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Posted by ブクログ
『シェイクスピア全集 夏の夜の夢』
白水uブックス
恋人たちのすれ違い、妖精たちのいたずら、そして森の夜の幻想が入り混じる、シェイクスピアの代表的な喜劇。アテネ近郊の森を舞台に、若者たちの恋愛模様が魔法によってかき乱され、思いもよらない展開へと転がっていく。妖精パックの悪戯が物語を軽やかに動かし、現実と幻想の境界が曖昧になるような夢幻的な雰囲気が魅力。白水uブックス版は翻訳が読みやすく、古典劇のリズムを保ちながらも現代の読者がすっと入り込める文章になっている。恋愛劇としても、幻想文学としても楽しめる一冊で、静かな午前に読むと気分がふわっと軽くなる。
Posted by ブクログ
映画鑑賞が趣味なので、シェイクスピアの名前は何度も聞いてきたが、作品自体ははじめて読んだ
昔の作品すぎて、なんとなくとっつきにくい印象と舞台役者が神格化してる一種の宗教みたいなイメージがあって読む気がしなかったが、放送中のドラマがモチーフにしていたのでなんとなく読んでみた
結論としては驚くくらい笑えて面白かった
400年前に書かれたとは到底思えない
特にクライマックスの劇中劇をさらにメタ化する構造をこの時代に発明してたことに衝撃を受けた
現代で作られている作品の元をたどれば、すべてシェイクスピアにつながるというのは本当なんだろうなと
他の作品も読みたいと思わされる作品だった
Posted by ブクログ
フジテレビで放送中のテレビドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』(三谷幸喜, 2025)にはまり、購入。
妖精の王オーベロン・女王タイテーニアの夫婦と、彼らの喧嘩に巻き込まれた人間たち——ハーミア・ライサンダー・ディミートリアス・ヘレナの4人と、ボトム——の小騒動。いたずらな魔法のせいであべこべのめちゃめちゃになり、しかし本人たちは大真面目で何も気付いていないというおかしみがいい。当人たちが真面目であればあるほどおもしろくなる、というコメディーの特徴を再認識した。
個人的にほぼ初めてのシェイクスピア作品。本作のどこがどのように文学的に/演劇的に優れているか、といった分析や考察はまだできない。ただ、本作の「こいつら、ばかだなぁ」と感じさせるおかしみは何度でも味わいたくなる。
……もしかして『もしがく』の久部・リカ・蓬莱・樹里は、魔法のせいで恋に惑う本作の男女4人に相当する?
Posted by ブクログ
『真夏の夜の夢』の舞台を観る予定があったので、高校生?大学生?ぶりに読み直しました。
原題は『A Midsummer Night's Dream』なのですが、midsummerには「真夏」と「夏至」と意味があるので、本当はどっちなのでしょうね。白水社版翻訳の小田島さんは『夏の夜の夢』としてますね。
さて、もともとすんなりとは行っていなかった若者たちの恋模様が、妖精の王と女王のいさかいと、王のおせっかいと、妖精パックの勘違いのせいで、ますますこんがらがってしまったのを、再び妖精たちが手を回して、夏の夜におかしな夢を見ていたかのように上手くおさめられる、というのがストーリーですが、今回読み直したのは、ふんだんに散りばめられている「ことばあそび」をもう一度読んでおきたかったから。これこそ、シェイクスピア醍醐味の一つで、翻訳を読むと英語でも読みたくなります。
Posted by ブクログ
舞台はギリシャ・アテネ。それぞれの愛を突き通そうとするアテネの公爵たち、夫婦げんか真っ只中の妖精たち、舞台の練習に励む職人たち。
下っぱの妖精が「恋わずらいの花の汁」を塗る相手を間違えたことから、恋の矢印が入り乱れ、怒りの矛先も乱れに乱れ、大騒動へと向かっていく。ドタバタの恋模様を描いたシェイクスピアの喜劇。
ここに登場する人物たちは皆自分たちの恋心に正直で、同時に妖精たちの手違いに翻弄されていきます。
短い作品ながら複数の登場人物が登場しますが、最も印象に残ったのはヘレナです。
「取柄のない女だけど、おそばにいることだけは許して。」――ディミートリアスを一途に追いながらも想い人には見向きもされず、さらには妖精の手違いによって恋敵の恋人ライサンダーから言い寄られる。切ない恋に燃え上がる矢先に2人の男たちから心乱される、この作品で最も踏んだり蹴ったりな立場なように思います。それゆえ一番感情豊かで心惹かれるキャラクターでした。
おそらく演劇で観たら煌びやかな衣装と世界観、印象的なセリフが飛び交うと思うといつか舞台で拝見したいものです。
Posted by ブクログ
「ファウスト」を読んで以来、シェークスピアの中でも読みたかった作品のひとつ。
パックの最後の台詞はいい。
midsummerは真夏のことだとばかり思っていた。
イングランドは真夏がもっとも過ごしやすいと
聞いていたので。
観劇に際し再読。改めて読みなおしてみて「テンペスト」と似ていると思った。
形式的には二点、まず、宮廷における仮面劇である点。
次に、基本的にシェークスピアの独創である点。
そして、実質的には、気になるフレーズが幾つかあった点。
一つ目が、ラストのパックの台詞。作品自体が夢であることを示唆している(そもそも夏の夜の夢だし)
もう一つが、四幕二場の「この夢を解釈しようなんてものはばかだ」。
そしてこれと対比したいのが、テンペストにおける「だが、大地に礎を持たぬ今の幻の世界と同様に〜仕上げをするのは眠りなのだ」
の句とそれに関するD・G・ジェイムズの考察。
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