あらすじ
モンタギュー家の一人息子ロミオは、キャプレット家の舞踏会に仮面をつけて忍びこんだが、この家の一人娘ジュリエットと一目で激しい恋に落ちてしまった。仇敵同士の両家に生れた二人が宿命的な出会いをし、月光の下で永遠の愛を誓い合ったのもつかのま、かなしい破局をむかえる話はあまりにも有名であり、現代でもなお広く翻訳翻案が行われている。文庫化されなかった福田恆存訳による、世界恋愛悲劇の代表的傑作の登場。
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悲劇作品代表作。
古いのに新しい。表現の豊かさ、麗しさ、鋭さに貫かれる。
それぞれの登場人物の登場、舞台の移り変わりを、演劇を観ているかのように、読んでいた。
翻訳が多岐に渡り、現在に読み継がれてきた名作。
映画を先に鑑賞した作品だったが、本で読み返すことで、言葉の一つ一つ、一行一行を反芻することで、深みを味わえる幸せを感じる。
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『ロミオとジュリエット』は悲劇的な純愛のドラマというイメージがかなり根強くありましたが、ロミオが実はその直前まで他の女性を狂うほど熱愛していたという事実はなかなかに衝撃的でした。読んでみてびっくりでした。 そういう発見があるという意味でもこの作品を読んでみるのはとても面白いです。もちろん、恋愛悲劇という本筋もさすがはシェイクスピア。傑作と言われるだけあります。物語の展開に引き込まれ、ぐいぐい読まされてしまいます。 シェイクスピアの中でも随一の知名度を誇る『ロミオとジュリエット』、とてもおすすめな作品です。
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舞台はヴェロナ。
敵仇同士のモンタギュー家とキャピュレット家の、情熱的でロマンチックかつ悲しい内容でした。
新装版なのか注訳のおかげで、とてもわかり易く一気読みでした。
卑猥な表現もあれば、シャレもあり、そういう意味では大変楽しめました。
あの「おお、ロミオ。どうして貴方はロミオなの?」の原文が読めた時、ゾワッとなりました。
ここがあの件か!と。
ロミオとジュリエットの会話は非常にロマンチックで詩的なものがあり気持ちもポッと温まるというか染められるものがあります。
この物語の中で二人の味方は僧ロレンスのみ。
キャピュレット家の掌返しが凄まじく残酷。
たった一日で一目惚れをして猛烈な恋に堕ちたロミオとジュリエットが、たった一日の夫妻であり、一週間で命を落とすという短いようで、長い物語。
舞台で観たら泣いてしまいますね。
名作といわれた名作。
素晴らしい作品です。
シェイクスピアの他の作品も読みたくなりました。
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「心の想いというものは、言葉よりも内容によって床しいもの、実質をこそ誇れ、言葉の華を誇るものではございません。」
こんな悲劇の恋愛ストーリーだったのだ。
読んでいる私もストーリーに思わず同情してしまうような和訳に感動した。
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いがみ合う両家のすれ違いで起こった悲劇の恋愛を描いた言わずと知れたシェイクスピアの代表作。
演劇の脚本なので、読む前は地の文で描かれるはずの描写を想像して補わなければいけないところもあるんじゃないかと危惧していたがそんなことはなく、とても楽しく読めた。
ロミオはジュリエットに対し一目惚れをして神父に浮気を窘められるような惚れっぽい描写がしっかりなされていたが、ジュリエットはロミオにキスされた時にはお洒落な言い回しなだけかもしれないが婉曲的な表現で返事をしていたのに実は恋に落ちていたという展開で、そこは納得できなかった。また、最後の薬や手紙がどうもご都合主義に感じられてしまった。けれど、解説によるとこの物語には原作や元になった話が存在するようで、それを踏まえた理由があるのかもしれない。
他の文学でもシェイクスピアの作品からの引用があることが度々あり不思議に思っていたが、実際に読んでみると、ウィットに富んだ思わず口にしたくなる台詞が多々あり、腑に落ちた。
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名作なだけはある。
読んで良かった。
引き込まれる文章によって、読み進める手が止まらなかった。単なる小説と違って、演劇感が伝わってきてセリフの迫力が凄い!!
