感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2015年12月17日
タイトルはシーザーですが、内容は「ブルータス、お前もか」で有名なブルータスを中心としたもの。
登場する政治家たちの誰もが、市民へのウケを意識しつつ、虚虚実実なやり取りをする。それをセリフだけで表現する戯曲という形式がまたいいですね。以前読んだ、同じシェークスピアの「リア王」あたりより、私はこちらのほ...続きを読むうが面白かったです。
Posted by ブクログ 2014年11月13日
最初にこの本を手にとったときは、
てっきり、シーザーの暗殺で
すべてが終わると思っていました。
だけれども、ある意味いい意味で
裏切られることとなりましたね。
メインとしては、シーザーの信頼していた
ブルータスです。
彼は彼の怠惰さに
疑問を覚え、なすがままにシーザー暗殺へと
加担していくことと...続きを読むなります。
しかし、その後に待っていたのは
彼らの意図する事柄ではなかった、ということ。
そして、人を束ねる存在は
苦心をするものの、
それを享受する側の心は変わりやすい、
ということ。
それがアントニー側の人間の発言のくだり。
人とは何なのでしょうね。
Posted by ブクログ 2012年05月06日
有名な「ブルータス、お前もか」が書かれていて、世界史に対して興味が湧きました。
■歴史は繰り返す■
聴衆の恣意性、政治家判断基準の不確定性がカエサルを殺す悲劇となったのかもしれない。結果、優秀な皇帝がいなくなり、ローマ人にとっての悲劇をも呼んだのかもしれない。もちろん、このローマ人の恣意性という...続きを読むファクトだけが、今の世界史教科書を作っているというわけではないものの、それ(聴衆の恣意性、政治家判断基準の不確定性)がいかに世界を変えうるかという点で興味深かった。
日本人の政治的無関心、政治家のばら撒きをはじめとするパフォーマンス政治が連想された。"Gulliver's Travels"のLilliput編で、小人がロープの上をジャンプし一番高く飛んだ者が重用されるといった場面でSwiftが英国のパフォーマンス政治を風刺しているところからも、このような政治の在り方は歴史上繰り返してきたことなのかもしれない。今後も歴史は繰り返されるのだろうか。
衆愚政治となっている部分が多分にあることも否めないが、私たちにできることは何だろうか?政治ネタを「重い話」や「この場ではタブー」と一蹴することだろうか?
この史劇は「歴史は繰り返す」を教えてくれる格好の教科書だと認識できた。
Posted by ブクログ 2009年10月04日
ブルータス、おまえもか あまりにも有名なセリフですねーー。シェイクスピアってあまりにも有名だから、タイトルや大まかな内容は知ってはいても、実際にじっくり腰を据えて読んだことってなかったんですが・・・。 おもしろいっ!!今更ながら、シェイクスピアの素晴らしさを痛感しました(笑) なんとも・・・読んでる...続きを読むだけで胸が締め付けられるというか、言葉では表現できない感情が胸に溢れてきますね。 あと、新訳ってところがいい。昔買ったシェイクスピアの本を読み返していたんですが、これは訳が古めなのもさることながら、字が・・・。字が細かく、行間狭く、字体も読みにくい。だから読むのに二の足を踏んでしまうんです。 でもこれは、字も大きめだし、行間もいい感じにあいてて、字体もいい。これなら読む気が起こります。
Posted by ブクログ 2023年05月13日
最近戯曲を数冊読んでますが、今現在でトップに面白かった。
あらすじを読んでシーザーを暗殺するまでの話で暗殺をして終わりなのかな〜とおもっていたら暗殺後からのクライマックスで休む暇なくスラスラ読み終えた。
この作品で1番恐ろしいのって群衆だなと…
人の心ってコロコロ変わる……
Posted by ブクログ 2020年08月07日
共和政から帝政への過渡期にある古代ローマで起こった最も重大な事件を描く。シーザーの振る舞いに君主政への志向を見て取ったブルータスたちは、ローマが専制国家となることを防ぐために彼の暗殺を企てる。ブルータスはシーザーに対し個人的な恨みがないことを明言しつつも、公の利益のためには殺さなければならないという...続きを読む。シーザーが王となればローマ市民はみな奴隷になってしまうという、ほとんど強迫観念のような思いに囚われるブルータスとその仲間たち。それほどまでに彼らが重んじた共和政、そして自由とは何だったのかが気になった。
Posted by ブクログ 2013年05月19日
ローマ人の物語を読み終え、カエサルに興味を持ち、読んでみた。
予想以上に面白かった。
古典も読んで見るものだ、次は、アントニーとクレオパトラでも読むか
Posted by ブクログ 2009年10月07日
ローマ人の物語#13からの流れで読んだ。想像以上におもしろい(威光のある作品なだけにあたりまえかもしれないけど)。訳(やく)がいいのか分からないが、臨場感あふれる台詞まわしに場面が手に取るように見えて、アントニーの演説のシーンや、追討の合戦のシーンがとてもリアルに思えて、胸が震えた。
しかしながらあ...続きを読むとがきを読むと、ブルータスの演者っぷりや、前半のシーザーの演説→病気で卒倒→回復後のExcuseが中盤のブルータスの演説→アントニーの演説とつながっているとか、色々と「ほぉ〜そうなんだ〜」と思えるところが多々あり、さすが歴史のある文学だなと思い、自分がまだまだの読者だなと再認識した。
これを機会にいろんなシェイクスピアを読んでみようと思った。できれば原文も...
