ウィリアム・シェイクスピアのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
Two households, both alike in dignity,
In fair Verona, where we lay our scene,
From ancient grudge break to new mutiny,
Where civil blood makes civil hands unclean.
From forth the fatal loins of these two foes
A pair of star-cross'd lovers take their life;
Whose misadventured piteous overthrows
Do with their death bury their parents' strife.
The fearful passage of their death-mark'd love,
And the continuance of their parents' rage,
Which, but their children's end, nought could remove,
Is now the two hours' traffic of our stage;
The which if you with patient ears attend,
What here shall miss, our toil shall strive to mend. -
Posted by ブクログ
『シェイクスピア全集 1 ヘンリー六世 第1部』
白水uブックス
若くして父王ヘンリー五世を失ったイングランドでは、幼いヘンリー六世が王位を継ぐ。しかし、王国を支えてきた名将たちは次々と亡くなり、国内の結束は急速に揺らいでいく。
一方フランスでは、イングランド軍に押されていた勢力が、神の啓示を受けたとされる少女ジャンヌ・ダルク(ジャン・ド・ピュセル)を中心に反撃を開始。彼女の出現によって戦局は大きく変わり、イングランド軍は苦境に追い込まれていく。
国内では、王の側近たちが権力をめぐって対立し、ヨーク派とランカスター派の不穏な争いが芽生え始める。薔薇を白と赤に分けて支持を示す象徴的な場面は、後に「薔薇戦争」へと発展する長い内乱の序章となる。
物語は、外ではフランスとの戦争が激化し、内では貴族同士の対立が深まり、幼い王ヘンリー六世がその渦中で翻弄されていく姿を描きながら、イングランドの混迷の始まりを鮮やかに示していく。
-
Posted by ブクログ
To be, or not to be ー that is the question;
Whether 'tis nobler in the mind to suffer
The slings and arrows of outrageous fortune
Or to take arms against a sea of troubles
生か、死か、それが疑問だ、どちらが男らしい生きかたか、じっと身を伏せ、不法な運命の矢弾を堪え忍ぶのと、それとも剣をとって、押しよせる苦難に立ち向い、とどめを刺すまであとには引かぬのと、一体どちらが。 -
Posted by ブクログ
素晴らしい天才の世界は、4大悲劇と呼ばれる、中でもリア王の大惨劇の世界は、登場人物の惨めさが群を抜いていて。舞台用の残酷できらびやかな詩的な言葉で語られていく。
愚かな親の決断は愚かな子供をますます愚かな泥沼に引きずり込む。ブリテンという広大な領土と位を餌に老後を安楽に暮らそうとしたのが間違い。見る目が曇っていたのに気がついた時は手遅れ。
いつの世にも変わらない心情は身に染みて読める。老いに心身ともに蝕まれ、恵まれた生涯だと思っていたのが、権威も位もなくなって初めて経験するような、並みでない恐怖と落胆。幾重にも重なったショックのあまり命を縮める結果になった。
それでもなかなか自分を顧みることはなく、なまじ力と地位があると、深い落とし穴に気がつかないということか。
いい人と悪い人、腹黒い人と真実に生きる人が対照的に鮮明に描き分けられて効果的、わかりやすい。
そんなありきたりのストーリーに残酷な衣を着せた作品で、これを宮中の劇場で上演すれば、高貴な方々も他人ごとのように鑑賞し、作者の作り出した見事な物語のテンポのいい劇中の世界に拍手喝采だったでしょう。
昔の劇団民藝(今を知らないもので)ならきっと力のある世界を見せてくれたかもなどと横道にそれたり、今を見ていないだけかもしれないが、ふと舞台好きだったころを思い出してしまったり。
今回再読「読み直し、学び直し」ができた。
シェイクスピアという人は汚れた貪欲な人間を深く客観的に、それも酷な肉親の愛憎にして見せる。やっと目が開けた王が見たのは、純な末娘だったが、既に彼女は生きていなかった(お伽話とはここが違う)。
