あらすじ
城に現われた父王の亡霊から、その死因が叔父の計略によるものであるという事実を告げられたデンマークの王子ハムレットは、固い復讐を誓う。道徳的で内向的な彼は、日夜狂気を装い懐疑の憂悶に悩みつつ、ついに復讐を遂げるが自らも毒刃に倒れる――。恋人の変貌に狂死する美しいオフィーリアとの悲恋を織りこみ、数々の名セリフを残したシェイクスピア悲劇の最高傑作である。
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Posted by ブクログ
昔の作品って読みづらそうとか戯曲って難しそうとか、何となく食わず嫌いしてたけど、読んでみると意外とシンプルな話で面白かった。生きるべきか死ぬべきかってセリフしか知らなかったから、こんな話だったのか!と普通にタメになりました
Posted by ブクログ
難しそうかと思っていたけど読み始めたら止まらん!
とても読みやすいし感情移入もしやすい
ハムレットが母に語るシーンで
習慣という怪物は、どのような悪事にもたちまち人を無感覚にさせてしまうが、半面それは天使の役割もする
この言葉重いよね、思いも詰まってるよね
大事にしたい言葉
Posted by ブクログ
ハムレット
ウィリアム・シェイクスピア
福田恆存 和訳
1600年ごろの超有名な戯曲。戯曲文学という物に慣れないせいか、いちいち巻頭の人物名と役柄の一覧をスマホに写して1ページに直して参照しながら読んだ。
シェイクスピアが劇作家として活躍したのは1590年から1611年まで(日本では関ヶ原合戦の前後、シェイクスピアは47歳で引退しているので活躍の年代は短い)この作品は円熟味を増した1600年代初頭の悲劇作品の代表作です。
あらすじは城に現われたデンマーク元国王(ハムレットの父)の亡霊から、前王の死は現国王である叔父による殺害であるという事を告げられた王子ハムレットは固い復讐を誓う。
道徳的で内向的な彼は、日夜狂気を装い懐疑の憂悶に悩みつつ、ついに復讐を遂げるが自らも毒刃に倒れる――。恋人の変貌に狂死する美しいオフィーリアとの悲恋も織りこみ数々の名セリフを残したシェイクスピア悲劇の最高傑作。特にシェイクスピアでは一番有名なセリフ生か、死か、それが疑問だ(問題だ)どちらが男らしい生きかたか、じっと身を伏せ、不法な運命の矢弾を堪え忍ぶのと、それとも剣をとって、押しよせる苦難に立ち向い、とどめを刺すまであとには引かぬのと、一体どちらが。いっそ死んでしまったほうが。死は眠りにすぎぬ――それだけのことではないか。眠りに落ちれば、その瞬間、一切が消えてなくなる、胸を痛める憂いも、肉体につきまとう数々の苦しみも。……(第三幕第一場)
台詞を読んでいると演劇を見ているような気がしてきた。
訳者、福田恆存さんの解説を読んでいると、私がこの劇の奥深さや本質を見逃していることを感ぜずにはいられなかった。日本の訳者は他にも数人居るので、別の訳者のものにも触れてみたいと思った。
念の為、巻頭の人物名と役柄の一覧を下記に記します。
クローディアス デンマーク王
ハムレット デンマーク王子、先王の息(主人公)
ポローニアス デンマークの宰相
ホレイショー ハムレットの友人
レイアーティーズ ポローニアスの息子
オフィーリアの兄
ヴォールティマンド ノールウェイへの使者
コーニーリアス ノールウェイへの使者
ローゼンクランツ ハムレットの古い学友
ギルデンスターン ハムレットの古い学友
オズリック 軽薄な伊達男
マーセラス 見張りの従臣
バーナードー 見張りの従臣
フランシスコ 見張りの従臣
レナルドー ポローニアスの従僕
フォーティンブラス ノールウェイの王子
ガートルード デンマーク王妃、ハムレット母
オフィーリア ハムレットの思いびと
レイアティーズの妹 ポローニアスの娘
Posted by ブクログ
デンマーク王子ハムレットは、先王である亡父の亡霊より現王クローディアスが父を殺したという事実を知る。
我が叔父であり義父となっているクローディアスへの復讐を誓うハムレットだが。悲劇四部作の一つ
名台詞、名場面の大渋滞で、尚且つストーリーも面白く、ぐいぐい引き込まれていった。これぞ名作。シェイクスピアやばい。悲劇四部作読みたい。
ネタバレ怖いんで(今更だけど未読の人はできるだけラスト知る前に読んで〜!)