かの有名なロミオとジュリエットがバルコニーで逢瀬するシーンや、月の光に照らされてお互いに求め合い、永遠の愛を誓うシーンはとてもロマンチックだった。何よりも、表現が豊かで重厚で味わい深い。
最後の落ちのストーリーは唐突だったので、ええええ?と驚いた。。。そいえば、ロミオとジュリエットの現代版•ウエストサイドストーリーもそんな感じだったな。詳細は違うけれども。描き方違ってどちらか見てても楽しめます。
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有名な悲劇ゆえに、複雑なストーリーであった。
実は映画を観て原作を読んだのだが、レオナルド・ディカプリオの映画が割と原作に忠実であったことには驚いた。永遠の愛を誓い合ったものの悲しい破局を迎えるとあるが、破局はちょっと違うような気がする。
死んでしまったけれど、彼らの愛は永遠だったのではないだろうか。
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16世紀のお話のため、文章はかなり読みづらい。
が、話しの展開は現代の恋愛ストーリーにも通ずる恋愛の障壁、すれ違いから生まれる悲劇の数々で
シェイクスピアらしい物語で楽しめた。
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【読み終わって感じたこと】
時代を超えて人間は争い続け、恋をし続ける。そのメッセージが込められた不朽の名作。2人が出会った時から、お互いが対立する家に生まれたことを悲しんでいた。そして最後まですれ違いの悲劇の連続だった。きっといろんなことが間違っていて、それらを悔やむことしかできないのが本当に悲しいなと思った。
【印象に残ったシーン】
ロミオが毒薬を飲み、その後ジュリエットが自分の胸に剣を突き刺すシーン。本当に悲しい場面だった。しかし、互いのことを心の底から愛していることがわかるシーンでもあった。
【好きな言葉】
「ロミオ様御自身にかけて、誓っていただきたいの。あなたこそは私の神様、あなたの言葉なら信じるわ」
ジュリエットの言葉。なんたる純愛!神様と言えるほど相手に心酔している様子が窺えた。
【こういう人におすすめ】
・シェイクスピアの作品が好きな人
・純愛の物語が好きな人
・悲劇の物語を読みたい人
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お互いに大きな犠牲を負うまで、自分達の「非」に気がつけない人間の悲しさや愚かさがよく表現された作品だった。ロミオやジュリエット、その他の登場人物の言動を見ると、あまりに感情的で、慎重味に欠ける節が多々見られた。そういった、冷静さのない行動が悲劇を招いたように見えたので、私も落ち着いた行動をとるように心がけたい。
Posted by ブクログ
有名すぎるストーリーなだけに訳本を読むのは初めて。私はディカプリオの映画で初めてこの作品に触れたが、映画を観る前からストーリーは知っていたし、ほとんどの人が知らぬ間にあらすじくらいは頭に刷り込まれているはず。
今まで読んできた新潮文庫の他のシェイクスピア作品よりも読みにくかった。そろそろ新訳出しても良いのでは。英語の韻踏みなど無理して日本語に訳さずとも注釈付けてくれる方が良かった。
あと勝手に高尚なイメージを持っていたが、下ネタがやたらと多かった。パリス伯爵がただただ不憫。
Posted by ブクログ
世界的に有名な話だけど、内容知らなかったので読んでみた。愛情の比喩表現が面白かった。自分ではこんな浮かばないし、外人特有の感性かと思うと、海外で生活して文化を吸収したいと思った。
人の恨みが人の命を奪う、それが顕著にわかる作品。
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世界的に有名なシェイクスピアの代表作だが、歴史的背景や知識がなかったので、本書だけ読んでも内容が素直に入ってこなかった。できれば、舞台などを鑑賞して理解を深めたい。
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新潮文庫のシェイクスピアは全部福田恆存訳なのだと思っていたら、中野好夫だった。なるほどこれか、というような部分があったりして面白かったものの、これ、全部坊さんが悪いのでは? という感は否めない。
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実は読むの初めてだったf^_^;
そもそもこれは映像化=舞台化が前提=脚本なので
脳内でしっかり映像化して読むのがよろしいかと。
私の中ではディカプリオとデーンズが舞台を駆けずり回ってました。
今こうして読んでも「これ、ステージで見てみたい!」と思うんだから
国も文化も時間も越えるくらいの
何か、普遍性を持った作品なんだろうね。
「名前がなんというのだろう?私たちがバラと呼んでるあの花だって、他にどんな名前になろうとも、甘い香りに変わりないのに("What's in a name? That which we call a rose by any other name would smell as sweet.")」
