ウィリアム・シェイクスピアのレビュー一覧

  • リア王

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    言うまでもなくシェークスピアの名作。
    王が突然引退を決め、その後継として、3人の娘に対し自分への愛情をテストする。
    しかし、王の期待はもろくも崩れ去り、気がふれてしまった王は全てを失い、絶望の中、森をさまよう。
    愛情と憎悪、忠誠と謀反、期待と絶望、栄華と零落。まさに悲劇。
    訳も、実際に話しているような言葉。話しかける相手も括弧書きで示されていて、読む一役となる。

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    2009年10月04日
  • シェイクスピア全集 オセロー

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    シェークスピアの悲劇

    人間の心というものは、どれほど脆いものか。
    この話を読んだ後は、
    人間不信に陥りそうになる。

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    2009年10月04日
  • ヴェニスの商人

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    面白い!ぜひとも舞台で見てみたいです。
    主人公いいやつすぎるよ、慕われてるし。
    そしてユダヤ人の強欲さぶりに乾杯w

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    2009年10月04日
  • シェイクスピア全集 間違いの喜劇

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    初期喜劇で最も好きだ。シェークスピア作品の中でもかなり上位。
    「十二夜」のベースと言えるか。
    ルシアーナを口説くところは見本だ(笑)
    地口がよい。
    喜劇的恐怖もある。
    二人の人物がまったく同じだという事実の恐ろしさがこの劇の根底にある。人違いし、されることでそれぞれの登場人物が気味悪さを覚える。ゆえに、非常に面白い場面は、非常に気持ち悪い場面だ。人間のアイデンティティを問うている。自分自身のみならず、相手のアイデンティティもわからなくなる。他者との関係の中でこそアイデンティティを確立しうるということか。
    観劇に際し再読。

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    2009年10月04日
  • シェイクスピア全集 ロミオとジュリエット

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    悲劇。2幕2場までは数ある恋愛作品でもトップにおいても差し支えないと思っている。特に2幕2場。 前回はそれ以降が冗長に思えたが、小田島訳は快い緊張感が最後まで続いていて劇的。前回の岩波版はより叙情的だ。どちらを好むかは人によるだろうが、原文には岩波が近かろう。例示が適切かは判断しかねるが一応挙げてみる。ロミオの「どうした笑うのか?」に対して。白水「ベンヴォーリオ:いや、泣きたいくらいだ。ロミオ:何を泣きたがる?ベンヴォーリオ:泣きたぎる君の心を思って。」岩波「ベンヴォーリオ:どうして泣きたいくらいだ。ロミオ:やさしの友よ、訊くは何をだ?ベンヴォーリオ:やさしいのはそっち、君の心の重荷をだ。」

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    2009年10月04日
  • シェイクスピア全集 テンペスト

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    悲喜劇。前回読んだときはおとぎ話、スペクタクルにすぎると思ったが、評価を改めた。まず、詩的な美しさがある。原文で読みたくなるほどに。シェークスピアの想像力が存分に発揮されている。また、プロスペローにシェークスピア自身またはシェークスピア劇の全ての主人公達を重ね合わせるのも可能だと思う。個人的には「大地に礎を持たぬ今の幻の世界と同様に (like the baseless fabric of this vision)〜仕上げをするものは眠りなのだ(Is rounded with a sleep)」までから、プロスペローの支配する島全体をシェークスピアの人生に対する夢と解釈するD・G・ジェイムズに

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    2009年10月04日
  • シェイクスピア全集 十二夜

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    喜劇。既読だが、白水版が中途半端に三作品残ってるため再読を決めたw円熟している。初期喜劇の最高峰。ただ、個人的には暗い喜劇群を覆う薄い靄のような印象のが好きだが。この喜劇は綺麗で上品だが、同時に綺麗かつ上品過ぎるのだと思う。それでも、「間違いの喜劇」等の初期喜劇の集大成であり、それらを昇華させている点で素晴らしいことには異論がない。

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    2009年10月04日
  • リア王

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    衝撃のクライマックス!ってやつですか。
    読者は思いっきり放り出される感じですな。
    途方にくれます。

    面白かったっす。
    戯曲とか全然読んだことなかったから最初は抵抗があったけど、よかったよかった。

    それにしてもこの作品が関が原の戦いの時代に書かれたってのが信じられないぐらい新しい。
    それが訳者の力量なのか、それとも作品自体の力なのかは分かりませんが。

    解題も勉強になったし、よし、次もシェイクスピアでいきますか。

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    2009年10月04日
  • 新訳 ヴェニスの商人

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    市村正親シャイロック・藤原竜也バサーニオの舞台を見た後、細かい部分を確認したく購入。新訳ということで、現代的な言い回しで読みやすい。
    おとぎ話のような物語の中、差別の当事者として登場するユダヤ人の金貸しシャイロックのなまなましい心情描写が圧巻。
    シェイクスピアがどんな意図を持ってこの戯曲を書いたのかは知るすべもないけれど、「ヴェニスの金貸し」として読んでしまう人の数は少なくないんじゃないか、と思わせる。それくらいにシャイロックという人物は魅力的。

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    2010年09月21日
  • シェイクスピア全集 オセロー

