ウィリアム・シェイクスピアのレビュー一覧
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第一幕
第一場 ウィンザーの王宮
ボリングブルックとモーブレーの争い。どちらが謀反人か?二人は決闘での証明を望む。
ボリングブルック→モーブレー
公金横領。
過去十八年間に起きたすべての謀反の首謀者。
ボリングブルックの叔父であるグロスター公の暗殺。
モーブレー→ボリングブルック
ボリングブルックの弾劾は、すべて根も葉もないもの。
名誉のためにボリングブルックを訴える。
王とボリングブルックの父ジョン・オブ・ゴーントの仲裁でも二人の怒りは収まらない。決闘は聖ランバートの祭日に、コヴェントリーでおこなわれることになる。
第二場 ランカスター公爵の邸
ジョン・オブ・ゴーント 暗殺されたグロスター公の兄。エドワード王の七人の息子の一人。
弟の暗殺者が誰かを知っているが、罰することは出来ないでいる。そのことを嘆くが、故グロスター公爵夫人は弟のために復讐するようゴーントに迫る。
そこで彼女に暗殺の首謀者は王リチャード二世であることを告げる。未亡人はせめて下手人であるモーブレーだけでも死ぬように願う。ゴーントはコヴェントリーへ、公爵夫人は悲しみと共ににとどまる。
第三場 コヴェントリーの試合場
ノーフォーク公爵トマス・モーブレーとヘリフォード、ランカスター、ならびにダービーの公爵ハリーが決闘する。勝った方の訴えが正しくて、負けたほうが裏切り者だと決まる。野蛮だ。それに名前が長い。
いざ決闘というときに、王が待ったをかける。そして二人をイギリスから追放する。ヘリフォードは十年、モーブレーは永遠に、イギリスに足を踏み入れることがかなわない。モーブレーは、その時四十歳。嘆いても、王の宣告は取り返しがつかない。(下手人を追放すれば、自分の罪も追放できると考えたの?)。
王はまた、二人の追放者に、連絡を取り合うこと、和解すること、イギリスに弓引くことを禁じ、誓わせた。モーブレーが立ち去った後、王はボリングブルックの追放の年数を六年に縮める。(ゴーントがいたから十年ですんだ?)。ヘリフォードは友人オーマールに見送られてイギリスを去った。
第四場 宮廷
王とオーマール、バゴットとグリーンは、ヘリフォードを追放できたことを喜んでいる。オーマールとヘリフォードの友情は偽物だった。ボリングブルックは、身分の低い者にも気さくで親切だったので、王たちに憎まれていたのだ。
アイルランドの紛争のため金が必要だが、国庫は空っぽだ。
王領を抵当に借り入れして、足りないときには、金持ちから手当たり次第に財産を取り上げて軍費を補充させることにする。ひどい暴君だ。
そこにジョン・オブ・ゴーント危篤の知らせが届く。王は喜ぶ。ゴーントが死ねば、彼の遺産を没収して、戦の費用にしようというのだ。ひどい暴君だ。
第二幕
第一場 イーリー司教の邸
病気のジョン・オブ・ゴーント、最後の忠告を王に告げたいと願う。ヨーク公は王は聞き入れないだろうと言う。
ゴーントは予言する。王の悪徳はイングランドを破滅に追いやると。
そこに王と王妃、その取り巻きが到着する。ゴーントは王に最後の忠告をするが、王は彼をあざけり、耳を貸さない。
死者の枕元で王はゴーントの財産を没収すると告げる。エドワード王の息子の最後の生き残りであるヨーク公はヘリフォード公の権利に
手を触れないよう願うが無駄だった。ヨークは立ち去り、王は明日アイルランドへ出陣することを決める。留守中は彼の叔父ヨークを
イングランド総監に任じる。
残されたノーサンバランド、ロス、ウィロビーは彼らの友人に降りかかった災難を嘆く。王がイングランドを破産させたことに怒っている。
そして王のアイルランド出征の隙にクーデターが計画されていることが明かされる。三人はクーデターに加わることにする。
第二場 ウィンザーの王宮
王が不在の王宮で、王妃は不幸の予感にふるえている。そこに、ボリングブルック率いる反乱軍がイギリスに上陸した知らせが届く。
貴族も平民も反逆に参加するだろう。ヨーク公は王宮に留まるが、希望はない。彼の姪御を安全な場所に避難させるため去る。
残った王の取り巻きのうち、ブッシー、グリーンは逃げ出す。バゴットはアイルランドの王の元へ向かう。
第三場 グロスターシアの荒野
反乱軍は順調に進み、バークリー城のそばにいる。バークリー城は王への忠誠を守っている軍勢が立てこもっている。