という、ジュリエットの独白が
最後の2ページでふと蘇ってきて
不覚にも泣きそうになった・・・。
Posted by ブクログ
急展開の悲劇。あらすじは知っていたものの、こんなに言葉遊びや下ネタが多いとは思わなかった。面白い。ただ1952年の訳なのでもっと現代に寄せた猥雑さのあるロミオとジュリエットが読みたい。難しそう。
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ロミオは激しい恋をしてジュリエットと結婚するが、1日で破局になりその後死んでしまう。あまりにも可愛そうな話だ。恋は人を夢中にさせるが周りのことが見えなくなってしまうという点で注意しないといけない。人は障害があるとそれを乗り越えようとする。その部分は参考になる。
Posted by ブクログ
「おおロミオ、あなたはどうしてロミオなの」と言うセリフしか知らなかったが、実際に読んでこんなストーリーだったのかと驚いた。特にジュリエットの性格がこんなに大胆だったとは。また、意外に下ネタが多い。
シェイクスピアの生涯や当時の演劇スタイルを説明してくれた解説が、作品のイメージを頭に浮かべるうえでとても分かりやすかった。
Posted by ブクログ
中世の二人の真っ直ぐな恋にドキドキし、二人を取り巻く境遇や運命にハラハラさせられる作品。
対立する家柄の二人が恋に落ちて...と言う設定には凄く気持ち揺さぶられますね。
話の流れは非常に面白いのですが、訳が私には合わなかったです。
まず、古文の様な言い回しが非常に読みにくく、登場人物の口調がバラバラな上に
江戸っ子のような口調で会話するのでヨーロッパらしさを感じない。
また、要所要所で仏教用語が挟まれるのですが、こちらもヨーロッパらしさをかき消しています。
好みあるかと思いますが、この点で他の訳を読むことをおすすめします。
(他の訳は読んでいないので、どちらがおすすめかはわからないです。)
本書は舞台の脚本形式のため、この点でも読む人を選ぶかもしれません。
Posted by ブクログ
「恋をやさしいものだとねえ?恋はつらい、あまりに残酷だ、暴君だ、茨(いばら)のように人を刺す。」
「恋が君につらければ、君も恋につらければよい。向こうが刺せば、こっちも刺せ。すりゃ恋が負けにきまってる。」
最近、失恋した僕に結構効く言葉でした
Posted by ブクログ
久しぶりに読んだ。
言動が若すぎる。
見た目のことばっかり言っているし。
見た目が好きで熱にうかされて結婚したけれど、保身を図る思いも感じて、子どもっぽさが強い。
これは名作というよりは、筋が単純でわかりやすいから広く受け入れられた、という作品な気がする。
あと、劇という形をとっているから成立している作品なのだと感じた。
Posted by ブクログ
よく考えたらきちんと読んだことのないロミオとジュリエット
そういう展開でそんな悲劇が起きちゃったのね!ふむふむ
そして二人の恋愛と二家の敵対問題だけではなく、乳母、友人、親戚、神父など
結構多くの個性的な登場人物が物語を盛り上げていた
(毎度思うが登場人物結構多いのよねシェイクスピアって…おまけになかなかの名脇役も結構いるのよ)
幼さを残した二人が恋に落ち、両家の敵対関係から悲劇が生まれるのだが、展開も早すぎるししっくりこないところも多い
そして未だに馴染めないのが、冗談半分かと思っていたら、あれよあれよと展開して本気の喧嘩で死んじゃう…みたいなやつ(結構ビックリするのだ)
味方だと思っていた両親にジュリエットが従わないとジュリエットにボロクソ言い、勘当宣言までしてしまう(ひどい)
この時代はやはり子供というのは親に所属している「モノ」に過ぎないのかしら…
相変わらずのテンポと歯切れの良さで気持ちよく展開するため非常に読みやすい
セリフや表現の美しさと、反面、文句や悪口がかなり下品(笑)、喧嘩になると一気に急変化…
この乱高下にシェイクスピアらしさを感じる
巻末の解説を読んで改めてシェイクスピアは劇作家であることを認識し、劇としての読み物だと思わないことには違和感を覚えることが多い上、言葉の多さに溺れそうになる理由もよくわかった
解説に「シェイクスピアの劇を正しく理解するためには、絶対にエリザベス朝劇場に関する一応の予備知識が必要になる」
とあったので「エリザベス朝劇場」についてまとめておくことにする
①小劇場であった
無背景の舞台であったので、俳優の口を通して聞くセリフが圧倒的に重要な要素
言葉のオンパレード
芝居は、見るものではなく、聞くもの
②太陽光線の劇場
舞台上のみ屋根がある
客席は青空の下
(昼と夜は言葉による説明が必至)
③無背景
能と同様
観客に強度な想像力を要求した
セリフの陰影に一心に聞き入ったのだ
④舞台前面の幕がない
芝居と観客との距離を近づける効果
⑤女の役はすべて少年俳優が扮した
女優が生まれるのは、1660年以後
この予備知識をもって読むと印象が結構変わる気がする
芝居は「見るもの」ではなく、「聞くもの」!(おお、なるほど)
だからここまでセリフがてんこ盛り
そしてあえての無背景、道具も少な目(能と同じ感じ)により観客の想像力をあおる
そして女優がいない!
(ジュリエットは少年が演じたのね… ん?乳母も⁈難しくないかい?)
