【感想・ネタバレ】ハムレット ――シェイクスピア全集(1)のレビュー

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Posted by ブクログ 2022年07月27日

2021年に個人での完訳を達成した松岡和子による『ちくま文庫版シェイクスピア全集』第1巻。1996年刊行。

あまりにも有名なタイトルなので、以下ネタバレあり。


王子が復讐を誓うところから物語は始まるが単純な復讐譚とはならず、陰謀や不運が重なってまさかの全滅エンド。そこに至るまでの経緯の複雑さと...続きを読む謎の多さ、結末の絶望感のインパクトが深く心に残る。格言めいたセリフが多く、それらを単発で抜き出しても味わい深い。日本語訳ではどうやってもわかりづらい言葉遊びなどもこの翻訳では注釈が詳しいので助かる。

1600年頃に書かれて以後繰り返し上演され続け、日本での翻訳も多数である文学史上の傑作『ハムレット』。シェイクスピアのなかでも最も研究されている作品ということで、自分などではまだまだ読み解けないが、触れる人ごとに汲み取れるものがあるだろうと思う。

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Posted by ブクログ 2022年02月17日

ハムレット自体が面白いというより、
ハムレットにやんややんや言ってる考察の方が面白い。
ハムレット、30歳なのかぁ。

演じること自体がテーマでもあるので、
演劇人にウケそう。
・演じることができず死ぬオフィーリア
・演じないで生き残るホレイショー

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Posted by ブクログ 2021年06月29日

村岡和子の訳である。シェークスピア全集を全て発行したと新聞に掲載されていた。蜷川のハムレットの脚本もこれを原本にしている、と書いている。
 訳はとてもこなれている。関ヶ原の戦いと同じ時代に書いている。だから現代の英語表記と異なり、日本での古文書を読むつもりで原文を読まねばならない苦労を考えると、この...続きを読む翻訳はありがたい。

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Posted by ブクログ 2020年09月19日

シェイクスピアの翻訳のなかではちくま文庫の松岡和子訳がいちばん読みやすいと思う。言葉遊びなどの解説もありがたい。

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Posted by ブクログ 2020年06月14日

ハムレットは三訳目なのですが、拗らせたものでわたしはハムレットとホレイショーの友情物語だと思って読みました。オフィーリアも確かに悲劇のヒロインなんですが、初っ端の「なぜデンマークに」「いつものサボり癖が」「お前に限ってそれは無い」的なくだりからして二人の信頼関係透けて見えすぎ。そんな二人ですが死に別...続きを読むれ、ホレイショーも後追いを考えたものの「正しく歴史を語り継ぐ」使命を与えられて一人生き残る。ヒロインムーヴが凄い。このテーマだけで読書感想文10枚かける。解釈違い上等ですがこの二人の信頼関係だけで翻訳者ローラーする価値あるよなーと思って今後も読み漁る所存です。

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Posted by ブクログ 2018年01月13日

やはりハムレットがシェイクスピアの最高傑作なんだろう、そう思わせる作品だった。
内容はかなり不思議で理解しがたい部分があり色々と想像することが必要。
巻末の解説が充実している。

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Posted by ブクログ 2017年03月25日

とても有名な作品だけど「シェイクスピアの四大悲劇」「デンマークの復讐劇」「to be or not ti be」ぐらいしか知らなかった。ので読みました。
こんなにたくさんの人が死ぬんだねぇ。死ななくてもいい人まで死んで、それがそのあとの伏線かなぁ、と思ったら、やっぱりそうで。セリフは詩的で難解。でも...続きを読む、クライマックスは圧巻ですね。
それにしても、なぜハムレットはちゃっちゃっと復習しないのかねぇ。絶好の機会もあるのにやらないもんなぁ。それなのに最後は一気呵成にことが進んで、そのスピード時間の差が印象的。
それにしてもオフィーリアはなぜ死ななくちゃいけないのか、よくわからないね。あれは自殺かな。事故死かな。

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Posted by ブクログ 2016年12月24日

言わずと知れたシェイクスピア、4大悲劇のひとつ。改めて読むと多様な読みをしたくなるハムレットの懐の深さがわかる。全てのセリフが重要で意味がある。それでいてグイグイ読ませる。シェイクスピアの他の作品と比べても完成度は段違いで最高傑作のひとつだろう。マクベス、リア王も再読したくなる。

