ウィリアム・シェイクスピアのレビュー一覧

  • ロミオとジュリエット

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    『ロミオとジュリエット』は悲劇的な純愛のドラマというイメージがかなり根強くありましたが、ロミオが実はその直前まで他の女性を狂うほど熱愛していたという事実はなかなかに衝撃的でした。読んでみてびっくりでした。 そういう発見があるという意味でもこの作品を読んでみるのはとても面白いです。もちろん、恋愛悲劇という本筋もさすがはシェイクスピア。傑作と言われるだけあります。物語の展開に引き込まれ、ぐいぐい読まされてしまいます。 シェイクスピアの中でも随一の知名度を誇る『ロミオとジュリエット』、とてもおすすめな作品です。

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    2024年08月15日
  • シェイクスピア全集 コリオレーナス

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    古代ローマ時代を舞台にしたシェイクスピアの作品を最近は読んでいる。ローマ劇というらしい。全部で何作あるんだろう?考えてみると、シェイクスピアの作品数も知らない。

    最初は古代ローマのいつの時代の劇かわからなくてなかなか読み進められなかった。
    ローマの最後の王を追放した頃の話らしい。

    最初はコリオレーナスはものすごく内向的な人かと思ったけれど、ただ単にあまりにも融通の利かない、頑なな性格なだけかもしれない。

    「しょせん人間の美点はそれぞれの時代の解釈次第だ、権力の座はいかにもすわり心地よく見えるものだが、功績をたたえてその座につかせてくれた演壇が、やがては墓場となることを覚悟せねばなるまい。

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    2024年07月03日
  • ハムレット Q1

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    従来海賊版とされていたハムレットQ1。ただ訳者の安西徹雄氏や解説の河合祥一郎氏が述べているように、上演に適した長さで、生きるべきか、死ぬべきかのセリフのおかれている場所やガートルードが王の悪事に気がついていることなど、わかりやすい筋書きになっている。難しいFなどと比べると確かにこれがハムレット?と思うところはあるけれど、普通に舞台にかけるならこっちの方が観客にはいいだろうなと思うし、ハムレットの魅力は充分に堪能できると思う。

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    2024年05月25日
  • シェイクスピア全集 ハムレット

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    シェイクスピアのハムレット、小田島雄志訳。現代のシェイクスピアのハムレット演劇で最も利用されている翻訳だと思う。その理由はわかりやすく平易な言葉が選択されているからで、松岡和子訳とかに比べるととっつきやすい。役者じゃないからわからないけれど、セリフも言い易いのだろうか。
    いずれにしてもハムレットはやはりハムレットでシェイクスピアの中でも最も魅力的な作品だと改めて思う。色々な読み込みができるしテキストとしての開かれ方も大きい。何度でも読み直したい作品であることは間違いない。

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    2024年05月19日
  • 夏の夜の夢・あらし

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    特に夏の夜の夢が気に入った
    とにかく紡ぎ出される言葉の一つ一つが美しく、原語でもいつか読んでみたいと思った

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    2024年04月13日
  • 新訳 ロミオとジュリエット

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    ネタバレ

     敵対するモンタギュー家とキャピュレット家、しかし、モンタギュー家の息子ロミオとキャピュレット家の娘ジュリエットはお互いに恋愛感情を持っている。本作はロミオとジュリエットを中心に展開される恋愛悲劇作品である。本作の途中でジュリエットは好きでもない人との結婚を迫られる。それを回避するために、修道僧からアドバイスを受ける。それはジュリエットを仮死状態にさせることであるが、これをきっかけに悲惨な結果を招く。しかし皮肉なことに、この出来事によって、モンタギュー家とキャピュレット家は最終的に和解する。
     また、本作の解説者で劇作家である鴻上尚史も、シェイクスピア作品を読むうえで色々と参考となる。解説によ

