ウィリアム・シェイクスピアのレビュー一覧

  • ハムレット ――シェイクスピア全集(1)

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    いつか読もうと思っていたシェイクスピア悲劇。主要人物が皆倒れるという終わり方には少なからず驚いたが、目的のために狂気を装うハムレットのしたたかさや、頭の回転のよさと同時に会話の筋をそらす応答などは面白く感じた。加えて、慎重なのか抜けてるのか紙一重な登場人物たちが、悲劇的なストーリーの中でアクセントのようで、通して楽しめた。

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    2018年02月14日
  • シェイクスピア全集 夏の夜の夢

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    舞台はギリシャ・アテネ。それぞれの愛を突き通そうとするアテネの公爵たち、夫婦げんか真っ只中の妖精たち、舞台の練習に励む職人たち。
    下っぱの妖精が「恋わずらいの花の汁」を塗る相手を間違えたことから、恋の矢印が入り乱れ、怒りの矛先も乱れに乱れ、大騒動へと向かっていく。ドタバタの恋模様を描いたシェイクスピアの喜劇。

    ここに登場する人物たちは皆自分たちの恋心に正直で、同時に妖精たちの手違いに翻弄されていきます。
    短い作品ながら複数の登場人物が登場しますが、最も印象に残ったのはヘレナです。
    「取柄のない女だけど、おそばにいることだけは許して。」――ディミートリアスを一途に追いながらも想い人には見向きも

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    2017年12月30日
  • ロミオとジュリエット

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    急展開の悲劇。あらすじは知っていたものの、こんなに言葉遊びや下ネタが多いとは思わなかった。面白い。ただ1952年の訳なのでもっと現代に寄せた猥雑さのあるロミオとジュリエットが読みたい。難しそう。

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    2017年07月25日
  • シェイクスピア全集 マクベス

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    2017/06/24
    前回のAs you like it とうってかわって、今回は悲劇。殺人を働いて悪魔にとりつかれたようなマクベスの芝居、ぜひ生で観てみたい。

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    2017年06月24日
  • シェイクスピア全集 お気に召すまま

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    遅れてやってきたオーランドーに対し、カタツムリを引き合いに出したロザリンドの台詞に思わず吹き出した。こんな調子で問答できたらけんかにならなそう。

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    2017年06月22日
  • シェイクスピア全集 ロミオとジュリエット

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    おおロミオ、どうしてあなたはロミオなの?ってやつ。まぁどういう意味なんかなー、くらいに思ってたけど、初めてどういった文脈で使われてるかを見て、そうだったのかー、っていうね、意外とよく知らんもので。
    というわけでかの有名なロミオとジュリエット。シェイクスピアは悲喜劇とかなんとか言われているけど、数冊この人の話を読んでみて、結局訳者の力量なんではないか、とか思う。今作でちょこちょこ出てくる下らないギャグ?というかダジャレ?みたいなのって絶対原文では違うはずで、それを似たようなところで日本語に直してるってのが訳者がスゲーな、と。更に出てくる人々が概ね間抜けだし、下ネタをかましてきたり、まぁ下らない。

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    2017年06月21日
  • ロミオとジュリエット

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    ロミオは激しい恋をしてジュリエットと結婚するが、1日で破局になりその後死んでしまう。あまりにも可愛そうな話だ。恋は人を夢中にさせるが周りのことが見えなくなってしまうという点で注意しないといけない。人は障害があるとそれを乗り越えようとする。その部分は参考になる。

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    2017年04月09日
  • シェイクスピア全集 冬物語

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    古本屋で衝動買い。一日で一気に読んだ。嫉妬をテーマにしたお芝居なのだが、シェークスピアによる同じようなテーマの悲劇である「オセロー」などと違って、特に何の理由もなくいきなり嫉妬に狂うところなどは、かえって実際にありそうで怖いなと思わせるものがある。すっきりとしたハッピーエンドなのも読んでいて心地よかった。一度、舞台で観てみたいものである。

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    2017年03月17日
  • オセロー

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    シェイクスピア四大悲劇のひとつ「オセロー」。
    勇敢な将軍オセローが副官に任命されなかった不満うぃ抱く旗手イアーゴーの策略に堕ちる。イアーゴーのでっちあげたオセローの妻デズデモーナの不義を嫉妬したオセローは、愛する妻を絞め殺してしまう。

    「オセロー」については、四大悲劇のひとつということ以外の予備知識は殆ど無い状態で読んだが、戯曲に対する先入観がなくなったおかげか、特に読みにくさもわかりにくさも感じることなく愉しめた。

    オセローを欺くために、隠れさせたオセローに聞こえるように副官キャシオーとイアーゴーが話す場面などは特に面白かった。

    愛し合っているのに、何故一言相手に訊ねて疑いを晴らさない

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    2017年01月27日
  • アントニーとクレオパトラ

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    シェイクスピアの悲劇の終わりを告げる作品。
    ジュリアス・シーザーと同様に、伝説や物語ではなく、英雄の生き様を追うという点で、他の喜劇や悲劇とはまた性格の異なったものとなっている。
    人間が生きて死ぬことを追っていくということは、その一生にどのような意味づけを見いだすかで大きくその姿を変える。しかも、今回はワールドワイドに動く世界で、ローマとアレクサンドリアという趣きの異なる世界の行き来。場所だけでなく、人間も、三頭政治の世界からクレオパトラの世界、甘い宴の世界と、激しい戦争の世界と、緩急が綴れ織りのようにやってくる。とてもじゃないけれど、ひとつの劇で収まる規模の話ではない。それをひとつの舞台の中