叔父と甥は対峙する。ヨーク公は反逆を責める。ボリングブルックは奪われた権利を取り戻したいだけだという。
ヨーク公は邪をもって正を求めるのは許されないと説く。しかし、ヨーク公に反逆軍を止める力はない。中立の立場を取ることに決める。
敵でも味方でもない者として彼らを城に招く。
第四場 ウェールズの陣営
王は死んだという噂が流れている。王の没落は時間の問題だと、誰もが思っている。
第三幕
第一場 ブリストル、城の前
第二幕第二城で逃げた二人が立てこもっていた城。攻め落とされ、二人は死刑を宣告される。
王妃はヨーク公の城で匿われている。彼女の安全の保証はされている。
一行はグレンダワー一味との戦いに赴く。
第二場 ウェールズの海岸
王は生きていた。イギリスに戻ってきた。反逆者たちを呪っている。失ったものを全て取り戻せると思っている。
だが、王が頼みとしているウェールズの軍勢は前日に解散した。そしてボリングブルックのもとへ走った。
けれど王は現実を見ない。国内に残っていた味方は全て死んだが、叔父ヨークと合流すればなんとかなると思っている。
だがオーマールの父はすでにボリングブルックの軍門に降っている。誠実にして人望を集めるって大事なんだな。
王は自分の軍勢を解散させることに決めた。
第三場 ウェールズ、フリント城の前
ヨークはブリングブルックに協力してはいるが、王への敬愛はまだ失ってはいない。
フリント城に王が籠城しているとの知らせが届く。
ボリングブルックは王に談判を申し込む。追放宣告の撤回と、没収された所領が無条件に返還を要求するのだ。
それが叶えば武装解除をし、再び王へ服従と忠誠を捧げると誓った。
叶わないなら内乱だ。美しい大地が血で染まることになる。
王はなんと答えるだろう?選択の余地はない。要求を全て飲むと伝えた。
でも心は怒りと屈辱で満ちている。すごく被害者面してる。
全員ロンドンへ。
第四場 ラングリー、ヨーク公爵邸の庭園
王妃はひたすら嘆いている。そこへ庭師たちがやってくる。彼らは放蕩が国を傾けていること、王の取り巻きがみな死刑に処されたこと、
今の王の境遇は王自身が招いたことであると話す。
それを聞いた王妃はロンドンへ向かう。庭師は王妃の悲しみのために、悲しみの花ヘンルーダの花壇をつくる。
第四幕
第一場 ウェストミンスター大会堂
議会を開くべく、主な貴族、司教らが集まっている。
決闘のバーゲンセール会場はここですよ。
この議会では、気に入らないやつを陥れることばっかりに夢中になっている。大混乱だ。
追放されたトマス・モーブレーは十字軍に参加して死んだ。
ヨーク公がやってきて、リチャードは自ら退位し、王位をボリングブルックに明け渡すと伝えた。
ボリングブルックはヘンリー四世として即位する。しかしカーライル司教が待ったをかける。
そしてヘリフォードを謀反人と呼び、彼に王冠を与えるならばイギリスに不幸が訪れると予言する。
新王の忠臣は彼を大逆罪で逮捕する。そして新王はリチャードに衆人の前で王位を譲ることを要請する。
リチャード王はやってきて、王位を譲り、自棄になって新しい王に祝福を叩きつける。
リチャードと、彼に従う家来が犯した罪状と弾劾文を読むよう求められると、心は千々に砕ける。
結局読まずにロンドン塔へ幽閉される。新王の戴冠式は次の水曜日。リチャードの家来たちには企みがあるらしい。
第五幕
第一場 ロンドン、ロンドン塔へ通じる街路
王と王妃の再会 王妃はフランス出身
リチャードはロンドン塔ではなくポンフレット城へ連れて行かれる。「酷寒と病苦のためにやせ衰えた土地へ。」
王妃はフランスへ帰される。
第二場 ヨーク公爵の邸
ヨーク公爵夫妻が、ボリングブルックの栄光とリチャードの没落を語っている。リチャードに同情的。息子のオーマールを心配している。ヨーク公はオーマールが謀反を犯そうとしている証拠を見つける。父は息子を告発するべく王の元へ向かう。息子と妻もその後を追う。
第三場 ウィンザーの王宮
ボリングブルックに息子が生まれたようだ。父は息子に手を焼いているが、期待もしている。
オーマールがやってきて、人払いをさせ、許しを請う。ヨークが追って現れる。陰謀の手紙に王は激怒する。そこに公爵夫人が我が子への許しを嘆願するために現れる。ヨークは反逆者を許さないよう忠告するが、ヘンリーは夫人と息子の願いを聞き届ける。だが、他の反逆に加わったメンバーは捉えるよう命じる。
第四場 同じ場所