戯曲、大丈夫かな?(演劇あまり興味なし、映像化作品苦手)と思ったけど→
面白いお話だとそういうの、気にならないわ(笑)むしろ誰のセリフかわかるから脳内再生しやすい。
しかも、戯曲ならではのドタバタ感も味わえていい(ハムレット何回舞台袖から戻ってくるん?みたいな笑)
巻末の解説も楽しい(悲劇四部作ネタバレ紹介あったから、そこだけ目を細めた)
Posted by ブクログ
こういう潔癖な人間が欺瞞だらけの世界に我慢ならず狂っていく話がすごく好き。台詞の言い回しが格好良いというかウィットに富んでいるのも良いです。この世の関節は外れてしまった…。
Posted by ブクログ
高校生の時以来、10年ぶりくらい?に再読。当時シェイクスピア作品を他にも読んでいたが、どれもふーんという感じであったので、私も若い時があったのだなあとしみじみ…。読み返してみたら、これが本当に面白い。。信頼している福田恆存の訳で。
II-2
「燃ゆる星 空行く日
疑うきみの 心かなしく
見せまほし わが心
いつわりの世に まことのあかし」
訳が美しいです笑
Doubt thou the stars are fire,
Doubt that the sun doth move,
Doubt truth to be a liar,
But never doubt I love.
III-1
「生か、死か、それが疑問だ、…いっそ死んでしまった方が。死は眠りにすぎぬーそれだけのことではないか。…死んで、眠って、ただそれだけなら!眠って、いや、眠れば、夢も見よう。それがいやだ。この生の形骸から脱して、永遠の眠りについて、ああ、それからどんな夢に悩まされるか、誰もそれを思うと──いつまでも執着が残る、こんなみじめな人生にも。さもなければ、誰が世のとげとげしい非難の鞭に耐え、権力者の横暴や驕れるものの蔑みを、黙って耐え忍んでいるものか。…おお、誰が、好き好んでやつらの言いなりになっているものか。その気になれば、短剣の一突きで、いつでもこの世におさらばできるではないか。それでも、この辛い人生の坂道を、不平たらたら、汗水たらしてのぼって行くのも、なんのことはない、ただ死後に一抹の不満が残ればこそ。 旅だちしものの、一人として戻ってきたためしはない未知の世界、心の鈍るのも当然、見たこともない他国で知らぬ苦労をするよりは、慣れたこの世の煩いに、こづかれたいたほうがまだしもという気にもなろう。
ああオフィーリアとハムレットの悲恋の物語がこんなにも身に染みるなんて。「シェイクスピア劇の演出」という稿でも言及されているように、本作品では全てがつまびらかにされているわけではない。それでも後世の悲しく甘い諸々の二次創作たちにより付加されたイメージが、私を取り巻くのだ。ミレーやウォーターハウスの絵画、詩、歌、どんなものでも…。
美しいおとめは水に沈むのだ(浮舟、お宮、玉脇みを子など日本文学にもあふれている)
そして男とは未来で再会するのである
Posted by ブクログ
各々の生き方が力強く、けど運命とは計り知れない。そう思った内容だった。結局の所、はっきり分かってる事が少ないから本当に考察が楽しくなる。あと名言が多すぎて最高だ……
「to be or not to be, that is the question.」
Posted by ブクログ
名作とは知っていたが、実際に読んでみて確かに面白い一冊だった。最初は「そんな復讐なんてしても何も生まれないし、狂ったフリをしてまで色んな人を傷つけるなんて……」と、物語の結末が不安だった。しかし読み進めるうちに、ハムレットがしっかりレイアーティーズを敬い、父を殺したクローディアスも巻き込んで終わることができたので、比較的良い終わり方だったのではないかと思う。