こういった心の裏表を運命に紛れこませる演出は、読むときは目的が鮮明で、分かりやすい。
濁流と清流が出会って波にもまれ、巧妙に騙され(今なら通用しないようなやり方かもしれないが)唆され、純すぎて盲目のまま斬り合い殺し合う。今でも見ごたえのある舞台でしょう。
荒野を彷徨うリアの最後の姿を見せることで観客を魅了したでしょう。
中でも狂言回しのような道化が素晴らしい。語りはきらびやかな詩のようで、当てこすりや箴言や、もう一つの進言や、気にもかけられない立場を使っての台詞がシェイクスピアの独壇場のようだ。これが読者や観客の心を覗かれるような、ふざけた台詞であっても、言葉に包み込んだ奥にあるもろもろのむき出しの真理を鮮明に語る。面白い。
兄の庶子故の恨みやいじけた生い立ちが悪なら、嫡子で恵まれた弟は疑わず彼の言葉に従って愚かな選択をする。生きる辛酸をなめたのち人生に目覚めていくのも純粋過ぎて愚か。荒野で巡り逢ったリア王の狂った姿に出会い過酷な人生に目覚めていく、ここは物語的で最後の華か。
一方悪は悪なりに悩み死んでいく兄。これも哀れと思えば悲劇。
こういった人々を絵のような形で動かしているが、ハムレットの心理劇のような苦しみとは一味違う、欲望で殺し合う世界。今でも形を変えて充分に通じる現実的な泥沼を鮮やかに見せている、改めてとても面白かった。 -
Posted by ブクログ
“青春は手に負えない気ちがい兎”
“あの人、1番いいときで、少しばかり人間以下、1番わるいときは、獣より少しばかりましというお人柄なのだから”
求婚してくる人をポーシャが1人ずつこき下ろすシーン、ポーシャの口悪すぎて最高やった。全然ここだけじゃないけど、口説き文句でも悪口でも、節々になんかこう流麗な言い回しが多くて、原文も読んでみたいなーと思った。私の知ってる皮肉大好きなイギリス人英語教師がシェイクスピアを研究していたという過去にも合点がいった
しかしまたユダヤ人、黒人奴隷に対する描写がこれまた面白い。
当時の奴隷やユダヤ人の扱い方がそれこそひとつの言い回しからひしひしと感じられる
まぁもう手垢まみれの議論かも知らんけど、いまの考え方からしたら、シャイロックかわいそすぎやろ!ってなるけど、こうやってこの作品を批評するのってどうなんかなー
最後の法廷の場面、別にシャイロックがユダヤ人じゃなくても成り立つと思うんですよね
シャイロックはただ商売に厳格で、契約を絶対に守らせようとしてて、侮辱を受けて復讐に走る、って設定だけで十分ドラマになる気すんねんな
しかもアントーニオーも普段からシャイロックをこき下ろしてるわけで、どっちが完全な被害者で、どっちが敵役かって簡単に決めれへん、その立場の入れ替わりというか、なんてゆうんやろう正義と悪が循環してしまうこの感じ自体が、この作品のおもしろさやとおれはおもうのさ
正直、ユダヤ人差別の描写があるからって、そこから必死に、現代の正しさ使って裁こうとするんはしんどいて。別にシェイクスピアが差別について深いメッセージを語りたかったわけでもなくて、当時の常識をそのまま設定に使って物語を書いただけちゃうん?
それを今になって評価とか批判とかしすぎるのも、ちょっとズレてる気がするんよねってゆう話でした
全く関係ない感想
最後のシャイロックの追い詰められ方、もうジョジョ顔負けやったなぁ
シャイロックが何言われても絶対に譲らへん感じ(「みんなはこうするよなぁ〜ペラペラ、いいや、だが俺はやるネ!」みたいな感じ)とか、ポーシャが喋る度にいちいちあがめまくって煽り出して、そのあとにみんなブチギレるんとか、もうジョジョのバトルみたいでむっちゃおもろかった
やから最後に、ポーシャが血の話し始めて、シャイロックの負けが確定した時に、もっとシャイロックの「何だってェェェェェ!?」みたいなリアクション欲しかった
欲を言うならバサーニオーのラッシュも欲しかった -
Posted by ブクログ
心に残ったのは、登場人物たちの「感情の揺らぎ」。リア王の言動は、その瞬間の気分によって大きく変わり、子どもたちへの態度も一貫しない。それが物語の不穏さを生み出し、読者として「自分はどうだろうか」と考えさせられた。多分、規模は違うけど、自分も似たようなもんだろーと。
立場や役職にかかわらず、人はときに自分の都合で物事を解釈してしまう──その普遍的な姿が作品全体に映し出されているように感じた。
また、メタファーや難解な言葉が多用されていて、読みながら「もっと教養を深めたい」と思わせてくれ、深い背景知識があれば、さらに豊かな読み方ができそうだ。
余談で、リア王が嵐の中に身をさらす場面です。自分では経験したことのない極限の情景でありながら、言葉によってその心情がじわりと伝わってくる。「嵐に打たれる」とはどういう感覚なのだろうか?
全体として、人間の弱さや醜さ、そして目を逸らしたくなるような姿まで描き出される、非常に濃密で、心を揺さぶられるドラマでした。自分(人間?)の在り方を静かに問いかけてくる作品だと感じます。