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ヴェニスの若き商人アントーニオーは、恋に悩む友人のために自分の胸の肉一ポンドを担保に悪徳高利貸しシャイロックから借金してしまう。ところが、彼の商船は 嵐でことごとく遭難し、財産の全てを失ってしまった。借金返済の当てのなくなった彼はいよいよ胸の肉を切りとらねばならなくなるのだが――。機知に富んだ胸のすく大逆転劇が時代を越えてさわやかな感動をよぶ名作喜劇。
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Posted by ブクログ
空いた時間で久々に再読。 個人的にシェイクスピアが好きなので何を読んでも文句なしになってしまいますね。 いつか本場のオペラで観たいものです!
解題、解説を読んでみると、この話のネタはすでに存在していたようだ。しかし、画家のピカソがパクりばかりしていたこと、面白いものは普遍的に面白いということを考えると、それも悪くないと思う。 私も実は、後からこの本の内容を叔母から聴いていた記憶が甦った。ポーシャが「血を流さずに」といったくだりは小気味よ...続きを読むかった。 シェイクスピアは英国の人であるはずなのに、なぜイタリアの話を書くのかなと少し思った。
初めて読んだシェークスピア先生の作品。 かの有名なシェークスピア先生の作品なので、 少し構えて読みはじめたのもの、難しすぎてわからないなどあまりなかった。 普通に現代人の道徳感ではいかがなものかと思う場面が多々あるが、執筆された年代ではどうだったのだろうか? 喜劇にも悲劇にもなり得る作品だと思...続きを読むいました。
ユダヤ人というのがどう見られていたのか、キリスト教徒との関係など、いろいろその時代の、そして今につながる宗教や民族の位置づけなどもヒントがあると思う。 シェイクスピアを読んだのは、オセロー、ハムレットに続いて3作目だが、一番気楽に娯楽として読めた。 裁判の様子など、頓智合戦で愉快。一方、法律をもって...続きを読む社会秩序を守ろうという市民の意識の高さがうかがい知れる。先人たちが築き上げてきた社会を、今の世界や日本は壊そうとしているのではないか。嘘をホントと言って押し通す。今の権力者の横暴さをシェイクスピアから感じる。これがこの本の読後感である。また再読したい。
シェイクスピアの代表的喜劇。日本をはじめ、様々な国でかなりの数上演されている。 訳者の解題にもあるが、役のひとつひとつが「人生における役割」と同時に「作品における役割」も持っており、特に後者の役割が近代以降の劇と違いとても明確である。 この作品ではユダヤ人シャルロックの配置がとても重要となる。上演者...続きを読むの解釈ひとつでこの劇の性格はまるで変わってしまうからだ。 また、当時の世相から、ユダヤ人に悪者のキャラを与えているシェイクスピアだが、そのユダヤ人の口から発せられるキリスト教への批判が大変的を射ている。そして、四つの物語を一つの劇で並行的に実現している。ここから、シェイクスピアの持つ非凡な力がみてとれる。
宗教、地理のことがわかって面白かった。 シャイロック様も、ランスロットも先を読む力があって賢かった。 小生が貿易の仕事をしているので、航海の安全性が担保されない時代に、アントーニオが一隻に大量の商品を積んでいることの危ないということを知って勉強になった。
見方によっては、喜劇とも悲劇とも思える作品。また、読み方によって、資本主義(商人資本)の構造を読み取れる。シェイクスピアはおそらくユダヤ人と会ったことはないが、それでも、典型的なユダヤ人(本作のシャイロック)を巧みに書く想像力のすごさを、本書の解説で言及されている。
後書きや解説にもあったが、終盤のロレンゾーとジェシカの掛け合いが軽妙で快い。 普遍的な面白さを地で行っている作品。
日本で言う一休さん的な話。 そこに当時のユダヤ教とキリスト教の関係性も出てくるから勉強にもなる。 読んでから映像で観るのも◎
一言で言うなら、アントーニオとその仲間たちの勧善懲悪サクセスストーリーといった感じ。 劇のプロットははじめて読みましたが、やはり話のつくりが演劇っぽいですね。 最終的にアントーニオたちにとってすべてが上手くいく結果になるが、それに向けて登場人物皆が悪役(シャイロック)など演じ分けて主人公たちを光らせ...続きを読むていたなという印象を受けました。悪い意味ではなく、構成が上手くてわかりやすくておもしろい。 シャイロックからすると悲劇なのかも知れないが、これはやはり喜劇だと思う。なぜなら、そこまで人物像を恐らくあえて掘り下げてはいなくて、彼は記号的な悪役というか、皆喜劇の中でのそれぞれの役割を担っているだけだから。(上手く言えない。)
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