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Posted by ブクログ 2013年04月14日

小説家を志す以上、ジャンルは違えど世界でもっとも偉大な作家の作品を読まないわけにはゆかないだろう。そういうわけで、シェイクスピア作品を順次読んでゆこうと考えているのだが、そのトップ・バッターがこの『ハムレット』。以前英語の授業のサブテキストとして、ちょっとだけ読んだことがあるのだが、日本語の文章とし...続きを読むてちゃんと読むのははじめてである。――さて、感想としては、まず率直に面白かった。じつはシェイクスピアどころか、戯曲を読むのもはじめてであり、いろいろと不安もあったが、読み始めればなんのことはない、ふつうの小説と同様に、楽しく読むことができた。そして、その小説と比較すると、文章がスッキリしていて、展開もスムースである。そのいっぽうで、謎というか余韻というか、とにかく「行間」に含まれているものも多い。たとえば、シェイクスピアは狂人を演じているだけだとばかり思っていたが、解説に「本当に気が狂っているのか」と疑問が書かれており、はじめてそのような見方もできるのだと思った。また、ガートルードの人物像についても、おなじように多面的な見方ができる。私自身の感想として、シェイクスピアが言っているような愚かで醜い人物であるように思えたが、考えてみればこの見方を示すような証拠はなにもない。証拠がないという点でいえば、先王の死じたい謎めいているし、そのほかどの人物をとってみても謎が多い。以前、『罪と罰』を読んだときに、これはミステリ「でもある」と感じたのだが、『ハムレット』も同様の見方ができるだろう。このような見方ができるため、謎が謎を呼んで、読者(あるいは観劇者)に好奇心を与えて面白さが広がってゆくのである。世界的に読み継がれている理由が一読してわかるあたり、やはりシェイクスピアは偉大であると感じた。

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Posted by ブクログ 2013年02月18日

夜中にあらわれるハムレット王の亡霊。ハムレット王亡き後その弟クローディアスと結婚した王妃ガートルード。王の亡霊から死の真相を聞かされるハムレット王子。気がふれたふりをして王と王妃の様子をうかがうハムレット。ハムレットが呼び寄せた演劇団。再婚に関する台詞。母を責め母の部屋で様子をうかがっていた大臣ボロ...続きを読むーニアスを殺害するハムレット。事件をもみ消すためにハムレットをイギリスに送るクローディアス。イギリスに行く途中に海賊に襲われ帰国したハムレット。ボーローニアスの死で気がふれ自殺した娘オフィーリア。息子レアティースの復讐。墓場での会話。王宮での決闘。

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Posted by ブクログ 2009年10月09日

シェイクスピアってまじですごいんだと痛感した一冊。そしてハムレットが名作といわれる所以も分かった気がする。でも、気がしているだけだ。この作品を完璧に分かる日なんて絶対に来ない。それが、「ハムレット」が面白いところでもある。

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Posted by ブクログ 2024年04月04日

ハムレットの孤独と悲劇が胸に苦しく残る。

とにかく、ハムレットがずっと一人ぼっちなのが気になった。父親の亡霊から復讐をとげろと命じられるのも辛いし、母親はその場の空気に流されやすくハムレットのことをあまり考えていないように見える。叔父のクローディアスはハムレットの暗殺を命じ、学友とされるローゼンク...続きを読むランツとギルデンスターンも、友とは名ばかりであっさり暗殺の命を実行にうつそうとする。孤独は深まり続け、最終的には唯一の友であるホレイショーの制止も振り切って悲劇の試合に身を投じていく。

「前兆なんか気にしてはいられない。雀一羽落ちるにも天の摂理が働いている。いま来るなら、あとには来ない。あとで来ないなら、いま来るだろう。いま来なくても、いずれは来る。覚悟がすべてだ。生き残した人生のことなど誰に何が分かる。」
と述べて復讐の実行を決断し行動にうつしたハムレット。その結果により死を迎えてはじめて、ホレイショーとも、レアティーズとも、フォーティンブラスとも距離が近づいていると感じられるのが皮肉だなあ。

途中まで、ハムレットは正気でありつつ狂ったふりをしていると解釈して読んでいたけど、読み終わって改めて振り返ると、「正気でありつつ狂ったふりをしていると思い込む形で狂っている」のでは?という気がしてきている。謎めいた光をはなつ黒い宝石のような作品だった。いつか舞台も観てみたいなあ。

