンリー四世 第一部

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    10年以上ぶりの再読。

    面白い。最高です。
    ハル王子とフォールスタッフ最高。

    だけじゃなく、他の登場人物も魅力的です。

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    2013年05月02日
  • ジュリアス・シーザー

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    結局、善人などいないのだ。シーザー、ブルータス、アントニー、それぞれの信念は理屈が通っているのに、どこかに決定的な弱さがある。もし、シーザーが決然と王冠を退けていたら、ブルータスはキャシアスの唆しには乗らなかったろうし、また身内と政治を決然と分けていたら、ブルータスは暗殺に乗り出さなかっただろう。アントニーは弁舌の巧みさを押し隠して、民衆を煽動する。いずれ、勝者たる彼も敗者に転じる。強さの中の一点の弱さが人間の破滅を呼ぶ。

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    2013年04月29日
  • リチャード三世

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    表紙の絵がえっらい美男子で、これ・・・?これがリチャード3世なの・・・??とイメージの再構築を迫られます(笑)
    シェークスピアん中ではすごく読みやすくて理解しやすいなあ、と思う。
    むかーし、立て続けにシェークスピア読んだことあったんだけど
    ・ハムレット⇒父親の亡霊出てくるのがなんともコミカルで、そのコミカルさに今一つついてけなかった
    ・ベニスの商人⇒シャイロックかわいそすぎるだろ・・・。借金しといて踏み倒す二人組怖すぎ
    ・ロミジュリ⇒若さと言ったら一言で済むが、さんざっぱら女と遊びまくってた男が、いきなり清純派に惚れて心中て・・・ねえ・・・あと一週間ぐらい考えようよ、とつい思っちゃう。短気な人こわい。
    とか、そんな感じで現代ニッポンの感覚からは理解できねーわー、と今ひとつ魅力が感じられなかったんだけど(十二夜だけは、男装の麗人好き趣味から萌えた)、そういう感覚のずれみたいなもんがリチャは少ないなって思う。
    まあ、こんな美形イメージでいいのなら、こーいちさんがやってみたらいいよね!

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    2013年05月12日
  • ジュリアス・シーザー

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    セリフが有名なシーザーの最期をはじめ、死を予期していないあっけない別れ、友情を確かめ合ったあとの爽やかな別れ、部下との信頼にあふれる別れなど、人と人とが別れるシーンが印象的な作品。

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    2013年02月23日
  • リア王 ――シェイクスピア全集(5)

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    ネタバレ

    遺産分配の際に自分への愛を上手く伝えられないコーデリアを相続から外すリア王。フランス王と共にフランスに旅立つコーデリア。遺産分配後に2人の娘ゴネリス、リーガンに冷たくあしらわれるリア王。グロスター伯爵の元に身を寄せるが・・・。グロスター伯爵の庶子エドマンドの陰謀。陰謀により追放されたエドガー。ゴリネルの扱いに気がふれるリア王。リア王に追放されながらも忠誠を貫くケント伯爵。エドマンドにより追放されるグロスター伯爵。伯爵のために復讐を行うエドガー。上陸したフランス軍を率いるコーデリア。

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    2013年01月20日
  • リア王 ――シェイクスピア全集(5)

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    話は短い、魔女は登場しない。そんなわけで、シェイクスピア悲劇の中ではかなり読みやすい部類に入るかと。エドガーが男前。松岡さんの訳文はなめらかだな、と思いつつ、安西訳も気になる

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    2012年10月07日
  • リア王

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     良識と思慮にかけた王様と、狡猾で身持の軽い長女次女。そして不器用で天然の入った三女。

     この親子の中で誰に感情移入するかに寄って、善悪が入れ替わってしまう作品だと思う。最初は王様のあまりの放埒ぶりに、長女次女の方に利があるように見える。しかし正しさを身につけると人は残酷になってしまうもので、王様への仕打ちは悪役のすることに変わってしまう。

     最終的に親子の誰も幸せになれなかったできなかったけれど、彼らの誰もが問題を抱えていたので、どうにも同情しきれない。むしろ振り回されたあげくに、両目を失い死に絶えた家臣の方に、落涙を禁じえない。忠誠心溢れる彼の物語はサブプロットでもメインを喰うほど輝いている。

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    2012年09月02日
  • リチャード三世

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    ネタバレ

    薔薇戦争末期。エドワード4世の統治下のイングランド。自らの容貌にコンプレックスを持ち野心を膨らませるエドワード4世の弟グロスター公リチャード。兄であるクラレンス公ジョージを罠にはめ殺害し周囲の人間たちを徐々に殺害していく。ヘンリー6世の息子の妻であったアンへの求婚。ジョージの遺児たちの殺害。王位に上り詰めたグロスター公リチャード。リチャード3世となったグロスター公に反旗を翻す諸侯たち。薔薇戦争の終結。

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    2012年08月24日
  • 新訳 マクベス

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    いつまでも色褪せない作品。
    シェイクスピアの中でも一番好き。
    韻の踏み方が絶妙。
    独特の作品が醸し出す味が堪らない。

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    2012年08月06日
  • ハムレット

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    ネタバレ

    夜中にあらわれるハムレット王の亡霊。ハムレット王亡き後その弟クローディアスと結婚した王妃ガートルード。王の亡霊から死の真相を聞かされるハムレット王子。気がふれたふりをして王と王妃の様子をうかがうハムレット。ハムレットが呼び寄せた演劇団。再婚に関する台詞。母を責め母の部屋で様子をうかがっていた大臣ボローニアスを殺害するハムレット。事件をもみ消すためにハムレットをイギリスに送るクローディアス。イギリスに行く途中に海賊に襲われ帰国したハムレット。ボーローニアスの死で気がふれ自殺した娘オフィーリア。息子レアティースの復讐。墓場での会話。王宮での決闘。

