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滑稽、悲哀、苦悩、歓喜、陶酔……。奇蹟としか言いようのない深い洞察力によって人間のあらゆる感情を舞台の上に展開させたシェイクスピアの全劇作を生きた日本語に移した名翻訳。
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Posted by ブクログ
史劇。ただし、他の史劇とは一線を画する。シェークスピア晩年のためかそれとも戦争のない少なくとも表面的な平和のためかとにかく落ち着きがある点において。むしろ、ロマンス劇の要素を多分に含むと考える。 そもそも、合作説を信じてよんだためバイアスがかかっているかもしれないが、個々のエピソードをつぎはぎにした...続きを読むイメージが強い。ただ、キャサリン王妃、ウルジー枢機卿の描き方は賞賛に値する。 なお読むより見たほうが面白いと思う。
他の史劇より時代が下るせいか、史劇なのに戦乱が起こっていないのが不思議な印象を受けた。この作品では(でも?)王の存在感が薄く、ウルジーとキャサリン王妃の対決と没落の方が印象に残る。 一方、クランマーを陥れようとの陰謀を王が阻止するシーンは、史劇というより喜劇(『尺には尺を』の公爵のような)の趣がある...続きを読む。戦争中の史劇であればクランマーは処刑されていたのではないか。
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