エクストンは王のために先王リチャードを暗殺することにした。
第五場 ポンフレット城
悲しみに苛まれながら孤独に生きているリチャード。エクストンの毒。激高したリチャードをエクストンが打ち倒す。取り返しのつかないことをしてしまったとわかったが、もう遅い。
第六場 ウィンザー城
謀反人はカーライル司教を除いてみんな死んだ。王はカーライルに静かに暮らす限り罰しないと約束する。
エクストンがリチャードの遺体を持ってやってくる。血を浴びて生まれた王はその血をあがない続けなくてはならない。エクストンは永久追放。ヘンリー王は十字軍に参加する。
ボルリングブルックはリチャードによってイギリスを追放されるのだ。 -
Posted by ブクログ
ハムレットで私が一番好きなシーンは、お約束ですが御前試合とオフィーリアの狂乱シーン。お花を渡すところ。
岩波はやっぱり固いんだけど、もうちょっと白痴的な口調で書いてあるのを以前読んだんですよ。
あれはどこの出版社だったんだろう・・・。生意気にも小学校の低学年で辞書引きながら読んだので印象に残ってるんです。
そっちの方が好きかな?
岩波では王妃にヘンルーダを渡して、
『あたしにも少し、とっておきましょう』
と言うシーン、その前に読んだ本では
『あたしにも、すこうし、ね』
と言って笑うんですよ。
この微妙な違いが!あれは一体どこの出版社だったのかなあ。読んだ時に、やったら古い本だったのは覚えてるんですがねえ。
岩波のは注が山盛りで、読んでるだけで楽しいです。
脚本だからト書きなワケですが、そこで文章の注だけじゃなくて、芝居の動作の注とかも入れてあるのです。
グローブ座での演出効果まで考えてあるのがスバラシイの一言ですね。
中学校の時に行ったストラットフォードを思い出しました。本当にマザーグースの世界だった事を今でもはっきり覚えています。 -
Posted by ブクログ
ヴェニスの商人より面白かった。魔女とか出てくるファンタジックな内容の話が好きだからか。魔女たちの予言に翻弄されて滅ぶ者、戦う者、巻き込まれるもの。魔女を色んなものに置き換えれば、どこにでもありそうな話になるんじゃなかろうか。
それよりも、マクベスが、「何者だ貴様は」と訊かれて「聞けば身の毛がよだつ名前だ」って応える場面で一つ思った。「マクベスを演劇でやる際、役者は公演中「マクベス」という単語を口にしてはならない。口にしちゃったら公園会場を悪態をつきながら何周かしなきゃいけない」というジンクスがあるらしいのだけど、もしかしてこのセリフが起源なんだろうか。 -
Posted by ブクログ
1年ぶりのシェイクスピア。
読んでいなかった名作がありました!!
面白かった。実に面白かった。
シェイクスピアのコメディ、ラブロマンスの部門でかなり上位に入るでしょう。
とはいえ、どこかで読んだような設定が多いのは否めません。
女子が男子を演じて恋を試すのは、まぁ良くある設定。
少年男優が女子を演じていて、さらに男子に化けるという性倒錯設定は、見る者に妙な世界観を与えるのに効果的よね。
今回は、結構鋭い女子目線の台詞が多ございました。
解説も非常に興味深くよみました。
今回はかなり明確な「原作」がありそうですね。
シェイクスピアの作品ではありますが、天才脚本家としての作品でしょうか。
そして、道化についても興味深かったです。
あて書きだったのか。
と、とても面白かったです。
舞台でどうなるのか想像しながら読めました。
芝居見るのが楽しみ。
(H22.7 自) -
Posted by ブクログ
こういう新訳には「新訳」としての価値がじゅうぶんにあるのではないか、と感じます。(普及版である文庫だし)。アル・パチーノ主演の映画にも触れた訳者あとがきも興味深い(あとがき自体は映画公開の直前に書かれたものみたい)。「シャイロック」にどれだけ肩入れするか(できるか)で、この劇の印象が変わってくるというのは当然のこと。そのへんも勘案された、「上演を目的」ともされる新訳です。だから流れがいい。途中、まるでヴェネツィアのゴンドラに揺られているような(ヴェネツィアにもゴンドラにも詳しくはないが)リズムの「うた」が印象的です。私はやはり「詩人」としてのシェイクスピアもまた、とても好きみたいです。
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Posted by ブクログ
これは面白かった!
