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Posted by ブクログ
『ヴェニスの商人』シェイクスピア(白水Uブックス)
友人バッサーニオのために金を借りた商人アントーニオは、返済できなければ肉を一ポンド切り取るという契約を結ぶ。やがて事態は法廷での対決へと発展する。
本作は、友情や復讐を描く喜劇であると同時に、法律と正義、慈悲と差別という深いテーマを扱っている。契約を厳格に守ることが正義なのか、それとも人間的な事情を考慮することが正義なのか。ポーシャの機知に富んだ法廷での活躍も見どころだ。
特に興味深いのは、シャイロックという人物の複雑さである。復讐に執着する一方、キリスト教徒から差別や侮辱を受けてきた背景もある。単純な善悪の対立としてではなく、人間の二面性や社会の不公正という観点から読むと、現代にも通じる問題が浮かび上がってくる。
Posted by ブクログ
シェイクスピアの喜劇?
なんとなくのあらすじは知っていたが、ずっとタイトルのヴェニスの商人が悪者役かと思っていた。
借金の抵当に肉1ポンドという発想が面白い。そして、解決方法は、血を一滴も流さずにというこれまた面白いトンチのような理論。
ただこの理論で言い負かすのがポーシャなので、いまいちカタルシス的には物足りない。
ヴェニスの商人、アントーニオが解決していればもっとスカッとする話になった気がする。
後で書くように、シャイロックが可哀想に感じる理由に、アントーニオという当事者が裁きを下したのではなく、ある意味部外者が裁きを下してしまったところにもあると思う。
シャイロックに同情してしまう。
確かにシャイロックも慈悲がなく金に汚い人間ではあったが、あまりにも可哀想。
金も肉も一切受け取れないばかりか、むしろ財産を奪われる始末。娘にも金を持って家出され、散々な目に。
時代なのかユダヤ蔑視が凄まじい。セリフの言い回しが面白いだけにことさら。
ヴェニスの商人であるアントーニオの友情の厚さは素晴らしく、最終的にシャイロックに慈悲を与えるのも優しい(?)が、キリスト教への改宗を条件にしたり、基本上から目線だったりと、現代の西洋人にも目につくような、キリスト教的傲慢さが垣間見える。
面白いセリフがたくさん。聖書でもそうだが、例えが上手く面白い。
勉強になる。
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