Posted by ブクログ 2009年10月04日
「もう終っちゃうんだ」というのが読後の最初の感想。
これ以上話は続かないとは思うけど。
いつの世も世論は恐いってことですかね。
渡る世間は鬼ばかり。
月並みな感想だけど、今の世の中も似たり寄ったりだなと。
「お前もか、ブルータス!」
いいね。大声で言ってみたいね。
解題もいいすね...続きを読む。どういう時期に、どういう背景があってこの戯曲が書かれたのかがよく分かりますね。
Posted by ブクログ 2015年01月29日
古典だからなのか?脚本形式だからなのか?
セリフ一つ一つが長く、すごく修飾語が多い、コッテコテの文ばっかり。
すごい新鮮でした。
「近頃の君はよそよそしい態度でどうしたのか心配だよ」
「よそよそしくしたつもりはないんだ。悩んでいて君に思いやりが足りなかったように感じていたならごめん。」
みたいな内...続きを読む容を1ページ近く仰々しいセリフにしてやりとりしてるっていう…。
このお話読んで、嫉妬って恐ろしい…!
って思いました。
領地を拡大して国のトップに君臨するシーザーに嫉妬した部下たちが、シーザー暗殺をもくろむ。
シーザーが昔病気になった事を引っ張り出してきて、国のトップが病気なんて情けない。あいつはその器じゃねえ。
というような事を言ってるのを読んだとき、めちゃくちゃ言ってんなあ。
そんな風に人をしてしまう嫉妬って…と思いました。
シーザーの信頼していたブルータスもが暗殺に加わるのですが、
ブルータスは他の者たちと少し違って、この先シーザーがトップでいると、危険かも…?
という国の行く末を案じる考えがあっての事でした。
「ブルータス、お前もか。」
は、読んだことなくても聞いたことあるセリフだと思うのですが、
このお話のクライマックスはそこではなかったのがちょっと意外でした。
シーザーを討ち取ったからってうまく行くかって言ったらそんなことはなかったんですね。
そして群衆のバカさが際だつ。
言われることを鵜呑みにして信じてしまう。
これは読んでいて自分も気をつけねばと思いました。
たまにはこういうのも読んでみるもんだなー
Posted by ブクログ 2012年07月27日
群衆はおそろしい。その中で権力や名誉を求めることは悲劇になるにせよ喜劇になるにせよ、人をまともな感覚ではいられなくする。古代ローマの有名な話をもとに、その様をシンプルに描いている。タイトルはシーザーだが、主役はブルータス。
Posted by ブクログ 2011年10月26日
「ブルータス、お前もか」の有名な話。
しかしその有名なセリフは話の中盤くらいでした。思ったより短い。
群衆のころころ変わる同調具合が、昔からこういうものなのだなぁ…とうすら寒い。
ブルータスが高潔な人のまま、というのが逆にやるせない。友人に裏切られなかった人生、というのはシーザーとの対比のような。...続きを読む
しかしシーザーは結局人望があったのかなかったのか、の判断はできないね…