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Posted by ブクログ
『シェイクスピア全集 ジョン王』
白水uブックス
『シェイクスピア全集 ジョン王』は、イングランド王ジョンの治世を舞台に、王位の正統性をめぐる争い、陰謀、裏切り、そして国家の不安定さが重層的に描かれる政治劇で、権力がいかに脆く、また人間の思惑によって揺れ動くかを鮮やかに示す作品です。物語の中心には、ジョン王の王位継承問題と、フランスとの対立、教皇との衝突があり、国家の命運が個々の人物の判断や感情に左右されていく様子が緊張感をもって展開されます。
また、シェイクスピアらしい言葉の力が随所に光り、政治の混乱の中で人間の弱さや誇り、恐れが立ち上がってくるのが魅力です。この作品は、王権とは何か、正統性とは何かという問いを投げかける、シェイクスピアの歴史劇の中でも思想的な深みが際立つ一冊です。
Posted by ブクログ
ジョン王(1167〜1216)はフィリップ2世との戦いでカレーをのぞくフランスの領地を失ったため欠地王(John Lackland)と呼ばれる。世界史では彼の行為を愚行とみなす傾向がある。インノケンテイウス3世に破門され、形式上イギリス全土を差し出す。重税を課す。貴族の反乱。以降ジョンと名乗る国王はいなくなるほどの人気のなさ。マグナカルタの承認。
しかし、シェークスピア作品にうかがえる彼はそこまででもない。ヘンリー6世の方が(略)
個人的には、獅子心王(The Lionhearted)からの王位簒奪を欠いて欲しかったし、シモン・ド・モンフォールも出して欲しかった。法学部生としては、マグナカルタの場面も欲しい
Posted by ブクログ
しかしアーサーの最期……観客の庇護欲を煽ってた後にそんな……。『リア王』のグロスターのときも思ったけど、命の危機を脱しておいて、その後で今度はお命が……って展開は辛さがアップしますね。
コンスタンスさんの巧みなセリフが好き。彼女以外も魅力的なセリフがさまざま。やっぱシェイクスピアはおもしれー!
皇太子のセリフ「私は自分を愛したことなど一度もありませんでした、いま、彼女の瞼のにこやかな額縁にはりつけられた自分の姿を見るまでは」も見事なセリフ回しだ。(すぐ2人の中に不安の影が見えるけど……)
解説にあった「利益」という言葉にナルホドと思った。フランス王とか。アーサーの最期を知って怒って寝返った人が、危機を前に戻るところとか。
ジョン王→ヒューバートの態度も利益重視って感じだよね。
アーサーで言えば、死刑執行人たちが来てピンチになったときのアーサーは興味深かった。暴れないのね。身動きひとつしない選択を取れるなんて、すげー判断力のある子やな。
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小説・文芸
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