ウィリアム・シェイクスピアのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
初めてこういう類の本を読んだ。
キャピュレット家主催の宴会の場で出会ったロミオとジュリエットが一目惚れした。
紳士淑女の極みのような人格が、互いを想うときには言葉も振舞いも取り乱してしまう様が印象的であった。
その互いの身分とのギャップから、どれほど好きなのかを読者に印象づけていた。
しかし何故お互いに好きになったのか?その背景が理解できなかった。
「モンタギュー家とキャピュレット家の和解」「平和はいいことだ(争いはくだらない)」という結論ありきで紡がれた物語という印象を拭いきれず、創作とはいえ、作者の作為を感じざるをえないのが残念であった。
そして最後の「モンタギュー家とキャピュ -
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Posted by ブクログ
ざっくり要約すると、イリリアという国に流れ着き、生き別れになった双子の兄妹(美人で瓜二つ)が、再び出会うまでの物語。
身分と性別を偽り、公爵に仕えながら彼への想いをひた隠しにする妹。
憂いの姫に想いを寄せ双子妹に恋の代行を命じる公爵。
公爵の恋を拒絶しながらも、双子妹の立ち振る舞いに心惹かれていく憂いの姫。
使用人や周囲の人を巻き込んで(時には巻き込まれ)複雑な恋物語がコメディタッチで描かれています。
最終的に登場人物のほぼ全員がハッピーエンドになるのですが、後味に多少の不完全燃焼感が残るところは土地柄なのでしょうか?
他の方のレビューを拝見すると、「多少の苦味を残す」「恋の熱に狂わせられる -
Posted by ブクログ
夏の夜の夢のほうは、「ガラスの仮面」でも演目に選ばれたよく知られる喜劇。ただこれは台本を読んでるようなものなので、洋の東西を問わず様々な例を情緒たっぷりに出しながら愛を語りまくるという眩暈がしそうな文が続き、眠くて仕方ない。パックのキャラクターといたずらが清涼剤になるのがよくわかった。
「あらし」のほうはざっくりいえば復讐物語なのだが、主人公プロスペローはなるほどたしかに名君だったのだろうなと思わせる言動が多く、彼を助けた人物も劇中で推察することができるし、傑作と呼ばれるのもうなづける。特にエーリアルに語りかけるプロスペローが好きだなあ。面白かった。 -
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Posted by ブクログ
2012年にイングランドの駐車場の下で発見された遺骨が、つい先日リチャード三世のものと断定された。DNA鑑定の結果「疑いを差し挟む余地がない」とのこと。すごいなぁ。遺骨の写真を見て初めて知ったのだが、リチャード三世の背骨には湾曲が見られる。彼は今で言う脊柱側湾症だった。親近感を覚え、読んでみることにした。
見どころはやはり、リチャード三世の人物像。”I am determined to prove a villain.”と、冒頭で自ら悪役宣言。「せむし」のリチャードには人並みの幸せは望むべくもない。となれば、取るべき道は一つ。この世を憎んでやる、呪ってやる!この怨嗟の凄まじさたるや。
邪魔な -
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