人は死を恐れる生き物でありつつ、この世の理を受け入れるのも苦難で、いっそのこと死ぬべきかもしれない。けれど、死後の世界も不透明だから、結局はこの世の理を受け入れて生きるしかない。死ぬ瞬間、何を思って死ぬべきなのか。死んだら貴族も平民も皆同じ死体になる。では、死は平等なのか? 作品はそんな問いを投げかけながら、死に対する考え方を深めてくれた。
最後は主要人物が次々と死んでいくが、父を殺され「戦うべき」ハムレットとレイアーティーズが誠と向き合って死ぬことができたのは良かったと感じた。ただ、オフィーリアの死だけは悔やまれる。
Posted by ブクログ
「生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ。」
〈あらすじ〉
デンマークの王子ハムレットは、2ヶ月前に亡くなった父親の死が叔父のクローディウスによる殺害だと知る。父の亡霊に諭され敵討ちをすることを決意したハムレットは、周囲に油断させるため気が狂ったフリをして作戦実行を試みる。
〈父親ちょっと影薄い〉
この作品は父親が亡くなり喪にふくすハムレットの様子から始まる。観客からすると既に亡くなっている父親の敵を息子が討つ、という形で物語が進んでいくので、出だしはやや置いて行かれている感じが否めない。前半に少しでも生前の父親とハムレットの関係性が分かるような場面があれば、観客もよりハムレットに同情できる気がした。
〈復讐が生む悲劇〉
クローディウスを殺すことが目的だったハムレットだが最終的には恋人のオフィーリアを始め、その父と兄、そして自身の母であるガートルード、最後は自らの命を殺める。
たったひとつの復讐を目的に始まった物語だが、主要人物全員の死を持って終わるこの展開は悲劇としか言いようが無い。そこにはシェイクスピアの復讐や憎しみを咎めるメッセージが含まれてる様に感じた。
四大悲劇のうちの一つであるハムレット、復讐が生んだ悲劇だった。
Posted by ブクログ
シェイクスピア劇の中で最もよく上映される「ハムレット」の有名なセリフは「尼寺へ行け」「生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ」は誰もが知っている 読んでみてはじめてその状況と文脈で発せられた言葉に意味を知る シェイクスピアの戯曲は下敷きになる種本があり彼の独創ではないらしい 「ハムレット」は筋だてすべてが揃っている「デンマーク国民史」に酷似しているとかいないとか
Posted by ブクログ
翻訳者の福田恆存が書いたあとがき「シェイクスピア劇の演出」が印象に残った。
この中で、役者は、演じるキャラクターの心理を掘り下げて演技すべきではない、と述べている。演劇は劇場的効果が重要で、役者は観客の望むものを提供することに徹すべきだ、と述べている。すなわち、台本に書かれているハムレットの台詞を観客に効果的に届ける媒介者、と私は理解した。
私が映画や演劇に興味を持った時(若い時)、影響を受けたのはスタニスラフスキーの演技論だった。彼は徹底的にリアリティを求めて、観客が退屈しようと役者はリアルに佇むだけ、、、な感じだった。これがモスクワ芸術座であり、アメリカに渡り、リー・ストラスバーグのメソッド演技になった。福田恆存とは正反対の様に思えるが、両方必要なんだろう、とも感じる。そもそも、普通の役者の中途半端な心理分析・演技は、かえって興ざめだし、映画監督の中には、心理描写を望まない人もいる。アキ・カウリスマキも、その一人。
そもそも、この台本を読み返した切っ掛けは、アキ・カウリスマキの「ハムレット・ゴーズ・ビジネス」を観たから。演技論や演出論に対して、再び関心が沸いてきた。
Posted by ブクログ
四大悲劇の一つで、多くの登場人物が次々と死亡する。「To be or not to be」(生きるか死ぬべきか)という台詞が有名であるが、この部分の翻訳は、必ずしも上記の通りとは限らず、訳者によってさまざまである。
Posted by ブクログ
ポローニアス並に冗長に感想を書き残すぞ!