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Posted by ブクログ 2023年08月14日

『オセロー』『リア王』『マクベス』と共にウィリアム・シェイクスピアの四大悲劇を構成する。ハムレットは父王の急死と母親の再婚を受け入れられなかった。そこに父の霊魂が現れた。彼の心の中には、父王の死の真相と母親の行動に対する混乱と怒りが渦巻いている。権力、倫理、復讐、狂気などのテーマを扱っており、文学史...続きを読む上最も重要な作品の一つである。

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Posted by ブクログ 2023年07月24日

とても読みやすく、物語の流れも分かりやすい。シェイクスピアといえば多くの登場人物に、複雑な人間模様……という感じだが、その源流こそ見えども登場人物たちの動きが(他のシェイクスピア作品と比較して)認識に容易いな、という印象。

主人公ハムレットは、父王を殺し、父王の妻(ハムレットにとっての母、そして女...続きを読む王)と再婚して王冠を手にした叔父(父王の兄弟)に復讐を企てる、という物語。

ハムレットといえば「狂乱」という言葉がついて回る。ハムレットは父王の亡霊に暗殺の真実を伝えられて復讐を決意するが、周囲の目を欺くためか自身は狂乱を演じる。果たしてハムレットはその言葉通りに狂気を演じていたのか、はたまた本当に狂っていたのか、という議論が起こったりするが、側から見れば演じられた狂気も本当の狂気も大差のないものだと思う。

この物語において、父王の死や女王の再婚についてハムレットただひとりだけが騒ぎ、その行為を糾弾し、復讐のために行動する。この様相は側から見ると狂気そのものであるように思えるし、ハムレットとハムレット以外の人物たちの思考や行動について不思議にも思った。

この疑問については中野春夫氏の『「不思議の国」のハムレット』を読むとうんと納得できた。曰く、ハムレットとハムレット以外の人物たちは違う価値観と常識のもと物語の中に存在しているという。ハムレットが上演された時代の背景もふまえて、ハムレットを除いた登場人物たちが持つ常識に対して、観客たちが持つ常識とそこから生じる思考の代弁者がハムレットである、という。

しかしハムレットに関する研究論文の全てに目を通そうとすると本編を読む時間がない、という言葉にある通り、この解釈を得た状態で再びハムレットという物語をまた見つめ直すと解釈の余地が生まれ、さらに違った疑問を持つのではないかと思う。舞台で演じられるハムレットもいつか見てみたい。

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Posted by ブクログ 2023年07月03日

ロンドンとのフライトで一気に読んだ。
To be, or not to be, that is the question. は至極名言だと感じた。ハムレットの発した言葉の解釈が多様であるように、ハムレットは正気だったのか否かなど読み方は幾通りもある。

現代でも同じ人間の振る舞い方の解釈は時と場合で...続きを読むも変わる。人間理解が一歩進むと同時に、だから人間はわからないとも思わされる一冊。

10年後にまた読みたい。

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Posted by ブクログ 2022年05月15日

いやクライマックスで主要人物一気に死にすぎやろ。もうちょい小出しに殺してや。
まあイギリスの当時の価値観が窺い知れて面白かった。寝取られ亭主は赤っ恥だったんですね。あと修道院に行けという言葉が暗に売春宿に行けと意味しているという考察は大変面白かった。

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Posted by ブクログ 2020年08月17日

初シェイクスピア。想像してたより読みやすかった。多くの画家がオフィーリアを描いているので、どういう存在なのか知りたかった。本を読んだ後、Amazoプライムでハムレットの古い映画を観たのでより理解が出来た。まずは四大悲劇を全て制覇したい。

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Posted by ブクログ 2018年02月14日

いつか読もうと思っていたシェイクスピア悲劇。主要人物が皆倒れるという終わり方には少なからず驚いたが、目的のために狂気を装うハムレットのしたたかさや、頭の回転のよさと同時に会話の筋をそらす応答などは面白く感じた。加えて、慎重なのか抜けてるのか紙一重な登場人物たちが、悲劇的なストーリーの中でアクセントの...続きを読むようで、通して楽しめた。