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    ビアスによれば「嫉妬:恋の暗黒面」。
    良家の娘は軍人と駆け落ちすべからず。人妻はハンカチを失くさぬよう用心すべし。夫は証拠を十分確認してから嫉妬すべし。

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    2009年10月04日
  • シェイクスピア全集 マクベス

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    ボードレールの「理想」(L'Ideal)に曰く「深淵のように深いこの心が求めるのは、/あなただ、マクベス夫人よ、罪にくじけない魂」。 「いいは悪いで、悪いはいい(Fair is foul,foul is fair.)」というコンセプトのもとに成りたっていると思う。絶えず希望の中に絶望があり、絶望の中に希望がある。その意味で、Time and the hour runs through the roughest day.とThe night is long that never finds a day.はこれをよく表現していると思う。個人的にシェークスピアは「時」という概念を非常に重視

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    2009年10月04日
  • シェイクスピア全集 リア王

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    シェークスピア中最も好きな作品。ただ、初読の時の感動はなかった。その分客観視できたのではないかと勝手に思っているが。例えば、繰り返される「心臓が破れる」という気に入っている表現ひとつとってもhysterica passio→rising heart→cracked→sidesという表現なのだと知った。 特に、好きな場面は以下。まず、「ほんのわずかのあやまちが(O most small fault)〜だいじな分別を追い出しおって(And thy dear judgement out)」まで。次に、バイロン卿の引用で有名な「ええい、必要を論ずるな(O,reason not the need)〜おお

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    2009年10月04日
  • ジュリアス・シーザー

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    ブルータス、おまえもか あまりにも有名なセリフですねーー。シェイクスピアってあまりにも有名だから、タイトルや大まかな内容は知ってはいても、実際にじっくり腰を据えて読んだことってなかったんですが・・・。 おもしろいっ!!今更ながら、シェイクスピアの素晴らしさを痛感しました(笑) なんとも・・・読んでるだけで胸が締め付けられるというか、言葉では表現できない感情が胸に溢れてきますね。 あと、新訳ってところがいい。昔買ったシェイクスピアの本を読み返していたんですが、これは訳が古めなのもさることながら、字が・・・。字が細かく、行間狭く、字体も読みにくい。だから読むのに二の足を踏んでしまうんです。 でもこ

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    2009年10月04日
  • シェイクスピア全集 ハムレット

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    "To expostulate why day is day, night is night, and time is time/ Were nothing but to waste night, day, and time./ Therefore, since brevity is the soul of wit,/ And tediousness the limbs and outward flourishes,/ I will be brief." So, I just say Hamlet is Hamlet.
    読むたびに印象が違う。昔はものを思わざりけり。

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    2009年10月04日
  • シェイクスピア全集 リチャード三世

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    史劇。
    リチャード三世の悪役っぷりがはまり役。
    イアーゴーを思わせる。
    マキャべリさえ俺の弟子というだけのことはある。よく口が回る。不敵。
    最後の独白はきわめて興味深い。

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    2009年10月04日
  • シェイクスピア全集 ヘンリー四世 第一部

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    詳しくは「第二部」に譲るが、第一部だけのがベターだと思う。名誉の本質を言い当てたところは、「大尉の娘」を思い出させるし、勇気についてのくだりは「エセー」を思い出させる。

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    2009年10月04日
  • シェイクスピア全集 トロイラスとクレシダ

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    トロイ戦争の話。いわゆる問題劇のひとつ。

    開かれた悲劇。ベケットやチェーホフを思わせる。不条理だろう。

    「普通の悲劇では、主人公は死ぬが、道徳の秩序は揺るがずに終わる。主人公の死は絶対的な存在を確認する役割を果たすのである。ところが驚くべきこの劇では、トロイラスは死にもしなければ、不実なクレシダを殺しもしない。カタルシスは起こらない。グロテスクな劇は悲劇よりも残酷だ。」
                      (ヤン・コット)

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    2009年10月04日
  • お気に召すまま

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    ジェイキス「御機嫌よう、またお目に掛かりましょう、出来る限り、たまにね。」〜オーランドー「今後とも精々赤の他人であるように心掛けたいものです。」〜これぞ熱血友情?

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    2009年10月04日
  • リチャード三世

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    リチャード王「黙れ、梟ども!死の歌しか歌えぬのか?(使者を殴る)これが駄賃だ、とっておけ、もっとよい知らせをもってくるまではな。」〜使者の三「いえ、…当のバッキンガムは一人離れて行方知らずというありさま。」〜リチャード王「おお、すまなかった、許してくれ、さ、この財布をやる、痛みどめにな。ところで、…」〜おああ、リチャード王w

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    2009年10月04日
  • アントニーとクレオパトラ

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    クレオパトラ「シーザーは神にも等しいお方…私の名誉は進んで与えたものではない、あながちに奪い取られたものなのだ。」〜エノバーバス「(傍白)真偽の程はアントニーに訊いてみよう。大将、水漏りが大分ひどくなってきましたな、こうなっては沈没を見殺しにするほかはない、一番大事にしておいでだった方が逃げ出そうというのですからな…」〜ああ、アントニー。

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    2009年10月04日