前に背伸びして読んだ時よりは面白く読めた。けど、今の私にはまだ難しいみたい。切れ味鋭いセリフが面白くて、関ヶ原くらいの時代のイギリス人と共感できるんだな、普遍的なんだな、と思うところはちょいちょいあったけど。
ハムレットは考えるっていうより、なんかただ悩んでるだけみたいで(本人も自分のことを口先だけヤローと思って色々苦しんでる)、王子にしては国も国民のことも考えないで、自分の復讐のことで頭いっぱいで、「この子、本当に王子なの??」。
まあ、敵味方わからない中で、王位簒奪した叔父さんを自分でなんとかしなくちゃって思うの大変だと思うよ。王子だし息子だし。でも1人で抱え込みすぎたんじゃないかな?ホレイショー信頼してるんでしょ。もっと頼りなよ。中途半端なんだよ、巻き込みかたが。悩むなら誰をどう味方に引き込むかとか、国民も家臣もより納得してくれる倒し方についてとかで悩むお前さんが見たかったぞ、ハムレット。お前さんの発狂したふりのせいでオフィーリアが死ぬほど傷ついてますけども??あの世で詫びて欲しいランキング1位だよ。オフィーリアはもうちっと気を確かに。いや、現代人から見てもうんざりする環境で本当にしんどかったと思うけど、発狂したふり返しをハムレットたちにぶちかましてやるくらいの気概があれば……!そもそも、クローディアス何してくれてるの。兄弟間でどんな確執があったの。嫁に懸想ってやつか(ゲスの勘繰り)。ガートルードもどうしたの??脅されて嫁になってるの?それとも元々本当は仮面夫婦でプロ根性で息子にも気取らせずに鴛鴦夫婦してたけどクローディアスと不倫関係にあったの?(ゲスの勘繰り)背景が気になるハムレット母。せめて再婚前にしっかりと息子と話してあげて欲しかったぞ、母。父も亡霊になってウロウロしたり息子を唆したりしてないで自分でクローディアスを何とかできたんじゃない?奴がお風呂入って髪の毛洗ってる時に、鏡に映り込むとかすれば?布団に逃げ込んだところで布団の中に出てやれば?きっと胸がドキドキしちゃってイチコロだぞ⭐︎
宿命を背負った中で「やるべきなのか、やらないでいるべきなのか」というのは、ハムレットにとって貴重な選択肢の一つだったのかなー……でも、ハムレット含めみんな色々考えて動いた結果、誰も作戦通りに事が運ばないというか、むしろアクシデントと皆のマズイ所がいい具合に噛み合って、最終的に王家壊滅してよその国に任すことになるって、すごい話だよ。
例えば三谷幸喜さんが各キャラの背景を膨らませて群像劇にしてたら観てみたい。今の私たちと同じように、登場人物たちが悩んだり怒ったり誰かを想ったりしながら、その時その時、必死で生きるところ。何一つ思い通りにいかずに運命に翻弄されながら、考えて選んで生きていく所が。
Posted by ブクログ
やっとハムレット読めて満足...あの有名なミレーのオフィーリア絵ってハムレットに出てくる登場人物だったのかと、オフィーリアが亡くなるシーンでようやく繋がった...
復讐の物語が好きなのでどんな結末になるやらとドキドキ読んだけど、想像以上に皆死んでしまった......ハムレットは復讐のため狂気を装ったけど、結果その狂気に己も飲み込まれてしまったように思えた。「いつかの亡霊は悪魔の仕業かもしれぬ」とハムレットは言ってたけど、ほんとに父上じゃなくて悪魔だったのかもな...と思えるエンドでした。
それと、福田さんの巻末解説が良かった!