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    2017年01月22日
  • シェイクスピア全集 ロミオとジュリエット

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    シェイクスピアの代名詞のような超有名作だが、なんとなく甘ったるい印象があって避けていた。今まで避けてきたことを後悔したほど楽しめた。ただの甘ったるいラブストーリーではなく、笑いあり涙ありの楽しい話だった。近いうちに時間が出来たら映画版も見てみたいと思う。

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    2017年01月07日
  • じゃじゃ馬ならし・空騒ぎ

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    シェイクスピアの初期の喜劇。
    いかにも試行錯誤を続けた感じ。じゃじゃ馬ならしの最初に出てくる酔っ払いの効果や空騒ぎの急激に変化する人間関係など、役者が自由に動いている感じはあんまりしない。一生懸命、筋を成り立たせようとしている感じ。
    そうではあるが、すでにことば遊び、目まぐるしいナンセンスの応報、ずれた人間関係のパーツとその解消、たくみな心理要因を活かした関係の色彩といった、今後シェイクスピア花開かせていく力の数々の萌芽はもう十分に感じられる。
    あまりのナンセンスの多さに、訳者は大変苦労されたのではないかと思うが、厳密な意味での訳ではなく、多少意味を損ねても、その勢いや快活さを壊さぬよう、苦心

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    2016年12月18日
  • シェイクスピア全集 夏の夜の夢

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    シェークスピアによるドタバタ喜劇。ラブコメディーの古典。実演が見たくなるほど、とても楽しく読めた。現在でも多くの劇団で演じられる理由もなんとなくわかった。末尾の解説を読むと、書かれた当初は、痛烈な社会風刺であったこともわかるが、そういう背景を知らなくても十分楽しめる。

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    2016年11月27日
  • シェイクスピア全集 ハムレット

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    "To be, or not to be, that is the question."(「このままでいいのか、いけないのか、それが問題だ」<本書訳、以下同>)、"Get thee to a nunnery." (「尼寺へ行くがいい」)、"Frailty, thy name is woman."(「心弱きもの、おまえの名は女!」)など、数々の名台詞で知られるシェイクスピア悲劇。

    デンマーク王子、ハムレットは憂えていた。偉大なる父王が突然の死を遂げ、次に王位に就いたのは王の弟でハムレットの叔父であるクローディアス。高潔な兄に比べ、(ハ

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    2016年10月02日
  • オセロー

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    オセローを陥れる イアゴーも悪い奴だが、オセロー自身も浅はかだ。出てくる人はみんな表面的にそう思われている人格では無かった・・ ということでもあるんだなあ。女性の書き方が単純すぎるよ シェイクスピアorz

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    2016年09月18日
  • マクベス

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    マクベスはある日、魔女に「やがては王様に、おなりになる方」と予言されます。その言葉により、マクベスは破滅へとおびきよせられてしまったように感じました。
    夫人に毒気がないと言われたマクベスですが、夫人の勇気を出させるような言葉に影響を受け、自らの手でスコットランド王ダンカンを殺害してしまいます。そしてその罪を他人に擦り付け、自分は王になります。
    しかしマクベスも夫人も罪悪感に悩まされているようで、全然満たされているようには思えません。むしろ亡霊や幻覚に悩まされているようです。

    マクベスは元々王になりたいと思っていたのでしょうか。少しは思っていたのかもしれないですが、私は、魔女の言葉にそそのかさ

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    2016年07月07日
  • お気に召すまま ――シェイクスピア全集(15)

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    ロザリンドの二役。同じ言葉を繰り返して印象を高める手法、タッチストーンに対するロザリンドの言葉使いが印象的。ただ、から騒ぎなどとストーリーが混ざりがちで、やっぱり4大悲劇と比べるとインパクトは弱い。

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    2016年06月11日
  • ヴェニスの商人

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    ネタバレ

    「本当、私の小さな体には、この大きな世界が重たすぎるのだよ。」
    後に、人肉裁判を仕切る博士のセリフとは思えない。女性らしい奔放さと、聡明さを兼ね合わせたポーシャはとても魅力的に感じた。ヒロインをポーシャとすれば、喜劇。

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    2016年05月16日
  • オセロー

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    シェイクスピアさんは、悲劇の十年の前に愛人を敬愛していた紳士に寝取られたという過去を持っていたそうだ。事実そうかどうかは、わたしが怠惰な質なので未だ明確にはなっていない。
    しかし、オセローはそこを乗り越えるために書かれた戯曲なのではないかと。そうわたしには思われてならない。世の女性の淫らさを詰り尽くすことで逆に聖なる存在に祀り上げる。確かに福田先生が仰るように祭儀的(しかも、猜疑的。)な演劇である。
    きっと、シェイクスピアさんはオセローになりたかったに違いないな。わたしもなりたい...

    Mahalo

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    2016年04月12日
  • リア王

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    福田さんも安西さんも実際に演劇にするために訳されているので、なんかいい。劇にすることを前提にしていない脚本はなんだかリズムがつかめない。
    シェイクスピアさんの全集を買おうかと思ったけど、買うならちょっと古いかもしれないけど福田恆存さんのになるかなぁ〜?
    でも、まずはハムレット、オセロー、マクベス、リア王を福田さんの訳で読もうかな。あと、あらし。その他はぼちぼち読んでいこうかな。
    安西さんの訳は読みやすい。実際の台詞にもとづいているからのようだ。そうそう、シェイクスピアさんの年譜や作品史を読んで、バカダミアンさんの重松さんを思い出した。まさに、博多のシェイクスピア!

    Mahalo

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    2016年02月13日