ウィリアム・シェイクスピアのレビュー一覧
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「あらし」
「アントーニオとセバスティアンには最初はそのような意図はなかったのです。それはアロンゾーとゴンザーローの上に投げ掛けられた魔法の眠りによって暗示されました。しかし彼らは、他の人々が言った事に対して状況も年齢も考慮せず、あざけり罵倒する人物――どんなに素晴らしい真実を教えてもらっても感激することなく、悪意に満ちた非社交的な感情に身を任せていて、他人の言うことには何でも耳を傾けるけれども、それは他人の経験や知識からなにか自分のためになるものを得ようとするのではなく、相手が自分よりも劣っていると信じ込んで、虚栄心や利己心を満足させてくれるものを聞き出すために過ぎないような人物として登場し -
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第一幕
第一場 ウィンザーの王宮
ボリングブルックとモーブレーの争い。どちらが謀反人か?二人は決闘での証明を望む。
ボリングブルック→モーブレー
公金横領。
過去十八年間に起きたすべての謀反の首謀者。
ボリングブルックの叔父であるグロスター公の暗殺。
モーブレー→ボリングブルック
ボリングブルックの弾劾は、すべて根も葉もないもの。
名誉のためにボリングブルックを訴える。
王とボリングブルックの父ジョン・オブ・ゴーントの仲裁でも二人の怒りは収まらない。決闘は聖ランバートの祭日に、コヴェントリーでおこなわれることになる。
第二場 ランカスター公爵の邸
ジョン・オブ・ゴーント 暗殺されたグ -
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1年ぶりのシェイクスピア。
読んでいなかった名作がありました!!
面白かった。実に面白かった。
シェイクスピアのコメディ、ラブロマンスの部門でかなり上位に入るでしょう。
とはいえ、どこかで読んだような設定が多いのは否めません。
女子が男子を演じて恋を試すのは、まぁ良くある設定。
少年男優が女子を演じていて、さらに男子に化けるという性倒錯設定は、見る者に妙な世界観を与えるのに効果的よね。
今回は、結構鋭い女子目線の台詞が多ございました。
解説も非常に興味深くよみました。
今回はかなり明確な「原作」がありそうですね。
シェイクスピアの作品ではありますが、天才脚本家としての作品でしょうか。
そし -
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こういう新訳には「新訳」としての価値がじゅうぶんにあるのではないか、と感じます。(普及版である文庫だし)。アル・パチーノ主演の映画にも触れた訳者あとがきも興味深い(あとがき自体は映画公開の直前に書かれたものみたい)。「シャイロック」にどれだけ肩入れするか(できるか)で、この劇の印象が変わってくるというのは当然のこと。そのへんも勘案された、「上演を目的」ともされる新訳です。だから流れがいい。途中、まるでヴェネツィアのゴンドラに揺られているような(ヴェネツィアにもゴンドラにも詳しくはないが)リズムの「うた」が印象的です。私はやはり「詩人」としてのシェイクスピアもまた、とても好きみたいです。
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これは面白かった!
シェイクスピアの喜劇を数多く読んでるわたしでもベスト3には入れたいな。
船が難破して、双子の兄と生き別れになったヴァイオラ。
彼女は男装してシザーリオと名乗り、その土地の領主オーシーノ公爵に仕えることとなる。
彼に小姓としてすっかり気に入られ、またヴァイオラも彼に恋心を抱くようになるが、その信頼ゆえにヴァイオラはオーシーノにあることを頼まれるようになってしまう。
それはオーシーノの思い人、オリヴィアに恋心を伝えること。
美しい令嬢オリヴィアはオーシーノを袖にするが、伝令に来た男装したヴァイオラを好きになってしまう。
そこに執事マルヴォーリオも、オリヴィアは自分のことだと勘 -
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これはすごいぜ。面白いぜ。
名台詞も多く、ユダヤ人金貸しシャイロックはあまりに有名なこの作品。
主人公は商人アントーニオなんだよね?多分・・。
お姫様が求婚者に箱を選ばせたり、ちょっとかぐや姫的な展開もありつつ。
とにかく主人公とその親友ふたりの友情が濃い。
何かの論文読んだとき、アントーニオはバサーニオへの執着が、シャイロックは金への執着があまりに強すぎて主人公にはなれない、みたいなことが書かれていて、ああそういう分析もできるんだな、と思った次第です。
これたぶんアントーニオとバサーニオのホモセクシュアル的な分析とかもいける作品だよね。
ポーシャとの指輪をアントーニオのために渡してしまうと -
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