シェイクスピア劇を演じる役者は脚本に書かれたセリフや行動から帰納してハムレットを演じるのではだめだと。
そもそもシェイクスピアの時代では張出し型の舞台だったから、今よりも観客が劇の主体だった。観客の心理的欲求を満たすため、ハムレットが性格上どう振る舞うかということに注力するより、その場その場の演出効果を最大にすることが、シェイクスピア劇においては大事だと。
その結果ハムレットの性格や行動に矛盾が生じるかもしれないけれど、元来人の性格や行動性に矛盾がないなんてことはあり得ないから、それでよいのだと。
「あの人は善人だとか、人情家だとか、そんなふうに割り切れるものでしょうか。いったい私たちに性格などというものがあるのかどうか。あったにしても、それが、一定の期間に一定の相手との間に生じる言動のうちに、単純に現れるものではありますまい。」
という考えがここ数年私がぼんやりと考えていることに近しくて「そうだよなぁ!!」となった。物語を、劇を、そのまま受け止めたい。合理的ですべてに理由があり意味があると考えるのは、かえって目の前の事実を歪めることになるのでは.......
あと、シェイクスピアの頃の劇とギリシャ劇だとまた何か色々違うのだろうから、いつか色々知ってみたいな〜
円形劇場というものがだいすきなので!!
それにしても、まぁ、性格劇ではないからと言われたらなんも言えんのだが、クローディアスが前王を殺したと思えないほど終始いいやつだった感....母上も...オフィーリアも...ポローニアスもレイアーティーズも...なんか....皆いいやつで....ハムレットだけが狂っていたような........
あと、デンマーク国民史にのってる悲劇とほぼ筋書きが同じだということで、そのあらすじが確かにシェイクスピアのハムレットそのままだったので驚いた。あまりに戯曲方面を知らなかったので元になった話があるとかも特に考えてなかったけど、そうか、大体そういうもんだよなぁ
Posted by ブクログ
シェイクスピアの四大悲劇は教養かと思い、読んだ。
読む前は難解なんだろうなと思っていたが、実は読みやすい上に面白かった。
だが、真の意味で読み取れてないという思いはずっとあった。
父王の亡霊から自身を殺した叔父に復讐するように言われたハムレットが、なかなか叔父に復讐しなかったのが、不思議に思ったが、これは当時の復讐劇のマナーらしい。
復讐をすぐに実行せず、あれこれと策略した結果、主人公が死に至るというのが当時の物語の流れらしい。
さて、この物語では父親殺しが2回起こる。
父王殺し以外に、ハムレットと恋仲にあるオフィーリアの父をハムレットが殺してしまう事件が作中で起こる。
この殺人を機にオフィーリアの気が狂い、その兄のレイアーティーズが叛逆するようになる。
ハムレットとレイアーティーズが父の仇を取ろうとするのは、その時代に特有な精神であるのか。
最終的に、ハムレットとレイアーティーズが決闘して、その最中にデンマーク人の多くが殺され、イギリスにデンマークが乗っ取られてしまう。
これはまさしく悲劇であろう。
私が今まで読んできた悲劇は大抵個人的な悲劇で終わる。
しかし、ハムレットは個人だけではなく、国家が悲劇に終わる。
これは今まで会ったことのないパターンのため、新鮮だった。
個人に対して起こった事件が国家の崩壊に繋がる展開も論理があった。論理の飛躍がなかった。
Posted by ブクログ
ストーリーがとても面白かった。これが1600年頃に書かれたものだとは思えない。今の人たちにも繋がりそうなオフィーリアの苦悩。ここが1番すごいなと思った。今も昔も人間の苦悩とか感情とか変わっていないのだとこの物語を通じて感じた。ただやはり戯曲は初めて読むこともあってかところどころわからないこともあった。舞台で見てみたいなと思った。
Posted by ブクログ
1度読んで、物足りなくて続けて再読。
シェイクスピアは遠い昔に読んだマクベスに続いて2作品目。
ハムレットを読もうと思ったきっかけは、井上涼さんの「オフィーリアまだまだ」を見て、その後YouTube・山田五郎さんのオトナの教養講座でミレイの「オフィーリア」の回を見て。
これはハムレットを読まねば、と。
読んでてあまり悲劇感を感じず、特にポローニアスとのリズム感ある会話が何だか漫才みたいに感じた。ギャグかな?
