ウィリアム・シェイクスピアのレビュー一覧
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イアーゴーは何故オセローを恨み、すべてを賭けてオセローを陥れようとしたのか。リチャード3世のように身体的なコンプレックスから悪事に手を染めるといった経緯がイアーゴーにはない。イアーゴーによる、オセローへの「(自分の名誉を傷つけられたことに対する)怨念」、キャシオーへの「男の嫉妬」、デズデモーナへの「...続きを読むPosted by ブクログ
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四大悲劇(ハムレット、オセロ―、リア王、マクベス)の中で、『ハムレット』に次いで2番目に作られた作品。
シェイクスピア作品は、限られた登場人物の中に多様な人間関係・人間心理が織り込まれているものが多く、また、本作品以外の四大悲劇は、作品名となっている主人公が、その多様さ・複雑さを体現する中心人物とし...続きを読むPosted by ブクログ -
見方によっては、喜劇とも悲劇とも思える作品。また、読み方によって、資本主義(商人資本)の構造を読み取れる。シェイクスピアはおそらくユダヤ人と会ったことはないが、それでも、典型的なユダヤ人(本作のシャイロック)を巧みに書く想像力のすごさを、本書の解説で言及されている。Posted by ブクログ
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悪に染まる宣言から始まる冒頭の掴みが秀逸!
最初に独白する劣等な境遇に共感する読者は意外に多いような気もします。悪党を志す邪なキャラクターを主人公に据えた物語は史上初だったのでは?と関心する構成。
王族に生まれながら、悪行に身をおかねばならなかった悲劇の物語とも読み取れます。王族のランカスター家、ヨ...続きを読むPosted by ブクログ -
戯曲というものを初めて読んだが、とても勢いが感じられて、面白く一気読みしてしまった。リズムを感じやすいように段をずらしてあったり、文の翻訳自体も相当こだわってあって、シェイクスピアの表現、比喩の美しさが感じられた。狂気とも言えるほどの憎しみあい、復讐心に面白さがあり、現代まで読み継がれてきた一つの理...続きを読むPosted by ブクログ
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産経新聞にイスラエルガザ地区紛争の解説記事で、キリスト教徒のユダヤ人に対する見方がよく現れている文学という事で紹介されていたのをきっかけに読んでみた。
描かれているのは、高利貸しのユダヤ人、シャイロック。キリスト教徒から悪どい金貸しとして疎ましく邪険に扱われる毎日を送っていた。ベニスの実業家のアン...続きを読むPosted by ブクログ -
この展開の元凶は両家の関係よりも絶対喧嘩っ早いマキューシオのせい。
それにジュリエットに一目惚れ状態で以前の想い人秒で忘れるロミオって…
感傷的になって周りに何一つ伝わってないよジュリエット…
恋は盲目なんて言うけれどまさにそれな物語。
時代のせいもあるかもしれないけれど、もっと上手くやれたでし...続きを読むPosted by ブクログ -
シェイクスピアの翻案という視点で見るとよく出来ていると思う。
掛け合いのところのセリフなど、原作に引きずられているのか妙に堅くて不自然だが、絵柄や設定など少女漫画らしいと感じた。
主人公は戸部ありす=ベアトリスで、彼女の心情描写が増えているのも少女漫画っぽい。
後半の比呂=ヒーローが陥れられるく...続きを読むPosted by ブクログ -
名高いシェイクスピアの傑作だが、原作を読むと長ったらしい台詞がうっとうしいったらありゃしない。これを、違和感なくしゃべる役者さんは偉い。Posted by ブクログ
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さすがシェイクスピア。翻訳にも関わらず文章が美しい。人間同士の闘いのシーンを描ききったのは秀逸。物語として舞台になることがよくわかった。リチャード三世のキャラクター性に心惹かれた。少し行動力が増した気がする。Posted by ブクログ
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はじめて読んだシェイクスピアの作品がこの本でした。
悲劇が有名な方なので逆に喜劇の方が気になって読み出したけど、意外とギャグ展開が多くて面白かった!
最初は人物の名前や関係性を覚えるのが大変だったが読んでるうちに覚えていくのでスラスラ読めました!
また違う作品も読んでみたいと思います。
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ポローニアス並に冗長に感想を書き残すぞ!
前に背伸びして読んだ時よりは面白く読めた。けど、今の私にはまだ難しいみたい。切れ味鋭いセリフが面白くて、関ヶ原くらいの時代のイギリス人と共感できるんだな、普遍的なんだな、と思うところはちょいちょいあったけど。
ハムレットは考えるっていうより、なんかただ悩ん...続きを読むPosted by ブクログ -
船の難破に合ったオリヴィアは男装し、公爵オーシーノーの元に従者として仕える。男装の身であるにも関わらず公爵に恋してしまう。
その公爵は伯爵嬢ヴァイオラに恋するが相手にされず、オリヴィアを使者に差し向ける。しかし、そのオリヴィアにヴァイオラが恋してしまう。
恋の矢印が向いていることに気が付かない男...続きを読むPosted by ブクログ -
「心の想いというものは、言葉よりも内容によって床しいもの、実質をこそ誇れ、言葉の華を誇るものではございません。」
こんな悲劇の恋愛ストーリーだったのだ。
読んでいる私もストーリーに思わず同情してしまうような和訳に感動した。Posted by ブクログ -
叔父による簒奪は壬申の乱など古今東西繰り返されているが、ハムレットは復讐劇としては徹底していない。ハムレットは復讐に真っ直ぐに進むわけではない。ハムレットの父には飽食の罪があった。ハムレットは「父は飲食に飽き」と語る(シェイクスピア作、野島秀勝訳『ハムレット』岩波書店、2002年、190頁)。
文...続きを読むPosted by ブクログ -
『オセロー』『リア王』『マクベス』と共にウィリアム・シェイクスピアの四大悲劇を構成する。ハムレットは父王の急死と母親の再婚を受け入れられなかった。そこに父の霊魂が現れた。彼の心の中には、父王の死の真相と母親の行動に対する混乱と怒りが渦巻いている。権力、倫理、復讐、狂気などのテーマを扱っており、文学史...続きを読むPosted by ブクログ
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読後の絶望的な感覚はなかなか得難い体験だった。どこかに救いようがあってもいいのに。
道化が所々でリア王によい忠言をしているが、老いぼれたリア王は聞き入れることができない。誰を信じて生きるべきか、親族とは、老いとどう向き合うか、いろいろ現代にも通じる問いがあふれてる本でもある。Posted by ブクログ -
とても読みやすく、物語の流れも分かりやすい。シェイクスピアといえば多くの登場人物に、複雑な人間模様……という感じだが、その源流こそ見えども登場人物たちの動きが(他のシェイクスピア作品と比較して)認識に容易いな、という印象。
主人公ハムレットは、父王を殺し、父王の妻(ハムレットにとっての母、そして女...続きを読むPosted by ブクログ -
タイトルからの想像を裏切る構成が面白い!
読んでいて思ったこと。
シーザーは織田信長
ブルータスは明智光秀
アントニーは豊臣秀吉
オクタビアヌスは徳川家康
と設定かぶりがあるような気がした。
シーザーは暗殺されたから偉大な存在になったとも言えるのかもしれない!そんな史劇のカタルシスがなんともたまらな...続きを読むPosted by ブクログ -
ロンドンとのフライトで一気に読んだ。
To be, or not to be, that is the question. は至極名言だと感じた。ハムレットの発した言葉の解釈が多様であるように、ハムレットは正気だったのか否かなど読み方は幾通りもある。
現代でも同じ人間の振る舞い方の解釈は時と場合で...続きを読むPosted by ブクログ