ウィリアム・シェイクスピアのレビュー一覧
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よく引用もされ筋もよく知られている戯曲で、ハムレットとかよりずっとわかりやすいと思っていたのだが、逆に面白さが理解しづらかった。
読者に見えるイアーゴーは最初から裏表のある男、ずるい男、なのに、作中人物誰もが終盤まで「彼は善良だ、彼は信頼できる」と言う。これで戯曲でなかったら、作中で「うわあ、これは裏の顔を知らなかったらだまされるわ」と読者に思わせないとだめだと思うし、むしろ最初は善良な役柄として出しておいて話の途中で読者の度肝を抜くべきだと思うが、戯曲なので舞台ではそれを演技で見せられる、ということなのだと思う。
イアーゴーがどうしてそんなにもオセローを陥れたいのかはっきりは語られないが、黒 -
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今月の千年読書会の課題本となります。
子どもの頃に読んだ覚えがありますが、学生時代はどうだったかな。。
うろ覚えながらもイメージ的には、
勧善懲悪なカタルシスのある喜劇、との感じでした。
粗筋としては確かにその通りで、、
当時は16世紀、大航海時代を謳歌する海洋国家“ヴェネツィア”、
そこで海運業を営む一人の商人とその周辺の人々の物語となります。
その義侠心あふれるヴェニスの商人“アントーニオー”が、
手元不如意な友人“バサーニオー”の結婚資金?を用意するため、
ユダヤ人の金貸し“シャイロック”から借金をすることに。
その担保は、航海中の積荷と自分の“1ポンドの肉”。
あえなく難破 -
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初めてこういう類の本を読んだ。
キャピュレット家主催の宴会の場で出会ったロミオとジュリエットが一目惚れした。
紳士淑女の極みのような人格が、互いを想うときには言葉も振舞いも取り乱してしまう様が印象的であった。
その互いの身分とのギャップから、どれほど好きなのかを読者に印象づけていた。
しかし何故お互いに好きになったのか?その背景が理解できなかった。
「モンタギュー家とキャピュレット家の和解」「平和はいいことだ(争いはくだらない)」という結論ありきで紡がれた物語という印象を拭いきれず、創作とはいえ、作者の作為を感じざるをえないのが残念であった。
そして最後の「モンタギュー家とキャピュ -
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ざっくり要約すると、イリリアという国に流れ着き、生き別れになった双子の兄妹(美人で瓜二つ)が、再び出会うまでの物語。
身分と性別を偽り、公爵に仕えながら彼への想いをひた隠しにする妹。
憂いの姫に想いを寄せ双子妹に恋の代行を命じる公爵。
公爵の恋を拒絶しながらも、双子妹の立ち振る舞いに心惹かれていく憂いの姫。
使用人や周囲の人を巻き込んで(時には巻き込まれ)複雑な恋物語がコメディタッチで描かれています。
最終的に登場人物のほぼ全員がハッピーエンドになるのですが、後味に多少の不完全燃焼感が残るところは土地柄なのでしょうか?
他の方のレビューを拝見すると、「多少の苦味を残す」「恋の熱に狂わせられる -
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夏の夜の夢のほうは、「ガラスの仮面」でも演目に選ばれたよく知られる喜劇。ただこれは台本を読んでるようなものなので、洋の東西を問わず様々な例を情緒たっぷりに出しながら愛を語りまくるという眩暈がしそうな文が続き、眠くて仕方ない。パックのキャラクターといたずらが清涼剤になるのがよくわかった。
「あらし」のほうはざっくりいえば復讐物語なのだが、主人公プロスペローはなるほどたしかに名君だったのだろうなと思わせる言動が多く、彼を助けた人物も劇中で推察することができるし、傑作と呼ばれるのもうなづける。特にエーリアルに語りかけるプロスペローが好きだなあ。面白かった。 -
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ネタバレ初シェイクスピア。齋藤孝さんの「古典力」で推薦されていた一冊。ト書きの台本形式の本も今回初めて読んだ。状況説明は必要最低限でほとんどが台詞で構成されている。話の流れは明快で一分でストーリーの説明はできてしまう。
まずは本編を読んでこんなものか、と思ったが後ろに続く解説で複雑な仕掛けを知りシェイクスピアの凄さが少しわかった。まず話が始まる前に潜在的で矛盾した欲求があるとか、同じ単語を暗示的に使っていたり、皮肉な予言、表現豊かな比喩、クラスタとしての言葉の効果など様々な技巧が隠されていた。一方で時間、距離の整合性はアバウトなところもある。マクベスが自身を主観と客観の両面から代わる代わる意識する -
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2012年にイングランドの駐車場の下で発見された遺骨が、つい先日リチャード三世のものと断定された。DNA鑑定の結果「疑いを差し挟む余地がない」とのこと。すごいなぁ。遺骨の写真を見て初めて知ったのだが、リチャード三世の背骨には湾曲が見られる。彼は今で言う脊柱側湾症だった。親近感を覚え、読んでみることにした。
見どころはやはり、リチャード三世の人物像。”I am determined to prove a villain.”と、冒頭で自ら悪役宣言。「せむし」のリチャードには人並みの幸せは望むべくもない。となれば、取るべき道は一つ。この世を憎んでやる、呪ってやる!この怨嗟の凄まじさたるや。
邪魔な