ウィリアム・シェイクスピアのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
キングリアを読む。
シェイクスピアが活躍した時代から現代まで数多の物語が生まれていて、それを時代性を考慮せずに知っている僕らは、この悲劇の偉大さを正確に感じられないかもしれない。
愚かな王、家族の裏切り、兄弟の不信,人間の虚飾僕には正直言って目新しさを覚えることができない。
でも、このキングリアという作品があることによってそれ以降の作品はめちゃくちゃ影響を受けてるやろうし、僕らがよくあると感じるまでにこの題材は古びず使われ続けているということは、やはり偉大な作品なんだろう。
道化は確かにこの物語のキーパーソンだろうと思うけど、僕にはどうしてもリアの人格の一部として遊離したものに思えてな -
Posted by ブクログ
ネタバレ戯曲もシェイクスピアも初めて読んだので楽しめるか不安だったけど、最後までかなり面白く読めた。
台詞の掛け合いだけで物語が進んでいったり、人物の複雑な心境を現していたり。
普通の小説にある情景描写や説明的な補足がないのに、場面の想像がつくのがすごい。
マクベスは最初、王や貴族から信頼あつく、親友にも恵まれた真っ当な家臣と思われたのに、
三人の魔女やマクベス夫人に唆されて、あっという間に野心と欲望に飲み込まれて、王殺し、家臣殺し、酷い運命に巻き込まれていってしまった。
展開がものすごくテンポよく、台詞の一言一言がかなり重要なんだなぁと思った。
ただ、この本の出版が昭和四十四年で、訳者の解題って -
Posted by ブクログ
よく考えたらきちんと読んだことのないロミオとジュリエット
そういう展開でそんな悲劇が起きちゃったのね!ふむふむ
そして二人の恋愛と二家の敵対問題だけではなく、乳母、友人、親戚、神父など
結構多くの個性的な登場人物が物語を盛り上げていた
(毎度思うが登場人物結構多いのよねシェイクスピアって…おまけになかなかの名脇役も結構いるのよ)
幼さを残した二人が恋に落ち、両家の敵対関係から悲劇が生まれるのだが、展開も早すぎるししっくりこないところも多い
そして未だに馴染めないのが、冗談半分かと思っていたら、あれよあれよと展開して本気の喧嘩で死んじゃう…みたいなやつ(結構ビックリするのだ)
味方だと思って -
Posted by ブクログ
ネタバレ悲劇ではある。
なにが悲劇か、それは登場人物それぞれに救いがないこともそうだが、この物語の観客の心が救われないところが悲劇だ。
当時ハムレットは正義として捉えられただろうか。クローディアスにも正義があるという悲劇、こういうことはどの国、どの時代にもあるということそれ自体は正面から見据えなければいけない。
それにしてもハムレットはクローディアスをさっさと殺せばいいのに、グズグズしてローゼンクランツ、ギルデンスターン、ボローニアスらは殺されるほど悪いことはしていないにも関わらず、無慈悲に殺されてまう。
クローディアスをハムレットに殺させないことにこの物語の味わいがあると思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ本編はかなり短く、あっさりとした印象。そして福田さん訳は読みやすくて助かります。(解題部分はすこし難解です、、)
マクベスは魔女からの予言を自己の行いに対する正当化に利用しようとしていて、早々に王を殺してしまった。
ハムレットは父王が殺されたことに対する復讐心にのみこまれるもののある意味復讐に正当性を持っている一方、マクベスは単なる権力欲しさの簒奪行為にみえ、本来その行為に正当性がない。それは恐らくマクベス自身も分かっていて、だから自信がなく、常に不安。不安ゆえの殺害。
シェイクスピアの描く人間たちはみんな愚かしくて、ただだからこそ人間らしさというのが存分に出ていますね..........
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Posted by ブクログ
ハムレットに続いて四大悲劇第2弾
舞台はヴェニス
主人公オセローは「ムーア人」
ムーア人ってよく聞くけどいまいちわからない
(サロメにも登場したなぁ…)
「ムーア人とはむしろ、スペインをその時々に支配したイスラム教徒やアフリカ系の人々などを表す概念…」
(「NATIONAL GEOGRAPHIC」のネット記事にあったのだが、「概念」というところがミソだ 民族に疎い我々にはなかなかわかりづらい)
本書においてはムーア人が黒人ぽく書かれているが、人種的にはコーカソイド(地中海集団)になるらしい
ここでは差別的象徴のように「ムーア人」を使っている感じがする
オセローはヴェニスの軍人でムー -
Posted by ブクログ
人生初のシェイクスピア
四大悲劇を制覇しようと思ったのだが、どれから読んでいいのやら…
とりあえず内容を知っているものから読むことに
(どうやらシェイクスピアのオリジナルではなく北欧伝説を元に作られているようだ、知らなかった)
テンポ感、躍動感がありますね
さすが戯曲作品という感じ
そのせいか途中まであまり「悲劇」感みたいなものが乏しく少し肩すかしを食らう
おまけにユーモアがあることにも驚く
勝手に終始悲壮感漂う内容かと勝手に思い込んでいたのだ
ハムレットは最初ちょっとつかみどころのないキャラクター
「復習に燃える男!」というよりもモヤモヤ、グズグズと葛藤しながら
自分の不甲斐なさを嘆 -
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Posted by ブクログ
初めてのシェークスピア作品。そのことと、舞台劇を前提に描かれている作品かつ英国歴史など馴染みがないことだらけで、短い作品ながらも中々読むのに骨が折れた。初心者向けに登場人物の簡単な解説があればより親しみやすくなるかと思われた。
シェークスピアの四大悲劇ということであるが、マクベスの自業自得で、それが何故に悲劇なのかと最初は感じたが、そこには魔女の預言という体だが、運命に翻弄され、名将と言われた人物ですら、王としての権力に固執し、狂気を抑制できない一人の人間の移り変わる様と、抗いながらも預言(運命?)通りになってしまうことに、人間としての不完全さが悲劇と言われるのであろう。
まだまだ勉強不 -
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