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    2012年06月08日
  • ジュリアス・シーザー

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    有名な「ブルータス、お前もか」が書かれていて、世界史に対して興味が湧きました。

    ■歴史は繰り返す■

    聴衆の恣意性、政治家判断基準の不確定性がカエサルを殺す悲劇となったのかもしれない。結果、優秀な皇帝がいなくなり、ローマ人にとっての悲劇をも呼んだのかもしれない。もちろん、このローマ人の恣意性というファクトだけが、今の世界史教科書を作っているというわけではないものの、それ(聴衆の恣意性、政治家判断基準の不確定性)がいかに世界を変えうるかという点で興味深かった。

    日本人の政治的無関心、政治家のばら撒きをはじめとするパフォーマンス政治が連想された。"Gulliver's Travels"のLilliput編で、小人がロープの上をジャンプし一番高く飛んだ者が重用されるといった場面でSwiftが英国のパフォーマンス政治を風刺しているところからも、このような政治の在り方は歴史上繰り返してきたことなのかもしれない。今後も歴史は繰り返されるのだろうか。

    衆愚政治となっている部分が多分にあることも否めないが、私たちにできることは何だろうか?政治ネタを「重い話」や「この場ではタブー」と一蹴することだろうか?

    この史劇は「歴史は繰り返す」を教えてくれる格好の教科書だと認識できた。

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    2012年05月06日
  • リア王

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    超資産家の老人が「もうそろそろ資産をすべて譲渡し、子どもたちに面倒を見てもらおうと思う。そのために子どもの君達が資産を譲る対象にふさわしいかテストします。資産を譲るから私は私で好き勝手に生活させてもらう」、と言ったら現代のリア王ができあがりますよね、たぶん。(家族全員が死ぬかどうかは別にして)それは別にして、読んでいると劇を見てみたくなります。

    マクベスは魔女、ハムレットは親父の亡霊という、ふつう現代社会にはない想像しにくく、言ってみれば突然に悲劇がふって湧いてきます。しかし、リア王は身から出た錆というか、自分自身のふるまいが原因で悲劇が始まります。ふつうに現代社会にも似たような話が起こり得る話で、子どもの心情もかなり理解しやすい話だと思います。王様は「老いては子に従え」の真逆を突っ走っており、老後を悠々自適に暮らしていこうと、王の尊厳を保持してわがままに生きていけるような「余計な一手」を指してしまったがために、子どもにそっぽを向かれます。(というか自分も子供らも死ぬことになります)ほんと、自分も気を付けないと~。

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    2012年02月24日
  • リア王

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    沈黙は、金ではない。コーディリアは心優しいお姫様かもしれないが、それでも高慢だ。道化の秀逸な用いられ方は現代小説にはなく、興味深い。

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    2012年02月07日
  • マクベス

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    有名であるゆえに、引用等されることも少なくないマクベス。
    名作と呼ばれる理由がわかった気がしました。

    読んでいるうち、心惹かれる台詞がいくらでも出てくるので、読み終える頃には付箋でいっぱいになっていました。

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    2011年10月14日
  • ハムレット Q1

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    シェイクスピアによる改訂がおこなわれる過程の作と言われるQ1(クォート1)版。実はちゃんとハムレット読んだの初めてなんですがかなりカットしてるようで…。それでも物語のもっとも濃いエキスで満たされていました。オフィーリアがいとあはれ;;激しい勢いで狂気に陥ってしまいました…。ハムレットの想いはまったく伝わらなかったようで哀しい。信じていた故か…。4大悲劇にふさわしい、救いようのないラスト。女性が哀しすぎます。

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    2011年09月30日
  • マクベス

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    カニグズバーグの『魔女ジェニファとわたし』をいっそう楽しく読むための古典。謎賭けが楽しい。なお、この版では定番「きれいはきたない きたないはきれい」に一家言持った訳者が粋な翻訳をされている。

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    2013年05月25日
  • 夏の夜の夢・あらし

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    「あらし」
    「アントーニオとセバスティアンには最初はそのような意図はなかったのです。それはアロンゾーとゴンザーローの上に投げ掛けられた魔法の眠りによって暗示されました。しかし彼らは、他の人々が言った事に対して状況も年齢も考慮せず、あざけり罵倒する人物――どんなに素晴らしい真実を教えてもらっても感激することなく、悪意に満ちた非社交的な感情に身を任せていて、他人の言うことには何でも耳を傾けるけれども、それは他人の経験や知識からなにか自分のためになるものを得ようとするのではなく、相手が自分よりも劣っていると信じ込んで、虚栄心や利己心を満足させてくれるものを聞き出すために過ぎないような人物として登場します。
    これこそ悪人の主要な特徴の一つであると言わなければなりません。もし人がよほどの大馬鹿者でない限り、全ての人間は自分と同じように邪悪な者だとか、そんな程度の者かも知れないとか思うとしたら、それこそ地獄を予感させるというよりは、地獄を垣間見るような気がします。」『シェイクスピアとミルトンについての講演 第九回講演』コールリッジ

    キャリバンが気になる。奴隷としての人生以外を想像することもできない。嫌悪と憐れみを伴う共感を感じる。きっと、こういう生き方を選んでいる人もいるんだろうなって。

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    2014年07月03日