シェイクスピアの喜劇を数多く読んでるわたしでもベスト3には入れたいな。
船が難破して、双子の兄と生き別れになったヴァイオラ。
彼女は男装してシザーリオと名乗り、その土地の領主オーシーノ公爵に仕えることとなる。
彼に小姓としてすっかり気に入られ、またヴァイオラも彼に恋心を抱くようになるが、その信頼ゆえにヴァイオラはオーシーノにあることを頼まれるようになってしまう。
それはオーシーノの思い人、オリヴィアに恋心を伝えること。
美しい令嬢オリヴィアはオーシーノを袖にするが、伝令に来た男装したヴァイオラを好きになってしまう。
そこに執事マルヴォーリオも、オリヴィアは自分のことだと勘違いして
マルヴォーリオ&オーシーノ→オリヴィア→ヴァイオラ→オーシーノ という、実にドタバタな図が出来上がる。
一方兄セバスチャンも友アントーニオに救われ、奇跡の生還を果たしていた。
この二組が同じ場所に揃ったとき、シェイクスピアの得意とする「間違い」「ロマンス」「ドタバタ」が真骨頂を発する!
という感じです。読んでいてすごくワクワクしました。
とくにオリヴィアがヴァイオラに惚れてしまうところ辺り。
登場人物の関係の複雑さはシェイクスピアの専門ですが、この物語は片思いが多すぎ。
最後はちょっときれいにまとまりすぎというか、ああこういうの他でも見たなあ・・という気がしますが
難破船、男装の少女、生き別れの双子、百合もどき、ほらね、キーワードだけでも凄い
これだけワクワクさせてくれる物語はちょっとないと思います
あといつも思うんだけどシェイクスピアの劇って男同士の友情がすごいアツイよね、走れメロス的なあれだよね -
Posted by ブクログ
これはすごいぜ。面白いぜ。
名台詞も多く、ユダヤ人金貸しシャイロックはあまりに有名なこの作品。
主人公は商人アントーニオなんだよね?多分・・。
お姫様が求婚者に箱を選ばせたり、ちょっとかぐや姫的な展開もありつつ。
とにかく主人公とその親友ふたりの友情が濃い。
何かの論文読んだとき、アントーニオはバサーニオへの執着が、シャイロックは金への執着があまりに強すぎて主人公にはなれない、みたいなことが書かれていて、ああそういう分析もできるんだな、と思った次第です。
これたぶんアントーニオとバサーニオのホモセクシュアル的な分析とかもいける作品だよね。
ポーシャとの指輪をアントーニオのために渡してしまうとか、格好の小道具も場面もぱっと思いつくだけでも揃ってる。お金が性の代替品とか?いややらないけど。
この作品がいいなあ、と思うのは、王道を行ってくれるところ。
お姫様ポーシャが少年に扮して裁判官をやるシーンとか爽快すぎるよ。
シェイクスピア作品の中でもかなり好きなヒロインに入ります。
まあやっぱりスルーできない存在感のユダヤ人シャイロック。
これって当時のピューリタンの像にも重なるらしいね。金貸し。偽善的。口うるさい。
でもやっぱり気になるんだよね。もしかして本当にこの物語の「前」にこそ、シャイロックの物語があるんじゃないかって。
ユダヤ人だからって差別を受けて、そのなかでも努力してはいあがってきたシャイロックという男の物語があるからこそ、ここまでシャイロックはアントーニオを憎むんじゃないかなって。
悪役にもバックグラウンドがあるのがシェイクスピアのイイトコロ。
最後やっぱりアントーニオの財産無事でした、はご都合主義すぎてびっくりしたけどね。さすがに。
シャイロックのことを考えると、アントーニオたちが完全に正義なのかどうなのかとかわからなくなるのもまたこの作品の魅力です。面白い。