そして前々から気になっていた「ロミオとジュリエットはなぜシェイクスピアの四大悲劇に入らないのか」
これをチャットGPTに聞いてみた(笑)
作品のテーマと構造の違い: 「ロミオとジュリエット」は愛と若さ、家族の対立などをテーマにしていますが、他の四大悲劇とは異なる要素も含まれています。四大悲劇はより壮大なスケールや政治的な要素を持ち、主人公の個人的な運命がより広範な影響を及ぼす場合があります。一方、「ロミオとジュリエット」はより個人的なドラマに焦点を当てており、他の四大悲劇とはテーマや構造が異なると言えます。
文学的なジャンルの違い: 「ロミオとジュリエット」は一般的には悲劇とされますが、その中でもロマンティックな要素が強く、恋愛物語としても非常に有名です。一方、四大悲劇はより古典的な悲劇の形式に従っており、政治的な陰謀や野望、道徳的な問題などが重要な要素となっています。
時代的な位置づけの違い: 「ロミオとジュリエット」はシェイクスピアの初期の作品であり、四大悲劇は彼の後期の作品に含まれています。シェイクスピアの劇作スタイルやテーマの発展は時間とともに変化しており、四大悲劇はその成熟期の作品とされています。そのため、「ロミオとジュリエット」が四大悲劇に含まれていないのは、その作品の位置づけによるものかもしれません。
(なかなか真面目で正統派の回答がきました)
最後にとっておきの粋なセリフ
恋とは…「息の根もとまる苦汁かと思えば、生命を養う甘露でもある」
バラの名前…「わたしたちがバラと呼んでいるあの花の名前が何と変わろうとも薫りに違いはないはず」
あとはリア王とマクベスを制覇するぞ!
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16世紀に書かれた英語の戯曲を1951年の日本語訳で読む(読ませる)こと。作品自体が2022年新潮文庫の100冊に選出されていることに異議はないが、21世紀に生きる中高生に何かを伝える意識が本気であるのなら、中野好夫訳はそろそろ再考が必要だと思う。
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ジュリエットのいる2階の窓辺にて、「どうしてここへ、何のためにいらっしゃったの?」に対し、「こんな塀くらい、軽い恋の翼で飛び越えました。」というキザな台詞が印象的で好き。ティボルトは血の気が多いが憎めない。
Posted by ブクログ
なんだろう...「悲劇の恋愛」っていう先入観が強すぎたせいか、本を読んでもそんなに悲しくなったり同情したりすることはなかったです。むしろ、登場人物達の言い回しが面白くて楽しく読めてしまいました。この話は、作者の原文を頑張って読むか、舞台で見るの方が良いのかもしれないと思いました。
Posted by ブクログ
昔読んだけど宝塚見るので読み返し。
シェイクスピアがそんなに肌に合わないのか戯曲が合わないのかははっきりしないけど本当に「ふーん」と言う感想。。戯曲は地の文がないから間を感じられなくて全てがスピーディーに感じる。想像力の問題だけど…。
言葉遊びがふんだんに使われてるので、多分日本語で読むより英語で読む方が面白そう。翻訳者さん大変だろうなと思った。
ジュリエットのセリフで、「月にかけて誓ったりなんぞ。一月ごとに、円い形を変えてゆく、あの不実な月、あんな風に、あなたの愛まで変っては大事だわ」という月は形を変えるから月に誓うのはやめてというシーンは好き。
宝塚のロミジュリは良かったです。
Posted by ブクログ
名前は知っていたものの、詳しい内容は知らなかったため今回初めてシェイクスピアを読んでみた。
シェイクスピアには四大悲劇(ハムレット、マクベス、オセロ、リア王)があるが、なぜロミオとジュリエットはそこに入らないのか。
四大悲劇のどれも読んだことがなく、この本を読んだだけでの予想に過ぎないが、それは、ロミオとジュリエットは結末こそ悲劇なのだが、過程が若い恋人同士がその恋愛を成就させようと一生懸命になる側面が強いからだと思う。
原文を読んだことがないので、この翻訳がどの程度正確なものか判断できない。
翻訳された年が1950年ほどだったので、その影響かとても読みづらかった。例えば、原作で呪文を唱えるシーンが、その呪文がお経になっていたり、など。
Posted by ブクログ
有名な作品なので大まかな内容は知っていたがちゃんとしたストーリーを知りたいと思い読んだ。
古典的な感じの文章だった。
しっかりとした知識がなかったので注釈と並行しつつ読んでいたが文章も昔風の言い回しなどが読みづらく感じた。
予備知識を持っていると読みやすいだろうと思う。
自分が思っていたよりもたくさんの登場人物が出てきてストーリー自体もサクサク進むので飽きずに読めた。