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Posted by ブクログ 2013年07月21日

台本というのは以外と読みやすいもので(逆だと思っていた)、あっという間に読み終わった。

それにしても、なんという結末。まさに、悲劇というに相応しいお話。

人間ってやつは…と思わせる。

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Posted by ブクログ 2013年04月30日

今より簡単に人が死ぬんだなぁと感じます。絶妙なプロットがすべて悲劇に繋がっているのですが…
不謹慎にも現代に置き換えたら、悲劇は起きないだろうな、などと考えてしまいました…

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Posted by ブクログ 2023年06月28日

悲劇ではある。
なにが悲劇か、それは登場人物それぞれに救いがないこともそうだが、この物語の観客の心が救われないところが悲劇だ。

当時ハムレットは正義として捉えられただろうか。クローディアスにも正義があるという悲劇、こういうことはどの国、どの時代にもあるということそれ自体は正面から見据えなければいけ...続きを読むない。

それにしてもハムレットはクローディアスをさっさと殺せばいいのに、グズグズしてローゼンクランツ、ギルデンスターン、ボローニアスらは殺されるほど悪いことはしていないにも関わらず、無慈悲に殺されてまう。

クローディアスをハムレットに殺させないことにこの物語の味わいがあると思う。

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Posted by ブクログ 2021年12月18日

意外と読みやすかったし、現代でも共感できるセリフも多かった。言葉遊びも楽しい。舞台で見るとより面白さが分かるのかな?オフィーリアの狂うシーンや亡くなるシーンが無いのが意外。後者は舞台で表現が難しいのかもしれないけど、それなりに劇的なシーンだろうと思うのに。
そこはポイントではないのかしら。
他シェイ...続きを読むクスピアの作品も読んでみたい。

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Posted by ブクログ 2021年11月27日

初シェイクスピア。読みやすい訳なのでスラスラ読んだらあまり頭に入ってこなかった…。戯曲だからゆっくり声に出すように味わうべきかも。父親への愛情から始まったことでも、復讐の誓いの行き着く先は狂気と悲劇。

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Posted by ブクログ 2021年04月10日

有名なハムレット。ざっくりあらすじは知っていたけど、ちゃんと読んだのは初めてだ。ハムレットのイメージがちょっと変わった。現代の読者であるせいか、私はハムレットよりもポローニアスやローゼンクランツ、ギルデンスターンに同情してしまう。一番好きなのはレアティーズだ。
ハムレットは復讐のために狂気を装ってい...続きを読むるのだけど、実際にちょっと病んでいる感じもする。人間不信なのか女性不信なのかファザコンなのか。ハムレットについては色々な解釈があるようだ。解説が良かった。

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Posted by ブクログ 2020年09月25日

シェイクスピア全集 (1) ハムレット
(和書)2009年04月04日 16:39
1996 筑摩書房 W. シェイクスピア, William Shakespeare, 松岡 和子

松岡和子さんの翻訳を読み始めた理由は拓殖大学で「セミゼミ シェイクスピア入門」を取ったからだ。先生は富田爽子さんだっ...続きを読むた。様々な映画と英国ドラマと原文と様々な翻訳について学んだ。ロマンポランスキーの「マクベス」やロシアの映画の古い「リア王」も良かった。黒沢明映画ではマクベスの「蜘蛛の巣城」であり「乱」のリア王だった。ただ乱の「毛利元就の三本の矢」の男の三兄弟はは面白くない。やはり三姉妹の争いが面白い。親戚の叔母さんたちはマクベスの魔女の様でありリア王の三姉妹であった方がいい。
富田爽子さんは一番真面な先生だった。しかし彼女は英米語学科ではなかった。当時工学部助教授だった。はっきり言って英米語学科だったらよかった。先生が松岡和子が友達で翻訳をしているというので読み始めた。
拓大の第三食堂は工学部棟にあり綺麗だった。そこのビーフカツカレーが旨かった。一度帰りに寄ったら大盛りの半分はドライカレーで半分は普通のカレーのサービスをしてくれた。そこのカレーが好物だった。