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    2024年03月16日
  • ハムレット

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    ハムレット
    ウィリアム・シェイクスピア
    福田恆存 和訳 
    1600年ごろの超有名な戯曲。戯曲文学という物に慣れないせいか、いちいち巻頭の人物名と役柄の一覧をスマホに写して1ページに直して参照しながら読んだ。
    シェイクスピアが劇作家として活躍したのは1590年から1611年まで(日本では関ヶ原合戦の前後、シェイクスピアは47歳で引退しているので活躍の年代は短い)この作品は円熟味を増した1600年代初頭の悲劇作品の代表作です。
    あらすじは城に現われたデンマーク元国王(ハムレットの父)の亡霊から、前王の死は現国王である叔父による殺害であるという事を告げられた王子ハムレットは固い復讐を誓う。
    道徳的で

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    2024年03月10日
  • リア王 ――シェイクスピア全集(5)

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    シェイクスピア4大悲劇のうち、いちばん悲惨かも知れない。リア王をリア充と読み間違えたが、内容はまったくリア充ではない。悲劇だ。

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    2024年05月06日
  • リア王 ――シェイクスピア全集(5)

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    言わずと知れたシェイクスピアのリア王。最近はハムレットより評価が高いという鵜山さんの解説の通り、ハムレットよりわかりやすく残酷で悲劇的ではある。リアやエドガー、グロスターの落ちぶれかた、エドモンドとゴネリル、リーガンの関係。ラストシーンのリアやコーディリアの悲劇。
    本書に関していえば、本書をもとに舞台化された山崎努の役作りの著作を読んでいることもあって、個人的にも思い入れの深い作品である。ぜひ舞台でみたい。

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    2024年03月01日
  • お気に召すまま ――シェイクスピア全集(15)

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    アーデンの森で喜劇的なイベントが起こるこの感じは「夏の夜の夢」と似ているし、女性が男装をして思い人(パートナー)をだますという仕組みは「ヴェニスの商人」に似ている。

    これらはすべて私が大好きな作品だ。そして本書「お気に召すまま」もその中に加えられた。シェイクスピアの戯曲なら悲劇より断然喜劇。二人の男女の恋愛がうまくいく過程が幸せすぎて顔がにやけてしまうのだ。

    「ハッピーエンドよりもバッドエンドが好き」という人は死ぬほど見かけるが、本当か?もちろん私も余韻があったり、考察の余地が多いモヤモヤさせる作品は好きだが、この発言毎回気になってしまう。確かにバッドエンドものは劇的展開が多く、ストーリー

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    2024年02月29日
  • ハムレット

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    デンマーク王子ハムレットは、先王である亡父の亡霊より現王クローディアスが父を殺したという事実を知る。
    我が叔父であり義父となっているクローディアスへの復讐を誓うハムレットだが。悲劇四部作の一つ

    名台詞、名場面の大渋滞で、尚且つストーリーも面白く、ぐいぐい引き込まれていった。これぞ名作。シェイクスピアやばい。悲劇四部作読みたい。
    ネタバレ怖いんで(今更だけど未読の人はできるだけラスト知る前に読んで〜!)
    戯曲、大丈夫かな?(演劇あまり興味なし、映像化作品苦手)と思ったけど→

    面白いお話だとそういうの、気にならないわ(笑)むしろ誰のセリフかわかるから脳内再生しやすい。
    しかも、戯曲ならではのド

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    2024年01月19日
  • リア王

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    分配される領土のことだけを考え、得るものを得たら父リアを見捨てる上の二姉妹、父を尊敬するがゆえに自分の正直な気持ちを言ったばかりに父から激怒され勘当までされたのに最後まで見捨てなかった末娘。

    人ってバカというか、大事に思ってくれる人の気持ちは見えなくて、見えるのは自分の承認欲求を満たしてくれるものだけ。って、リア本人だけでなく、大事に思っていた末娘や忠臣や、周りの人にも救いがない。

    で、リアは何者だったのだろう。一番大事な人をないがしろにして、口が上手いやつを高く評価し、ほんとうに助けてくれる人がしていることには気づかず、自分の悲劇しか考えない。いまの社会もほぼ同じことが起こっていると思う