ハムレット、何で狂気のふりしてるの??さっさと復讐しちゃいなよ!って読んでてずっとヤキモキした。
演技ばっかしてるから、いろんな人が犠牲になっちゃってる…。
最初にお父さんの亡霊に真実を明かされた時、ホレイショー達に打ち明けてサクサクっと作戦立てて、で後半の決闘のシーンでキレッキレの復讐!!だったら読んでてスカッと気持ち良いんだけどな。
まぁ、それじゃダメなんだよね。人間くさいのがまた魅力。悲劇ってこうなんだよね。切ない…。
次は実際に劇を観たい!
Posted by ブクログ
小説ではなく、戯曲であるためか、字面を追っていると教養のあるギャグ漫画でも読んでいるような感覚になりました。
内容としては、大きさの大小を問わなければ、身内を傷つけられて、感情的になり、罰したくなるのはいつの世も変わらない自然の摂理だなぁと思います。
そこでいかに自分を狂わせず、理性を保ち続けるのか。それが合理的な生き方ではあるのに、そうなれないというのが人間らしさなのかもしれません。
Posted by ブクログ
基本的教養として。
海外作家はなぜかハマれない
けど1600年にはこれが完成してたと思うとすごいよなあ
いつかやってくることは今やってくる、今やってこないことはいつかやってくる、それが死でもだ。みたいな台詞かっこよかった
Posted by ブクログ
なんとも難解‥西洋哲学やキリスト教への理解がなければ、とても理解しきれない要素を感じられた。引き込まれるようなような緊張感に、一気に読み進めたけれど、まだ消化しきれていない。印象的なセリフは多かった。
Posted by ブクログ
最後があっけなく終わったので、もっと延ばしてほしかったのが率直な感想。主人公のハムレットの気質からして、彼はかなり賢い印象があった。しかし、場面としてハムレットの恋人のオフィーリアが死んでしまうところは、当のハムレットにとってもかなり気の毒だと思った。
Posted by ブクログ
もともと、良い悪いは当人の考えのひとつ,どうにでもなるのさ。
四大悲劇の一つのハムレット。
ハムレットが叔父であるクローディアスに復讐する物語で話はテンポよく進んでいき最後には悲劇で幕を下ろしてしまう。
最後は悲劇で終わると分かっていてもどこかで救われるような展開を期待してしまっていた。
Posted by ブクログ
人生初のシェイクスピア
四大悲劇を制覇しようと思ったのだが、どれから読んでいいのやら…
とりあえず内容を知っているものから読むことに
(どうやらシェイクスピアのオリジナルではなく北欧伝説を元に作られているようだ、知らなかった)
テンポ感、躍動感がありますね
さすが戯曲作品という感じ
そのせいか途中まであまり「悲劇」感みたいなものが乏しく少し肩すかしを食らう
おまけにユーモアがあることにも驚く
勝手に終始悲壮感漂う内容かと勝手に思い込んでいたのだ
ハムレットは最初ちょっとつかみどころのないキャラクター
「復習に燃える男!」というよりもモヤモヤ、グズグズと葛藤しながら
自分の不甲斐なさを嘆いたり、腹を立てたり、自分を奮い立たせたり…
とやけに人間臭い
これは共感されやすくていいのかも(だって王子だもんね)
周りからは気がふれたと言われていたが狂気を装っているだけ(だと思う)
「生きるべきか死ぬべきか、それが問題だ」
父を殺された屈辱と、あれほど父への愛を誓っていた母の裏切りを胸に耐え忍んで生きるか、
父を殺害した叔父であるクローディアスに復讐して自分も死ぬか
気高く生きるには、どちらを選ぶべきなのか、深く悩む
追い詰められ覚悟を決めたハムレット
でも後半のハムレットはかなりのキレ者だし、愛するオフィーリアとも心できっぱり別れを告げ、(オフィーリアにひどいことをいうけど)一人孤独に闘う
このハムレット自身の展開も作品の展開と相まって流れを作る
最後は怒涛の如く一気に展開してあっという間に、
まさかここまで…という大悲劇が!