富田爽子先生は福田恒存についても話していた。僕は提出レポートに柄谷行人の「マクベス論」とシェイクスピア悲劇作品で小論文を書きレポートで提出した。

結局評価は80だった。もっといいかと思っていた。やはり現実は厳しい。

福田恒存翻訳の新潮文庫の作品は全文読んだので松岡和子翻訳のちくま文庫を読み進めようと思いました。

ハムレットを読んでみて原文にはいろんな翻訳の解釈がありえるのだなって思った。ただ主眼が言葉の翻訳にあるように感じ現にある階級闘争または一切の諸関係を吟味するシェイクスピア作品の普遍性に触れられていないように感じました。まだ一冊なのでこの後も10巻まで買ってあるので読み進んで行こうと思います。

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Posted by ブクログ 2018年12月31日

この前読んだ「夏の夜の夢」と同じ動機、河合隼雄先生とシェークスピアの翻訳家松岡和子さん対談本「快読シェークスピア」をより面白く読みたいという衝動から読んだシェークスピアの2作め。

あまりにも有名な本書だが、これまでは読もうという気持ちはゼロだった。きっかけはどうあれ、こうして名作を体験できたのだか...続きを読むら良かった。

4大悲劇の一つだというのだが、正直のところ悲惨さはあまり伝わってこなかった。登場人物全員が次々と死んでいく。

話の筋としては、主人公のハムレットの復讐劇だが、ハムレットが次々と殺していくというのではない。登場人物は、それぞれに、予想外の形で死んでいく。

皆あまりにあっけなく死んでしまう。その死を悼むとか悲しむとかの暇もなく、また次の死が訪れる。最後は死のラッシュだ。そしてハムレットの死などは、潔さとか爽快さのようなものまで感じられた。

ハムレットの復讐がどのように為し遂げられるのか、そういう観劇者の初期の期待が、登場人物の全員の死となって幕がとじる。なんという凄まじいストーリー展開。

シェークスピアのプロデュースの凄みを少しでも体験できたようか気がする。

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Posted by ブクログ 2017年05月16日

これは嘗て読んでいたはずなんだけど…
内容をすっかり忘れていた。と言うより最初に読んだ時は頭に入らなかったのかもしれない。
松岡和子訳は読みやすかったが、やはり登場人物の冗長なセリフを読み進むのは疲れた。疲れるけど、所々印象に残るセリフはある。例のセリフは
「生きてとどまるか、消えてなくなるか、それ...続きを読むが問題だ」
上手い訳だと思う。でも
「生きるべきか死ぬべきかそれが問題だ」
のインパクトが強すぎて、それを超えるのが難しいのだろう

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Posted by ブクログ 2011年03月09日

福田恒存、河合祥一郎訳で読んだが、松岡和子訳で再読。読みやすい訳だが、なんかそっけない気もする。やはり難しい文学だなと思う。ハムレットが佯狂なのか、そうでないのか。エディプスコンプレックスなのか、そうでないのか。いろいろとあるが、剣に覚えがあるなら、もっと直線的に行動して、さっさとクローディアスを問...続きを読むい詰めて復讐すればいいのに、オフィーリアを罵り、ポローニアスを殺すところは八つ当たりそのもの。母ガートルートをいびる所も痴話げんかのようであり、母ちゃんも威厳がなさすぎる。勝者に嫁ぐなど世の東西にはよくあることである。とにかく、ハムレットは煮え切らない男である。生き残るホレイショーにだけは正直だが、ローゼンクランツとギルデスターンにも不誠実であり、こうだと人を勝手に決めつけて、相手の言うことをきちんと聞くことがない。要するにハムレットは不幸を言い訳にして好き勝手なことをする男だ。最後の剣の勝負では、レアティーズとハムレットでは毒のまわり方がちがうんじゃないだろか。フォーティンブラスみたいなある意味「健康」そうな男が国王となった方がいいのである。中国では佯狂の方向が「バカ」になる感じだが、ハムレットの「狂い」は何かしさの「理性」が残っているやり方であり、復讐の相手を警戒させてしまい、油断させることはできない。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

松岡 和子訳のハムレット!いろいろな人の訳を読んできましたが私はこの人の役が一番読みやすくて好きです。
口調が現代語に近いし、言葉遊びのセリフは直訳しないでそれに近い日本語の言葉遊びで置き換えているし、
下に注があるので参照しやすい。初心者の私にはいいことずくめです。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

「習慣というものは、悪いおこないにたいする感覚を麻痺させてしまう化け物ではあるけれど、一方、よいおこないにたいしてもお仕着せを与え、次第に身につけるようにしてくれる天使でもあるのです」

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