ウィリアム・シェイクスピアのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ前も読んだけど、あんまり覚えてなかったから再読。
劇独特の言い回しだったり、ハムレットとか狂ってるから何言ってるのかわからないところもあったけど、名台詞もたくさんあって面白かった。ところどころに教訓とか、当時の時世の皮肉みたいなのが入ってて、昔からこういうこと言われてたんだ、とか、当時はこうだったのかな、とか想像しながら読むのが楽しかった。
全員、根っから悪人ってわけじゃないけど、悪いことしてたり、企んでたり、同情できるか微妙な立ち位置の人が多かった。
特に、王の解釈が難しかった。
王自身、道徳はあるんだろうけど、結局ハムレットのことは国民の機嫌をとるパペットにしか思ってなさそうだったし、保身のためには手段選ばない。でも変なところで甘いからよくわからなかった。 -
Posted by ブクログ
老いたリア王は、三人の娘それぞれに父への愛を語らせ、その言葉の大きさに応じて領地を分け与えようとする。しかし、末娘コーディリアは、姉たちのように美辞麗句を並べることなく、自らの真心に従って率直に思いを述べたため、リア王の不興を買い、勘当されてしまう。その後、二人の姉に裏切られ、すべてを失ったリア王は、自らの愚かさを悟り、苦難と狂気を経た末にコーディリアと再会する。そして、自らの過ちを認め、娘に赦しを乞う。古代ブリテン王の伝説に材を取った、シェイクスピアを代表する悲劇である。
親子関係や王権、封建的秩序といった古い価値観を体現するリア王と、自らの良心と価値観に誠実であろうとするコーディリア。その二人の対立から悲劇は始まる。しかし、本作を読みながら感じたのは、単なる世代間の価値観の相違だけではなく、人と人との間には、善意や愛情だけでは乗り越えることのできない見解の隔たりが存在するということである。
人はそれぞれ異なる価値観を抱えて生きている以上、互いに理解し合えないことがあり、そこから理不尽や不条理が生まれることも避けられない。そして、そうした不条理にもまれながら生きることこそ、人間の宿命なのかもしれない。それでも、自らの過ちを認め、あるいは自らの信念を曲げることなく、覚悟をもって身を処することができるか。リア王とコーディリアの悲劇を通してシェイクスピアが問いかけているのは、そうした極限的な状況に置かれたときにこそ現れる、人間の価値や尊厳なのではないかと感じた。