描写の細かさ、感情表現の豊かさ
戯曲ということもあるのだろうが、ぎっしり描写のテンコ盛りであった
あと登場人物たちがなかなかのキャラクターなんだよねぇ
父を殺し母と再婚した叔父は言うまでもないが、母親も軽率だしいったい何を考えているのやら…
オフィーリアも弱すぎるし、オフィーリアの父親も長いものに巻かれちゃう感じだし、オフィーリアの兄も激昂タイプ、友人らは寝返って裏切るし…
うーん孤独な戦いで後半はハムレットの心中を察するとなかなか切ない
あと個人的にはミレーの「オフィーリア」が大好きでオフィーリア像が自分の中で勝手に出来上がってしまっていたせいもあるのだが…
彼女の描写に関してちょっと物足りないのと、展開に違和感も残る
あと最後に一番残念なのが、ストーリーを読む前に把握していたことだ!
これ知らずに読んだら最後は衝撃的でしばらく打ちのめされそうである
(5分くらい脳震とう起こした感じになっちゃう気がする)
ストーリーの途中だって、もっとハムレットに同調して盛り上がれた気がする
冷静に読んでしまって、なんだかハムレットに申し訳ない気持ちになった
まっさらな状態できちんと読みたかった!
そういう意味では惜しいなぁ
Posted by ブクログ
生前、王であった父の亡霊がハムレットのもとに現れ、現王のクロ―ディアスに嵌められたことを語った。その復讐劇を描いたストーリーである。
言い回しや例えばなしが翻訳されたものだからなのか理解しにくく、文章を理解することが難しい。語訳されずにフランス語で読むことが可能ならばもっと表現や内容の理解がしやすいのではないだろうか。
終盤で、一気に中心人物がほとんど死んでしまうので、余韻みたいなものが無かった。
Posted by ブクログ
有名な古典劇の戯曲で、ジャンルは復讐劇の悲劇です。
シャイクスピアのものを読むのは
『ロミオとジュリエット』以来の二作品目になります。
ぼくは演劇をよく知らないので、
他の比較してどうだとか、
現代劇と比較してどうだとか、
まったくわからないのですが、
この『ハムレット』に関していえば、
ストーリーのスピード、セリフの質などから、
「勢いがあるなあ」と思いました。
また、
「悲しみというやつは、いつもひとりではやってこない。
かならず、あとから束になって押しよせてくるものだ」など、
名言、警句、機知に富んだ言い回し、多様な比喩、
アンバランスな狂気の言葉がちりばめられていて、
シェイクスピアはめちゃめちゃ攻めています。
そして磨いていて鋭さもある。
攻めて磨かれた言葉たちなんですよね。
そして、それらによって、
熱狂というか、「熱」を生みだしているように感じました。
舞台で演じられているさまを想像しても、
観客の頭に「熱」が生じる感じです。
アドレナリンがふつふつと湧いていくるような快楽が
「熱」という形でやってくるとでもいえばいいのでしょうか。
いかに昔のひと(16~17世紀)の書いたものでも、
表現力と洞察力のすごさにはやるなあと思います。
未来永劫名前が残るひとってのはこういう高みある、
それも攻めの高みです。
原文で読めば、韻を踏んでいたり、
リズム感だったり、そういうところのすごさもわかるんだろう。
解説によれば、日本語にすることで、
シェイクスピアのよさは9割減になっているらしい。
それでも、早口でセリフを言うことで、
シェイクスピアのよさをちょっとは表現できるんだっていう話でした。
やはり、そこは、つまりシェイクスピアのよさっていうのは、
「熱」なんだと、僕は思うんです。
あとは雑学めいた話になるんですが、
「明日は14日 ヴァレンタイン様よ」という
オフィーリアのセリフが出てきた。
ヴァレンタインズデイはそんなに古くからあるのですか。
それと、
シェイクスピアのお嫁さんの名前、アン・ハサウェイっていうんですね。
これを知ると、現代のアン・ハサウェイに、
そういう由来だとか色付けを感じるわけです。
というわけで、wikiを調べてみると、
「名前の由来は劇作家ウィリアム・シェイクスピアの妻からである。」
と書いてありました。
ハサウェイ家に生まれて、ご両親がしゃれてたのかな。
なかなかおもしろかったので、
またいずれ、シェイクスピアのものに触れたいと思います。
悲劇ばかりじゃなくて、喜劇もあるそうなので、
次はそっちがいいかなと思っています。