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    2023年12月12日
  • から騒ぎ

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    楽しい

    わちゃわちゃした感じでセリフが多いのですが
    とても挑戦的な作品だったと思います。
    話のテンポも良いのでもっと続きが見たかった。
    今はこんな作品は人気がないのかなぁ。

    #ハッピー

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    2023年09月15日
  • マクベス

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    自業自得のお手本のような悲劇、故に時代を超えても楽しめる一冊した。
    少し台本の様な文章は詳細が省かれているような書き方も相まって、読んでいるのに観劇している気分になれました!
    脳内で勝手に宝塚歌劇団で再生してしまいました!

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    2023年08月17日
  • ヴェニスの商人

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    空いた時間で久々に再読。
    個人的にシェイクスピアが好きなので何を読んでも文句なしになってしまいますね。

    いつか本場のオペラで観たいものです!

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    2023年07月28日
  • シェイクスピア全集 ジュリアス・シーザー

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    古代ローマ帝国興亡史でシーザーが死んだので、この本を読んでみた。最後に読んだのはずいぶん前で、細かいところは忘れてしまっていたので、新鮮に楽しめた。

    アントニーとクレオパトラも読みたい。

    2024年5月
    この戯曲にはクレオパトラの影も形もないけれど、シーザーはこのとき、ローマの別宅にクレオパトラを住まわせて、子どもも二、三人いたんだよな…と思うと、前からひどいセリフだと思っていた、第一幕のシーザーのキャリパーニアに対する「石女」云々の台詞がより一層ひどく感じた。

    ポーシャとブルータスのシーンで、ポーシャの太ももの傷が謎だったのでググってみた。
    このセリフはポーシャの愛と強さの証明というの

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    2023年07月11日
  • ヴェニスの商人

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    解題、解説を読んでみると、この話のネタはすでに存在していたようだ。しかし、画家のピカソがパクりばかりしていたこと、面白いものは普遍的に面白いということを考えると、それも悪くないと思う。

    私も実は、後からこの本の内容を叔母から聴いていた記憶が甦った。ポーシャが「血を流さずに」といったくだりは小気味よかった。

    シェイクスピアは英国の人であるはずなのに、なぜイタリアの話を書くのかなと少し思った。

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    2023年06月12日
  • ヴェニスの商人

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    初めて読んだシェークスピア先生の作品。

    かの有名なシェークスピア先生の作品なので、
    少し構えて読みはじめたのもの、難しすぎてわからないなどあまりなかった。

    普通に現代人の道徳感ではいかがなものかと思う場面が多々あるが、執筆された年代ではどうだったのだろうか?

    喜劇にも悲劇にもなり得る作品だと思いました。

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    2023年06月04日
  • 新訳 マクベス

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    3人の魔女の予言やそれを聞いた妻の煽動に乗って国王や同僚、部下などを殺戮してしまうマクベスの物語であるが、この本の解説はなかなかよい。解説では、マクベスは他の悲劇と異なり、マクベス本人の中にある善と悪が戦い悪が勝ってしまうこと、よってマクベス以外の登場人物は非常に影が薄いという特徴があることを教えてくれる。またシェイクスピアがマクベスを執筆した時期のイギリス情勢に関しても解説があって、当時の国王ジェームズ1世がバンクォーの子孫であることなどもわかりとても興味深い。

    私は映像でマクベスを見たことがないが、「森が動きダンシネーンに向かってくる」シーンは迫力がありそうである。余談であるが、J.R.

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    2023年04月24日
  • 夏の夜の夢・あらし

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    「あらし」は今のところ僕の中でシェイクスピア作品のトップ。
    なんて綺麗な表現の数々なんだろう。
    悲劇作品の名言とはまた違う名言の数々。シェイクスピアの引退作品であることをふまえたエピローグに感動。

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    2023年01月08日